著者
中島 晶 久保田 祥 佐々木 克彦 柳沢 祐介 岸 恭弘
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
M&M材料力学カンファレンス
巻号頁・発行日
vol.2017, 2017

<p>The subject of this paper is to calculate the residual stress occurred during heat treatments of the large forged steel using Finite Element Method (FEM). The analysis was carried out using a cylindrical FEM model of ASTM-A-470 used in rotor shafts for power stations. First, a heat transfer analysis was performed to obtain a temperature history, which is used to calculate material properties at varied temperatures. Then, using the temperature history, structure analyses were conducted considering both the creep deformation and the transformation plasticity. The residual stresses calculated by the structure analysis were compared with the value measured by experiments. As a result, the calculated residual stresses have the same tendency as the measured residual stresses when both the creep and transformation plasticity are considered. Therefore, the importance of both the creep and transformation plasticity for the structural analysis of the heat treatment of the large forged steels was confirmed. In addition, the effect of the cooling rate to the residual stress was also discussed.</p>
著者
佐々木 克友 間 竜太郎 仁木 智哉 山口 博康 鳴海 貴子 西島 隆明 林 依子 龍頭 啓充 福西 暢尚 阿部 知子 大坪 憲弘
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.0614, 2008 (Released:2008-12-18)

我々は「新形質花き」の作出を目指し、トレニアを用いて重イオンビーム照射による変異導入を行っている。その中に、第2ウォールが萼化した表現型を示すトレニアmutantが2系統見出された。花器官形成のABCモデルから、これらmutantの表現型はクラスB遺伝子機能の欠損に原因があると予想された。本研究は、変異が導入された遺伝子の特定と、トレニアの花器官形成に関わる情報の収集を目的とする。トレニアのクラスB遺伝子であるTfGLOおよびTfDEFの発現を、野生型および上記mutantを用いRT-PCRにて解析した結果、2種のmutantではTfDEFは発現していたがTfGLOの発現が全く認められなかった。野生型および2種のmutantについてTfGLOゲノム領域を単離し配列を決定した結果、TfGLO遺伝子発現の欠失に直接の要因と推測される変異は見られなかった。このことから、2種のmutantにおけるTfGLO遺伝子の欠損は、上流の発現調節因子の変異に起因すると推察された。すでにシロイヌナズナ等でクラスB遺伝子の発現調節因子として報告されているAPETALA1、LEAFYおよびUFOの発現をRT-PCRで解析した結果、UFO特異的にmRNA量の減少が認められたので報告する。なお、本研究は、「農林水産研究高度化事業」によるものである。
著者
小林 享夫 佐々木 克彦 真宮 靖治
出版者
日本林學會
雑誌
日本林学会誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.p184-193, 1975-06
被引用文献数
2

マツ健全木の幹からPestalotia, Papularia, Trichodermaが, 枝からPestalotiaとRhizosphaeraが, 健全苗木の茎枝からRhizosphaera, Pestalotia, Cladosporiumが検出され, 材中における糸状菌の潜在が示唆された。線虫の加害によりマツが異常・枯死を起こすと樹体内の糸状菌相は急激に変化し, 枝幹上部にはCeratocystis, Diplodia, Macrophomaが, 幹下部の辺材部にはVerticicladiellaが優占し, 細菌も一時的に異常に増加する。健全木の糸状菌の中ではPestalotiaとRhizosphaeraが線虫増殖に好適でマツ樹体内で線虫の食餌の一つとして役立ちうることが示された。マツが異常を起こしてのちの材中での線虫の増殖にはCeratocystisとDiplodiaが好適である。Ceratosystisは線虫とマツノマダラカミキリ両者の共存関係にもう一つ加わり三者で共存関係を形成することが示唆された。晩秋から早春に異常枯死を起こすマツからはマツノザイセンチュウは検出されず, 材中から糸状菌Amylostereumが優占的に検出され, キパチ類との関連性やマツへの加害性など, 線虫によらない枯損原因の一つとして検討の必要性が示された。
著者
小林 享夫 佐々木 克彦 真宮 靖治
出版者
日本林學會
雑誌
日本林学会誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.136-145, 1974-04
被引用文献数
4

マツノザイセンチュウの生活環の中で, 糸状菌のかかわり合う程度とその役割を明らかにするため, 幾つかの分離・培養実験を行った。えられた結果は次のとおりである。1)マツノザイセンチュウがマツ樹冠の後食枝に侵入してから翌春マツノマダラカミキリによって運び出されるまでの間の, いろいろな時期に検出される糸状菌相には, それぞれ特徴が認められた。2)マツノザイセンチュウの侵入場所である健全木樹冠の枝の後食部では, Ceratocystis, Pestalotia, Alternaria, Cladosporium, Rhizosphaera, Colletotrichumが主として検出され, 針葉に葉枯性の病気を起す菌類がかなりの頻度を占めることと3)4)で高い検出率を示すVerticicladiellaが全く検出されないことが特徴的である。3)マツが枯れたあと線虫の生息場所である幹の材中では, RhizosphaeraやColletotrichum等の葉枯性病菌は検出されず, Ceratocystis, Pestalotia, Alternariaに加えてVerticicladiella, Diplodia, Fusariumが主な糸状菌となる。またTrichodermaやPenicilliumによる汚染もかなり認められる。4)マツノザイセンチュウが集中してくるマツノマダラカミキリ蛹室壁面からは, Ceratocystis, Verticicladiellaが主として検出され, とくに前者は蛹室壁の表面に多量の子のう殻を形成, しばしば黒色じゅうたん状を呈する。カミキリ幼虫の不在の孔道や蛹室ではTrichodermaの汚染の多い傾向がある。5)線虫の伝播者である羽化脱出したカミキリ成虫体からは, Ceratocystis, Aliernaria, Pestalotia, Diplodiaが主として検出され, とくにCeratocystisはマツノザイセンチュウと同様に, もっぱらこのカミキリによってマツからマツへと伝播されるものと思われる。6)これらの各種糸状菌のうち, Diplodia, Pestalotia, Ceratocystis, Verticicladiella, Fusariumの菌そう上で, 線虫は菌糸を食餌として良く増殖する。これに反して, Trichoderma, Cephalosporium, Alternariaの菌そう上では, 線虫は全くあるいはほとんど増殖せず, これらの菌糸を餌として利用できない。7)マツの材組織を円板あるいはおが屑にして殺菌し線虫を接種したが線虫は全く増殖できなかった。これらの実験結果から, マツが樹脂浸出の停止を起してからの樹体内におけるマツノザイセンチュウの増殖に際しては, 樹体内にまん延繁殖した糸状菌を食餌として利用しているものと推測される。Ceratocysits, Pestalotia, Diplodia, Verticicladiella, Fusarium等が線虫の増殖に好適な糸状菌であり, 線虫は材中でこれらの菌類を選択することなく餌として利用するのであろう。逆にTrichodermaやCephalosporiumが優占した材中では, 線虫の増殖はほとんど行われないものと考えられる。
著者
佐々木 克
出版者
立教大学
雑誌
史苑 (ISSN:03869318)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.27-47, 1969-03
著者
石川 博將 石川 博将 (1992) WENG George KREMPL Erhar STEIGMANN Da ELLYIN Ferna 佐々木 克彦 但野 茂 村上 澄男 野口 徹 STEIGMANN David F.
出版者
北海道大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1991

1 国際共同研究実施案の作成:研究分担者EIIyin教授のKrempl教授が平成3年8月に国際材料学会のため来日した機会をとらえ,第1回研究会を北海道大学で開催した。そして,本国際学術研究計画の研究内容や研究分担,研究交流日程等の綿密な打合せを行い,具体的実施案を作成した。2 複合材料の力学的特性に関するデータ収集と総括的な検討:平成3年12月に,カナダ・アルバータ大学で本国際学術研究の第2回研究会を開催した。従来からなされてきた複合材料の力学的データを集計・整理した。さらに,各共同研究者がこれまで行ってきた均質材料の弾塑性挙動,繰返し塑性挙動,破壊挙動,粘性挙動,疲労ダメージの累積,疲労挙動等の研究成果を報告し,それらの複合材料への適用性を討論した。そして,今後の共同研究方針を明確にした。3 複合材料の力学に関する先端研究状況の調査:平成3年12月にアメリカ合衆国・アトランタで開催されたアメリカ合衆国機械学会の冬季通常総会に,本研究組織の研究者全員が出席した。本会議に於て複合材料の力学に関する先端研究が多数報告された。各共同研究者は,研究発表すると共に,複合材料の非弾性力学に関し,多数の著名な研究者と討論及び情報交換を行った。そして,当該分野における今野の課題や動向を調査した。4 複合材料の巨視的力学特性の検討:本研究組織の各研究者がこれまで行ってきた均質材料の弾塑性挙動,繰返し塑性挙動,破壊挙動,粘性挙動,疲労ダメージの累積,疲労挙動等の手法を複合材料に適用したさまざまな実験や解析を行った。複合材料の巨視的力学的挙動という観点から,材料力学の体系を総合的に再検討した。5 微視的構造の力学的評価:複合材料特有のマトリックス材と補強材の相互作用を明らかにするために,微視的構造への弾塑性力学,粘塑性力学,破壊力学,損傷力学の適用を試みた。まず,複合材料の力学的挙動を微視的観点から,弾塑性・粘塑性力学により捕らえるために,マトリックス材と補強材の相互作用を,モデル実験等によりその特徴をより詳細に把握した。そして,弾塑性・粘塑性力学により,マトリックス材と補強材の相互作用を説明できる可能性を見いだした。さらに,複合材料の破壊・損傷のメカニズムを微視的に探るために,破壊力学・損傷力学の適用を試みた。マトリックス材と補強材の相互作用を破壊力学・損傷力学で十分解明できる可能性を見いだした。6 微視的構造の疲労評価:微視的構造に対する疲労特性を拡大モデル物験によって行った。微視的構造に対する疲労特性は,巨視的構造の疲労特性に類似することが明確となった。しかし,巨視的構造の疲労特性に比べ微視的構造の疲労特性にはばらつきが見られ,微視的構造の疲労特性に対する各構成材料の依存性を明確にし,疲労ダメージの累積則を適用するためには,実験データの統計的な処理が必要であると推察された。7 微視的力学特性と巨視的力学特性の統一化:上記の結果を踏まえて,巨視的力学的特性がどのような微視的構造に起因するか,また,微視的構造変化が巨視的力学特性にどのような影響を与えるかを検討した。微視的構造変化を弾塑性力学,粘塑性力学,破壊力学,損傷力学的観点からの解明により,微視的力学的特性と巨視的力学特性の統一化の可能性を見いだした。8 第3回研究会の実施及び共同研究成果の取りまとめ:各共同研究者が行った研究成果を持ち寄り,情報交換および研究討論のために,平成4年9月に北海道大学に於て第3回研究会を実施した。そして,共同研究の成果を取りまとめ,複合材料の破壊と強度評価に関する将来の展望を行った。また,同時期に関催された日本機械学会材料力学部門講演会インターナショナルセッションで本共同研究の成果を各研究者により発表し,多数の研究者と本成果について討論した。
著者
大宮 秀明 佐々木 克典 西田 清作 松本 安広 林 久喜 坂井 直樹
出版者
筑波大学農林技術センター
雑誌
筑波大学農林技術センター研究報告 (ISSN:09153926)
巻号頁・発行日
no.12, pp.1-8, 1999-03-31

本研究では、茨城県南部地域における青果用サツマイモの代表的な3品種、ベニアズマ、ベニコマチ、関東83号について、筑波大学農林技術センター圃場で栽培した1989年-1996年の収量データを解析すると共に、1997年度に要因実験を実施して、収量、品質に及ぼす挿苗時期および収穫時期の影響を明らかにした。生育日数140日での上いも収量はベニアズマが最も多く、ベニコマチと関東83号は同等であった。また、上いも収量および全収量は品種にかかわらず5月挿苗で多く、挿苗時期が遅れるに従い減少した。生育日数は全収量、屑いも収量および上いも収量のすべてに影響を及ぼし、上いも収量は品種にかかわらず180日以上で多く、161日以下で少なかった。以上の結果から、品種ごとの挿苗適期および収穫適期は、ベニコマチでは5月中~下旬の挿苗で9月下旬~10月下旬の収穫、関東83号では5月上・中旬の挿苗で11月上~中旬の収穫がそれぞれ望ましいと考えられた。一方、ベニアズマの場合は6月上・中旬の挿苗でも比較的高い収量が得られ、また、5月中旬に挿苗すれば9月中旬からの早期収穫が可能となることが明らかとなった。
著者
市岡 秀俊 大久保 英嗣 津田 孝夫 白濱 和人 佐々木 克也 日野 耕二 宇都宮 敏行
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.257-258, 1988-09-12

R^2シミュレータは、実時間オペレーティングシステムR^2を用いたアプリケーションプログラムの開発支援システムD^2の中核をなすソフトウェアであり、実時間システムのデバッグおよびテスト効率の向上を目的としている。一般に、実時間システムは、以下のような要因によりデバッグおよびテストが困難であるとされている。(1)動作が非決定的である。すなわち、システム内のタスクのふるまいは内部状態にとどまらず、他のタスクや外部との相互作用によって決定される。(2)ソースプログラムのみで、システム全体の正当性を検証することが困難である。すなわち、プログラムテキストの文脈のみでは他のタスクの命令の実行順序を知ることができない。(3)テストケースに対応した実行環境の構築に時間がかかる。本稿では、以上の問題点を解決するために開発を行ったR^2シミュレータの機能と全体構成について述べる。
著者
白濱 和人 佐々木 克也 日野 耕二 宇都宮 敏行 市岡 秀俊 大久保 英嗣 津田 孝夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.259-260, 1988-09-12

一般に、産業用ロボットやNC工作機械をはじめとする実時間制御システムにおいては、システムの開発環境と実行環境が異なる場合が多い。しかも、システム全体のテストを行うためにはどうしてもテスト項目に対応した実機テストに頼らざるを得ないのが現状である。また、実行環境におけるデバッグ手段として、ICEをはじめとする各種ツールが使用されているが、このようなICEを主体とした従来のデバッグにおいては、割込みの制御や入出力ドライバ等の非同期に実行されるソフトウェアのデバッグに非常に時間がかかっていた。さらに、レジスタや各種のフラグ等を意識した機械語レベルのデバッグであるため、プロセッサや機械が変更される度にそれらの詳細な知識の修得が必要となる。我々は、実時間制御システムに組込み可能な実時間オペレーティングシステムR^2の開発を行ってきた。R^2プロジェクトでは、このような実行環境で行われているテストを、開発環境においてもサポートするためにR^2用マルチタスクシミュレータ(以下r^2シミュレータと略す)の開発を行っている。本稿では、シミュレーションシステム構築のためのツールである即シミュレータの言語処理系に関し、その特徴と構成について述べる。
著者
佐々木 克彦
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.238-244, 1997-05-01

企業図書館のアウトソーシングは本当に可能なのだろうか. アウトソーシングの導入を難しくしている原因を探り, 新しい方向性として, 書店をパートナーとしたマルチソーシングの提案を行う.
著者
佐々木 克孝 山根 美佐雄 阿部 良夫 野矢 厚
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-II, エレクトロニクス, II-電子素子・応用 (ISSN:09151907)
巻号頁・発行日
vol.78, no.3, pp.113-118, 1995-03-25
被引用文献数
8

Ta_2N陽極酸化膜キャパシタの有する高耐熱な特徴が,酸化膜厚を薄くした際にどの程度まで維持できるかを明らかにするため,化成電圧を低減させて作製したキャパシタのtanδ,容量温度係数および漏れ電流特性に及ぼす熱処理温度の増加の影響を検討し以下の知見を得た.80V程度まで化成電圧を低減させた陽極酸化膜キャパシタでも,熱処理温度が400℃までの範囲であればtanδと容量温度係数に熱劣化は生じない.漏れ電流特性についても,化成電圧を低減させても定性的に同様な傾向を示し,電気伝導機構に変化はない.一方,80V化成したこのTa_2N陽極酸化膜キャパシタの漏れ電流特性は,熱処理温度300℃まではほとんど変化しないが,350℃では急増する.しかしながら,同じ静電容量が得られる160V化成したTa陽極酸化膜キャパシタと比較すると,この80V化成したTa_2N陽極酸化膜キャパシタは,tanδ,容量温度係数,漏れ電流のいずれの点でも耐熱性が大幅に改善される.以上のことにより,Ta_2N化合物の利用は酸化膜を薄くしても耐熱性を保持するうえで極めて有効な方策となることを明らかにした.