著者
更科 紗和子 松崎 孝 小野 大輔 中村 龍 賀来 隆治 森松 博史
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.1-4, 2021-01-25 (Released:2021-01-25)
参考文献数
10

ドライアイ類似の慢性難治性眼痛の3症例を経験した.当院の眼科治療後難治性眼痛の治療プロトコールに基づき,オキシブプロカイン点眼検査,リドカイン静脈内投与,薬物療法,神経ブロックを行い,痛みの機序を考慮し診断的治療を施行した.眼科領域では,客観的所見と疼痛の乖離を説明する概念として神経障害性眼痛(neuropathic ocular pain:NOP)が報告されているが,病態が国際疼痛学会の提唱する神経障害性痛の定義に適さないため,本稿では神経障害性痛を部分的に有する神経障害類似の眼痛(neuropathic like ocular pain:NLOP)と定義して症例を提示した.
著者
白木 達朗 中村 龍 姥浦 道生 立花 潤三 後藤 尚弘 藤江 幸一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
環境システム研究論文集 (ISSN:13459597)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.135-142, 2006-10-10 (Released:2010-06-04)
参考文献数
30
被引用文献数
1

本研究は地産地消による環境負荷の変化を評価することを目的とした. キャベツとトマトに着目し, 地産地消によるCO2排出量削減効果を生産と輸送工程を考慮して推計した. その結果, キャベツは年間で12, 000tのCO2排出量を削減する可能性が示唆されたが, トマトは6, 000tに留まった. 生産の時期をずらす旬産旬消の効果を推計した結果, トマトは冬春から夏秋に一人当たり150gの消費量をシフトすることによって13, 000tのCO2削減効果が示唆されたが, キャベツは同程度のCO2削減効果を得るためには2, 000gを夏秋から春ヘシフトしなければならないという結果になった. 農業からのCO2排出量を削減するためには, 産地や季節を考慮した適産適消が有効である.
著者
高井 研 中村 龍平 山本 正浩
出版者
独立行政法人海洋研究開発機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-05-31

研究期間において、(1)現場深海熱水噴出孔において硫化物チムニーの内外で600mV程度の起電力が潜在的に存在し、実際の電子伝達能を有していること、(2)にもかかわらず、実験室内実験において、チムニーに生息する微生物群集を植種源として、天然チムニー電極や様々な電極を支持体とした電気合成微生物群集の増殖が観察されないこと、が明らかになった。これらの結果を踏まえて、深海熱水現場環境での電気合成微生物群集の増殖実験を行い、電気合成微生物群集の形成を示唆する結果を得た。自然深海熱水噴出孔のチムニーにおいて電気合成微生物群集が生育可能であることが明らかになった。
著者
宮代 一 小林 陽 中村 龍哉 関 志朗 三田 裕一 宇佐美 章
出版者
The Electrochemical Society of Japan
雑誌
Electrochemistry (ISSN:13443542)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.321-325, 2006-04-05 (Released:2012-03-20)
参考文献数
23
被引用文献数
2 4

Olivine structured LiFePO4 cathode is the promising cathode active material for lithium secondary batteries due to its low cost and quite excellent reversibility. On the other hand, lithium polymer secondary batteries (LPBs) have been studied for the purpose of large-scaled batteries (for example, electric power load leveling). In this study, we prepared LPBs using the LiFePO4 cathode. By measuring the charge-discharge properties and electrochemical impedance spectroscopy, basic properties were investigated compared with the LPBs using the 4V-class LiCoO2 cathode.
著者
浅井 修 中村 龍二 綿貫 理明
出版者
専修大学情報科学研究所
雑誌
専修大学情報科学研究所所報
巻号頁・発行日
vol.83, pp.7-12, 2014-07-15

開発時には主として発電量を高めることを目的とした自転車型人力発電機を, 操縦者の脈拍データを測定し発電負荷にフィードバックすることにより, 人間の体力・疲労度に応じて発電量の負荷を調整できるシステムに改良した. 機械中心のシステムから, 人間中心の"人にやさしい発電システム"へと進化させた.
著者
山本 正浩 中村 龍平 笠谷 貴史 熊谷 英憲 鈴木 勝彦 高井 研
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2017年度日本地球化学会第64回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.146, 2017 (Released:2017-11-09)

深海熱水噴出孔では海底面から熱水が噴出し、周囲の海水によって冷却されることで鉱物が沈殿し鉱体が形成される。我々はこの鉱体の主要成分である硫化鉱物が導電性を持つことを明らかにしている。鉱床下に存在し、海底に湧出する熱水は還元的な化合物(硫化水素、水素、メタン)に富み、海底面から浸透し鉱床近傍で接する海水は酸化的な化合物(酸素、硝酸、硫酸)を含む。我々は、熱水中の還元剤の持つ電子が硫化鉱物を介して海水中の酸化剤に受け渡される放電現象の存在を提唱し、実際にこの現象が深海熱水噴出域の海底の広域で起きていることを現場電気化学計測によって明らかにした。また、この放電現象を人為的に制御することで発電技術として利用可能であることも明らかにしている。本発表では、上記について説明するとともに、今後の深海底発電技術の開発、およびその模擬として行っている陸上温泉での発電試験の結果についても紹介する。
著者
中村 龍一
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.50-51, 2014-03-10 (Released:2019-03-20)
著者
中村 龍哉 松井 裕樹 山田 義博 田渕 光春 小林 陽
出版者
Japan Society of Powder and Powder Metallurgy
雑誌
粉体および粉末冶金 (ISSN:05328799)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.725-728, 2010-11-15
参考文献数
17

Cathode using the olivine particles was subjected to an open-circuit voltage measurement under the relaxation condition of 24 h at each SOC and DOD states. The electrochemical reaction in the LiFePO<SUB>4</SUB> cathode was composed of a large plateau around 3.45 V with sloped regions nearby for both the fully charged and discharged states. It was found that the potential profile in the sloped regions exhibited a hysteresis. Furthermore, both sloped regions became narrower when the operating temperature was raised from 30 to 60°C. Furthermore, it was found that the apparent diffusion coefficient of Li<SUP>+</SUP> ions in the sloped regions was much smaller than that in the plateau region. These facts implied that the obtained profiles were not in an equilibrium state with a quasi-OCV profile than the real one, and that the potential relaxation in the sloped regions took an extremely long time.
著者
島 裕也 中村 龍哉 松井 裕樹 山田 義博 宮内 啓成 橋本 聡司 阿部 一雄
出版者
Japan Society of Powder and Powder Metallurgy
雑誌
粉体および粉末冶金 (ISSN:05328799)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.729-733, 2010-11-15
参考文献数
13
被引用文献数
1

LiFePO<SUB>4</SUB>/C composite particles were prepared by gas-solid phase reaction. The reaction temperature had a detrimental effect on the purity of the composite particles. The suitable temperature was around 650°C, above and below which ferromagnetic impurities were found. The retention time influenced only the carbon deposition amount, but the excess amount of carbon caused the degradation of the electrochemical performance. The specimen prepared at the optimum conditions exhibited superior performances in both rate capability and cycle stability as well as less impedance growth during the cycling.
著者
中村 龍一
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.54, no.8, pp.18-27, 2005-08-10

文学作品を読むということは、記述されている文字を辿ることである。確かに、文字を順に読んでいるに違いはないのだが、読者に聞こえている声がある。それが「語り」であり、その声の主が語り手である。「語り」は語り手と聴き手の関係に生じる世界である。「語り」は聴き手である読者にどのような<読み>の世界を実現してくれるのであろうか。国語教室での文学の<読み>の新たな可能性を探ってみたい。私は、子どもたちが童話や小説、詩歌を愉しむこと、それが文学の<読み>の学習で最も大切にされなければならないと考えている。そして、その<読み>をさらに深く愉しいものにする術を子どもたちに学ばせたい。「語り手」と「人物」は、文学作品の<読み>の指標(目印)として基本的な学習用語と私は考える。小・中学校の教科書教材を例に、<読み>の指標に着目することで見えてくる作品世界を明らかにする。
著者
稲富 裕光 王 躍 菊池 正則 中村 龍太 内田 祐樹 神保 至
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.1-18, 2005-03

本報告では,半導体結晶の溶液成長過程における以下の研究成果を述べる.(1)半導体結晶の溶液成長過程における固液界面の形態変化に及ぼす基板結晶の面方位の影響を調べるために近赤外顕微鏡を使ったその場観察実験が実施された.その結果,対流を抑制することでGaP/GaP成長界面のステップカイネティクス係数の面方位依存性が得られ,結晶成長時におけるマクロステップの挙動が評価された.また,GaAs_xP_<1-x>/GaPヘテロLPE 成長初期の固液界面の表面形態変化が基板表面の面方位依存性の視点から議論された.(2)静磁場THM 法によりTe 溶液から育成したCdZnTe 結晶の成長界面が急冷法によって調べられた.その結果,浮力対流を抑制することで速い引き下げ速度でも良質なCdZnTe 成長結晶を得られることを示した.