著者
内田 青蔵 安野 彰 須崎 文代 渕上 貴由樹 清 直樹
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、今後の住まいの在り方を考える一助として、持家志向の定着の様相を、戦前期に持家志向を中流層全般にまで拡大化させたことで知られる日本電話建物株式会社の事業や広報媒体である雑誌『朗』を通して明らかにすることを目的とした。その結果、日本電話建物株式会社の採用した住宅無尽の方法は、借家の家賃並みの金額で持家を得る方法として定着し、一気に中流層以下の人々の持家の可能性を高めたこと、また、持家を得た人々の多くは借家への不満はあったものの持家に対する明快な理念はほとんど持ち合わせておらず、持家を所有することそのものに意味を見出していたこと、が明らかとなった。
著者
茶谷 亜矢 内田 青蔵 姜 明采
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.88, no.806, pp.1432-1437, 2023-04-01 (Released:2023-04-01)
参考文献数
26

This study clarifies the career and architectural activities of Eiji Watanabe, the designer of the former Maeda family’s Kamakura villa. Watanabe served as a design engineer of the Meiji Jingu Shrine Zoning Bureau, the Denentoshi Co., Ltd. After that, he served Maeda family’s office as the housing architect for many years. Also, it makes clear that Watanabe mainly designed the noble residences, such as the former Maeda Toshitatsu residence, the former Maeda family’s Kamakura Villa, and the former Naito Masamichi residence, in prewar.
著者
内田 青蔵 須崎 文代 安野 彰
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

1年目は、文献資料の収集ならびに、各分譲住宅地の悉皆調査を進め、遺構の有無を確認する。次に、遺構と確認できた住宅については実測調査を依頼し、平面図ならびに写真資料の作成を行う。また、各分譲住宅地に在住している方々に、同潤会分譲住宅に関する情報や資料の有無などに関するアンケート調査を行う。2年目も、1年目の活動を継続する。また、入手した平面形式の整理・分類を行う。3年目は、平面形式の分析結果を整理し、その研究成果ならびに資料を報告書としてまとめる予定である。
著者
須崎 文代 内田 青蔵 安野 彰
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.22, no.51, pp.795-800, 2016 (Released:2016-06-20)
被引用文献数
1 1

This paper reports the construction process and the architectural features of Old Adachi Villa in Hayama (Kanagawa) 1933, designed by Koichi SATO (1878-1941). This house constructed by the dry construction method called as TROCKEN BAU, and its appearance is half-timber design. Especially, the fiberboard ‘Toma-tex’ produced by Oji Paper Co., Ltd. (Tomakomai) was used at any part of this house adopting various patterns of combination, even as roof base or exterior material. These features were caused by the relationships between the owner Tadashi ADACHI who was the president of Oji Paper and the architect SATO who was a professor of Waseda University.
著者
水野 僚子 藤谷 陽悦 内田 青蔵
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.65, no.532, pp.239-246, 2000-06-30 (Released:2017-02-03)
参考文献数
73
被引用文献数
1 2

The bill about "Housing Society" was formed by The Ministry of Home Affairs in 1919. The law had some problems from the beginning. So some propositions about the revision were introduced to the TEIKOKU Diet. But the essential points weren't revised. The worst problem of "Housing Society" was the member of societies couldn't repay for the depression and the earthquake. The number of "Housing Society" slumped about 1950 in spite of some countermeasure. After the 2nd war, the law was used with the Government Housing Loan Corporation. But it's purpose (supply of housing to middle-class people) was lost. And the law died stillborn in 1971.
著者
佐野 賢治 森 武麿 小熊 誠 内田 青蔵 安室 知 泉水 英計 森 幸一
出版者
神奈川大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

日系南米移民の生活世界の形成において本国の文化はどのような役割を果たし、また、新たな環境のもとでどのような変化を遂げたのか。本研究は、このような問いに対し、日本民俗学が東アジアで蓄積してきた知見と調査法をもって答える可能性を探求したものである。具体的な研究活動は、移民資料の現状確認に赴いたブラジル国サンパウロ州での2度の現地調査である。諸機関が収蔵する生活用具の保管状態を検分して登録記録を収集し、また、日系入植地を巡見して初期の入植者家屋や工場、宗教施設を見学しつつ古老の記憶の聞き書きをすすめた。その結果、本格的な調査研究を展開する適地としてレジストロ植民地が見出され、次期事業が策定された。
著者
沢田 知子 内田 青蔵 渡辺 秀俊 谷口 久美子 丸茂 みゆき
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住宅総合研究財団研究年報
巻号頁・発行日
vol.26, pp.191-202, 2000

本研究では,首都圏に建設された築後約20年の集合住宅を対象にして,居住者の家族構成と住まい方の変化,環境移行の様態を明らかにした。実態調査の結果,「夫婦と子供」の標準世帯として入居した当初居住者層が,子供の独立別居を経て「夫婦のみ」の非標準世帯に移行していることが確認された。また,壮年夫婦のみの世帯では,退職を機に在宅時間が増加し,夫や妻の個人的な時間の過ごし方が拡大したこと,別居子の子供室を利用して,夫婦が別就寝に移行したり,夫や妻の個人専用部屋が設けられることが明らかになった。また,私的な行動を支援する拠点が個人専用部屋以外に広く点在し,個人領域が住戸内に拡大している実態が明らかになった。
著者
藤谷 陽悦 内田 青蔵 安野 彰 柳田 伸幸
出版者
社団法人日本建築学会
雑誌
学術講演梗概集. F-2, 建築歴史・意匠 (ISSN:13414542)
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.221-222, 2008-07

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著者
黒石 いずみ 内田 青蔵 藤谷 陽悦
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

英国田園都市住宅における、20世紀初頭にかけての社会状況と建築空間デザイン理念、郷土主義・社会主義的視点からの近代化批判、女性や家族生活への啓蒙的提案、庶民生活の合理化等の社会背景の影響と空間表現を考察し、その日本での継承過程を検証した。特にドイツやアメリカの住生活思想との融合、「内側から住まいを考える」視点の変容と現代的意味を論考した。インテリアにおける生活様式の表象理論と研究手法の理解を活用し国際的研究交流を行った。