著者
三原 鉄也 石川 夏樹 豊田 将平 永森 光晴 杉本 重雄
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.4M105, 2018 (Released:2018-07-30)

コマはマンガ表現の最も基本的な構成要素である.これまでにマンガ・コミック画像からコマ領域を認識する技術の研究開発は数多く行われているが,多様なマンガ表現に対し,読者にとって妥当なコマを機械的に認識する一般的な手法は未だ定まっていない.そこで本研究ではマンガ画像から機械的に抽出したコマ領域に対しマイクロタスク型クラウドソーシングを用いて正誤判定する手法を提案する.この手法により,従前は困難であったマンガのコマ領域の判定の妥当性とスケーラビリティの両立を実現することが期待できる.
著者
久行 智恵 三原 鉄也 永森 光晴 杉本 重雄
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

マンガの持つ意味的な情報を機械的に抽出する研究が行われているが、マンガは絵や記号、文字といった表現が多様に組み合わさった表現であり、そこから意味情報を抽出、利用することは困難である。本研究ではマンガのシーンの自動抽出を目的としてコマの属性をLinked Open Dataに基づくメタデータとして記述し特徴量に変換して機械学習を行い、その結果をマンガ画像と紐付けて提供するシステムを構築した。
著者
安田 つくし 三原 鉄也 永森 光晴 杉本 重雄
雑誌
じんもんこん2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.255-262, 2015-12-12

マンガやアニメーションを題材とした創作やその交流に端を発する同人活動が急
著者
杉本 重雄 永森 光晴 森嶋 厚行 柴山 明寛 三原 鉄也
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

昨年度の研究から、ポップカルチャや途上国の文化財等の文化的コンテンツの利活用性向上には、よく組織化されたアーカイブデータとWeb上の多様なコミュニティ発信情報を横断的・統合的に扱う必要があるとの知見を得た。そのため、アーカイブ横断的・統合的なメタデータ集約技術研究における重要な対象であると判断し、東日本大震災アーカイブに加えてそれらも本研究の中心的な対象として研究を進めることとした。以下、先述の主要研究課題に基いて述べる。課題1:震災アーカイブに関して、第3者による非高品質なメタデータを基礎としつつ、利活用性を高めるための手法が中心課題である。ここでは主題語の共起関係によるメタデータ集約、メタデータから取り出した地域の組織や施設等を表す語に基づく地域指向のオントロジーや地理的実体のLODデータの作成を行い、一定の成果は出したがこれら全体をまとめることは次年度に残されている。文化的コンテンツについては、それぞれの領域で基本的なメタデータ集約のためのモデルを開発し、かつ国際連携も行っている。課題2:津波ディジタルライブラリ(TDL)の研究グループとの連携を進めた。TDLのテキストと前述の地理的実体LODを利用することで過去の災害とのリンク付けに関する研究を進めることができると考えている。文化的コンテンツについては、これまでの成果が、マンガ等を中心としたWebリソースと文化庁のメディア芸術データベースとの結びつけ、国際連携によるモデルの精緻化と発信につながると考えている。課題3:TDLの利用を進めること、デジタルアーカイブネットワーク(DAN)等を利用した実務者と結びつく活動、メタデータ作成や編集におけるクラウドソーシング技術の利用に関わる研究等をコミュニティ連携に関わる研究として進めたいと考えている。また、国内外の研究者との連携、海外発信については想定以上に進んでいると考えている。
著者
両角 彩子 永森 光晴 杉本 重雄
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.105(2008-FI-092), pp.1-14, 2008-10-30

近年の情報技術の発展に伴い、マンガ作品の情報の共有・交換が盛んに行われるようになった。筆者らの研究室では、マンガに関する情報を統合的に扱うためのマンガメタデータスキーマを開発している。その一部に、読者が作品の内容を書き表すためのメタデータスキーマがある。本稿はマンガの知的内容を表すことを目的としているため、同心ストーリーの表現手法である小説や映画も参考にする。そこで、 Wikipedia 内に表れるマンガ麹小説の作品記事から 100 件をそれぞれ無作為に抽出し、記述項目について調査した。これらの調査結果および目次テンプレートを参考に、読者が作品の知的内容を書き表すためのメタデータ基本セットを提案する。
著者
松浦 克昌 永森 光晴
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.157-164, 1996-08-15
被引用文献数
2

状態ベクトル分離型カート・ポール系ファジィ制御方式にはハード方式とソフト方式がある。ハード方式はポール系状態ベクトル制御器の働きをポール全位相空間で有効とする方式である。ソフト方式はこの制御器の働きを、ポール姿勢制御効率のよい倒立領域と垂下領域に制限し、2領域外は非制御域としてポールの自然な振る舞いを取り入れる方式である。ハード方式の問題点は制御器がポール全位相空間で頑張るため、無駄なカートの走行を要することである。これに対してソフト方式は無理な状態では制御を止め、ポールの自然な振る舞いを許し、制限域で効率よくポール振り上げ、倒立安定化制御を行うためカートの無駄な走行を生じない。本論文はソフト方式の有効性を数値シミュレーションにより実証し、ソフト方式を用いたカート・ポール系ファジィ制御方式の設計知見を提供する。
著者
小平 優衣 鈴木 啓史 三原 鉄也 永森 光晴 杉本 重雄
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2014-CH-101, no.8, pp.1-8, 2014-01-18

現在ディジタル環境でマンガを探すには,web 上の情報を参照するのが一般的である.タイトルや著者名などの書誌情報が利用される場合が多いが,マンガの内容や主題,キャラクタ等に関する情報も検索に利用されている.内容に即した検索を行うためには,マンガに関する情報を,マンガの何について説明している情報かを記述したデータとして利用できるようにする必要がある.また,これらの情報は一般的な語彙としてまとめられていないため利用することは難しく,情報共有を促進するためにはマンガの概念をディジタル上で機械が扱いやすくできるように形式化する必要がある.異なるマンガリソース間同士の参照や再利用,効率の良いリソースの生成を可能にするため,共通基盤となるマンガに関する情報を体系化し扱うことを可能にするオントロジーの構築を行った.構築のために Wikipedia のマンガに関するカテゴリ名を語彙として利用し,語彙同士の関係性を定義してオントロジーを構築し,マンガリソース同士を結びつけることで LOD として利用することを可能にした.構築したオントロジーは語彙の追加などの拡張が可能であり,マンガのあらゆる情報に繋げることが可能である.
著者
三原 鉄也 永森 光晴 杉本 重雄
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J98-A, no.1, pp.29-40, 2015-01-01

昨今の専用のドローイングソフトウェアやモバイルディバイスの普及に伴い,マンガの制作と流通はディジタル環境に移行しつつある.マンガが内包する情報やマンガの内容に関連する情報はコンテンツ本体のデータからの参照が困難であるためディジタル環境におけるマンガの情報の利用は充分に行われていない.そこで,我々はこれまでにディジタル環境におけるマンガの効率的な利用のためのメタデータの開発を行ってきた.本論文では,我々が先に提案したマンガメタデータフレームワーク(MMF)とそれに基づくメタデータによるマンガのアクセスと制作の支援手法について述べる.本研究では,Linked Open Dataを利用したメタデータの効率的な開発とそれらを利用したマンガのアクセスと制作を支援するためのシステムを構築し,ディジタル環境におけるマンガのメタデータの有効性について考察した.
著者
三原 鉄也 永森 光晴 杉本 重雄
雑誌
研究報告情報基礎とアクセス技術(IFAT)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.9, pp.1-8, 2011-11-15

近年、ディジタル化、ネットワーク化したマンガの制作と流通が定着しつつある。こうしたディジタルマンガは内容の構成要素を他の要素や外部の実体と結びつけることができる柔軟性を持ちうることが特徴のひとつである。しかしディジタルマンガの多くは紙媒体の様式のマンガをページや書籍単位でファイル化したものであり、登場人物や場面、コマというような内容に関する要素を電子的実体として参照できないため、他の実体との関連付けが困難である。本研究では、ディジタルマンガの構成要素をメタデータとして記述するため、ストーリー構造及び平面表現を構成するビジュアル構造についてのメタデータモデルを提案する。また、これを用いたツールとして、作品のへのコメントを付加可能なディジタルマンガビューワおよびディジタルネームエディタについて述べる。Digital manga - publishing and reading manga on the Internet- is gaining broader acceptance. An advantage of digital manga is the flexibility to make links from its component content to another component and external entity, e.g., linking a character to a scene or to another book. However, in the case of scanned manga, it is difficult to link an internal content such as a character and a scene to another entity because not all internal components are identifiable as a digital entity whereas physical components such as a page and a book are obviously a digital entity. Conventional metadata models for digitized book s lack functions to describe those internal entities. This paper, proposes a metadata model for representing not only the physical components but also the internal components of digital manga focusing on story and visual structures. This metadata model is designed not only for building flexible reading environment but also for efficient production of manga. This paper shows a digital manga viewer for users to share their comments and tweets and it also a storyboard for digital manga called "digital manga name editor".
著者
杉本 重雄 逸村 裕 佐々木 秀康 永森 光晴 原 正一郎 池内 淳 上保 秀夫 阪口 哲男 新保 史生 鈴木 誠一郎 柊 和佑 森嶋 厚行 吉村 和真
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

ネットワーク環境におけるコンテンツ情報基盤に関する総合的取組として(1) ディジタルアーカイブの連携性向上のためのメタデータスキーマレジストリ技術(2) 図書館,文書館等における頑健なディジタルアーカイブのためのメタデータモデル(3) ディジタルマンガ等の新しい形態のコンテンツのためのメタデータモデル(4) これらを総合的にとらえたディジタルアーカイブ間連携等の課題に関する研究を進め, 公開シンポジウム等の機会も通じて, ネットワーク環境におけるディジタルアーカイブの相互運用性, 利用性向上のための情報基盤に関する知見を得た。