著者
小山 碧海 喜友名 朝視顕 小林 賢治 新井 美桜 三田 雅人 岡 照晃 小町 守
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.330-371, 2023 (Released:2023-06-15)
参考文献数
144

本稿では,日本語文法誤り訂正のための誤用タグ付き評価コーパスを構築する.評価コーパスはモデルの性能評価に欠かすことができない.英語文法誤り訂正では様々な評価コーパスの公開により,モデル間の精緻な比較が可能になりコミュニティが発展していった.しかし日本語文法誤り訂正では利用可能な評価コーパスが不足しており,コミュニティの発展を阻害している.本研究ではこの不足を解消するため,日本語文法誤り訂正のための評価コーパスを構築し,一般利用可能な形で公開する.我々は文法誤り訂正において代表的な学習者コーパス Lang-8 コーパスの日本語学習者文から評価コーパスを作成する.また文法誤り訂正分野の研究者や開発者が使いやすい評価コーパスとするため,評価コーパスの仕様を英語文法誤り訂正で代表的なコーパスやツールに寄せる.最後に作成した評価コーパスで代表的な文法誤り訂正モデルを評価し,今後の日本語文法誤り訂正においてベースラインとなるスコアを報告する.
著者
小林 賢次
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.182-171, 2005-07-01

本稿は、条件表現の歴史に関するこれまでの研究成果を整理し、文法化の観点から捉え直してみることを目標にしたものである。その観点から、順接仮定条件の場合、「未然形+バ」から「己然形+バ」への交替現象にかかわる「ナラ(バ)」「タラ(バ)」の形式の発達について「モノナラバ」の形式などを参照してその位置づけを行い、順接確定条件の表現形式として、「間」や「程ニ」が発達する状況を確認した。逆接条件に関しては、特に近代語における逆接確定条件の表現形式「ケレドモ」の成立をめぐって、打消推量の助動詞「マジ」が「マジイ」「マイ」へと変遷する過程と関連づけて捉え、また、形式名詞「所」を軸とした「トコロデ」について、その表現機能の変遷を捉えて考察し、全体として、文法化の流れを探った。

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著者
小林 賢章
出版者
同志社女子大学
雑誌
同志社女子大學學術研究年報 (ISSN:04180038)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.232-251, 2003-12-25
著者
小林 賢章
出版者
京田辺
雑誌
同志社女子大学学術研究年報 (ISSN:04180038)
巻号頁・発行日
no.62, pp.220-213, 2011

論文 (Article)
著者
鈴木 悦子 長谷 公隆 小林 賢 東海林 淳一 祝 広香
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.BcOF1045, 2011

【目的】片麻痺患者の歩行は、立脚時間・単脚支持時間・歩幅などの運動学的パラメータおよび床反力などの運動力学的パラメータにおいて非対称性を認める。その非対称性は、非麻痺側下肢を優位に使用した歩行パターンとなっている。我々は、片麻痺歩行訓練において、非麻痺側下肢からの感覚入力を減らし、非麻痺側下肢による代償を制限した歩行を実現するために、非麻痺側下肢に模擬義足を適用した理学療法介入を試みている。本研究の目的は、片麻痺患者における模擬義足歩行訓練が歩行パラメータに及ぼす変化を、トレッドミル等による歩行訓練と比較することで検証することである。<BR><BR>【方法】脳卒中発症から6か月以上経過し、独歩可能で明らかな感覚障害・高次脳機能障害を有さない慢性期脳卒中片麻痺患者22名を対象とし、模擬義足歩行訓練群11名(義足群;平均61.8±9.0歳)と対照群11名(平均61.5±11.0歳)に振り分けた。対照群への介入はトレッドミル等を用いたPTの介助による歩行訓練とし、当院での麻痺手治療プログラムのために入院した患者および歩行能力改善を目的に理学療法が処方された患者とした。模擬義足は、膝関節屈曲90度にて装着し、膝継ぎ手は0度固定、足部はロッカーボトムを用いて各患者に作製した。両群ともに、5分間を1セッションとして1日3セッションの歩行訓練を10日前後施行した。評価は、訓練前および最終訓練後24時間以上間隔を開けて歩行分析を行った。歩行分析は、杖を使用せずに、2枚の床反力計(アニマ社製, MG-1090)上を歩行させて10歩行周期以上を記録し、麻痺側および非麻痺側の床反力前後成分、立脚時間、歩幅を計測した。また、10m歩行における最大歩行速度を測定した。床反力前後成分は、立脚期前半の制動期と後半の駆動期に分けて、ピーク値を有する各成分の単位時間当たりの値を体重補正して算出した。また、歩行パターンの変化を同定するために1歩行周期に占める単脚支持時間の割合を算出した。患者特性の差に関する両群間の比較は、Mann-Whitney U検定とX<SUP>2乗検定を用いて行った。各群における訓練前後の各パラメータの変化については、Wilcoxonの符号付き順位和検定を使用し、訓練前後の各パラメータの変化量における義足群と対照群の差についてはMann-Whitney U検定を用い、有意水準をP<0.05にて検定した。<BR><BR>【説明と同意】対象は、理学療法開始前のリハビリテーション医の診察において研究の主旨・目的・方法を十分に説明し、同意が得られた方とした。本研究は当施設倫理審査会の承認を得て実施した。<BR><BR>【結果】年齢・性別・麻痺側および最大歩行速度などの患者特性は両群間に差はなかった。歩行訓練のセッション数は、義足群30.6±1.9回、対照群32.3±3.2回であった(P=0.211)。義足群では、1歩行周期に占める麻痺側単脚支持時間の割合が23.5±7.3%から26.7±4.9%(P<0.01)へ、床反力前後成分の麻痺側推進力が2.61±1.35%BWから3.36±1.27%BW(P<0.005)へ有意に増加した。対照群では麻痺側歩幅が37.7±14.6cmから41.2±4.4cm(P<0.05)へ有意に延長したが、運動力学的パラメータに変化はみられなかった。両群間の変化量については、麻痺側推進力が義足群:0.75±0.44%BW、対照群:0.16±0.76%BWで、義足群で有意に増加した(P<0.05)。また、麻痺側単脚支持時間の割合の変化量は、対照群に比べて義足群で延長する傾向を認めた(P=0.076)。<BR><BR>【考察】義足群では、麻痺側下肢の推進力の増大したことにより運動力学的変化が得られた。この麻痺側下肢の運動力学的変化は、麻痺側下肢単脚支持時間の割合が延長したことからも裏付けられる。一方、対照群でみられた麻痺側歩幅の延長という運動学的な非対称性の改善は、床反力前後成分の有意な変化が認められなかったことから、運動力学的変化を伴っていないと言える。本研究の結果より片麻痺患者における模擬義足歩行訓練はトレッドミル等による歩行訓練とは異なる訓練効果をもたらすことが示唆された。<BR><BR>【理学療法学研究としての意義】片麻痺患者の歩行訓練法についての研究報告では、運動学的変化については多数みられるものの、運動力学的変化が得られるという研究報告は少ない。その意味で模擬義足歩行訓練は、新たな歩行訓練方法として効果および適応についての検討を継続する必要があると考える。
著者
竹本 良章 小林 賢司 月村 光弘 高澤 直裕 加藤 秀樹 鈴木 俊介 青木 潤 近藤 亨 齊藤 晴久 五味 祐一 松田 成介 只木 芳隆
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.5-8, 2016

3次元積層技術を用いた多層フォトダイオードCMOSイメージセンサによるマルチバンドイメージングを実証した.このイメージセンサは,フォトダイオードアレイを有した複数の基板を積層し,それぞれのフォトダイオードアレイを独立して駆動する事で,最適化した駆動条件でそれぞれの画像を取得できる.また積層構造を活かし,これまでの2次元構造で用いられたようなRGB (Red, Green, Blue)画像に限らずIR(赤外)画像も同時に取得するといったマルチバンドイメージングが実現可能である事を確認した.この際にそれぞれのフォトダイオードアレイでRGB画像とIR画像を同一デバイスで同時に撮像可能であり,RGB画像の画質劣化を引き起こす事もない.このような特徴を活かし,これまでのIRイメージセンサとRGBイメージセンサを組み合わせたシステムと比較し,より小型・安価かつ多機能なシステムの実現が期待される.
著者
小林 賢一 山崎 徹 今福 健一 塩川 克久 伊東 圭昌 名倉 英紀 石上 さやか 中山 舞美
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
機械力学・計測制御講演論文集 (ISSN:13480235)
巻号頁・発行日
vol.2013, pp."509-1"-"509-11", 2013-08-25

Most robot craft construction courses held by regional administrative organs are temporary events, so that it is very difficult to communicate between participants only in the event day. The purpose of our project is to construct the partnership among our small collaborations, such as small collaboration between NPO NPO-RIC and Kanagawa Univ, between Kanagawa Univ. and the after school daycare facility "Okaeri", and between Kanagawa Univ. and Trans Cosmos Ltd., and so on. In this paper, not only the robot craft construction course but also the process of collaboration among our organization with each different output are reported.
著者
小林 賢章 Kobayashi Takaaki
出版者
大阪府立大学人文学会
雑誌
人文学論集 (ISSN:02896192)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.79-85, 1983-03-20