著者
杉本 重雄
巻号頁・発行日
2015

科学研究費助成事業 研究成果報告書:挑戦的萌芽研究 2013-2014課題番号:25540153
著者
杉本 重雄
出版者
情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.574-580, 2003
参考文献数
22

90年代のインターネットの爆発的な広がりによって我々の情報環境は大きく様変わりした。このことは図書館の環境にも大きな影響を与え,電子図書館が注目され,研究開発が盛んに行われてきた。本稿では,これまでの研究開発を振り返り,電子図書館を指向した情報技術の研究プロジェクト,図書館を基礎にしたサービスにおける取り組み,インターネットの視点から見た電子図書館の取り組みについて述べる。その後,相互運用性,ディジタルコンテンツの長期保存といった電子図書館における課題について,メタデータを中心にした視点から述べ,IFLAのFRBRモデルやOAIS参照モデルなどを紹介する。
著者
両角 彩子 永森 光晴 杉本 重雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 情報学基礎研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.92, pp.1-14, 2008-10-30

近年の情報技術の発展に伴い、マンガ作品の情報の共有・交換が盛んに行われるようになった。筆者らの研究室では、マンガに関する情報を統合的に扱うためのマンガメタデータスキーマを開発している。その一部に、読者が作品の内容を書き表すためのメタデータスキーマがある。本稿はマンガの知的内容を表すことを目的としているため、同じストーリーの表現手法である小説や映画も参考にする。そこで、Wikipedia内に表れるマンガ、小説の作品記事から100件をそれぞれ無作為に抽出し、記述項目について調査した。これらの調査結果および目次テンプレートを参考に、読者が作品の知的内容を書き表すためのメタデータ基本セットを提案する。
著者
杉本 重雄
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.241, 2002 (Released:2002-07-01)
参考文献数
17
被引用文献数
1

Dublin Coreはネットワーク上の情報資源の発見のためのメタデータとして広く認められ,いろいろな分野での利用が進んでいる。Dublin Coreの開発は,図書館,博物館・美術館,インターネットなどいろいろなコミュニティからの草の根参加者によって構成されたDublin Core Metadata Initiative(DCMI)と呼ばれる組織によって進められてきた。現在までに,基本15エレメントからなるSimple Dublin Coreと呼ばれるメタデータ規則がヨーロッパやアメリカで標準規格化されている。また,より詳細で厳密なメタデータ記述のために,限定子(qualifier)の定義も進められた。本稿はDublin Coreに関する2回連載の解説の第1回として,Dublin Coreの背景,基本エレメントセット,DCMI推奨限定子について述べる。
著者
久保 順子 杉本 重雄
出版者
情報メディア学会
雑誌
情報メディア研究 (ISSN:13485857)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.15-31, 2008 (Released:2008-07-14)
参考文献数
43

本研究は,国内121館の公共図書館のWebサイトから約5,000件の情報資源(リソース)を収集し,そのメタデータを作成し情報資源の特徴を分析した.メタデータはDublin Coreのエレメントを基礎に定義した.はじめにリソース単位でのメタデータを作成し,その分析結果を基に,Webサイトごとに情報資源の集まり(コレクション)を対象とするメタデータを作成した.このコレクションメタデータ194件について情報資源の主題やタイプのばらつきを調査した.主題分野に関しては学問,自然科学,社会科学などの学術的な情報資源が少なかった.また地域の歴史や文化に関係した情報資源が多く,かつ江戸時代以降のものが大半を占めることがわかった.電子化の有無に関しては原資料を完全に電子化した情報資源よりも,原資料の一部を電子化し説明を加えて作ったものが多いということがわかった.
著者
杉本 重雄
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, pp.146-152, 2023-04-01 (Released:2023-04-01)

本稿では,図書館や美術館,博物館,文書館等(MLAと記す)における文化的資源のデジタルアーカイビングとその重要な要素であるデジタル資源の長期保存について概観する。はじめに背景と用語定義を述べた後,デジタルアーカイビングに関わる基本概念とモデル,MLAにおけるこれまでの取り組み,メタデータに関する紹介,そして収集対象の文化的資源の多様性に関する考察を示す。それに続いて,MLAにおけるこれまでのデジタル保存の取り組みとデジタル保存に対するいくつかの基本的な観点を示し,デジタル保存に関わるメタデータとPREMISやOAIS等の国際標準について述べる。最後に,将来に向けた考察を示す。
著者
杉本 重雄
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.275-279, 2020

<p>オリンピックやパラリンピックなど、スポーツは我々が日常的によく接する話題であり、研究、教育などいろいろな観点からスポーツ分野のデジタルアーカイブへの期待は大きい。既存のデジタルアーカイブと同様に、スポーツ分野でも有形物と無形物の両面からのアーカイブ化が求められ、広い視野を持った取り組みが求められる。また、先端的情報技術の導入の進展に伴う、データのアーカイブといった機能も求められることになる。本稿では、スポーツ庁のスポーツ・デジタルアーカイブ構想調査研究事業の中での議論に関する筆者の理解を基礎として、将来に向けてスポーツ・デジタルアーカイブの開発、運営、利用を進めていくうえでの課題について述べる。</p>
著者
久行 智恵 三原 鉄也 永森 光晴 杉本 重雄
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回全国大会(2017)
巻号頁・発行日
pp.3H2OS04b1, 2017 (Released:2018-07-30)

マンガの持つ意味的な情報を機械的に抽出する研究が行われているが、マンガは絵や記号、文字といった表現が多様に組み合わさった表現であり、そこから意味情報を抽出、利用することは困難である。本研究ではマンガのシーンの自動抽出を目的としてコマの属性をLinked Open Dataに基づくメタデータとして記述し特徴量に変換して機械学習を行い、その結果をマンガ画像と紐付けて提供するシステムを構築した。
著者
中溝 昌佳 森嶋 厚行 杉本 重雄 北川 博之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.72, pp.397-402, 2004-07-14
被引用文献数
5

WWWは社会的に重要なメディアの一つとなったが,その特徴である動的な更新,分散管理などの理由により,WWWコンテンツの一貫性維持は一般に困難である.我々は,WWWのリンク切れやリンク先の内容の変化への対応という,リンクの一貫性維持を支援するシステムの研究開発を行ってきた.我々のシステムのポイントは,信頼度が高いリンクである「リンクオーソリティ」の概念を導入したことである.しかし,これまでに提案したシステムにおいては,リンクオーソリティの利用は,(1)利用者がシステムに明示的にリンクオーソリティを与えた場合,もしくは(2)システムがたまたまリンクオーソリティを発見した場合,に限定されていた.リンクオーソリティはリンク一貫性維持のための有力な手がかりであるため,これを積極的に利用するためにリンクオーソリティの発見を支援する仕組みが必要と考えられる.本稿では,リンクオーソリティを利用者に提供するリンクオーソリティサーバと,リンクオーソリティを発見するためのアルゴリズムを提案する.WWW has become one of the important media in our society, but it is difficult to maintain the integrity of its contents in general. We have been developing a system to maintain the integrity of links, which can cope with dead links and changes of the page contents of link destinations. The point of our system is that we introduced the concept of link authority, which means a well-maintained link we can depend on. In the previous works on our system, however, link authorities are used only when (1) they are explicitly specified by users, or (2) the system happens to find them. Since link authorities are effective in maintaining the integrity management of links, a mechanism to automatically find link authorities would be beneficial. This paper proposes a link authority server, which provides users with information on link authorities, and explains an algorithm to find link authorities.
著者
橋場 天紀 三原 鉄也 永森 光晴 杉本 重雄
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:21888957)
巻号頁・発行日
vol.2018-CH-116, no.12, pp.1-5, 2018-01-20

筆者の研究室では,マンガに関する情報へのアクセスと利用を容易にするため,マンガの内容や構造に関する記述方法を検討してきた.その中で,マンガの内容や構造のメタデータを利用した探索性やアクセス性の向上のために,マンガ画像とメタデータを統合的に利用するための環境づくりを進めてきた.本研究では,マンガの内容と構造のメタデータを組み合わせ,マンガの構成要素を検索し提示するシステムを Linked Open Data (LOD) 環境の上に構築した.このシステムは,デジタルヒューマニティーズ領域を中心に広く認知されつつある国際標準である International Image Interoperability Framework (IIIF)を利用して実現した.
著者
杉本 重雄 阪口 哲男 田畑 孝一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.671-680, 1992-05-15

プログラミング対象の多様化とソフトウェア技術の進化に伴って多様なバラダイムに基づくプログラミングの重要性が認識されるようになってきたそのため 1980年代には多様パラダイム指向言鰭が発展した多様なパラダイムでのプログラミングを柔軟に行うためには 特定のパラダイムを対象とする環境を用意するだけでは十分ではなく 対象に応じて必要なバラダイムの言語を利用できる開放性を持つ環境を用意することが必要である本論文では 逐次処理プログラムの範囲において 多様なパラダイムのプログラミング言語を要素とするプログラミング言語複合体(Programming Language Complex)の構成手法を提案するプログラミング言語複合体は複数の要素言語からなる統合された環境を利用者に提供するものであるので 本論文ではこれを複言語と呼ぶ複言語を構成するために要素言語を言語固有の要素と言語間に共通な要素に明確に分離し それらを階后的にとらえ言語固有要素を上位言語間共通要素を下位に定義するこうすることで要素言語処理系を言語間共通要素に基づいて構築することができるので 要素言語間のコミュニケーションに制約を設けることや 言語間コミュニケーションのためのad hocな記述形式を設けることの必要がなくなる 本論文では 階層の定義とそれに基づく複言語の構成方式を示すまた LISP Prolog Smalltalk-80に基づく要素言語を持つ複言語システムの例を示す
著者
川向 直樹 永森 光晴 杉本 重雄
雑誌
情報基礎とアクセス技術(IFAT)
巻号頁・発行日
vol.2010-IFAT-100, no.6, pp.1-8, 2010-10-28

従来から日本の図書館では日本目録規則 (NCR) に従って目録が作成されてきた.NCR では,図書館資料の基本的な書誌的事項として記述総則が定められ,それを改変したものが図書や楽譜などの個々の資料種別にあわせて示されている.近年,メタデータスキーマ作成において Application Profile という枠組みが提案されている.これは既存のスキーマを再利用する事でメタデータの相互利用性の向上をはかるものである.本研究では NCR の書誌的事項に関する規定の関係を Application Profile の一種としてとらえ直した.そして,記述総則のメタデータ語彙を定義し,各資料種別ごとの Application Profile を作成した.
著者
三原 鉄也 石川 夏樹 豊田 将平 永森 光晴 杉本 重雄
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.4M105, 2018 (Released:2018-07-30)

コマはマンガ表現の最も基本的な構成要素である.これまでにマンガ・コミック画像からコマ領域を認識する技術の研究開発は数多く行われているが,多様なマンガ表現に対し,読者にとって妥当なコマを機械的に認識する一般的な手法は未だ定まっていない.そこで本研究ではマンガ画像から機械的に抽出したコマ領域に対しマイクロタスク型クラウドソーシングを用いて正誤判定する手法を提案する.この手法により,従前は困難であったマンガのコマ領域の判定の妥当性とスケーラビリティの両立を実現することが期待できる.
著者
米山隆貴 三原鉄也 落合香織 永森光晴 杉本重雄
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.631-632, 2013-03-06

近年、ソーシャルリーディングが注目され多くのサービスが利用されている。しかしながら、ディジタルマンガにおいて、読者によって付加された感想やコメントなどのアノテーション情報は閲覧システムと密接に結びついたデータであることが多く、アノテーション情報のみを切り離して利用することが困難である。 そこで本研究では、我々の研究室で開発を行ってきたマンガメタデータとコマやセリフといったマンガの各要素を指し示すためのマンガPath式を用いて、マンガ閲覧システムからアノテーション情報を切り離して利用できるアノテーション共有基盤システムを作製した。また、利用例として、アノテーションの付加量から人気個所を抽出したダイジェストを生成するiPad向けアプリケーションの製作を行った。
著者
久行 智恵 三原 鉄也 永森 光晴 杉本 重雄
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

マンガの持つ意味的な情報を機械的に抽出する研究が行われているが、マンガは絵や記号、文字といった表現が多様に組み合わさった表現であり、そこから意味情報を抽出、利用することは困難である。本研究ではマンガのシーンの自動抽出を目的としてコマの属性をLinked Open Dataに基づくメタデータとして記述し特徴量に変換して機械学習を行い、その結果をマンガ画像と紐付けて提供するシステムを構築した。
著者
安田 つくし 三原 鉄也 永森 光晴 杉本 重雄
雑誌
じんもんこん2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.255-262, 2015-12-12

マンガやアニメーションを題材とした創作やその交流に端を発する同人活動が急