著者
小林 彩香 柳下 泰香 室田 昌子
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:24364460)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.131-134, 2011-03-10 (Released:2022-08-01)
参考文献数
9

本研究では、水辺空間の管理の問題を明らかにする。そのために水辺空間のタイプ別の管理実態と、住民団体との関係性の把握を行った。水辺空間を水遊びの有無と水生生物の有無で分類を行った。水遊びのできる水辺空間では塩素消毒による問題がある。水生生物のいる水辺空間では水生生物の大量発生などの問題がある。行政と住民団体との連携では水辺空間に関わる住民団体が少ないことが問題である。これらの問題を解決するために、本研究では、行政と周辺住民や住民団体との連携を提案し、今後の水辺空間の管理の方向性を見出す。
著者
亀山 敦史 森 啓 小町谷 美帆 小松 佐保 内川 竜太郎 甲田 訓子 奥瀬 稔之 小林 彩 呉 佳瑩 KAMEYAMA ATSUSHI MORI HIROSHI KOMACHIYA MIHO KOMATSU SAHO UCHIKAWA RYUTARO KOHDA KUNIKO OKUSE TOSHIYUKI KOBAYASHI AYA WU CHIA-YING
出版者
松本歯科大学学会
雑誌
松本歯学 = Journal of the Matsumoto Dental University Society (ISSN:21887233)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.88-96, 2021-03-16

Summary Many attempts to utilize ICT (Information and Communication Technology) tools have been made to promote active and interactive learning between teachers and students. A major area has been the introduction of education using clickers for dental students, and some reports indicated their effects. However, the introduction of mobile devices and software and their maintenance and management very costly. On the other hand, almost allundergraduate students of Matsumoto Dental University have a smartphone, and can connect to the Internet in the lecture room. Therefore, we conducted online exercises to pre- pare for the National Board Dental Examination using students' smartphones and the online real–time voting service"Mentimeter" at the lecture of Operative Dentistry for 6th–year dental students of Matsumoto Dental University, in the school year of 2019. We also conducted some anonymous online questionnaires using Mentimeter. Thirty percent of the participating students answered that they were not good at conservation and restoration studies. Although 97% of students answered that the test questions conducted in the exercise using Mentimeter were difficult, 92% of the students answered that the exercise was effective in deepening their knowledge of Operative Dentistry. The results of the questionnaires suggested the effectiveness of the interactive lecture using Mentimeter in order to deepen and retain knowledge of Operative Dentistry.
著者
武田淳子 松本 暁子 谷 洋江 小林 彩子 兼松 百合子 内田 雅代 鈴木 登紀子 丸 光惠 古谷 佳由理
出版者
千葉大学看護学部
雑誌
千葉大学看護学部紀要 (ISSN:03877272)
巻号頁・発行日
no.19, pp.53-60, 1997-03
被引用文献数
8

本研究は,小児科外来受診中の2歳から6歳の小児を対象として,採血時に小児がとる対処行動の特徴を明らかにする事を目的とした。28名のべ33の採血場面を観察し,以下の結果が得られた。1.処置前・中・後と経過がすすむにつれて小児のとる対処行動は減少した。2.処置の全経過を通して自己防衛行動が最も多く,中でも目で見て確認する行動が最も多かった。3.2〜3歳の年少幼児に比して4〜6歳の年長幼児は,処置時にとる対処行動数が多く,多様であった。4.処置に主体的に参加する行動を示した小児は,泣かずに処置を受けていた。
著者
寺本 昌弘 曽根 岳大 高田 耕平 小縣 開 齋藤 啓太 和泉 拓野 高野 昂佑 長尾 茂輝 岡田 陽介 田地 規朗 河村 俊邦 加藤 章一郎 前川 隆彰 小林 彩香 小林 真一 佐藤 謙 木村 文彦
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.598-604, 2020 (Released:2020-07-03)
参考文献数
18

2011年1月から2018年2月までに再発indolent B-cell lymphomaに対し,当科で施行したrituximab併用bendamustine(BR)療法の治療成績を後方視的に解析した。病型は濾胞性リンパ腫(follicular lymphoma, FL)42例(67%)が多く,FL症例で治療を完遂した群の無増悪生存期間(progression free survival, PFS)の中央値は未到達であった。また治療開始から5年間のCD4陽性T細胞数を解析したところ,長期にわたり200/µl前後を推移する症例が多かった。BR療法は再発indolent B-cell lymphomaに対し有用な治療であり,特にFLにおいてはBR療法を完遂することがPFSの改善に重要である。また治療後は細胞性免疫不全が顕在化するため,5年程度は感染症の発症に注意するべきかもしれない。
著者
小林 彩 吉尾 雅春 岩本 直己 桜井 真紀子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.BbPI2156, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】小脳梗塞後の症例では、協調運動障害、平衡障害が問題となる事が多いが、今回左上方1/4の視野障害、左側への注意障害、眩暈が大きな問題となった小脳梗塞患者を担当した。アプローチの結果、視野の著明な改善が見られたのでここに報告する。【方法】対象:36歳女性。2010年3月11日に左視野障害を自覚、眼科受診し左同名半盲と診断された症例である。3月12日に脳神経外科病院入院となり、CT・MRI画像にて右小脳半球、右一部後頭側頭回に梗塞巣を認めた。3月24日眩暈増悪しMRIにて右椎骨動脈閉塞、右後下小脳動脈領域を中心とした小脳半球に鮮明な脳梗塞を認めた。5月17日当院入院となる。主訴は左側から人が近づいてきても見えない、文字を見ているとぼやけて読めなくなってくるであった。初期評価:入院時のCT画像において右Broadmann17野鳥距溝の下唇に一部脳梗塞巣が確認された。動作レベルは、居室内伝い歩きレベル・病棟内歩行器歩行レベルであった。起居動作、歩行時の方向転換にて眩暈が出現し、頭部回旋にて眩暈増悪がみられた。左側方への追視や音読においては、努力することによって眩暈増悪と疲労感の訴えがみられ、意識的に逃避しているとの事であった。ハンドヘルドダイナモメーターを用いた筋力測定にて、体幹屈曲右27.4N・左26.5N、肩関節屈曲右47.0N・左40.2N、股関節屈曲右57.8N・左60.8N、膝関節伸展右133.3N・左139.2Nであった。視覚評価として、縦方向A4紙に50mm文字を横4文字・縦4列、25mm文字を横6文字・縦9列に記載したランダムな平仮名の複写を行った。立位にて患者正面に複写用の紙を置き、その左側・左上方に課題用紙を置いた。その結果、左隅3から5文字の複写が困難であった。座位では患者正面の机上に複写用の紙を置き、その左側・左上方に課題用紙を置いた。座位では左側の複写で、左隅2,3文字の複写が困難であった。また、座位で机上においた5mmの文字の音読では、20行中12行目から文字がぼやけ困難となった。全文の音読には、閉眼や紙面から視線を外すなどの動作を行い、濁点や類似した文字の読み間違いがみられた。音読速度は、2分24秒であった。眼科における視覚検査においても左上方1/4に著明な視野障害が認められた。アプローチ:上記諸問題に対して、個別筋への筋力強化、タンデム歩行・スラローム歩行などの応用歩行、サイドステップ、頭頚部回旋運動を実施した。追視運動の獲得がみられた後、視覚と運動の複合的アプローチとして、頚部・体幹の回旋運動を伴うキャッチボール、バドミントン、DVDを用いたエアロビクスダンスを実施した。【説明と同意】本研究の趣旨を説明し、同意協力を得、当院倫理委員会の承認を得た。【結果】最終評価時、院内ADL自立、自転車走行自立レベルであり、新聞の音読も可能なレベルに改善が認められた。筋力は、体幹屈曲右149.9N・左121.5N、肩関節屈曲右148.0N・左140.1N、股関節屈曲右223.4N・左238.1N、膝関節伸展右277.3N・左270.5Nと著明に改善みられた。複写検査では、座位および、立位での50mm文字は1ヶ月、25mm文字は3ヶ月経過時に複写可能となった。音読検査では20行全文が音読可能となり、速度も1分25秒に短縮した。また、眼科にて行った視覚検査においても左上方の視野障害は認められなかった。【考察】本症例の視野障害は、発症後2ヶ月経過時のCT画像において右Broadmann17野鳥距溝の下唇に一部脳梗塞巣が確認され視覚障害が認められたものの、5ヶ月経過時に視覚障害は認められない。そのため、本症例にみられた視覚障害はBroadmann17野のみに由来するものではないと考えられる。SchmahmannとShermanにより報告された小脳病変により生じる小脳性認知・情動症候群:cerebellar congnitive affective syndrome:CCASの一つとして挙げられている空間認知障害が認められたと考えられる。空間認知障害は、臨床的特徴として視空間の統合障害が挙げられている。追視運動や回旋運動など複合的な小脳へのアプローチにより視覚情報の統合が行えるようになり、視野拡大につながったと考えられる。【理学療法学研究としての意義】小脳へのアプローチにより、平衡感覚や失調の軽減だけでなく、視覚・情報の統合などの効果も期待される。また、脳画像から視覚野に問題が見られず、視覚障害が認められた場合のアプローチとして、小脳へのアプローチの有効性が認められた一症例として今後の治療や研究に繋げたい。
著者
小林 彩 吉川 美香 小川 英作 奥山 隆平
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.75, no.4, pp.346-349, 2013-08-01 (Released:2013-09-07)
参考文献数
5
被引用文献数
2 1

基幹病院とクリニックが連携して患者の治療を進めることは,地域医療を充実する上で大変重要である。慢性皮膚疾患の一つである乾癬の診療では,生物学的製剤が近年使用できるようになり,高い治療効果を得ることが可能となってきた。そこで,私たちは長野県内の皮膚科医 (皮膚科を標榜する病院,クリニック) にアンケート調査を行い,乾癬治療の現状を把握することを試みた。 159 施設へアンケートを郵送し,各診療施設での患者数,現在の治療法,生物学的製剤に対する各医師の考えなどに関して,質問を行った。その結果,87 施設 (回答率 55%) から回答が得られた。アンケート結果からは長野県内の乾癬患者数は約 3000 人,その 7 割近くはクリニックで診療を受けていた。全体の 8 割以上の患者は外用剤のみで加療されていた。クリニックでは,生物学的製剤投与の対象となる患者が 15 施設 34 人いることがわかった。また,副作用への懸念や患者への説明時間が確保できないといったことがクリニックでの生物学的製剤導入を阻む要因となっていた。これらの結果から,生物学的製剤を含めた乾癬の診療を進める上で,クリニックと基幹病院の間の連携が大変重要であると考えた。
著者
前川 隆彰 武 純也 河村 俊邦 堀内 俊克 加藤 章一郎 彦田 玲奈 山村 武史 渡邉 純一 小林 彩香 小林 真一 佐藤 謙 木村 文彦
出版者
The Japan Society for Hematopoietic Stem Cell Transplantation
雑誌
日本造血細胞移植学会雑誌 (ISSN:21865612)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.114-119, 2014 (Released:2014-10-15)
参考文献数
15

HLA一致非血縁ドナーより同種骨髄移植を受けた46歳の原発性骨髄線維症の男性。移植後の血小板数は3×104/μl台で安定していたが,移植後199日目に感染や慢性移植片対宿主病(GVHD)を伴わず,急性の経過で0.7×104/μlまで低下した。好中球減少や貧血は認めず,末梢血のキメリズム解析では完全ドナー型を維持しており,二次性の生着不全は否定された。脾腫の増大も認めなかった。血小板輸血に反応せず,抗HLA抗体は陰性であったが,抗GPIIb/IIIa抗体が検出された。PAIgGの上昇も認め,免疫性血小板減少症(ITP)と診断した。prednisolone 1mg/kgで治療を開始し,治療開始7日目より血小板数が増加した。同種移植後のITPの多くはGVHD等が関与しており,しばしば治療抵抗性である。本症例は他の免疫反応を伴わず治療反応性も良好であった。病態を検討する上で重要な症例と考えたため,文献的考察を加え報告する。