著者
石原 和弘 小林 哲夫
出版者
特定非営利活動法人日本火山学会
雑誌
火山. 第2集 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.269-271, 1988-10-31
被引用文献数
2
著者
安井 真也 高橋 正樹 石原 和弘 味喜 大介
出版者
特定非営利活動法人日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.161-186, 2007-06-29
被引用文献数
3

The 1914-1915 Sakurajima eruption was the largest eruption in Japan in the 20th century and erupted andesitic magma was about 1.5km^3 DRE (Dense Rock Equivalent) in volume. Pumice fall and lava flows were generated from the fissure vents on the western and the eastern flanks of the volcano and pyroclastic cones were formed around the vents. Eruptive style changed with time. It is divided into three stages. After the initial, vigorous, Plinian eruption of about 36 hours (Stage 1), extrusion of lava associated with intermittent ash-emitting eruptions with or without detonations lasted for about 20 days on both sides (Stage 2), followed by an outflow of lava for more than 1.5 years on the eastern side (Stage 3). Consequently, the vast lava fields, which consist of a number of flow units formed on both sides of the volcano. Some units of lava show evidence of welded pyroclastic origin, suggesting clastogenic lava. In the western lava field, surface blocks characteristically consist of pyroclastic materials which show variable degrees of welding even within a single block. Typical eutaxitic textures and abundant broken crystals are also recognized under the microscope. Some flow units can be traced upstream to a pyroclastic cone. These features indicate that many flow units of lava on the western flank are clastogenic, which were generated by the initial, Plinian eruption of Stage 1. In the eastern lava field, evidence of pyroclastic origin is rarely discernable. However, the content of broken crystals varies widely from 20% to 80% in volume. Most lava flows, which were erupted in Stage 2 associated with frequent ash-emitting eruptions, contain broken crystals more or less than 50%. This fact indicates that magma in the conduit experienced repetitive fragmentation and coalescence due to intermittent explosions prior to outflow. Lava flows of Stage 3 contain much smaller amounts of broken crystals indicating gentle outflow of coherent lava. Relatively large-scale lava deltas developed toward the sea in the eastern lava field. Eyewitness account at that time reports that ocean entry of lava from several points started several months after the beginning of Stage 3. Although small-scale breakouts formed at the flow fronts of some lava on both sides, a large volume of the deltas can not be accounted for by secondary breakouts of ponded lava within the precedent flow lobes. It is considered that lava tube system fed lava to form the lava deltas.
著者
石原 和夫 佐藤 彩乃 曽根 英行
出版者
新潟県立大学
雑誌
県立新潟女子短期大学研究紀要 (ISSN:02883686)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.9-18, 2008
被引用文献数
1

わが国の伝統的な発酵調味料である味噌は、製法や産地によりその風味は異なり、また、種類は多く地域性の高い調味料である。さらに、原料の大豆や発酵・熟成に由来する多くの機能性を持つ優れた食品でもある。味噌は主として、味噌汁として食され、その味噌汁の調理にあたっては、味噌を溶かし短時間沸騰させる。そのことにより、香味が最大限引き出され、おいしさが感じられる。しかし、過度の加熱では、多くの香気成分が揮発、あるいは逆に増加することで風味が損なわれ、おいしさは減少することが知られている。本研究では、味噌汁中の香気成分が味噌の種類や加熱時間の長短によりどのように変化するか香気成分捕集方法として動的ヘッドスペース法を用いて検討した。実験には、越後味噌、信州味噌、八丁味噌、西京味噌の4種類の味噌を用いて、未加熱、加熱時間10〜60分での香気成分の変化をガスクロマトグラフィー(以下、GC)により分析し、比較検討を行った。GC分析の結果検出された総ピーク数は、越後味噌111、信州味噌106、八丁味噌113、西京味噌65であり、越後味噌、信州味噌、八丁味噌の香気成分は西京味噌に比べ、多種類の成分より構成されていた。また、GCパターンを比較すると、越後味噌、信州味噌は類似し、八丁味噌、西京味噌はそれぞれ特有のGCパターンを示した。GCの総ピーク面積は、越後味噌が一番大きく、次いで西京味噌、八丁味噌で、信州味噌は一番少なく、他の味噌の約41〜50%に相当した。標準化合物および文献をもとに、各味噌汁中の香気成分を解析したところ、味噌汁の香気成分として、アルコール13、アルデヒド7、有機酸4、エステル12、合硫化合物2、炭化水素5、ケトン類1の総計44種類の化合物を同定または推定した。これら化合物のうち、94〜99%占めたのがアルコール類で、このうちethanolが一番多く、越後味噌で65.14%、信州味噌で67.05%、八丁味噌で82.82%、西京味噌で93.19%であった。八丁味噌と西京味噌はその発酵・熟成には酵母の関与が比較的少ないにもかかわらず、ethanol量の多いのは上述の「酒精」の添加によるものと考えられる。そして、ethanolのほか、2-methylbutanol、3-methylbutanol 、methanol、2-methyl-1-propanol、n-butanol、n-propanolなどが主なアルコール類として検出された。越後味噌、八丁味噌、西京味噌中の多くのアルコール類は加熱により減少する傾向を示したが、信州味噌では増加またはほとんど変化しないという特徴が認められた。各味噌汁中のアルデヒド類としてethanal、hexanal、benzaldehydeなどが検出され、これらは一般に加熱により増加する傾向にあり、他の香気成分との違いが認められた。アルデヒド類の加熱による増加は一般的にも知られ、その原因は味噌中の遊離アミノ酸からストレッカー分解により生成されるためと考えられる。有機酸のacetic acidは越後味噌、butyric acidは八丁味噌、2-methylbutyric acidと3-methylbutyric acidは信州味噌中で最も多いことが認められた。そして、加熱によりacetic acidは減少、butyric acid は増加、2-methylbutyric acidと3-methylbutyric acidは変化がないという、それぞれの特徴を示した。各味噌汁中で検出された主なエステル類はethyl acetate、ethyl heptanoate、ethyl lactateおよび2-methylbutyl acetate と3-methylbuty lacetateなどであり、量的にはethyl acetateは八丁味噌、ethyl heptanoate は越後味噌、ethyl lactateは信州味噌に多いことが認められた。これらのうち量的に多かったethyl acetateも加熱により増加する傾向にあったが、八丁味噌では加熱10分で一旦急激に減少することが認められた。そして、エステル類はその種類や味噌の違いにより加熱による傾向が異なったが、信州味噌ではethyl dodecanoateのみ減少傾向を示し、その他多くのエステル類は増加する傾向があった。食欲化合物のdimethyl disulfideは加熱により減少し、3-methylthiopropanal(methional)は増加した。また、炭化水素類ではハ丁味噌においてtridecane、hexadecaneに増加がみられた。これらの結果から、味噌汁の香気成分の中には加熱により減少するもの、逆に、増加するもの、また、味噌の種類による違いなど解析することができた。また、前報では香気成分捕集法として静的ヘッドスペース法を用い、味噌汁の香気成分として15化合物を同定または推定したが、本研究での動的ヘッドスペース法では44化合物が同定または推定されたことから、後者の分析法の優位性が認められた。
著者
石原 和之
出版者
日本皮膚悪性腫瘍学会
雑誌
Skin Cancer (ISSN:09153535)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.209-216, 2008-03-25 (Released:2010-08-05)
参考文献数
13
被引用文献数
10 5

本邦における皮膚悪性腫瘍の1987年から2001年までの年別全国発生数と基底細胞癌, 有棘細胞癌, 悪性黒色腫ならびに日光角化症などの疫学的調査と予後の検討を行った。全国調査では皮膚悪性腫瘍は明らかに増加し, その発生数は基底細胞癌が最も多く, 次いで有棘細胞癌, 悪性黒色腫となっている。疫学的調査および予後については悪性黒色腫について詳細に検討し, 年度別, 性別, 病型別, 病期別などの累積生存率をまとめた。
著者
安井 真也 高橋 正樹 島田 純 味喜 大介 石原 和弘
出版者
特定非営利活動法人日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.59-76, 2013-03-29
被引用文献数
1

桜島火山の歴史時代の大規模噴火である安永噴火(1779-1782年)と大正噴火(1914-1915年)の噴出物の岩相や層序,地形,噴火当時の記録を比較した.両噴火では山頂をはさんだ両測山腹で割れ目火口列が活動した.割れ目の推定の長さは大正噴火で約2.3km,安永噴火では5kmに及ぶ.噴火開始後数10時間の大正噴火と安永噴火の噴火様式は共通しており,プリニー式噴煙柱から火口近傍への大量の火砕物降下により斜面上に火砕丘を形成しながら火砕成溶岩をもたらした.引き続く数週間には両噴火とも溶岩流出が繰返されて溶岩原が形成された.その後は,大正噴火が陸上での溶岩流出を主としたのに対し,安永噴火では北東沖で海底噴火が起きて安永諸島を形成した点で大きく異なる.両噴火とも噴火初期に割れ目火口近傍へ著しい火砕物降下があることが特徴的である.これは火山体形成の観点からは,両噴火では山頂部の地形変化はほどんどないが,山腹斜面が成長したことを意味する.また桜島の大規模噴火の減災という観点では,居住地域近くまで到達しうる割れ目火口の活動への迅速な初期対応の重要性を示している.
著者
大石 匠 深谷 千絵 笠井 俊輔 太田 淳也 国分 栄仁 齋藤 淳 石原 和幸 中川 種昭
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.406-413, 2015-01-30 (Released:2015-02-18)
参考文献数
33
被引用文献数
1 1

本研究は,in vitro バイオフィルムに対するシタフロキサシン(STFX)の効果を検討することを目的とした。歯周病においてバイオフィルムは複数菌で構成され,抗菌薬に耐性を示すことが知られている。 STFX はニューキノロン系経口抗菌薬であり嫌気性口腔細菌を含む幅広い抗菌スペクトラムを示す。我々は微量流体デバイス BioFlux を採用した。BioFlux は嫌気条件下で自動的に培地を排出可能であり,本研究に有用と考えた。Porphyromonas gingivalis ATCC33277 および Streptococcus gordonii ATCC35105 の 2 菌種混合液を用い,37℃,2 時間かけバイオフィルムを形成させ,顕微鏡にて確認した。STFX または対照薬アジスロマイシン(AZM)を添加後,嫌気条件下で 5 日間作用させた。薬剤濃度は経口常用量投与時の歯肉組織および歯肉溝滲出液中濃度に基づき,STFX は 0.65 および 1.30 μg/ml,AZM は 2.92,3.95 および 7.90 μg/ml とした。薬剤作用後の生存率は,染色後の画像解析にて定量した。 その結果,抗菌薬作用群すべてにおいて,生存率の減少を認めた。STFX 作用後の生存率は,AZM 各群と比較して有意(p<0.05)に少なかった。以上の結果より,STFX はバイオフィルム中の歯周病原細菌に対して破壊効果を有することが示唆された。 日本歯周病学会会誌(日歯周誌)56(4):406-413,2014
著者
田代 隆良 浦田 秀子 岩永 喜久子 辻 慶子 半澤 節子 鷹居 樹八子 宮原 春美 宮下 弘子 石原 和子
出版者
長崎大学
雑誌
長崎大学医学部保健学科紀要 (ISSN:09160841)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.51-55, 2003-06
被引用文献数
1

長崎大学医療技術短期大学部看護学科では,B型肝炎防止対策として平成2年度からHBs抗原・抗体の測定を実施し,平成10年度からはHBs抗原・抗体陰性者に対するB型肝炎ワクチン接種を行っている.平成2年度から13年度までの入学生932名のHBs抗原陽性率は0.54%,HBs抗体陽性率は1.82%であった.B型肝炎ワクチン接種は315名に行い,3回のワクチン接種による抗体獲得率は97.8%であった.抗体を獲得しなかった6名に追加接種を行い,4名がHBs抗体陽性となったが,抗体価は低かった.また,ワクチン接種後の経過を追跡した76名では,3年次に8名(10.5%)がHBs抗体陰性となった.Antigen and antibody tests for hepatitis B (HB) have been conducted from 1990 to 2001, and HB vaccination has been performed from 1998 to 2001 to the student nurses in School of Allied Medical Sciences, Nagasaki University. The overall positive rates of HBs antigen and HBs antibody were 0.54% and 1.82%, respectively, in 932 students. The seroconversion rates in 315 students who received 3 shots of HB vaccine, was 97.8%. Additional vaccine inoculation to nonresponders showed seroconversion in four of six, but HBs antibody titers were low. HBs antibody returned to negative in 8 (10.5%) of 76 at 3rd grade who acquired HBs antibody by vaccination at 1st grade.

2 0 0 0 OA 上野唱歌

著者
石原和三郎 著
出版者
富山房
巻号頁・発行日
1900
著者
石原 和幸 上田 真由美 平野 靖 梶田 将司 間瀬 健二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.454, pp.51-56, 2008-01-17
被引用文献数
4

献立を考えることは,料理をする人の約半数が面倒だと感じている.料理レシピを提供するWebサイトなどが多数存在するが,その多くでは利用者個人の嗜好を反映した献立決定の支援は行われていない.そこで,TF-IDF(Term Frequency-Inverted Document Frequency)における単語の特徴を尺度化する考えを食材の特徴の尺度化に用い,食材利用頻度と食材の特異度から各個人における食材の特徴を尺度化するFF-IRF(Foodstuff Frequency-Inverted Recipe Frequency)を提案する.これにより,食材に対する個人の嗜好を反映することを可能にする.提案手法の有効性を検証するため,評価実験用システムを実装し,個人の調理履歴と料理レシピ提供サイトのクックパッドのデータを用い評価実験を行った.実験結果より本手法の有効性について述べる.
著者
Sri HIDAYATI 石原 和弘 井口 正人
出版者
The Volcanological Society of Japan
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.289-309, 2007-12-28 (Released:2017-03-20)
参考文献数
41
被引用文献数
11

山頂噴火活動が低下し,姶良カルデラの地盤が膨張に転じた1993年以降,桜島とその周辺では火山構造性地震の発生頻度が漸次高まった.2003年11月からは桜島南西沖の6〜9kmの深さで地震が多発し,従来ほとんど発生が認められなかった姶良カルデラ北東部でも地震が発生した.翌年末にはGPSによりカルデラの地盤の膨張が観測されたが桜島の噴火活動に顕著な変化はこれまでのところ認められていない.1998~2005年に発生した火山構造性地震の震源と発震機構を求め,火山活動およびマグマ供給系との関係を検討した.(1)桜島およびその周辺の火山構造性地震の震源は姶良カルデラから桜島を通ってその南西側にかけて分布し,これらは,桜島南岳直下の深さ0〜4km,南西沖深さ6〜9kmおよび姶良カルデラ内深さ4〜14kmの3つの領域に分けられる.南岳下の深さ2kmまでの発震機構は逆断層型が卓越するが,2kmより深い部分では横ずれ型が卓越する.(2)桜島南西沖の火山構造性地震は張力軸が西北西-東南東方向の正断層型であり,(3)姶良カルデラ内の火山構造性地震の節面の方向は構造線の方向に〜致しており,いずれもこの地域のテクトニクス場と調和的である.(4)桜島南西沖の地震活動が姶良カルデラから桜島を横切るマグマの貫入イベントに関連しているのではないかという仮説にたって,地殻変動データを吟味してその可能性を検討するとともに,新たなマグマ供給系モデルを提示した.
著者
本間 伸夫 塩崎 啓子 渋谷 歌子 石原 和夫
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.355-361, 1974-08-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
14

The relationship between the flavor and the heating time of niboshi-soup (extract of dried small sardine) was examined by sensory evaluation. During the heating of niboshi-soup, it was observed from panel scores that the flavor turned to be more preferable.Volatile, neutral and basic components in the head space vapor of niboshi-soup were investigated by gas chromatography and thin layer chromatography. The volatile neutral components of unheated and heated niboshi-soup were identified as follows; paraffins (C4-C8), n-aldehydes (C2-C6), iso-butyraldehyde, n-alcohols (C1, C3, C4) and iso-alcohols (C3, C4). The volatile basic components were ammonia, dimethylamine and trimethylamine. The amounts of most of these volatile components decreased during the heating.It appears that the decrease of the low-boiling volatile components contributes to the increased flavor acceptability of the heated niboshi-soup.