著者
石田 多恵子 猪野 真純 仲野 敦子 有本 友季子 黒谷 まゆみ 森 史子 工藤 典代 笠井 紀夫 福島 邦博
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.29-36, 2012-03-01
参考文献数
11

&nbsp;&nbsp;聴覚障害児の日本語言語発達に関する全国研究として,厚生労働科学研究補助金事業「感覚器障害戦略研究&mdash;聴覚分野&mdash;」が実施され,日本語言語発達を評価するテストバッテリー ALADJIN(アラジン・<u>A</u>ssessment of <u>L</u>anguage <u>D</u>evelopment for <u>J</u>apanese ch<u>I</u>ldre<u>N</u>)が提唱されている。当院もこの研究に参加し,4 歳から12歳までの先天性高度聴覚障害児(平均聴力レベル70 dB 以上)計44名に対して ALADJIN を実施し,同事業による聴覚障害児全国集計平均値(平成22年 5 月・感覚器障害戦略研究中間報告)との比較検討を行った。<br/>&nbsp;&nbsp;言語力が高く,音声によるコミュニケーションが可能な児の多くは普通小学校(メインストリーム)に在籍していた。聾学校小学部低学年では言語力の低い児が多くみられたが,同小学部高学年になると全国集計値よりも高い言語力を有する児がみられ,各々の児に適した教育により言語力を伸ばせる可能性が示唆された。
著者
島 邦博 見原 猛 梅谷 啓二 三雲 昂
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.29, no.8, pp.363-367, 1980-08-15 (Released:2010-09-07)
参考文献数
5

鉛を遮蔽材としてγ線バックグラウンドを測定する場合, 種々の放射性同位元素によるγ線, X線が観測される。このうち, 最も強く観測される鉛のKX線の発生要因について検討した。バックグラウンドスペクトルに表れる210Pbの47keVγ線計数をもとにして, 210Pbと放射平衡にある210Biのβ線の制動放射によって鉛のK殻光電効果の起こる割合を, 簡単なモデルを使って計算した結果, 観測される全Pb-KX線に, 上記過程が相当部分寄与していることがわかった。
著者
森島 邦博 大城 道則 中野 敏行
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では原子核乾板を用いた宇宙線ミューオンラジオグラフィ(宇宙線中に含まれるミューオンを利用する事で巨大な物体内部をX線レントゲン撮影のように非破壊で可視化する技術)の開発を行った。実施した各種基盤技術開発および実証実験により宇宙線ミューオンラジオグラフィ技術の高度化および多分野への応用が急速に広がり、エジプトのクフ王のピラミッドの観測では新空間の発見、浜岡原子力発電所2号機の原子炉底部の可視化、中空床板の空洞可視化などの成果を上げた。これらの結果は、考古学調査、工業用プラント診断、インフラ点検などにおける新しい技術として適用可能である事を実証したものであり、更なる波及効果が期待される。
著者
濤榮松 宏仁 樽茶 清悟 石川 統 藤原 晴彦 塩川 光一郎 深町 博史 若林 健之 桑島 邦博 土肥 絢子 グラー ロバート 吉田 榮 植田 榮司
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学大学院理学系研究科・理学部廣報
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.4-19, 2001-03

学部教育を考える/壽榮松先生を送る/この13年は何であったか/石川統先生を送る/定年退官に際して思う、40年の研究生活のこと/塩川光一郎先生を送る/35年の研究を振り返って : 生命を電子で見る/若林先生を送る/理学部での日々/土肥絢子さんを送る/退官にあたって/吉田さん退官によせて

1 0 0 0 OA 研究紹介

著者
河澄 響矢 河野 健二 塚田 捷 桑島 邦博 山本 智 吉村 宏和 中村 正人
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学大学院理学系研究科・理学部廣報
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.13-22, 1999-06

リーマン面のモジュライ空間の上で新しい「テンソル解析」をめざして/安全な分散環境を目指して/第一原理電子状態計算による水のプロトンリレー型解離の解明/タンパク質のフォールディングの分子機構/見えてきた星間分子雲形成:富士山頂サブミリ波望遠鏡による観測から/太陽輻射変動メカニズムの解明に挑戦する/電離層内電場の観測
著者
丹羽 公雄 中野 敏行 森島 邦博 朴 ビョン渡
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

1. OPERA実験の解析に向けた、原子核乾板超高速自動飛跡読取装置の開発・実用化を行ない、OPERA実験解析の準備を行なった。2. ニュートリノ実験以外の用途(ダークマターの直接検出、ミュー粒子を用いた火山、溶鉱炉の透視、ガンマー線望遠鏡など)への応用研究などを行い、原子核乾板を用いた手法の有効性を示した。これらの開発により、現在主力のOPERA のみならず原子核乾板を用いた将来の基礎研究、応用研究へ広げてゆくための基礎を構築できた。
著者
川崎 聡大 福島 邦博
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.29-34, 2009

The aim of this study is to reveal how a set of training in Japanese syntax can affect on communication ability of a case of PDD. An eight-year old girl (Second grade year in Japanese School), who was diagnosed to have autism and mild mental retardation, was involved in this study. Baseline developmental status was FIQ63 (VIQ75, PIQ57) with WISC-III and receptive vocabulary was equivalent to 6 years and 1 month old with PVT.Receptive and productive syntax ability was equivalent to first half of 3 years old children (Stage 4-2 by S-S language developmental tests) and dissociation between syntax ability and other aspects of language development was observed. A training program was planned to make her use Japanese syntactic particles (Stage 5-2 by S-S) during Aug. 2006 to Nov 2006. T-QAR was evaluated before and after training to evaluate her communication ability. Three months after the commencement of this training program, she could pass Stage 5-2 and total score of T-QAR improved from 177 (Before training: equivalent to 4 year-old score)to 220 (Aftert raining: equivalent to 5 year-old score). Selected approach in limited language domains may be able to improve the child's total communication ability.今回,軽度知的発達遅滞を伴う自閉性障害児一例に対して3ヶ月間集中的に統語面に特化(可逆事態文の表出)した言語指導を実施した。その結果,可逆事態文の表出だけでなく理解も可能となり,さらに日常生活場面でのコミュニケーション能力の指標である質問―応答関係検査結果も伸びを認めた。