著者
吉村 浩一 内山 昭一
出版者
法政大学文学部
雑誌
法政大学文学部紀要 (ISSN:04412486)
巻号頁・発行日
no.59, pp.23-34, 2009

One of the authors, S.Uchiyama, who is conducting bug-eating meetings for several years, has a naive question about the psychological factors why the participants in his meetings are interested in bug-eating. In Section 1, Uchiyama points out the importance of bug-eating and of its popularization. He explains that insects are rich in nutrition and many are even more nutritionally balanced than meat or fish. In Section 2, the first author, Yoshimura, introduces a psychological study to catch the difference of the attitudes and the senses to the bug-eating between the participants in Uchiyama's meetings and the general public who have not yet participated in the meetings. Among the conceivable methods, a principal component analysis is used in the present research. Different from the general public, the attitudes and the senses of the participants can not be put into one major component. Yoshimura discusses that the participants in the meetings have multi-phasic attitudes and senses to the bug-eating.
著者
吉村 浩一
出版者
日本視覚学会
雑誌
VISION (ISSN:09171142)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.1-7, 2008 (Released:2019-04-19)
被引用文献数
4
著者
吉村 浩一 佐藤 壮平
出版者
法政大学文学部
雑誌
法政大学文学部紀要 = Bulletin of Faculty of Letters, Hosei University (ISSN:04412486)
巻号頁・発行日
no.69, pp.87-105, 2014

映画やアニメーションに滑らかな動きを知覚する理由を説明するのにいくつか異なる説がある。知覚心理学的観点から,われわれはこの問題に対し,仮現運動説に焦点を当てて検討する。2013年 8月 25日に著者らが計画して法政大学で研究会を開催したことが,本研究の出発点となった。研究会にはパネリストとして,知覚心理学者以外に,アニメーション教育に携わるアニメ映画制作者や画像工学者も招いた。われわれが主張した最重要な論点は,Braddick(1974)による,仮現運動を短いレンジと長いレンジに分けるべきだとする主張である。彼の考えを受けて,映像研究者のAnderson & Anderson(1993)は,映画における動きの知覚は,長いレンジではなく短いレンジの仮現運動によって生じると主張した。しかしながらこの二分法は,知覚心理学分野ではその後批判され,短いレンジの仮現運動の代わりに一次運動という新しい概念が提案されている。にもかかわらずわれわれは,一次運動と短いレンジの仮現運動がほぼ共通する処理であるとの証拠を指摘し,映画やアニメーションにおける動きの知覚は短いレンジの仮現運動によると結論づけた。最終節では,研究会において発言したパネリストや参加者による多くの示唆に富むコメントを引用した。There are some different theories to explain the reason why we perceive smooth motion in movies and animations. From the perceptual psychological point of view, we can focus on the apparent motion theory to this problem. The meeting which was planned by us and held in Hosei University on August 25, 2013 became the starting point of the present study. As the panelists, we invited some animation movie producers engaged in animation education and an image engineer as well as perceptual psychologists. One of the most important points at issue which we insisted was the Braddick's(1974) claim, in which he divided apparent motion into short-range and long-range ones. Based on his idea, Anderson & Anderson(1993), movie researches, insisted that the short-range apparent motion, not the long-rangone, causes motion perception in movies. This dichotomy, however, was received severe criticism in the field of perceptual psychology, and new concept called first-order motion is suggested for the short-range apparent motion. Nevertheless, we pointed out a lot of evidence that the low-level processing and the short-range apparent motion have almost common processes and concluded that the short-range apparent motion would be responsible for the motion perception in movies and animations. In the last section, we quoted some suggestive comments by the panelists and the participants of the meeting.
著者
吉村 浩一 佐藤 壮平
出版者
法政大学文学部
雑誌
法政大学文学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Letters, Hosei University (ISSN:04412486)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.87-105, 2014-10

映画やアニメーションに滑らかな動きを知覚する理由を説明するのにいくつか異なる説がある。知覚心理学的観点から,われわれはこの問題に対し,仮現運動説に焦点を当てて検討する。2013年 8月 25日に著者らが計画して法政大学で研究会を開催したことが,本研究の出発点となった。研究会にはパネリストとして,知覚心理学者以外に,アニメーション教育に携わるアニメ映画制作者や画像工学者も招いた。われわれが主張した最重要な論点は,Braddick(1974)による,仮現運動を短いレンジと長いレンジに分けるべきだとする主張である。彼の考えを受けて,映像研究者のAnderson & Anderson(1993)は,映画における動きの知覚は,長いレンジではなく短いレンジの仮現運動によって生じると主張した。しかしながらこの二分法は,知覚心理学分野ではその後批判され,短いレンジの仮現運動の代わりに一次運動という新しい概念が提案されている。にもかかわらずわれわれは,一次運動と短いレンジの仮現運動がほぼ共通する処理であるとの証拠を指摘し,映画やアニメーションにおける動きの知覚は短いレンジの仮現運動によると結論づけた。最終節では,研究会において発言したパネリストや参加者による多くの示唆に富むコメントを引用した。
著者
関口洋美 阿子島茂美 吉村浩一 漆澤恭子 遊佐規子
出版者
教育実践学会
雑誌
教育実践学研究 (ISSN:18802621)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-11, 2022 (Released:2022-09-23)
参考文献数
12

本研究は,児童を対象に漢字二字で構成される熟語の読みを学習しやすくする要因について明らかにすることを目的とした。そこで,読みの組み合わせ(訓訓読みと音音読み),単語としてなじみがあるまたは知っているかどうか(なじみのある高親密熟語とあまりなじみのない低親密熟語),学習効果(2 巡目の正解率)及び学年(低学年・中学年・高学年)に関連させ 5 つの仮説を立てて実験を行った。その結果,音音読みよりも訓訓読みの方が成績は良く学習効果が高いという仮説,低親密熟語よりも高親密熟語の方が成績が良く,学習効果は低親密熟語の方が高いという仮説は部分的な支持にとどまった。学年による大きな違いは見いだせなかったが,学年が進むにつれ熟語の読みの成績における個人差が減少していくことが分かった。本結果から,低親密熟語においては訓訓読みの熟語の方が成績及び学習効果が高く,それは低学年から高学年まで一貫していることが明らかとなった。
著者
岡部 望 吉村 浩一
出版者
日本基礎心理学会
雑誌
基礎心理学研究 (ISSN:02877651)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.83-88, 2007-09-30 (Released:2016-12-01)
被引用文献数
1

For decades, the first author has engaged in making commercial films including animations and has obtained several rules of thumb concerning how to animate the characters smoothly and effectively. In Section One, it is pointed out that CRT and liquid crystal screens may produce different appearance for same source images. In Section Two, the function of animation's Obake, an ambiguous figure briefly inserted between two postures of an animation character, is examined. Japanese animations, especially TV anime, often contain one and two koma shoots. The rule and the reason for the proper use of the combination are introduced in Section Three. In Section Four, the problem of strobing, jerkiness in what should be a smooth movement of an image on a display, is pointed out. In Section Five, the authors emphasize the importance of taking the nature of audiences' minds into account when making animations. In Section Six, it is pointed out that the precise lip-synchronization would be unnecessary for the effective appearance in Japanese animations.
著者
吉村 浩一 関口 洋美
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

左右逆さめがねを2週間着用した女性が、正常視のときの生活と同じようなスタイルを獲得するという、きわめて知覚順応の進んだ状態を示した。これにより、逆さめがねの世界に順応することがどのような変化を引き起こすかを捉えることができた。この研究成果を踏まえ、子どもたちに人間の知覚の不思議さを体験してもらい、逆さめがねを通してものを見たり行動したりする際に起こることを予想し実際に体験することにより、その予想がどのように間違っているかを論理的に考えてもらうための科学イベントを構築した。
著者
吉村 浩一
雑誌
科学研究費補助金研究成果報告書
巻号頁・発行日
pp.1-5, 2011-05

研究成果の概要 (和文) : 左右逆さめがねを2週間着用した女性が、正常視のときの生活と同じようなスタイルを獲得するという、きわめて知覚順応の進んだ状態を示した。これにより、逆さめがねの世界に順応することがどのような変化を引き起こすかを捉えることができた。この研究成果を踏まえ、子どもたちに人間の知覚の不思議さを体験してもらい、逆さめがねを通してものを見たり行動したりする際に起こることを予想し実際に体験することにより、その予想がどのように間違っているかを論理的に考えてもらうための科学イベントを構築した。
著者
吉村 浩一
出版者
法政大学文学部
雑誌
法政大学文学部紀要 = Bulletin of Faculty of Letters, Hosei University (ISSN:04412486)
巻号頁・発行日
no.77, pp.63-75, 2018

第1章では,実写映画の動きの知覚をめぐる心理主義から物理レベルにまで広がるいくつかの説明理論を紹介し,現時点では定説を得るに至っていないことを指摘した。ただし,毎秒16枚以上でわずかずつ変化する静止画を変化させて提示する実写映画は滑らかな動きとして知覚されることに異論を唱えるものはいない。後半では,それを踏まえて,アニメーションの動きは実写映画の動きとは性質が異なることを主張した。実写映画とさまざまなタイプのアニメーションの動きの違いを捉えるには,1970年にロボット工学者森政弘が提案した「不気味の谷」の図式を用いることで見通しが得られる。毎秒24コマの画像シークエンス(1コマ打ち)で構成される実写映画を,アニメーションと同様に2コマ打ちや3コマ打ちに変えると,動きの劣化が明確になってしまうのは「不気味の谷」に落ちるためである。それに対し,2Dセル・アニメーションでは,1コマ打ちと2・3コマ打ちのあいだに「不気味の谷」が存在しないため,動きの劣化はほとんど感じられない。
著者
岡部 望 吉村 浩一
出版者
日本基礎心理学会
雑誌
基礎心理学研究 (ISSN:02877651)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.83-88, 2007

For decades, the first author has engaged in making commercial films including animations and has obtained several rules of thumb concerning how to animate the characters smoothly and effectively. In Section One, it is pointed out that CRT and liquid crystal screens may produce different appearance for same source images. In Section Two, the function of animation's Obake, an ambiguous figure briefly inserted between two postures of an animation character, is examined. Japanese animations, especially TV anime, often contain one and two koma shoots. The rule and the reason for the proper use of the combination are introduced in Section Three. In Section Four, the problem of strobing, jerkiness in what should be a smooth movement of an image on a display, is pointed out. In Section Five, the authors emphasize the importance of taking the nature of audiences' minds into account when making animations. In Section Six, it is pointed out that the precise lip-synchronization would be unnecessary for the effective appearance in Japanese animations.
著者
松村 卓朗 吉村 浩一
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.17, no.7, pp.188-191, 2008-08

組織の運営において「チーム」の重要性が高まってきているが、複数の人が集まっただけでは「グループ」にすぎない。メンバーの力の総和を超えた成果を生み出すには、グループがチームに進化する必要がある。さらに「ハイパフォーマンス・チーム」へと進化することで、継続的に大きな成果を生み出すことが可能となる。「チームEビルディング」とはこうした進化を促すプロセスである。
著者
松村 卓朗 吉村 浩一
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.17, no.6, pp.170-173, 2008-07

組織、人事の戦略担当者の間で、トヨタ自動車が2007年7月に実施したホワイトカラーの組織体制の見直しが話題になっている。従来は1人のグループ長が20〜30人の部下を率いるフラット型組織を運営していたが、組織変革後はグループ長の下で数人の先輩社員が率いる小チーム型に組み替えた。 一般的なフラット型組織ではグループ長の指導力低下が問題となる企業が多い。
著者
吉村 浩一
出版者
法政大学文学部
雑誌
法政大学文学部紀要 (ISSN:04412486)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.73-94, 2011-03

The psychological laboratory of Hosei University has almost all titles of 16mm film library of the psychology education released from Bunei Kyoiku Eiga-sha between about 1970 and 1985. Not small members of the first generation psychology researchers in Japan after the World War II participated in making the film library. I checked the whole films and pick out a lot of valuable scenes from the historical point of view. Based on the collected clips, I built a database which was composed of three sections; Researchers, Apparatus, and Demonstrations of experiments and psychological tests. It will provide a chance to look back over the works of the first generation and to consider the presence and the near future of the psychological research for the Japanese younger generation.
著者
吉村 浩一
出版者
法政大学
雑誌
法政大学文学部紀要 (ISSN:04412486)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.LXXV-XCVII, 2004-03-02
被引用文献数
2
著者
関口 洋美 吉村 浩一
出版者
大分県立芸術文化短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究の目的は大きく分けて2つであった。1つは、鑑賞授業における鑑賞文の作成を支援する鑑賞シートを開発することである。なお、鑑賞シートは、オノマトペによる感性評価を中心として、子どもたちが答えやすいものを目指した。もう1つの目的は、完成した鑑賞シートを授業で使用してもらい、鑑賞文の作成に効果があるかを検証することである。結果、21語のオノマトペから構成される鑑賞シートが完成した。本鑑賞シートの実証授業では、多くの子どもたちが鑑賞文の作成がしやすくなったと回答してくれた。特に、普段鑑賞文を書くのが苦手な子どもたちに有効に働くことが実証された。
著者
中澤 章 久永 竜一 吉村 浩一
出版者
東京歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

正確なシェ-ドマッチングを行い,それを適切に歯科技工士に伝達することは,審美的な歯冠補綴を行うために,極めて重要である。これまでシェ-ドマッチングは歯科医師の主観に頼るところが大きく,客観性に乏しかった。現時点ではシェ-ドガイドを写し込んだスライドを利用するのが臨床的には最も良い方法とされている。しかし現像にかかわる時間的コスト,経済的コストの問題などを考慮すると,さらに検討の余地も残している。マッチングの適否については何の情報も提供していない。そこでデジタルスチルカメラを用いたコンピュータイメージングシステムを開発し、歯科におけるカラーマッチングとカラーコミュニケーションへの活用を検討したところ、以下の結論を得た。1.画像を合成し補綴前後の色と形態をシミュレーションをしたところ、画質、スピード共に優れ、患者、歯科医師、歯科技工士相互のコミュニケーションに有用なことがわかった。2.コンピュータで画像を合成してカラーマッチングしたところ、正答率は85%となり、従来の視感によるカラーマッチングの正答率71%に比べ、有意に有効だった(P<.05)。3.コンピュータ支援の計算によるカラーマッチングの正答率は94%であり、従来の視感によるカラーマッチングに比べ、有意に有効だった(P<.01)。4.デジタルカメラを仮想の色彩計とみなし、選択部分のL^*a^*b^*を算出することにより各シェ-ドとの位置関係が容易に把握でき、補綴物製作時はもとより、製作後の再評価の指針となり得ることがわかった。