著者
越中 康治 上田 敏丈 若林 紀乃 濱田 祥子 岡花 祈一郎 中西 さやか 廣瀬 真喜子 松井 剛太 八島 美菜子 山崎 晃
出版者
広島大学大学院教育学研究科附属幼年教育研究施設
雑誌
幼年教育研究年報 (ISSN:03883078)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.49-60, 2018-10-19

The purpose of this study is to clarify the actual conditions of personal records such as "support files" and "transition support sheets" created by early childhood facilities (kindergartens and nursery schools) to provide transition support to children with disabilities. The study seeks to examine how these records are created by early childhood facilities and used by elementary schools. A nationwide questionnaire survey targeting public and private kindergartens, nursery schools, and elementary schools was carried out. The survey results show that about half of the early childhood facilities created these records and that the records were being effectively utilized by the elementary schools that received them. However, there were also differences based on the type of institution: for instance, the rate of record creation was high at public kindergartens and low at private kindergartens and nursery schools. In terms of record content, there is a possibility of a gap between the information recorded by early childhood facilities and that sought by elementary schools. Based on these actual conditions, this study identifies issues to be considered in the effective creation and utilization of records.本研究は平成28年度文科省委託「幼児期の教育内容等深化・充実調査研究」(調査研究課題:幼保小接続における学習機会の保障としての合理的配慮に関する研究,研究受託機関:名古屋市立大学)の助成を受けて行われた研究成果の一部である。なお,本稿の一部は日本教育心理学会第59回総会において発表した。
著者
山崎 晃
出版者
日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.89, no.2, pp.203-206, 2018-06
著者
松野 実 山崎 晃
出版者
広島文化学園大学大学院教育学研究科
雑誌
子ども学論集 (ISSN:21878145)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.51-62, 2017-03-31

本研究の目的は,個人の自閉症スペクトラム傾向の高低と,ポジティブ・ネガティブな理想自己と現実自己のズレ及び情動への評価との関連を調査し,それらが自閉症スペクトラム傾向の自尊感情にどのような影響を与えているのか検討することであった。自閉症スペクトラム指数,高校生用自己概念尺度,情動への評価尺度,自尊感情尺度を大学生に実施した(N=300:男子62 名,女子238 名)。調査の結果,自閉症スペクトラム傾向の高さやポジティブな理想自己と現実自己のズレは,自尊感情の低さに影響を与えている可能性があることが示された。また,自閉症スペクトラム傾向の高い者は,自身の悲しみを否定的に捉え,悲しみの必要性を感じない傾向にあることが示された。理想自己と現実自己のズレを,ポジティブなものは小さく,ネガティブなものは大きくしていく支援方法を検討することが自閉症スペクトラム傾向の高い学生の自尊感情を高めていくうえで意義があると考えられる。
著者
畠山 美穂 山崎 晃
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.284-293, 2003-12-05 (Released:2017-07-24)
被引用文献数
1

本研究の目的は,以下に示す4つの点を検討することにある。1つめは,幼児期に見られる攻撃・拒否的行動が,いじめとしての3つの要素(①加害者の人数,②攻撃・拒否的行動の継続性,③被害者の精神的苦痛)をもつかどうかについて検討すること。 2つめは,いじめ場面に見られる幼児の仲間関係について検討すること。3つめは,いじめとしての性質をもつと判断された攻撃・拒否的行動のエピソードの記述からいじめの様態について検討すること。4つめは,いじめに対する保育者の対応について検討することである。観察対象児は,幼稚園年長児34名(男児16名・女児18名)であり,観察期間は1年間であった。観察方法は参与観察法が用いられ,分析方法はエピソード分析とネットワーク分析を採用した。その結果,特定の女児に対して行われた攻撃・拒否的行動が,いじめとしての3つの要素を満たしたことから,幼死期にもいじめとしての性質をもつ行動が見られることが明らかにされた。そして,いじめを発見するためには,保盲者が子どもの発する微妙なサインに対して敏感になる必要があることが示唆された。
著者
山崎 晃男
出版者
日本基礎心理学会
雑誌
基礎心理学研究 (ISSN:02877651)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.25-28, 2016

<p>Music often moves us and provides great pleasure. The origins of this ability of music remain a mystery. Recently, an increasing number of studies have proposed evolutionary theories of human musicality, although several researchers deny the adaptive value of music. In this paper, the origins of the pleasure that music provides were discussed in terms of human evolution and cultural adaptation. A possibility in which both evolutionary and cultural adaptation resulted in the pleasure of music was shown. Next, the relationship between music and visual stimuli was focused on. Owing to the development of music devices and the Internet, music is heard increasingly with visual stimuli, like background music in everyday life, films, drama, dance, computer games, music videos, etc. Based on the author's findings on the cross-modal effects between music and visual stimuli, the pleasure of listening to music with visual stimuli was discussed. It was emphasized that the meaning of music is strengthened, changed, and multi-layered by visual stimuli when it is enjoyed with the visual stimuli.</p>
著者
山崎 晃司 後藤 優介 小池 伸介 釣賀 一二三 泉山 茂之 セオドーキン イワン ゴルシコフ ディミトリー ソウティリナ スベトラーナ ミケール デール
出版者
東京農業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

ロシア沿海地方において,ツキノワグマと,ヒグマの種間関係研究に着手した。2016年に必用な許認可が揃い, 2017年春までに計11頭の捕獲に成功し,内9頭(ツキノワグマ5頭,ヒグマ4頭)に衛星通信型首輪を装着した。首輪に内蔵した近接検知センサーにより,種間の遭遇時の動きを記録できた(n=5)。遭遇時には互いに回避を行い,不要な闘争を避けていた。追跡個体の利用クラスター調査では,ツキノワグマおよびヒグマの計148個の糞分析を終えた。共通品目も多かったが,より樹上生活に適応したツキノワグマでは木本の果実であるサクラ属,開放的環境を好むヒグマではコケモモやスグリの地上性の食物に依存していた。
著者
間野 勉 大井 徹 横山 真弓 山崎 晃司 釣賀 一二三 高柳 敦 山中 正実
出版者
The Mammal Society of Japan
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.39-41, 2008-06-30

日本におけるクマ類の調査研究や特定鳥獣保護管理計画の発展に寄与することを目指して,この特集を企画した.本特集は,日本哺乳類学会2007年度大会で開催されたクマに関する3つの自由集会の成果をまとめたものであり,特定鳥獣保護管理計画の実施状況や,新たな手法として注目されるヘア・トラップ法によるクマ類の密度推定の問題点などを概観する11編の報告と,2編のコメントから構成される.<br>