著者
瀬藤 乃理子 岡崎 伸 鍋谷 まこと 藤井 美和 山田 美智子 多田羅 竜平
出版者
甲南女子大学
雑誌
甲南女子大学研究紀要. 看護学・リハビリテーション学編 = Studies in nursing and rehabilitation (ISSN:18825788)
巻号頁・発行日
no.5, pp.187-192, 2011-03-18

2010年2月に世界初の子どものホスピスであるイギリスのヘレンハウス(現ヘレン&ダグラスハウス)を訪問した。そこでは、成人まで生きることが難しいと予測されるLTC(Life-threatening conditions)の子どもたちとその家族に対し、看護師による1対1の手厚いケアと、多領域の専門職やボランティアによる多くの楽しいプログラムが提供されていた。イギリスの子どものホスピスの機能は終末期だけでなく、家族の休息の提供(レスパイト)、緊急ステイ、病状管理、24時間の電話相談などが、子どもに死が訪れるまで、長期間にわたって継続されていた。また、死別後の家族に対するサポートプログラムも充実していた。ここでは、視察で得たイギリスの子どものホスピスの実情と、その理念や運営について紹介する。
著者
三島 郁
出版者
甲南女子大学
雑誌
甲南女子大学研究紀要. 文学・文化編 (ISSN:1347121X)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.53-63, 2005-03-18

In the eighteenth century in Germany, the center of society moved from the aristocracy to the middle class, who came to be owners of property and wanted to be musically cultivated. Leipzig, a merchant city, was not a court city like Berlin or Dresden, but it had a textile industry, a university and publishing business, and the famous Thomaskirche. An international trade fair was held twice a year, and there were many foreign visitors to the city. So they had a base for receiving new music culture. The most characteristic feature was the choir. They founded many choral societies for four voices or male voices, where they devoted themselves to singing songs. At first their interest was in religious music or early music repertories, but gradually shifted to pieces by contemporary composers or by their own members, and they were satisfied with just participating in a Gesangverein (choral society). This change in their quality and taste is thought to be closely related to the multi-layered middle-class society.
著者
福澤 利江子
出版者
甲南女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009 (Released:2009-04-01)

米国で開発・実施されたListening to Mothers質問紙の日本語翻訳と文化的改変を進めるため、プレテストを拡大した。妊娠・出産・産褥早期版では220名、産後後期・育児・就労版では翻訳と専門家による内容妥当性評価を経て130名の産後の女性より参加が得られた。妥当性、信頼性、同質性をさらに高めるため、尺度開発のプロセスは今後も続く。今回の調査結果はホームページを通じて社会へお返ししていく。
著者
辻 平治郎 辻 斉
出版者
甲南女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998 (Released:1998-04-01)

近年特性論の主流となった5因子モデルは特性語を網羅的に収集し分類する「語彙アプローチ」から生れてきた。しかし日本では、これを輸入・翻訳した、研究はあるが、5因子との関連を見た語彙研究はほとんどない。そこで本研究では、日本語で語彙アプローチを試み、5因子が確認されるかどうかを研究してみた。まず、23名の研究者が特性語および特性語化できそうな語を広辞苑から抽出したところ、13,198語となった。次に、18名の研究者がこれらの語が「通じるか」どうかを1〜3の3段階で評定し、現代人にはほとんど通じない語(評定平均値1.5未満)を削除したところ、11,145語が残った。内訳は、名詞8,134語、動詞1,099語、形容詞646語、副詞77語、連体詞4語、慣用句1,185である。さらに18名の研究協力者がこの11,145語の「意味が分かるか」「使うか」の評定を行い、上記の「通じる」評定を加えた3種類の評定平均値が2.5以上のものを、日常的に使われる特性語として選出したところ、3,779語となった。また、この3種類の評定すべてが3となった語が400であったので、これらを尺度化して、自己評定データ(有効回答490名)をとり、因子分析を行ったところ、11因子が抽出された。これらは適切なまとまりを示していたが、欧米の5因子とはかなり異なっていた。このような結果になったのは、(1)日本語に特有の因子構造があるから、(2)400語のリストに真の特性語以外のものが含まれていたから等の理由が考えられる。実際、第2次データベースを特性語化して文法を基礎として整理してみると、(1)人物のタイプを表す名詞、(2)永続的な特徴を表す形容語(形容詞および名詞や動詞を形容語化したもの)、(3)動作的特徴を示す動詞(名詞+動詞を含む)に分化するので、真の特性語に限定すれば、5因子に近いものが抽出されたかもしれない。
著者
白川 蓉子
出版者
甲南女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006 (Released:2006-04-01)

幼稚園の4,5歳児が好きな遊びを選んだ活動のなかで、リテラシーに関心をもち、自発的に解読したり、書いたりしていることがわかった。この幼児自らの学びを教師は教具などをふくむリテラシー環境を整えて意図的に指導する必要がある。その際、話す・聴く・書く・読む、の四活動を同時並行的に導入すべきである。また幼児自身の「話したい」「書きたい」という「言葉への意識」と欲求が重要であることが明らかになった。
著者
佐藤 純子
出版者
甲南女子大学
雑誌
甲南女子大学大学院論集. 人間科学研究編 (ISSN:13482122)
巻号頁・発行日
pp.71-83, 2003-03-18

TitleVII of the Elementary and Secondary Education Act enacted in 1968, well known as the "Bilingual Education Act" , was replaced by the "No Child Left Behind Act of 2001" which was signed into law by President Bush on January 8, 2002. The expiration of the "Bilingual Education Act" means the elimination of not only bilingual programs, but also the spirit of multiculturalism in the sense of tolerance and respect for diversity. This paper seeks to compare the purposes of the "Bilingual Education Act of 1968" with those of the "No Child Left Behind Act of 2001", and tries to expound why the "Bilingual Education Act" is needed to proceed us to real democracy.
著者
佐藤 毅彦
出版者
甲南女子大学
雑誌
甲南女子大学研究紀要. 文学・文化編 (ISSN:1347121X)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.41-53, 2003-03-18

前年に続き,日本の女性ミステリ作家の作品に描かれている図書館・図書館具について検討した。今回は,いずれも1950年代生れの,小池真理子,雨宮町子をとりあげた。小池真理子の作品には,学生と図書館との関わりを描いたものが多い。図書館で何かを調べるケースでは,必ずしも日常的には図書館と縁のないような人物が,利用している。また,図書館員については,両者の作品とも,利用者からの質問に対応する場合,必ずしもその専門的なやりとりが強調されているとは言えない。図書館について,現在の日本で定着しているイメージが存在している状態のままで,新しいサービスの方向性をめざしても,利用者に充分に活用されないこともありうる。図書館のイメージを戦略的見地から考える必要がある。