著者
早川 昌範
出版者
愛知学院大学
雑誌
愛知学院大学文学部紀要 (ISSN:02858940)
巻号頁・発行日
no.7, pp.p44-49, 1977

Two factors were found as a result of factor analyses of "fear" scales used in the studies of fear-appeal and attitude change. One factor was an anxious-fearful feeling. The other was an unpleasant-disgusted-angry feeling. The latter might be divided into two sub-factors: an unpleasant feeling and a disgusted-angry feeling. It was suggested from this result that "fear" should be measured multidimensionally in the study of attitude change by "fear" appeal.
著者
中川 すがね
出版者
愛知学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究では近世瀬戸内の諸湊を本拠地として瀬戸内および九州・山陰において活躍した小型の貨客船「渡海船」に関し、諸地誌の記事や岡山大学附属図書館池田家文庫の船手の海運関係史料、寛文7年(1667)の海辺巡見使関連の「西国海辺巡見記」などの史料を収集し、瀬戸内の千をこえる浦と渡海船の状況についてデータベースを作成した。データベースは本研究の報告書として発行した『近世の瀬戸内の湊と渡海船』(2015年4月)に収録した。渡海船の本拠地の多くが片浜・川湊で干潟化したことから、渡海船は200石以下で数十石の小船も多いが、江戸後期に増加し貨客船として瀬戸内の商品流通や旅行の隆盛を支えたことを解明した。
著者
都築 正喜 馬場 景子 市﨑 一章 神谷 厚徳 伊関 敏之
出版者
愛知学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

視覚障害のある学生の英語教育において、音声の取り扱いはかなり難しく、教育の現場では試行錯誤を続けてきた。発音記号やイントネーション符号などのプロソディの取り扱いは暗中模索の状態であった。本研究は、従来ほとんど取り組まれてこなかった視覚障害のある学生の英語発音を改善するための指導法と教材研究に特化して研究を行った。その結果、今回導入した、点字プリンタ「ロメオアタッシュ」を有効活用することにより、英文教材の点字化を推し進め、先行研究で一部稼働に成功していた、音調文字式符号と音調音符式符号の併用を可能とした。視覚障害のある学生のための英語補助教材も点字式補助符号を併記して有効活用への道を開いた。
著者
芝 奈穂
出版者
愛知学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、リージェンツ・パークの成立過程を調査し、19世紀英国都市公園の発展を考察した。その結果、本公園は、計画初期段階では、王室による不動産経営という側面が強く、19世紀後半においても、敷地内に設置された動物園や植物園の存在から明らかなように、富裕層への娯楽提供という側面が顕著であったことが判明した。19世紀を通して、完全に「公園」と呼ぶには限定的と言わざる得ない複合的な空間であったことが明らかとなった。
著者
大野 栄人
出版者
愛知学院大学
雑誌
禅研究所紀要 (ISSN:02859068)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.213-277, 2006-03-31

2 0 0 0 OA 私の敦煌学

著者
田中 良昭
出版者
愛知学院大学
雑誌
禅研究所紀要 (ISSN:02859068)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.19-44, 1996-03-31
著者
高木 浩人
出版者
愛知学院大学
雑誌
愛知学院大学論叢. 心身科学部紀要 (ISSN:18805655)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.53-59, 2007-03-10

本研究は孤独感と重要な他者への自己開示との関連について検討した.97名の男子学部生と209名の女子学部生がUCLA孤独感尺度に回答し,JSDQの40項目に回答した.その結果,男女とも,孤独感は同性の友人,異性の友人への自己開示と有意な負の相関を示した.自己開示と孤独感との関連の強さには性差は見られなかった.側面にっいては,男性においては,態度,性格の自己開示が重要であり,女性においては,金銭,性格,身体・外観の自己開示が重要であった.今後の研究への含意が議論される.
著者
中野 和彦 杉本 太造 平沼 謙二 蛭川 登夫
出版者
愛知学院大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

サクソフォン、クラリネットなどの木管楽器吹奏時には、下顎前歯と楽器のマウスピースの間に下唇を巻き込むため、大多数の奏者では、長時間の演奏を行うと下唇に前歯の圧痕ができ、しばしば疼痛が生じる。また、裂傷が発生する場合もある。このため、下顎前歯部の切縁と下唇の間に紙やビニールなどを介在させ吹奏するもの、市販の保護材料で保護するもの、また少数であるが歯科医の製作によるリップシールドを使用している奏者などがいる。このリップシールドは下顎前歯を被覆する形態であり、歯列の不整を一時的に修正した形状となるため、音程が取りやすい、音色が良くなる、高音がでやすくなるなどの副次的な効果も報告されている。しかし、その形状・材質について研究・報告されたものはない。本研究は、このリップシールドの形状・材質とその音響学的影響について検討し、さらに下顎位の状態などより有効な条件を抽出・解明して理想的なリップシールドを開発することを目的とした。実験方法は、種々の形態と材質によりリップシールドを作製し、使用時の吹奏者(音の立ち上がり時・一定音になっているとき)を、楽器に取付けた加速度ピックアップを通して、アンプで増幅した後、FFTアナライザーに入力した。それをパワースペクトルに変更して、解析し有効なものの抽出を行った。その結果、形状では下顎切歯切縁上部中央がやや盛り上がったいわゆる「中野式リップシールド」では、疼痛は軽減され、奏者自身の吹奏感もよく、客観的にみても音色は向上し、音色の安定性が増した。材質では、歯科用レジンで作製したものが、他のものより、音色の向上と安定性が増加することが認められたので、リップシールドの形態、材質について有効な指標が得られた。
著者
川口 高風
出版者
愛知学院大学
雑誌
愛知学院大学教養部紀要 (ISSN:09162631)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.158-135, 2001-08-23
著者
立花 得雄
出版者
愛知学院大学
雑誌
地域分析 : 愛知学院大学経営研究所々報 (ISSN:02859084)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.25-36, 2005-03-31

ドイツ会計の国際化への努力は, 数々の法規の公布によって理解できる。とくに, 2002年のEUの国際会計基準適用に関する命令によって, ますます国際会計基準によるドイツ会計報告の実施に関心が払われてきている。このEU-命令以前に, EUはその域内でコンツェルン決算書についてすでに国際会計基準採択を決定している。いわゆる「2005年問題」であるが, その意図するところは, コンツェルン決算書による企業実態の開示である。しかし, この程度にとどまるのではなく, 個別決算書にも国際会計基準への対応が迫られている。つまり, 全般にわたって会計法についてもパラダイム的変革が求められているのである。統一か調和の問題として国際会計基準の受け入れについては, 資本維持の原則, 用心の原則に特徴づけられたドイツ会計がどう対応するのか関心のあるところである。要するに計上・評価選択権をどの程度認めて, 整理するかの検討といえよう。部分的に会計項目について, IAS/IFRSとの対比で個々に検討されているが, 勿論, 保守主義の会計思考は当然にある程度制約される。しかし, 用心の原則を抑圧することに加担しない意見も多くある。将来, 個別決算書の行き着く先は判明しようが, 現在ではドイツでも国際会計基準への対応の道筋は模索中とみられる。いずれにせよ, 検討の途中にあるといえども, それなりに示唆ありと考える。