著者
成瀬 正勝
出版者
福岡女子大学
雑誌
文芸と思想 (ISSN:05217873)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.110-112, 1959-11-25
著者
今津 節生 岩佐 光晴 丸山 士郎 浅見 龍介 楠井 隆志 神庭 伸幸 和田 浩 鳥越 俊行 金子 啓明 山崎 隆之 矢野 健一郎 成瀬 正和
出版者
独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は興福寺の許可を得てX線CT調査で得た国宝 阿修羅像をはじめとする十大弟子像4躯、八部衆像5躯の高精細三次元デーを美術史・工芸史・修復技術・文化財科学・博物館学の専門知識を集めて解析した。私達はX線CTによって得られた三次元画像を観察して議論を進めた。その結果、1270年あまり前に製作された脱活乾漆像の構造や技法、過去の修復履歴などを明らかにした。本研究の結果、阿修羅像の心木は虫食が無い良好な状態であることを確認した。また、鎌倉時代と明治時代の修理の痕跡も把握した。さらに三次元データから阿修羅像の塑土原型像を復元することに成功した。また、最終年度に本研究の成果をまとめた報告書を製作した。
著者
西山 要一 植田 直見 桐野 文良 野尻 忠 早川 泰弘 今津 節生 東野 治之 関根 俊一 望月 規史 成瀬 正和
出版者
奈良大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2018-04-01

携帯型蛍光X線分析装置、据付型蛍光X線分析装置、X線回折装置、X線透過撮影装置など多種の分析器機・調査機器を活用して真鍮製考古資料・美術工芸品の成分分析等を行った。三重・大宝院所蔵大般若経八巻(紺紙金字経)の詳細な科学分析、および平安~江戸時代の紺紙金字経・同断簡の分析などによって、経典写経における真鍮泥使用の広がりを把握し、その宗教的・技術的・経済的な意味を歴史上に位置付けることを試みた。また古代~中世の京都・平安京跡、岩手・平泉遺跡、近世の奈良・奈良町遺跡、和歌山城跡などの出土銅合金・真鍮資料・鋳造資料を悉皆的に科学分析し、各遺跡・各時代における真鍮製品の実態を把握した。美術工芸資料調査では、長谷寺・九鈷鈴(中国・元時代)、當麻寺・螺鈿玳瑁螺鈿唐草合子(朝鮮・高麗時代)の将来品の分析を行い真鍮が使われていることを確認した。この種の日本製真鍮製品が見当たらないことから、真鍮の利用に日本と両国の間では様相を異にすると考えられる。近世には日本絵画の彩色に真鍮泥が使われる諸例を明らかにしつつあり、江戸時代以降の広範な真鍮利用の実態が判明しつつある。史料学調査では、日本・韓国の真鍮関連の古記録の探索の中で、新たに朝鮮の「三国史記」に真鍮関連の記載を見いだし、その真鍮史上の位置付けを試みている。さらに、韓国の真鍮資料を同国の分析科学者の協力を得て科学分析データおよび記録データの収集を行った。紀元前より真鍮製品(ローマコインなど)が存在するヨーロッパの諸例のデータも研究協力者の助力を得て収集し、日本の真鍮製品との共通性と差異、西アジアに発するとされる真鍮の起源とその伝来の道(ブラスロード)と歴史の一端を垣間見ることができた。これらの研究成果は、昨年度報告と同様に2019年度研究成果(冊子)にまとめ、日本文化財科学会大会(2020年7月)などで公表の予定である。
著者
内山 知実 成瀬 正章
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.74, no.742, pp.1324-1331, 2008-06-25 (Released:2011-03-03)
参考文献数
16

This study proposes a two-dimensional grid-free simulation method for gas-particle two-phase flow. The method is based on a vortex method, in which the vorticity field is discretized by vortex elements. The behavior of vortex element and the particle motion are simultaneously computed by the Lagrangian approach. Four square cells are allocated around each particle. In each cell, the change in the circulation of gas-phase due to the particle motion is calculated, and it is considered through the change in the strength of vortex element. The grid-free method is applied to simulate the particulate jet generated by small glass particles falling from a slit orifice into an unbounded quiescent air. It is shown that the simulated distribution of air velocity is favorably compared with the measurement. It is also confirmed that the entrained air flow rate agrees well with the prediction by an analytical model. These results suggest the validity of the method.
著者
村上 和人 成瀬 正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.918-926, 2000-03-25
被引用文献数
11

本論文では, Hough変換を利用した高速な直線検出法について述べる.提案するアルゴリズムでは, 人の視覚の中心視特性を部分的に利用する.すなわち, まず, ある注目する局所的な窓領域内である程度の精度を保証する直線候補をHough変換によって抽出する.次いで, その候補線分を延伸して作られる線分候補存在領域内で, 検証処理を行って直線を検出する.そして, この局所的な窓領域を逐次的・適応的にシフトすることにより, 画像全体から直線検出を行う.これからの処理により, Hough変換の際に生起する量子化誤差の吸収を行うとともに, 従来型のHough変換による直線検出法が苦手とする短い線分抽出も可能にした.全体として, 従来型のHough変換の精度を保証した上で, 高速化(およそ数分の1から10分の1程度の計算コスト)を実現し, 並列処理によるいっそうの高速化の可能性を示した.
著者
湯山 賢一 西山 厚 鈴木 喜博 岩田 茂樹 内藤 栄 稲本 泰生 吉澤 悟 宮崎 幹子 谷口 耕生 野尻 忠 研清水 健 岩戸 晶子 斎木 涼子 北澤 菜月 永井 洋之 中島 博 有賀 祥隆 前園 実知雄 東野 治之 根立 研介 藤岡 穣 高橋 照彦 山崎 隆之 梶谷 亮治 杉本 一樹 成瀬 正和 尾形 充彦 西川 明彦 森實 久美子 原 瑛莉子
出版者
独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

「奈良朝仏教美術の主要作例、もしくはその国際性を考える上で重要な周辺作例の中から対象とする文化財を選定し、それらに関する基礎資料を学界の共有財産として提供する」という目的に沿って調査研究を行い、22年度末に5部構成・2分冊からなる研究成果報告書を刊行した。薬師寺に伝来した藤田美術館所蔵大般若経(魚養経)全387巻の撮影及び書誌的データの集成、蛍光X線分析による香取神宮所蔵海獣葡萄鏡や東大寺金堂鎮壇具の成分分析を通した制作地の特定などが、代表的な成果である。
著者
中西 良太 村上 和人 成瀬 正
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J93-D, no.1, pp.20-28, 2010-01-01

集団行動の特徴を解析するための指標として導入された優勢領域は,サッカーなどのチームスポーツにおける「勢力範囲」や「チームワークの良さ」などの解析に有効であることが示されている.また,優勢領域はパスの成否判定などにも有用であり,対象の行動計画の指標としての活用が期待されている.そのためには,優勢領域の実時間計算が要求されるが,既存の手法ではこの要求を満たすことは困難であった.そこで本論文では,優勢領域の実時間計算手法について述べる.本手法は優勢領域の近似計算を行うものであるが,基本的な考え方は,現時刻からt秒後における対象の到達多角領域を作成し,それをインクリメンタルに合成することである.実験の結果,既存手法と比較して,計算時間が約1000分の1,近似精度が90%強で優勢領域を計算できることが示された.なお,本手法は並列計算を用いることで,更に計算時間を短縮することが可能である.