著者
山口 由美 五條堀 孝
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.1-6, 1996-06-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
25
著者
五條堀 孝 森山 悦子 伊奈 康夫
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.190-193, 1988-07-25 (Released:2009-05-25)
参考文献数
3

Using nucleotide sequence data of AIDS virus strains isolated from patients at various locations of the world, we examined the phylogenetic relationships among AIDS virus strains. In particular, a phylogenetic tree for AIDS virus strains was constructed using the estimated numbers of nucleotide substitutions. The phylogenetic tree constructed shows that AIDS viruses can be classified into the two major groups; "HIV-1 group" and "HIV-2 group". Evolutionary features of these virus groups were discussed from the viewpoint of molecular epidemiology.
著者
菅野 純夫 羽田 明 三木 哲郎 徳永 勝士 新川 詔夫 前田 忠計 成富 研二 三輪 史朗 福嶋 義光 林 健志 濱口 秀夫 五條堀 孝 笹月 健彦 矢崎 義雄
出版者
東京大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2000

日本学術振興会未来開拓研究事業(平成16年度終了)、文部科学省特定領域研究「応用ゲノム」(平成16度-平成21年度)と合同で、国際シンポジウム「ゲノム科学による疾患の解明-ゲノム科学の明日の医学へのインパクト」及び市民講座「ゲノム科学と社会」を平成18年1月17日-1月21日に行なった。国際シンポジウムの発表者は未来開拓5人、本特定領域6人、応用ゲノム3人、海外招待講演者9人であった。市民講座は、科学者側6名に対し、国際基督教大学の村上陽一郎氏に一般講演をお願いし、最後にパネルディスカッションを行なった。参加者は延べ550人であった。また、文部科学省特定領域「ゲノム」4領域(統合、医科学、生物学、情報科学、平成16年度終了)合同の一般向け研究成果公開シンポジウム「ゲノムは何をどのように決めているのか?-生命システムの理解へ向けて-」を平成18年1月28,29日に行なった。本シンポジウムの構成は、セッション1:ゲノムから細胞システム(司会:高木利久)講演4題、セッション2:ゲノムから高次機能(司会:菅野純夫)講演6題、セッション3:ゲノムから人間、ヒトへの道(司会:小笠原直毅)講演7題を行い、さらに、小原雄治統合ゲノム代表の司会の下、門脇孝、小笠原直毅、漆原秀子、藤山秋佐夫、高木利久、加藤和人の各班員、各代表をパネリストとしてパネルディスカッションを行なった。参加者は延べ700人であった。また、本領域の最終的な報告書を作製した。
著者
小原 雄治 菅野 純夫 小笠原 直毅 高木 利久 五條堀 孝 吉川 寛 笹月 健彦
出版者
国立遺伝学研究所
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2000

4領域全体の調整・推進、わが国のゲノム研究の機動的・有機的な研究推進のシステム作り、ピーク研究を支えるための基盤研究事業の支援、すそ野を広げるための研究支援事業、社会との接点などの活動をおこなった。主なものとして以下をあげる。研究支援委員会:シーケンシングセンター委員会では、4領域のゲノム/cDNAシーケンシングについて全面的に請け負った。原始紅藻、ホヤ、ゼニゴケY染色体、メダカゲノムについてホールゲノムショットガン法をベースにプラスミド、フォスミド、BAC配列を加えて決定した。また、日本産由来のマウス亜種MSM系統についてB6標準系統との比較のためにホールゲノムショットガンを1Xまで進め、1%程度のSNPsを見出した。cDNAについては、ミジンコ、線虫C.elegans、近縁線虫、ホヤ3種(カタユウレイボヤ、ユウレイボヤ、マボヤ、ヌタウナギ、メダカ、シクリッド、ドジョウ、アフリカツメガエル原始紅藻、細胞性粘菌、ヒメツリガネゴケ、ゼニゴケ、コムギ、オオムギ、アサガオをおこなった。リソース委員会では、本特定領域研究で作成された遺伝子クローンの維持・配布支援をおこなった。対外委員会:広報委員会では、ホームページ、メールニュース、シンポジウムなどの活動をおこない、対社会、対研究コミュニティへの情報公開・発信をおこなった。社会との接点委員会では、ゲノム科学と社会との双方向のやりとりの場として「ゲノムひろば」を3年にわたり計8回(東京、京都、福岡)開催し、高校生、一般市民との交流の実をあげた。また、医科学倫理問題の検討を進めた。
著者
長谷川 政美 堀 寛 岡田 典弘 宝来 聰 五條堀 孝 宮田 隆 植田 信太郎
出版者
統計数理研究所
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1994

ミトコンドリアを持たない真核生物について、蛋白質をコードしているいくつかの遺伝子の系統学的な解析を行い、真核生物の初期進化に関して新たな知見を得た(長谷川)。進化の過程で遺伝子の多様化がどのように進んだかという問題を明らかにするために、多数の遺伝子族の分子進化学的解析を行った。その結果、遺伝子重複による遺伝子の多様化は、真核生物の進化の過程で徐々に起きたのではなく、断続的かつ急速に起きたことが明らかになった(宮田)。HIVの遺伝子を分子進化的に解析し、その進化速度が異常に高いことを明らかにし、このウイルスの感染者体内における進化のメカニズムに関してもいくつかの知見を得た(五條堀)。3人の現代人と4種の類人猿で、ミトコンドリアDNAの全塩基配列を調べた結果、現代人の共通祖先の年代は約14万年前と推定され、「アフリカ単一起源説」が強く支持された(宝来)。独自に開発したSINEによる系統樹推定法を用いて、クジラの起源の解明とタンガニイカ湖のカワスズメ科魚類の系統関係の決定を行った。クジラの起源に関しては、クジラ目と反芻亜目とカバが単系統をなすことを明らかにした(岡田)。その他、動物体色の発現機構の進化(堀)、細胞内共生細菌の進化(石川)、脳で特異的に発現している転写因子class III POUの分子進化(植田)、無脊椎動物の生体防御系の進化(石和)、などについても成果を挙げた。
著者
五條堀 孝 根路銘 国昭 森山 英明 溝上 雅史 星野 洪郎 下遠野 邦忠 森山 悦子
出版者
国立遺伝学研究所
雑誌
試験研究(B)
巻号頁・発行日
1988

AIDS(後天性免疫不全症候群)ウイルスに対して、「総合的視野に立った有効な合成ワクチンの作成を目標とし、その研究開発のための方法論の確立を目指した試験的研究を行うこと」を目的として、相互に関連はしているものの分野的には非常に異なった4つの研究分野(「塩基配列デ-タの分子進化学的解析」、「ウイルス遺伝子の発現実験」、「X線による立体構造の解析」、「ワクチン効果試験」)の最先端技術をもつ研究者達が、有機結合的協力体制の下に研究サイクルを構築して、AIDSウイルスに対する合成ワクチン開発研究の方法論の確立を目指し、本研究は実施されてきた。1.五條堀・森山(悦)・林田は、HIVー1及びー2のenv領域アミノ酸配列デ-タより合成ワクチン開発の候補となるペプチド領域を同定し、さらにアミノ酸置換パタ-ンを推定した。2.溝上・折戸は、同定されたペプチド領域に対する合成ペプチドを作成し、これより抗血清の作成に成功した。3.星野は、HIV感染培養細胞での中和試験及びウイルス増殖抑制試験を行い、ウイルス増殖抑制に多少の有効性を確認した。また,日本人AIDS患者6名より単離されたHIVー1の塩基配列を決定し、海外で単離されたHIVー1との系統関係の解析を行った。4.下遠野・丹生谷は、env遺伝子の大腸菌プラスミドPUC19を用いた大量発現系の研究を行った。5.森山(英)は、1本の合成ペプチドの結晶解析を行った。以上,昨年度に引き続き各研究サイクルの研究が着実に行われ、それぞれ成果を上げることができた。最終的に有効な合成ワクチン開発には至らなかったが、このような研究サイクルの継続が、合成ワクチン開発への有効な手段であるとの感触を得ることができた。
著者
北上 始 館野 義男 五條堀 孝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.44, pp.17-26, 1994-05-27

三大国際DNAデータバンク(日、米、欧)で利用されている生物分類樹データベースは、全て、コンピュータを用いた生物学の研究に有用な電子化辞書である。しかしながら、それらの生物分類樹データベースは、無矛盾に統合化されていない。もし、それらが統合化されれば、統合化された電子化辞書を用いて、生物研究結果の間の比較や既存の研究結果から将来の研究方向の選択などに利用することができる。また、形態学上のデータから計算された生物分類樹と分子データから推論された分子進化系統樹との間を比較するのにも有効である。ここでは、生物分類樹データベースの無矛盾な統合化のために、既存の生物分類樹データベースを無矛盾にする方法について述べられている。データベースの矛盾は、生物学が、近年、急速に発展していることにより生じている。即ち、この急速な発達により、生物分類樹の再構成が頻繁に行われてるが、現存のデータベースにはそれが十分に行われていないのである。この矛盾解消のために、近傍検索によるエラー診断、統合性制約による矛盾ノード抽出、エラー修正ツールなどについて述べられている。また、分散環境における矛盾抽出方法についても述べられている。以上は、全て、関係データベース管理システムを用いて実現されている。All the taxonomy databases constructed with the DNA databases of the international DNA data banks are powerful electronic dictionaries which aid in biological research by computer. The taxonomy databases are, however not consistently unified with a relational format, If we can achieve consistent unification of the taxonomy databases, it will be useful in comparing many research results, and investigating future research directions from existent research results. In particular, it will be useful in comparing relationships between phylogenetic trees inferred from molecular data and those constructed from morphological data. The goal of the present study is to unify the existent taxonomy databases and eliminate inconsistencies (errors) that are present in them. Inconsistencies occur particularly in the restructuring of the existent taxonomy databases, since classification rules for constructing the taxonomy have rapidly changed with biological advancements. A repair system is needed to remove in consistencies in each data bank and mismatches among data banks. This paper describes a new methodology for removing both inconsistencies and mismatches from the databases on a distributed computer environment. The methodology is implemented in a relational database management system, SYBASE.