著者
安野 彰 内田 青藏 山口 廣 井上 祐一 柳葉 悦子 窪田 美穂子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.71, no.600, pp.203-209, 2006-02-28 (Released:2017-02-17)

This paper reports about a reinforced concrete apartment buiding in Komagome, Tokyo (1938). The apartment house was planned for foreigners from Europe & North America, and the Japanese client. Therefore the planning and style of windows were different from ordinary Japanese apartment buildings in those days. Kotaro Ebata was the architect, who had worked at the office of Kazue Yakushiji. Yakushiji is a famous Architect in Japan in those days. And he may have been a friend of the client since they were sutudents.
著者
安野 彰
出版者
文化女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2004

平成18年度は、宝塚新温泉を模倣したと伝えられている地方の遊園地の調査を中心に行った。事前に関連資料を収集するとともに、現地へ赴き、絵葉書やリーフレット類を含む、現地に残る資料の渉猟、地域の史家や当時を記憶する関係者(利用者、経営者の家族など)からの聞き取りを行うなどした。とくに、小林一三を介するなど直接的に宝塚新温泉の影響を受けている別府の旧ケーブル遊園(現ワンダー・ラクテンチ)と鶴見園(閉園)、また、大規模に開発された花巻温泉遊園地(現花巻温泉株式会社)に関しては、開設当初からの資料を含む多くの情報を得られ、各施設の設備や催し物の変遷、利用者の様子を知ることができた。そして、これら施設には、宝塚新温泉に類似する部分を備えつつも、後発でありながら、旧来の遊園地に見られる遊興的な部分や物見遊山の場としての側面を強く維持していくという両義性を確認できた。こうしたことから、翻って、宝塚新温泉が創造し、次第に洗練させた空間の先鋭性を史的に位置づけられた。なお、花巻温泉遊園地については、その地方の文化的な拠点として、当時の都市近郊に見出された様々な空間(郊外住宅、行楽地、迎賓の場、自然との共生の場・・)が、結果として同一の敷地内に重ねあわされていたことが分かり、都市文化史上、極めて重要な事例と捉えることができた。また、本年度になってから新規に集めた資料とこれまでに集めたものを整理し、分析を行った。宝塚新温泉も開設当初は、同時代の他の遊園地と同様に遊興的な部分が少なくなく、徐々に健全性を強く意識して学園的な遊園地を目指したが、そうしたことをより正確に跡付けることができた。そして戦後の新温泉も、そうしたコンセプトを引き継ぎ、科学や学術に関わる活動やイベントを展開することを通して隆盛していた様子等を見ることができた。
著者
内田 青蔵 安野 彰 須崎 文代 渕上 貴由樹 清 直樹
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、今後の住まいの在り方を考える一助として、持家志向の定着の様相を、戦前期に持家志向を中流層全般にまで拡大化させたことで知られる日本電話建物株式会社の事業や広報媒体である雑誌『朗』を通して明らかにすることを目的とした。その結果、日本電話建物株式会社の採用した住宅無尽の方法は、借家の家賃並みの金額で持家を得る方法として定着し、一気に中流層以下の人々の持家の可能性を高めたこと、また、持家を得た人々の多くは借家への不満はあったものの持家に対する明快な理念はほとんど持ち合わせておらず、持家を所有することそのものに意味を見出していたこと、が明らかとなった。
著者
内田 青蔵 須崎 文代 安野 彰
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

1年目は、文献資料の収集ならびに、各分譲住宅地の悉皆調査を進め、遺構の有無を確認する。次に、遺構と確認できた住宅については実測調査を依頼し、平面図ならびに写真資料の作成を行う。また、各分譲住宅地に在住している方々に、同潤会分譲住宅に関する情報や資料の有無などに関するアンケート調査を行う。2年目も、1年目の活動を継続する。また、入手した平面形式の整理・分類を行う。3年目は、平面形式の分析結果を整理し、その研究成果ならびに資料を報告書としてまとめる予定である。
著者
須崎 文代 内田 青蔵 安野 彰
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.22, no.51, pp.795-800, 2016 (Released:2016-06-20)
被引用文献数
1 1

This paper reports the construction process and the architectural features of Old Adachi Villa in Hayama (Kanagawa) 1933, designed by Koichi SATO (1878-1941). This house constructed by the dry construction method called as TROCKEN BAU, and its appearance is half-timber design. Especially, the fiberboard ‘Toma-tex’ produced by Oji Paper Co., Ltd. (Tomakomai) was used at any part of this house adopting various patterns of combination, even as roof base or exterior material. These features were caused by the relationships between the owner Tadashi ADACHI who was the president of Oji Paper and the architect SATO who was a professor of Waseda University.
著者
安野 彰 大井 隆弘 須崎 文代 田中 和幸 水野 僚子
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集 (ISSN:21878188)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.137-148, 2017

本研究は,近代住宅における水まわり空間の変容過程を明らかにするため,住宅改良が活発に展開された大正から昭和期にかけて活躍し,平面形式等に都市住宅の典型的傾向を示す建築家・吉田五十八の住宅作品を分析した。具体的には,水まわりの設備が描かれた平面図,展開図,詳細図等を用いて,台所・浴室・便所・女中室について,住宅全体の動線計画における位置づけや室内空間の変遷を検討した。その結果,1940 年頃と1950 年から55 年頃に変化が集中していることが確認された。そこでは,住宅における表と裏の性格と水まわり空間の関係性が段階的に変化していく様子や,新しい材料や技術の導入がそうした変化に与えた影響が捉えられた。
著者
安野 彰 篠野 志郎
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.63, no.506, pp.161-167, 1998-04-30 (Released:2017-02-02)
参考文献数
87
被引用文献数
1 1

In 1926, the Tokyo Metropolitan Police Board enacted the regulations called Yuenchi-Torishimarikisoku. They were issued for the amusement parks around Tokyo. In the regulations, the police board thought that an amusement park might develop to a facility for sexual pleasure. As a background of this regulations, in the academic magazine of garden design, some informed people wrote articles, in which they maintained that early amusement parks were not founded in sound places and shuold be changed into places for the public benefits. In fact, many amusement parks before the regulations were located near the licensed quarters. This paper clarifies such a social situation concerned with the issue of regulations.
著者
藤谷 陽悦 内田 青蔵 安野 彰 柳田 伸幸
出版者
社団法人日本建築学会
雑誌
学術講演梗概集. F-2, 建築歴史・意匠 (ISSN:13414542)
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.221-222, 2008-07

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著者
安野 彰 櫻内 香織 内田 青藏 藤谷 陽悦
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.16, no.33, pp.739-742, 2010-06-20 (Released:2010-06-18)

We tried to arrange many notifications and regulations for cesspit toilets announced by Department of Interior and Tokyo Metropolitan Police Department. At last, it revealed that they thought cholera breeds especially with human waste, Department of Interior showed concrete model of the regulation for Tokyo in prevalence of disease, and the regulation didn’t much change from 1887. And we considered that changes of materials for cesspit-pool reflected spread of technology in those days.
著者
池上 重康 砂本 文彦 角 哲 谷村 仰仕 中江 研 安野 彰 崎山 俊雄 辻原 万規彦 木方 十根
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、鉱山実習報文の精査により明らかとなった、鉱業系企業社宅街の成立と変遷を基に、各種統計資料、各鉱山所蔵の資料ならびに各社史の記述を照らし合わせ、住戸と福利施設・都市基盤を含めた社宅街の開発手法の特質ならびにその理念を探るとともに、社宅街の形成過程を明らかにし、鉱業系企業社宅街を、業種別、開発年代、敷地形状、風土的条件の観点から、整理分類を試みた。