著者
原田 晋 堀川 達弥 市橋 正光
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.49, no.11, pp.1066-1073, 2000
参考文献数
37
被引用文献数
33 or 0

food-dependent exercise-induced anaphylaxisの本邦報告例167例を集計し, その臨床的特徴の解析を行った. その結果, 1)本症は男性特に10歳代に好発する, 2)原因食物は小麦が最多で次いでエビであるが, 20歳未満の症例ではエビが最多となる, 3)原因食物に対する即時型アレルギー検査は大部分で陽性を示し, 基本的にI型アレルギーに基づく反応と考えられる, 4)約40%の症例でアトピー性疾患の既往ないし合併を認め, 両者間には関連性があると考えられる, 5)誘発試験にアスピリンを加えたすべての症例でアスピリンの関与が認められ, アスピリンは本症の増悪因子として作用している可能性がある, 6)本症の報告は年次毎に増加傾向を認めている, 7)学童の昼食後の昼休みないし5時間目の体育の授業中での発症例が17例(10.2%)ある等の特徴が認められ, これらの結果から特に学校関係者に対し本症に関する知識を啓蒙する必要があると考えられた.
著者
棟方 渚 吉田 直史 櫻沢 繁 塚原 保夫 松原 仁
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.243-249, 2005-04-15
参考文献数
6
被引用文献数
5 or 0

近年, コンピュータシステムの急速な普及により, 老若男女, 多様なユーザ層がコンピュータを利用している.このようなIT技術の進展の中で, ユーザがコンピュータを道具として使用するばかりではなく, コンピュータがユーザの身体情報に基づいてユーザと相互作用することにより, 人と機械の間にコミュニケーションを生み出すような新しいインタフェースを開発する試みがある[1].しかし, 人の身体情報の意味が十分に理解されつくしてはいないこと, また, 相互のコミュニケーションを可能とするには両者が能動的であることが要求されるため, そこに新しいコミュニケーションを生み出すことは困難である.本研究では, 人の生体信号をゲームに取り入れることで人とコンピュータの新しいインタラクションの実現を試みた.数ある生体信号の中でも皮膚表面抵抗に着目した.実験では, プレイヤの皮膚表面抵抗の変動から心理状態の変化を読み取り, それをプレイヤに提示する一種のバイオフィードバック系を利用したゲームを作成した.このゲームは, プレイヤの皮膚表面抵抗の変動を測定し, その変動が大きいほど敵が多く現れ, ゲーム画面上のオシロスコープやインジケータにリアルタイムに皮膚表面抵抗の変動をプレイヤ自身へ提示する仕組みとした.実験はこのゲームのバイオフィードバックの構成法やゲーム画面等の状態を変え, プレイヤの皮膚表面抵抗の変動を測定しそれらを比較した.比較は二通りの実験により行い, 一方はバイオフィードバックの有無によって皮膚表面抵抗の変動に与える効果を比較した.もう一方の実験では, ゲーム画面上に設けたオシロスコープやインジケータに, プレイヤの皮膚表面抵抗の信号を遅延させて表示し, リアルタイム表示の場合との変動の仕方を比較した.実験の結果では, バイオフィードバックがあるゲームと無いゲームではバイオフィードバックを使用したゲームの方がプレイヤの皮膚表面抵抗の変動が大きかった.また, バイオフィードバックを遅延させた表示のゲームよりもリアルタイムに表示させたゲームのプレイヤの方が, ゲーム中の皮膚表面抵抗の変動が大きかった.これらの結果から生体信号を用いたゲームにおいて, 生体信号をゲームの進行に反映させることの他に, ゲーム画面上のバイオフィードバックの表示を行うことが重要な要素であることがわかった.特に, 遅延表示の実験では, 表示を遅延したことに気付いた者はいなかったが, 変動量にはそれぞれ差がでたことから, リアルタイムにゲームの進行に反映させることや, バイオフィードバックの表示を行うことも重要であることがわかった.このような結果となったのは, ゲームを通じて無意識の自分自身を意識することが, 更に皮膚表面抵抗の変動を生じさせたからであると推測される.
著者
谷本 直人 藤村 考
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.3, pp.37-42, 2005-01-19

ネット・コミュニティにおいて提供される様々な情報の評判を定量化する方法を述べる。本稿で提案するEigenRumorアルゴリズムは、コミュニティの参加者による情報の提供と、提供された情報に対する参加者による評価という2種類の行為を参加者から情報へのリンクとみなし、リンク分析によりそのネット・コミュニティでの情報の評判をスコアリングする。本アルゴリズムは、コミュニティ参加者の貢献度も同時に算出するため、コミュニティの中の「良い」参加者を特定するためにも有効である。また、評判の算出で重要な「さくら攻撃」に対する耐性について評価した結果を報告する。This paper describes a method for quantifying the degree of reputation for information resources provided in Electronic communities. The EigenRumor algorithm, proposed here, calculates the reputation scores based on a link analysis approach by considering information provisioning and information evaluation actions as links from participants to information resources. This algorithm also calculates the contribution level of participants in the electronic community and it is used to identify "good" participant as well as "good" information. The robustness of the algorithms against "ballot stuffing" attack is also discussed.
著者
清原 一暁 中山 実 木村 博茂 清水 英夫 清水 康敬
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.117-126, 2003
参考文献数
11
被引用文献数
9 or 0

本研究では,印刷物による提示とコンピュータ画面の提示による文章理解の違いを調べ,わかりやすい文章提示の方法を検討した.文章の理解度を内容に関するテスト成績で調べた.その結果,表示メディアについては,提示方法によらず印刷物がディスプレイに比べて良いことが分かった.また,LCDがCRTよりも理解度において優れていることが分かった.さらに,すべての表示メディアにおいて,明朝体と比べてゴシック体の方が文章理解において成績が良い事を明らかにした.
著者
中村 亮太 井上 亮文 市村 哲 岡田 謙一 松下 温
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.172-180, 2006-01-15
参考文献数
24
被引用文献数
3 or 0

近年,大学などの教育機関では,学習用コンテンツとして講師映像と講義資料を組み合わせたものが制作されているが,単調な表示方法であるため学習者を飽きさせてしまうという問題がある.そこで本稿では,学習者にとって飽きにくい講義コンテンツを自動的に作成することができるシステム「MINO: Multimedia system an Instructor needs Not Operate」を提案する.著者らは映像の単調さを改善するために,誘目性(目が惹き付けられる)に着目し,画面に並列表示された講師映像と講義資料の表示サイズを交互に拡大縮小することで提示映像のスイッチングを行い,講義資料中の重要語句(講師の発話と一致した語句)を誘目性の高い表示へ変換することが自動的にできるシステムの開発を行った.MINO では,音声認識によりテキスト化した講師の発話情報と講義資料内の文字列とをマッチングさせることで重要語句の特定とともに,映像の切替えタイミングとフォントの変換タイミングを自動的に決定することができる.評価実験の結果,本提案手法は従来の提示方法に比べ,学習者を飽きさせないという評価を得ることができた.本稿では従来の提示方法について分析した結果を示し,開発したシステムの設計,実装,評価について述べる.Recently, e-learning contents that combine the speaker video with supporting materials are produced in educational institutions such as universities. However, there is a problem that those systems make learners become tired because produced contents are monotonous. In this paper, we propose the system "MINO: Multimedia system an Instructor needs Not Operate" that can automatically edit the recorded speaker video and supporting materials. MINO allows users to automatically convert words in the supporting materials into conspicuous ones according to the utterance of the speaker. We used speech recognition to convert voice of lecturer into character string. Their data are matched up words into the supporting materials so that speaker video is synchronized with supporting materials. Through evaluations of the system, we verified the effectiveness of our system.
著者
杉本 あい 田頭 茂明 藤田 聡
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.578, pp.167-172, 2007-03-01
被引用文献数
5 or 0

本稿では,P2PネットワークにおいてBitTorrentに基づいた並列ダウンロード手法を提案する.提案手法では,従来手法と同程度のダウンロード性能を維持しながらピース情報の交換コストを削減することを試みる.提案手法の基本的なアイデアは,従来手法におけるピース選択アルゴリズムをローカルなピース情報だけを用いて実現するように改良することである.また,改良によって起こりうるダウンロード時間の増加は,トラッカーで実行されるマッチメーキング手法を新たに導入することで抑制する.提案手法の性能をシミュレーションにより評価した.
著者
宮代 隆平 葛西 隆也
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.15-20, 2004-01-01
被引用文献数
2 or 0

最長片道切符とは, JRで買うことができる片道切符のうち, 経路の長さが最も長いもののことである. 最長片道切符のルートがどのようなものになるかは昔から議論があったが, 決定的な解答は得られていなかった. 筆者らは, 整数計画法を利用してこの問題に対する厳密な最長ルートを与えた. さらに,実際に最長片道切符を購入し, 最長ルートを鉄道で旅行した. 本稿では, 最長片道切符のルートを求めた手法の紹介, および「最長片道旅行記」をお届けする.
著者
佐藤 もな
出版者
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部インド哲学仏教学研究室
雑誌
インド哲学仏教学研究 (ISSN:09197907)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.80-92, 2002-09-20

Dohan 道範(1178?-1252) was a monk of the Shingon school 真言宗 on Mt. Kōya 高野山 in the early Kamakura 鎌倉 period. The aim of this paper is to investigate his ideas on the Pure Land 浄土 in the Himitsu-nenbutsu-shō 秘密念仏抄, one of his representative works on Amida Buddha 阿弥陀仏 and the Pure Land from the viewpoint of Esoteric Buddhism. In this work, Dōhan quotes some passages from the works of Nakanogawa Jippan 中川実範(?-1144) and Kakuban 覚鑁(1095-1143) as pioneers of the esoteric interpretation of the Pure Land. He presents a new system of ideas on the basis of their works. I examine them from three points of view, that is, his ideas on Amida Buddha, the Pure Land, and myōgō 名号 or the Buddha's name, and consider how Dohan accepted earlier ideas and what the characteristics of his ideas were. According to Dōhan, conventional ideas about the Pure Land and Amida are at an immature stage of understanding, and at a deeper level Amida is thought to be the same as Dainichi Nyorai 大日如来, the main Buddha of Esoteric Buddhism. He also states that the land of Gokuraku 極楽浄土 is not actually in the west but in the minds of all creatures, and that raigō 来迎, or Amida's coming to meet a dying person, does not mean that Amida actually comes to take him to the real Pure Land, but that with some training he sees the Buddha in his mind. With regard to myōgō, he developed Kakuban's idea that every word is a mantra 真言, and asserts that chanting Amida's name and chanting mantras have quite the same meaning. In addition, Dohan asserts that various virtues are included in the three letters of A-mi-da. And in conclusion, he even says that the entire world of a maņdala is included in the name of Amida. One might venture to say that the interpretation of the name of Amida in the Shingon school attained its ultimate stage in his system. In this way, Dōhan radically reinterpreted the concepts of Amida, the Pure Land, myōgō, and so on from his position based on the doctrines of Esoteric Buddhism. He considered that the ideas of the Pure Land and Amida Buddha were part of Shingon doctrine and insists on the superiority of Esoteric Buddhism by subsuming these ideas under the system of Esoteric Buddhism. Thus, his ideas were different from a "fusion" of Esoteric Buddhism and Pure Land Buddhism, which was a characteristic of the interpretation of the Pure Land in the Shingon school before him.
著者
湯浅 晃
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.52, pp.19-24, 2006-05-12

CMC (Computer Mediated Communication)とはコンピュータを媒介するコミュニケーションのことであり,Mail, BBS, Blog, SNS (Social Network Service)などの総称である.CMCは近年,爆発的に普及している.しかし普及に伴い例えば"フレーミング"や"コメントスクラム"などコミュニケーションにおいて様々な問題が生じている.本稿ではCMCにおける問題を分析し問題解決への指針を提案する.具体的なアプローチとしてコミュニケーションにおける"文脈"に着目したコミュニケーションモデルを考案し,その実装可能性について検討する.
著者
羽多野 一磨 大島 裕明 是津 耕司 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.171, pp.179-184, 2005-07-06

近年, デジタルカメラ付き携帯電話やノートPCが普及してきており, 個人の所有するコンテンツが増加してきている.これらのコンテンツの中には他者にとって有用なコンテンツが含まれている.また, アドホックネットワークやインスタントメッセンジャーの様にユーザ同士がPeer-to-Peerに接続し, 自律分散的に形成されるネットワークが生まれてきている.そこで我々はこの様な環境においてコンテンツを共有・検索する手法について提案する.従来型のP2Pネットワークにおける検索ではファイル名とのキーワードマッチングのみであった.提案手法では, あるコンテンツの文脈情報-コンテンツの置かれている状況-を抽出・提示する事により, ユーザがコンテンツを評価できるようにしたり, 発見的に関連コンテンツを検索したり出来るようにする.
著者
羽多野 一磨 大島 裕明 是津 耕司 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.67, pp.229-235, 2005-07-13

近年,デジタルカメラ付き携帯電話やノートPC が普及してきており,個人の所有するコンテンツが増加してきている.これらのコンテンツの中には他者にとって有用なコンテンツが含まれている.また,アドホックネットワークやインスタントメッセンジャーの様にユーザ同士がPeer-to-Peer に接続し,自律分散的に形成されるネットワークが生まれてきている.そこで我々はこの様な環境においてコンテンツを共有・検索する手法について提案する.従来型のP2P ネットワークにおける検索ではファイル名とのキーワードマッチングのみであった.提案手法では,あるコンテンツの文脈情報??コンテンツの置かれている状況??を抽出・提示する事により,ユーザがコンテンツを評価できるようにしたり,発見的に関連コンテンツを検索したり出来るようにする. Recently, a cellular phone with a digital camera and a PDA have been popular , and then contents stored in a local computer are increasing. Some of them are useful for others. At the same time, many autonomous distributed networks emerge, such as ad-hoc networks or instant messengers. They are composed of indivisual users. We propose a method to share and search contents in those networks. Traditional method to search on a P2P network is just matching search keywords with file or directory name and it is insufficient. We propose a search method for P2P contents based on context of contents. Here, the context of contents means the situation which relates to contents and help you understand it better. The context makes users possible to understand the outline of the contents and to discover related contents.