著者
鈴木 絢子 村上 陽子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.31, 2019

<p>【目的】我が国の食文化は,微生物を利用した発酵食品によって支えられている。甘酒は,米と米麹を原料としてつくられる。甘酒には,米麹を用いるものと,酒粕を用いるものの2種類に大別される。米と米麹で作る甘酒(麹甘酒)は,アルコール分を含まないため,老若男女すべての世代において飲用できる。また,自然な甘味を呈するため,飲み物として飲用する以外に,砂糖やみりんなどに代わる調味料としての活用も期待できる。甘酒は,疲労回復や熱中症防止の飲み物として古くから親しまれ,かつ,近年ではその栄養効果の高さから注目を集めているが,その調製方法は経験によるところが多い。また,材料の一つである米麹は原料や製法により様々あるが,甘酒の成分組成や嗜好性に及ぼす影響についてはあまり検討されていない。そこで本研究では,麹甘酒の材料が成分と嗜好性に及ぼす影響について検討した。</p><p>【方法】材料として,市販の米麹を用い,米はうるち米(精白米)とした。米を蒸留水で数回洗米後,30分間吸水させ,炊飯器を用いて粥状に炊いた。炊飯後,蒸留水を添加し,温度が60℃まで低下したら米麹を加えてよく混合し,60℃にて麹甘酒を調製した。試料の糖度,マルトース濃度,グルコース濃度などについては経時的に測定した。食嗜好性は,静岡大学教育学部学生を対象に行った。</p><p>【結果および考察】麹甘酒の糖度・マルトース濃度・グルコース濃度は,調製時間の経過とともに有意に増加した。また,米麹の種類によって,各種成分に有意な相違がみられた。麹甘酒の食嗜好性を検討したところ,米麹の種類によって味や見た目などに有意な差がみられた。以上のことから,米麹は麹甘酒の成分や嗜好性に影響を及ぼすといえる。</p>
著者
村上 陽一郎
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.179-183, 1988-03-25 (Released:2009-07-23)

本稿では, 他の寄稿者の方々の論稿がシンポジウムでの提題をもとにしているということを考慮して, 体系的な論述ではなく, 進化を巡って, 自分のなかに解決されずにわだかまっている幾つかの間題を, 断片的に提出してみたい。それらは単なる問題提起に止どまる。それは勿論筆者の日頃の怠慢から来るものではあるが, しかしまた, 問題を定式化することが, その解決への道であると考えるからでもある。
著者
村上 陽一郎
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.63-69, 1979-03-31 (Released:2010-01-22)
参考文献数
18

1 0 0 0 OA 創造性の機構

著者
村上 陽一郎
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.15-20, 1972-11-30 (Released:2010-05-07)
参考文献数
11
著者
川上 栄子 村上 陽子 高塚 千広 新井 映子 市川 陽子 伊藤 聖子 神谷 紀代美 清水 洋子 中川(岩崎) 裕子 竹下 温子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.31, 2019

<p>【目的】 静岡県に伝承されてきた家庭料理の中から,副菜(野菜・きのこ・芋・海藻料理)として食されてきた料理を県内の各地域別について明らかにすることを目的とした。</p><p>【方法】「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」の調査ガイドラインに基づき,静岡県東部(沼津市,富士市,伊東市),中部(静岡市,焼津市,藤枝市)および西部(袋井市,浜松市)の各地域において居住歴が30&#12316;81年の男女61人を対象に聞き書き調査を実施した。</p><p>【結果および考察】今回は歴史的,地理的にもそれぞれの特徴を持つ東部(伊豆),中部(駿河),西部(遠江)の3地域に分け,豊富な素材の生かし方や調理法について列挙する。温暖な気候に恵まれ,1年中野菜が採れるため,高塩蔵品は少なく,漬け物類も酸味を効かせたものや,野菜そのものの味を生かした薄塩のものが多い。東部のみずかけ菜の漬け物,わさびの茎の三杯酢漬け,大根の甘酢漬け,中部の大根のゆず漬け,しょうがの酢漬け,西部の子メロン漬けなどに代表される。また,地域の農産物の食べ方として,東部の落花生のなます,中部の自然薯のとろろ汁,西部の蒟蒻の味噌おでん,糸蒟蒻のくるみ和え,海老芋の煮物などがある。また,静岡県は,伊豆沖,駿河湾,遠州灘と海に囲まれていて海産物も豊富であることから,主菜だけではなく副菜にも海産物が使われていた。いわしのつみれ汁,なまり節のサラダ,潮汁,いわしの酢の物,ぼらの酢味噌和えなどである。しかし,お茶やみかんが静岡を代表する特産品にもかかわらず,昭和35〜45年頃は副菜としては利用されていなかったことが明らかとなった。</p>

1 0 0 0 OA 人間と宇宙

著者
村上 陽一郎
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.10, no.9, pp.8-12, 2005-09-01 (Released:2009-12-21)
被引用文献数
1