著者
八木 俊一 市川 秀一 酒巻 哲夫 高山 嘉朗 村田 和彦 菅井 芳郎
出版者
一般社団法人 日本動脈硬化学会
雑誌
動脈硬化 (ISSN:03862682)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.205-208, 1987-04-01 (Released:2011-09-21)
参考文献数
5

We usually measure blood pressure of hemiparetic stroke patients with the intact upper arm. It is unclear whether the values of blood pressure of the paretic arms are higher or lower than those of the intact contralateral arms. Simultaneous measurements of blood pressure of bilateral arms of stroke patients were carried out using two automatic manometers in the present study.Subjects were forty-seven stroke patients in chronic phase. Thirty patients were diagnosed as cerebral hemorrhage and seventeen were the patients with cerebral infarction. Twenty patients had right hemiparesis and twenty-seven patients were with left hemiparesis. The patients were supine position for fifteen minutes before measurement of blood pressure. Blood pressure of bilateral arms was determined by inflating simultaneously cuffs after these of the two automatic manometers (TAKEDA MEDICAL, UA-254) attached to the both sides. Measurements were performed three times successively every minute, the manometers were changed with each other and three more determinations were carried out. The mean values for these six measurements were compared in each side of the paretic and intact arms. For the comparison of the thickness of each arm, we measured the circumference of bilateral arms at the 5cm proximal point from the elbow joint. P value of <0.05 was considered significant.Blood pressure of the paretic arm was 131±3mmHg (mean ± SE) in systolic and 83±1mmHg in diastolic. Blood pressure of the intact arm was 129±3mmHg in systolic and 78±1mmHg in diastolic. Both systolic and diastolic blood pressure of the paretic arm were significantly (p<0.01 and p<0.001 respectively) higher than those of the intact arm. The circumference of the paretic arm did not differ from that of the intact arm (21.6<0.3cm versus 21.9<0.3 cm).Because we have often observed muscle atrophy or edema in paretic extremities of stroke patients, the difference of blood pressure could be expected between the paretic and intact arm. In this study, both systolic and diastolic blood pressure of the paretic arm were higher than those of the intact arm. The difference of blood pressure does not seem to arise from unfitness of width of manometer's cuff for arm thickness since the thickness of paretic arm did not differ from that of intact arm.
著者
村田 和彦 吉田 忠義 鈴木 忠 河合 恭広 金沢 紀雄 高瀬 真一 佐々木 豊志 塩原 雄二郎 乾 迪雄 土屋 純
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:00231908)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.317-322, 1980-12-20 (Released:2009-11-11)
参考文献数
17

電気的交互脈は比較的まれな心電図異常であり, その正確な頻度は不明であるが, 心電図検査10,000回におよそ5回程度みられるものであるといわれている.本所見は通例心異常のあるものに認められ, その出現はしばしば心膜液貯留の診断の手がかりとなるが, きわめてまれながら, 他に心異常のない症例に電気的交互脈の出現をみたとの記載もある.以下, われわれが最近約15年間に経験した6症例を報告する.
著者
森田 昌彦 村田 和彦 諸上 茂光 末光 厚夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.733, pp.103-108, 2004-03-11
参考文献数
2

伝統的な多層パーセプトロンは,入出力関係が文脈に強く依存する場合や2つの独立な入力情報を統合する必要がある場合,学習・汎化能力が著しく低下する.別の言い方をすれば,2変数の関数の近似能力は極めて乏しく,学習サンプルとほぼ同数の中間層素子が必要である上に,サンプル数をいくら増やしても汎化誤差はほとんと減らない.このことを数値実験で示すと共に,その本質的原因を論じる.また,このような多層パーセプトロンの限界が,入力素子の選択的不感化という簡単な手法によって乗り越えられることを示す.
著者
鈴木 庄亮 ROBERTS R.E. LEE Eun Sul. ORLANDAR Phi 町山 幸輝 BLACK Thomas 小林 功 山中 英寿 BUJA Maximil SHERWOOD Gue 倉茂 達徳 土屋 純 BURKS T.F. 伊藤 漸 BUTLER Patri 中島 孝 石川 春律 SHERWOOD Gwendolyn BURKS F.thomas THOMAS Burks 森下 靖雄 ROBERTS R. E 鈴木 守 LEE Eun Sul 古屋 健 JUDITH Crave RONALD C. Me GUENDOLYN Sh 大野 絢子 GEORGE Stanc 城所 良明 近藤 洋一 PAUL Darling 三浦 光彦 村田 和彦
出版者
群馬大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1993

平成5年度に、医学教育全般、基礎医学、看護教育、大学院教育及び病院管理を中心に相互の調査研究を実施した。これをうけて平成6年度は臨床医学教育、臨床病理・検査医学、教育技法を中心に相互訪問し、資料作成提供、説明とヒアリング、見学と討論及びセミナー開催を行なった。(1)日本側大学: 群馬大学及びその医学部、生体調節研究所(前内分泌研究所)、及び医療短期大学部。研究分担者は各部局の長および医学部教務担当教授、内科、外科、臨床病理の教授。(2)相手校: 州立サキサス大学健康科学センターヒューストン校(H校と略す)およびその医学部、公衆衛生学部、看護学部、医療技術学部、及び生物医学大学院。研究分担者は教務担当副医学部長を代表として各部局の教務関係教官。(3)渡米した教官: 中島孝(医学部教務担当、病理学)、小林功(内科学、臨床検査医学、団長)、山中英寿(外科学)、及び倉茂達徳(医短、臨床病理学)の4教授。(4)訪日した教官: 教務担当副医学部長PMバトラ-女史(医、小児精神医学、団長)、Mブヤ(医、病理学主任教授兼医療技術学部教授教授)、PMオルランダー(内科学)、及びCTブラック(外科学)の4教官。(5)研究分担者会議を日米7回開催し、研究の概要説明、研究計画実施手順、資料収集、研究討論、などを行った。(6)前年度のサキサス大学訪日団の報告書の修正、入力、整理、翻訳を行い学内関係者に回覧し、意見を求めた。(7)渡米・訪日期日: それぞれ、6月6-13日と10月22-29日。(8)渡米団の活動: 前年度訪日したH校副学長、医学部長から歓迎の意を表された。目的とする卒前卒後の臨床医学教育訓練を中心テーマとして、予定されたプログラムにそって、資料提供、説明、見学、討論が行われた。すなわち、ヒューストン校の概要、医学部カリキュラム、医学部卒後教育、臨床病理学教育及び施設、学習資源センター、医学総合図書館、教育関連病院、学生相談システム、学生評価、教官採用評価昇進等について見学と討論が行われた。(9)訪日団の活動: 日本の医学教育及び群馬大学医学部における卒前卒後の医学教育訓練について、内科外科臨床教育を中心に各研究分担者が用意した資料にもとづいて説明し、討論した。附属病院内科外科外来病室及び臨床病理中央検査部で詳細な現地見学聴取討論をし、卒後臨床教育の観点から学外の大学関連病院および開業医2ヵ所を見学した。医学教育セミナーを開催し、H校の4教官がそれぞれの立場から具体的な医学教育の方法、内科診断学教育、一般外科の実習、臨床病理学の教育、問題解決型学習および標準患者による臨床実習の方法について説明と話題提供をした。(10)報告会と報告書: 渡米した4教授による調査研究の公開報告会を7月12日に開催し、報告書の提出を得た。今年度訪日した4教官の報告書入手中。(11)本事業の意義について: 双方の教官は、相互訪問し各自の医学教育システムを最大限わかってもらえるよう努めた。相互訪問で視察と討論を行うことにより相互の文化的背景にまで及ぶほど理解が深まった。とくに西欧社会はこれまでわざわざアジアを理解しようとすることは少なかったので、テキサス大学教官にとっては国際理解のいい機会になった。米教官の一人はこのような試みに研究費を出す日本政府は米政府より将来優位に立つかもしれないと述べた。(12)日本にない米医学教育システムの特色: 入学者選抜は約15倍の学士である志願者に対して1.5時間におよぶ面接口頭試問を含む、PhD教官による基礎科学と医師による臨床医学の接続がうまくいかない、カリでは行動科学・プライマリケアが重視されている、問題解決型学習が定着している、カリにゆとりがあり積極的な自己学習を期待している、標準患者による具体的で実際的な診断学教育が行われている、学生当たりの教官の数が5割程度多い、卒後医学教育が「医局」でなく一定のプログラムの下に行われ専門医等の資格に至るようになっている、臨床検査技師教育はより専門分化している、等である。
著者
高木 融 佐藤 滋 黒田 直樹 逢坂 由昭 高木 眞人 林 幹也 村田 和彦 岡田 了祐 青木 達哉 小柳 泰久
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.888-891, 1999-03-01
参考文献数
8
被引用文献数
10

従来より食道気管支瘻に対して, 保存的治療, 内視鏡治療, 手術などが行われてきた. 今回, 我々は生体接着剤であるEthyl-2-cyanoacrylate(以下, ECAと略す)を用いた内視鏡的瘻孔閉鎖術を試み, 良好な結果を得たので報告する. 症例は73歳の男性. 平成9年6月初めより胸部不快感出現し, 6月6日内視鏡検査にて上切歯列より32cm, 3時方向に憩室があり, 憩室内に2mmの瘻孔を認めた. 7月2日瘻孔造影にて右B6がら造影剤の流出を認めた. 7月10日散布チューブよりECA1mlを瘻孔開口部に散布し, 造影にて瘻孔が閉鎖しているのを確認した. 散布後4日目の造影で一部造影剤の流出を認めたため, 再度ECA1mlを散布した.翌日より食事を開始し退院となった. ECAによる内視鏡的瘻孔閉鎖術は, 比較的簡単な手技で安全に繰り返し施行できるため, 手術を考慮する前や, 全身状態の悪い症例に有効な方法と思われた.