著者
板垣 春昭
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.186-189, 1996-12-01
著者
秋山 演亮
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.102-108, 2013-06-25

2008年に制定された宇宙基本法に基づき2012年7月にようやく関連する法案が成立し,我が国の宇宙開発は総理直下のプロジェクトとして大きく体制が変更がされた.また2013年1月には改訂宇宙基本計画も発表され,新しい宇宙政策が進められつつある.本稿ではこのような体制変更が行われた理由,および新体制が目指す宇宙政策に関して解説し,それらを踏まえた上で,今後の科学・探査計画の立案・遂行にあたり必要となる考え方に関して解説と意見陳述を行う.
著者
長沢 真樹子 井田 茂 別所 泰輔
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会秋季講演会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.33-33, 2007

短周期惑星の軌道の起源のひとつとして,惑星同士の散乱によって惑星の離心率が上がり,中心星のから潮汐力を受けることで軌道が短周期化されるスリングショットモデルがある.我々は,このモデルにもとづいて,複数惑星系で軌道不安定が起きた場合に短周期惑星がどの程度形成されるかを,中心星からの動的潮汐力を含めて数値計算から調べた.その結果,古在機構を通じて,惑星の離心率が上昇する効果によって,惑星散乱が起きた場合に,2から3割程度の確率で短周期惑星が形成されることがわかった.
著者
鈴木 睦
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.102-104, 2009-06-25

プラネットCは,衛星バス及び搭載機器のフライトモデルが完成し,組み立ての第一段階として噛み合わせ試験(一噛み)が2008年11〜12月末に実施された.ここではプラネットCの開発フェーズの中での「一噛み」の位置づけと打ち上げまでの試験について紹介する.
著者
道上 達広
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会秋季講演会予稿集 日本惑星科学会2005年秋季講演会予稿集
巻号頁・発行日
pp.48, 2005 (Released:2006-07-24)

観測されたS型小惑星と彗星の力学的強度を、レゴリス層の厚さ、地形データ、探査機ディープインパクトによる衝突データなどを比較検討することで見積もった。その結果、S型小惑星の力学的強度は10MPa程度であることが分かった。彗星の力学的強度はそれより1桁から2桁程度弱いことが予想される。
著者
石黒 正晃 猿楽 祐樹 上野 宗孝
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会秋季講演会予稿集 日本惑星科学会2007年秋季講演会予稿集
巻号頁・発行日
pp.1, 2007 (Released:2008-04-28)

9つの木星族彗星を地上望遠鏡で撮像し、そのチリ雲の輝度分布から質量放出量の推定を行ないました。その結果、これらの彗星は毎秒23kg/sの割合で惑星間空間にチリを供給していることがわかりました。このことから、木星族彗星が惑星間ダストの主要な起源であると推測することができます。更に、放出されるチリの最大径が日心距離に依存しているという傾向も見えてきました。地球軌道付近では最大で約1cmのチリが、0.3AUまで太陽に近づくエンケ彗星の場合、10cm以上のチリが放出されていると推定されます。
著者
古荘 玲子 渡部 潤一
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会秋季講演会予稿集 日本惑星科学会2007年秋季講演会予稿集
巻号頁・発行日
pp.5, 2007 (Released:2008-04-28)

彗星スペクトルには親分子から光解離した準安定状態酸素O(1S)やO(1D)が遷移する際の禁制線[O I]が観測される。彗星が太陽から1AU付近にある場合、O(1S)やO(1D)の主な親分子はH2Oであるとして、[OI]はH2OのトレーサとしてH2O生成量の推定などに用いられてきた。しかしO(1S)やO(1D)の親分子はH2O以外にもCO2などが考えられ、光解離でO(1S)やO(1D)を生じる分岐比は親分子毎に異なる。これに着目し、地上では観測困難なCO2をH2Oに対する量比として推定する手法を開発した。
著者
藤村 彰夫 矢田 達 加藤 学
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会秋季講演会予稿集 日本惑星科学会2007年秋季講演会予稿集
巻号頁・発行日
pp.15, 2007 (Released:2008-04-28)

2007年度末に竣工する我が国の惑星物質試料受け入れ設備は、地球環境による汚染を極力防止して、はやぶさ試料を受け入れ、国内の大学、研究機関と協力して一次記載を行い、保管・管理を行うと共に国内外の大学や研究機関に分配を行う使命を持つ。他に将来のサンプルリターン計画で汚染の無いサンプルを取得するために探査機搭載サンプラの汚染管理についてもその材料を含めた基礎研究を実施する。さらに帰還サンプルによる地球環境への影響についての基礎的研究も行う。この目的を達成するために該当設備の仕様は広範な分野の研究者により決められた。この仕様と現状について報告する。
著者
木村 淳
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.10-15, 2012-03-25

太陽系最大の衛星である木星系のガニメデは,金属核起源の双極子磁場を持つ唯一の衛星である.一方でその内部構造の推定には観測量が不足しており,金属核や岩石マントルの量比には大きな不確定性が残されている.本稿では,ガニメデ内部熱史に関する数値シミュレーションを行い,磁場の発生に必要な金属核の熱的状態を制約条件に用いて内部層構造の量比を制約した研究をレビューするとともに,衛星エウロパやカリスト,タイタンといった磁場を持たない(しかし大きさ等でガニメデと類似性を持つ)衛星との進化史の違いについても議論を広げる.
著者
吉川 一朗 土屋 史紀 寺田 直樹
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.16-21, 2012-03-25

EXCEED計画は,惑星周辺に分布するプラズマが発する極端紫外光を地球周回軌道から分光・撮像する衛星計画である.地球型惑星の大気散逸と,木星型惑星に見られる回転支配型磁気圏でのエネルギー輸送の問題に焦点を当て,地球とは異なる磁気圏特性の理解を目指す.宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究所の小型科学衛星1号機(Sprint-A)に選定され,2013年の打ち上げに向けて開発が進行中である.
著者
関根 利守
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.139-146, 2011-06-25

衝突現象は,天体表面をはじめ至る所に衝突クレータとして,隕石中の組織や鉱物特性として,あるいは地球上の地層の中の衝突起源ガラス小球にもその痕跡を観察することが出来る.このような衝突によって生じる衝撃波の種々の効果を理解し,地球惑星物質に対して衝突現象として記録された痕跡から過去に遡ってその衝突プロセスを解明するには,衝突実験を通した再現実験が不可欠である.本稿では,これらの基礎的理解の為に,衝突実験を通して得られた結果や現状について述べ,問題点を指摘すると同時に衝撃変成度の定量化に向けた展望を試みる.特に衝撃プロセスでの温度履歴の重要性を指摘することに重点を置き,衝撃変成度の定量化に寄与することを目的にする.