著者
加護野 忠男 石井 淳蔵 猶本 良夫 川上 智子 松嶋 登 坂田 隆文 水越 康介 横山 斉理 日高 優一郎
出版者
甲南大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、医療経営のマネジメントに関する研究を行うことを目的とする。具体的には、医療分野の固有性をふまえつつ、研究上の方法論整備を行い、トヨタ生産方式を中心としたマネジメントノウハウの意義についての研究がすすめられた。研究の結果、方法論として、制度論や実践論に基づく研究の可能性が示された。また、具体的な対象については、トヨタ生産方式はもとより、より包括的に次章を捉える為にも、ITの意義や、ガバナンスの必要性などが確認された。
著者
梅津 郁朗 吉田 岳人 稲田 貢 香野 淳
出版者
甲南大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

シリコンに深い順位を持つ不純物の過飽和ドープすることができれば中間バンドを形成し太陽電池効率を向上させる可能性がある。本研究ではパルスレーザーを用いて結晶性を保ちながら不純物の偏析を抑制する試料作製法の指針を提示した。不純物として硫黄を用い電気的・光学的測定を行った結果、これまでに議論されていたように金属的振る舞いと中赤外光吸収の原因が共に中間バンドによるものであると考えると矛盾が生じることを明らかにした。そこで実験結果をもとに、それらの原因の新たな可能性を指摘した。
著者
田野 大輔
出版者
甲南大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、セクシュアリティの問題を中心に、ナチズムの政治の実態を歴史社会学的に考察しようとしたものである。「民族の健全化」を標榜したナチズムは、人種衛生的見地から性の領域への介入を強化し、結婚・出産奨励策を通じた生殖の拡大を企てるなど、セクシュアリティの問題に並々ならぬ関心を示した。だがそこでは、性の問題が単に抑圧され、生殖のために利用されただけでなく、ある種の「性の解放」の約束を通じて、性的欲望が積極的に刺激され、これを満たす権力の拡大が促されていた。こうした考察によって、ナチズムの性政治を通じた欲望の動員のメカニズムを明らかにしたことが、本研究の成果である。
著者
秋元 孝文
出版者
甲南大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

科研費の給付を受けている期間中に2回の学会発表と3本の論文という形で、Scott FitzgeraldのThe Great Gatsby, Herman Melvilleの”Bartleby, the Scrivener,”Jack London のThe Assassination Bureau Ltd.についての考察を発表した。これまでにすでに発表してきた6本の論文を加えた計9本の各論をまとめる形で2018年秋に一冊のまとまった単著として出版の予定であり、本研究計画中は当該期間においてのみならず、より長期的なスパンにおいても多大な成果をあげたと言える。
著者
水野 健一 松井 敦男
出版者
甲南大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

1.ピレン微粒子を分散したメリクリル酸メチル高分子(PMMA)膜試料をオスミウム処理し、濃淡をつけたものについて電子顕微鏡観測し、微粒子の粒径分布を求めた。その分布はおおよそガウス型でり、分布の山は32Å、半値幅は15Å、上限は約50Å、下限は約15Åであった。2.バルク・ピレン結晶では、低温において結晶構造が2相存在するので、まず、140K(高温相)において波長幅40cm^<-1>以下の光を用いて、蛍光スペクトルを測定した。我々が得られる粒径分布の範囲内では、確固たる自己束縛励起子発光は確認できなかった。続いて、2K(低温相)において、発光スペクトルを測定した。この発光スペクトルからも確固たる自己束縛励起子発光らしき物は見られなかった。このことは、微結晶において励起子は自己束縛しにくいことを意味している。最近、これを支持する結果が、我々のグループと協力関係にある竹島研究所で理論的に得られている。3.励起スペクトルのモニター波長依存性より、励起子帯幅の粒径依存性を調べた。それは、励起子帯幅は粒径が大きくなるに従い励起子帯幅が増し、粒径は約30Åで飽和が始まり、粒径47Åで、330cm^<-1>の最大値を示した。その後粒径が50Åのところで励幅が急降下し消失した。この最大値はバルク結晶の励起子帯幅と見なすことができることから、バルク結晶について今までに求められている励起子・格子相互作用の大きさや状態間の定性的な上下関係を考慮すると、v状態(自己束縛状態)が^1Lb状態(自由励起子状態)より下に15cm^<-1>以下にはならないという結果を得た。4.弱結合系に属するアントセランにおける微粒子の励起子帯幅の粒径依存性とピレンのそれを比較検討した結果、アントラセンでは分散体であるPMMAとの相互作用が強く、微粒子表面での励起子の散乱効果が見られるのに対し、ピレン微粒子ではその効果は無視できることがわかった。
著者
灘本 明代 熊本 忠彦
出版者
甲南大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

非定常的感情分析として,TwitterとSNSを対象とし,感情分析を行った.具体的には,(1)Twitter感情分析用感情語辞書の構築(2)Twitter上で用いられている顔文字の感情及びその役割に着目した,顔文字付きツイートの感情値抽出手法の提案,(3)Twitter用の感情軸の決定,(4)SNSからの耳より情報抽出手法の提案を行った.研究成果として,国際会議査読付き6本,国内査読付き1本,国内会議15本,論文誌3本の論文と書籍1編(分担)を発表した.
著者
出口 晶子 出口 正登
出版者
甲南大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

今、日本の木造船が危ない。伝統技術をもった船大工のほとんどが70代後半から80代となり、後継者が育たないまま、腕のある作り手が急激にいなくなっている。日本は世界のなかでも特色ある木造船文化を継承しながら、今、その文化が消えようとしているのである。本研究プロジェクトでは、この終焉期にある日本の船大工の暮らしの民俗と木造船の技術の現実に正面から向き合ってきた。現役船大工による木造船の建造工程や、船造りにかかわる諸職の暮らしを詳細に調査記録し、日本の木造船の技と文化を保存継承するための諸条件について実地に考察した。
著者
西川 喜良 藤原 儀直 北川 重太郎 木村 吉武 友近 理郎
出版者
甲南大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1987

概念チャートDBと教育評価DBを統一したMY・DBのマニュアルを作成した. また, UNIXマシンのCシエルコマンドを利用した概念チャートDBを作成すると共にそのシステムの使用説明書を作成した. 概念チャートDBを教育に活用し, その結果は, 物理概念のDB, 経営情報(処理)DBとそれぞれ別々に国際学会に報告する. 教育評価DBについては, 実際に教育に活用した結果をも報告する. 上記マニュアル類, 論文などを集めて別冊の報告書を作成したので, その詳細についてはこの別冊の報告書を参照されたい.