著者
藤田 桂英 梶川 裕矢 森 純一郎 坂田 一郎
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.144-149, 2012-05-20 (Released:2012-07-31)
参考文献数
8

本論文では,重み付き引用ネットワーク解析における新興論文群の発見に対し,どの属性を考慮した重みが有効かを調査した.重み付き引用ネットワークでは出版年など論文の属性情報を解析に用いることが可能である.また,複数の学術領域ごとに重みを考慮した重み付き引用ネットワークを作成し,トポロジカルなクラスタリング手法によりクラスタに分割後,各種類のパフォーマンスをvisibility, speed, topological relevance から評価した.
著者
本田 正美 梶川 裕矢
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:21888906)
巻号頁・発行日
vol.2018-DPS-176, no.6, pp.1-6, 2018-09-06

自由に二次利用可能な形式でデータを公開するオープンデータの取り組みが広がりを見せている.日本での取組済の自治体数は,2018 年 7 月時点で 300 を超える.そのような中で,実際に提供されているオープンデータについては,その量や内容に相違が存在している.本研究では,かような自治体におけるオープンデータの取り組みにつき,自治体としてどのような契機でその着手に至り,その結果としてどのような自己評価を行っているのか事例分析を通して明らかにする.
著者
森 純一郎 榊 剛史 梶川 裕矢 坂田 一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

本論文では、萌芽研究領域特定のための大規模論文情報を用いた引用予測に関する研究を行う。
著者
梶川 裕矢 森 純一郎 中村 裕子
出版者
東京工業大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では、パテントプールにおいて必須特許となる特許の特徴を分析した。必須特許が引用しているBackgroundの特許群(B)、ならびに、Backgroundの特許群を引用(Citing)している特許群(C)のデータベースを構築し、必須特許との特徴の差異を分析した。その結果、必須特許群(V)は特許群(C)よりも出願年が古く、先行技術の優位性が示された。しかし、(C)かつ(B)である特許群は、必須特許よりも前方引用が少なく、後方引用が多い、出願年が古いという特徴を有していることが分かった。すなわち、必須特許は先行する基本特許の上に、各規格や標準に合わせた改良を加えたものであると推察できる。
著者
牧野 晃典 梶川 裕矢
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.74-79, 2009-05-16 (Released:2009-06-27)

本研究は,利用者の書いた任意の文脈に対して適切な引用文を,web上に蓄積された膨大な文書の中から推薦するシステムを開発することを目的としている.今回はこの引用文推薦システム開発の第一段階として,代表的な引用文のひとつである格言に注目した.文脈と格言の間のマッチングを取ることで,文脈に即した格言を推薦するアルゴリズムを複数提案し,性能の比較評価を行った.
著者
梶川 裕矢
出版者
東京工業大学
雑誌
戦略的な研究開発の推進 戦略的創造研究推進事業 RISTEX(社会技術研究開発)
巻号頁・発行日
2016

科学技術イノベーションをもたらす研究開発を効率的・効果的に推進するために、客観的根拠(エビデンス)に基づいた政策立案が不可欠である。しかしながら、データ分析やシミュレーションなどのエビデンスを「つくる」科学に比べて、エビデンスとして「活用する」科学や仕組みが不足しており、政策策定や評価にエビデンスが十分に反映されていない。 本プロジェクトでは、科学技術イノベーション政策、とくにエネルギー技術政策を事例として取り上げ、政策立案から実施過程において、どのようなエビデンスが、いかに収集・作成・活用・継承されているか、そのプロセスを分析する。また、組織における意思決定とエビデンスに関する理論研究の体系的な調査により、エビデンスの活用を通じて政策効果を高めるための枠組みの構築を目指す。
著者
梶川 裕矢
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
研究技術計画 (ISSN:09147020)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.49-58, 2013-09-30

Scientific papers and patents are important information on science and technology for innovation. They are medium to disseminate latest research output and means to protect intellectual property, and also resource to comprehend status and trend of research and development. However, it is becoming hard to grasp a comprehensive view because of exponential growth of papers and patents publications accelerated by increasing importance of science and technology and also global competition. The role of information science in science of science, technology and innovation policy is to assist and enable efficient and effective analysis of a vast amount of information and to feed structured knowledge which is necessary and fitted at different level and phase of policy making process like policy, policy measures, programs, and projects. In this paper, I illustrate recent achievement of academic research by focusing on support system of research project design, and discuss a way to implement those research and tools in policy making process.
著者
柴田 尚樹 梶川 裕矢 坂田 一郎
出版者
Japan Society of Information and Knowledge
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.171-176, 2010-05-15
被引用文献数
1

二次電池のケーススタディを通して、学術俯瞰、特許俯瞰を通して、商業化可能な技術要素の早期発見を行う方法論を提案する。学術論文は基礎的、特許は応用的になる傾向があった。学術論文と特許それぞれの主要5領域が扱うトピックを比較すると、リチウム二次電池と電解質に関する2組の対応関係が見られ、トピックスの内容や平均出版年から学術論文と特許の差分を抽出した。その結果、商業化の可能性がある領域が発見された。
著者
藤田 桂英 梶川 裕矢 森 純一郎 坂田 一郎
出版者
Japan Society of Information and Knowledge
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.144-149, 2012-05-20

本論文では,重み付き引用ネットワーク解析における新興論文群の発見に対し,どの属性を考慮した重みが有効かを調査した.重み付き引用ネットワークでは出版年など論文の属性情報を解析に用いることが可能である.また,複数の学術領域ごとに重みを考慮した重み付き引用ネットワークを作成し,トポロジカルなクラスタリング手法によりクラスタに分割後,各種類のパフォーマンスをvisibility, speed, topological relevance から評価した.
著者
梶川 裕矢
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.177-180, 2008-05-23 (Released:2008-09-08)
参考文献数
8

本研究では,学術論文からの因果関係抽出におけるオントロジー利用の効果を検討する.まず,既存の概念モデルを統合した人工物オントロジーを提案し,妥当性の検証を行なった.結果,技術文書中の技術用語の90%以上が記述可能であった.次に,得られたオントロジーを用いて,学術論文からの因果関係抽出実験を行なった.抽出に用語間の共起関係のみを用いた場合に比べ,オントロジーを用いた場合,精度は有意に改善した.
著者
梶川 裕矢
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

引用ネットワーク分析は、学術分野の全体像を俯瞰するための手法として国内外で広く研究がなされている。その手法として、共引用、書誌結合、直接引用が古くから知られているが、手法間の差異を実証的に検討したものは極めて少ない。本研究では、各手法の有する特徴を定量的に明らかにした。具体的には、特定の分野の論文集合に対し、3種類のリンク形成手法(共引用、書誌結合、直接引用)を用いて引用ネットワークを形成し、それぞれの手法の妥当性、有効性、効率性を評価した。さらに、引用に重みを持たせる手法にを提案し分析を行った。その結果、萌芽領域の検出において、直接引用を用いた手法が最も効果的であることが分かった。また、直接引用を用いたネットワークの語の分布の特徴、分野横断性や、分野間の引用の時間遅れを測定する手法に関する基礎的な検討を行った。
著者
橋本 正洋 坂田 一郎 梶川 裕矢 武田 善行 松島 克守
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
年次学術大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.22, pp.302-305, 2007-10-27
被引用文献数
1

イノベーションという概念は、経済学、経営学等という学問分野だけでなく、経済政策の運営にとっても、近年とみに重要性を増し、学術と政策との連関が深まっているが、他方で、学術の世界におけるイノベーションに関する議論については、これまで、どういう視点で何が議論されてきたのか、今後の研究の重点課題は何かということについて、必ずしも明確になっていない。筆者らは、学術論文の引用分析という手法により、イノベーションに対する学術研究の俯瞰を試みた。具体的には、論文のタイトルやアブストラクトといった書誌事項に「イノベーション」という用語を含むものを抽出した。4万件近い学術論文が該当した。次に、それらの間の引用分析を行った。これら論文群によって構成される引用ネットワーク中、最大連結成分に含まれる論文について、Newman法を用いてクラスタリングをし、主要なクラスターの特性の一部を明らかにした上で、可視化(俯瞰マップの作成)を行った。更に、各クラスターの平均年齢の特定も行った。主要なクラスターには、イノベーション創成の環境、技術経営、組織のイノベーションなどの横断的テーマのほか、ヘルスケア、環境問題、サービス、農業などの分野別テーマがみられる。また、時系列的にみると、イノベーション研究そのものは70年代以前から行われてきたが、90年代初頭から活発となり、論文数は急速に増加している。その傾向は、最近一段と顕著になっている。分野別には、技術経営は、特に成長が著しい。また、大学とイノベーションとの関係に関する論議も、90年代初頭から活発化していることが判明した。このように、学術論文の引用分析という手法を用いることで、イノベーションに関する研究動向を客観的に捉えることが可能となった。