- 著者
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矢野 順也
平井 康宏
酒井 伸一
出口 晋吾
中村 一夫
堀 寛明
- 出版者
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
- 雑誌
- 廃棄物資源循環学会論文誌 (ISSN:18835856)
- 巻号頁・発行日
- vol.22, no.1, pp.38-51, 2011 (Released:2011-03-24)
- 参考文献数
- 41
- 被引用文献数
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国内都市部の一例として京都市を対象に,都市ごみ中のバイオマスである厨芥類および紙類の賦存量を推定した。厨芥類の発生量は22.2万ton-wet/年,紙類は22.3万ton-wet/年であり,ほぼ全量が焼却処理されている。これらを対象に利用システムの温室効果ガス (GHG) 削減効果およびエネルギー回収率を評価した結果,「バイオガス化 (高温乾式メタン発酵)+ガスエンジン発電 (GE)」は既存の「直接燃焼+蒸気発電」,「直接燃焼+堆肥化」よりも有利であった。また,バイオガス発電時の廃熱を利用する超高温可溶化技術を組み込んだ可溶化システムでは,現状の乾式方式に対してエネルギー回収率およびGHG削減効果で27%の向上が見込まれた。さらに,バイオガスの燃料電池利用により,GE利用の最大1.7倍まで効果向上が期待された。国内温室効果ガスの削減に向けて都市ごみ中バイオマスの高度なエネルギー変換技術の普及が望まれる。