著者
松本 百合美 合田 衣里
雑誌
新見公立大学紀要 = The bulletin of Niimi College
巻号頁・発行日
vol.35, pp.43-48, 2014

近年,介護福祉の現場ではアクティビティケア(以下AC)という言葉が盛んに使用されるようになった。 本学においても,ACの学習に取り組ませ介護実習等で実践できるよう教育を行っている。そこで,本研究で はACの学習を終えた2年次の介護実習(4週間)等におけるAC実践に関する学生のレポートを分析し,AC教 育の効果と課題の知見を得ることを目的とした。その結果,学生はゲームなどのいわゆるレクリエーション 活動(以下,RA)に留まらないACを捉え,日常の介護や声かけの中にもACを意識していることが分かった。 一方,実践の内容では,圧倒的にRAが多く,実践力の乏しさが推察できた。また,効果の評価としては,利 用者の表情や発言等から捉えることができていたが,日常生活の変化を捉えたものは少なかった。今後,介 護福祉現場でACに取り組める力をつけていくために,RAの実践力をつけていくと同時に,ACの評価につい ても検討していく必要が示唆された。
著者
李 忠澔 Chung-Ho LEE
出版者
総合研究大学院大学文化科学研究科
雑誌
総研大文化科学研究 = Sokendai review of cultural and social studies (ISSN:1883096X)
巻号頁・発行日
no.8, pp.27-42, 2012-03-30

『太平記』に登場する正成は、智仁勇の三徳を兼備した武将で、天皇のために命を捧げた英雄として広く知られているが、近世期以降はその教訓的な側面が正成伝説の普及を支える肝要な要素となっていく。 『太平記』において正行の母は、父正成の戦死を悲しみ自ら命を絶とうとする正行を諌め、正成の遺訓の意味を再度教え諭す。このエピソードが端緒となり、その後正成の妻は良妻賢母として顕彰されていくことになる。 一方、近世前期に流行した「太平記読み」のテクストであった『理尽鈔』は、兵学中心の合戦談という性格から、正成の妻が正行に父の遺訓を教え諭す場面を省略し、その代わりに正成の首をめぐって足利直義と楠家の家臣間で繰り広げられた駆け引きに関するエピソードを挿入している。これは、合戦談の中では女性の存在が副次的にしか認識されないことから、『太平記』における正成の妻の情緒性豊かな描写が省略された結果と見られる。 このような『理尽鈔』における扱いとは別に、正成の妻は近世の早い時期から啓蒙目的の女訓書に登場している。仮名草子女訓書『本朝女鑑』では、『太平記』原典の正成の妻に関するエピソードが簡略な形で引かれており教訓を主眼とする女訓書の性質に即して、母として息子の誤りを戒める内容が中心になっている。 さらに、時代浄瑠璃においてはそれ以前とはやや異なる正成の妻のイメージが形成される。近松門左衛門の『吉野都女楠』において、正成の妻「菊水」は従来と同様に夫の遺志を継ぎ、息子を訓戒する良妻賢母として登場するが、その上に大力という性質をも兼ね備えた逞しい女性として描かれる。ここでは、男性のために自己を犠牲にする時代浄瑠璃の典型的な女性とは異なる、戦乱という苦難を生き抜く強い女性像が正成の妻に付与されていると言える。 一方、西沢一風・田中千柳の『南北軍問答』においては新しい趣向が設定され、正成の妻は女色に溺れる正行を訓戒する。正行の誤った行動を戒めるという点では、『太平記』と軌を一にするものの、正行が好色者として描かれる点に加えて、「泣男」杉本佐兵衛が正成の妻に代わって訓戒の内容を伝えるという点が新しい構想となっている。 このように、正成の妻は『太平記』から時代浄瑠璃に至るまで、良妻賢母としてのイメージを保ちながらも、その上に新たな趣向を取り入れつつ受容されていくことになる。
著者
星野 准一 田中 彰人 濱名克季
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.2539-2548, 2008-07-15

格闘ゲームのような対戦型のアクションゲームにおいて,コンピュータが操作するキャラクタ(以下COM)の行動は変化に乏しく,プレイヤは繰り返しプレイすることによってCOMの行動パターンを憶えてしまい,ゲームに飽きてしまうという問題がある.そこで,本稿ではプレイヤを模倣学習する手法を用いて,COMの行動パターンを拡張する手法を提案する.本手法では,プレイログを記録し,対戦相手であるプレイヤの行動パターンを分析し,そのプレイヤの行動パターンの一部を模倣することでCOMの行動パターンを拡張する.本手法を用いることで,試合ごとに行動パターンを拡張し,成長していけるCOMを生成することが可能となる.
著者
門田仁 藤田悟
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.215-216, 2014-03-11

本論文では、深度センサKinectを用いたリアルタイムな3Dキャプチャリングに対して歪み補正を行ない、高品質な3Dモデルを構築することを目的としている。リアルタイム3Dキャプチャリングには、KinectFusionというKinectから得られた深度情報をGPGPUで高速に並列処理することで3Dモデルを構築する研究を参考とする。こうして構築された3Dモデルは、Kinectのカメラレンズによる歪みを持っている。そこで、この歪みの特性をキャリブレーションによって確かめ、補正することでより高品質な3Dモデルを構築する。3Dモデルの品質評価には、チェッカーパターンや四角錐の積み木などを使用し、実物体と構築された3Dモデルとの測定値の誤差を求めることでデータの正当性を確かめる。
著者
工藤 力男
雑誌
成城国文学
巻号頁・発行日
no.21, pp.86-104, 2005-03
著者
加藤 由花
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.564-564, 2016-05-15
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.566-568, 2016-05-15
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, 2016-05-15
著者
渡辺 博芳
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.555-555, 2016-05-15

能動的学習への転換と情報教育の充実は若い世代のため,将来の我が国のために重要な「教育改革」である.これらを進めることは「大人の責任」と言えよう.
著者
原 久太郎
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.556-559, 2016-05-15

日本で1969年から行われている情報処理技術者試験は,2000年以降アジアに展開されているが,そのアジア展開の経緯,現状,課題等をまとめる.情報処理技術者試験のアジアへの展開はASEAN+日本・中国・韓国の経済大臣会合を契機として始まった.日本のアプローチは,当時すでに国内にITに関する国家試験が存在していた国々に対するものと,当時国家試験が存在しておらず,日本が創設を支援した国々に対するものの2つに大別される.後者の国々では,各々問題作成にも取り組み始めたが,その後,協力して共通の試験問題を作る体制を構築し,2006年以降アジア共通統一試験(ITPEC試験)として実施されている.最後にITPEC試験をとりまく状況や課題をまとめる.
著者
旭 寛治
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.550-553, 2016-05-15

現存する情報処理技術関連の貴重な史料に対して,その保存の努力を称えるとともに末永く後世に伝えることを目的として,情報処理学会歴史特別委員会によって設けられた制度.第1回の2008年度は国立科学博物館で,翌年からは全国大会の場で認定式を行い,情報処理技術遺産には認定証の盾を,また分散コンピュータ博物館には認定書とプレートを,それぞれ関係者に贈呈している.
著者
竹林 洋一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.554-554, 2016-05-15
著者
水本 武志
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.538-540, 2016-05-15
著者
伊藤 貴之
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.529-531, 2016-05-15