著者
岡本幸大 鷲見海王 槙田喬介 中野倫明 渡邊晃 山田宗男
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.1483-1486, 2013-07-03

近年,スマートフォンの急速な普及に伴い,スマートフォンを操作しながらの歩行や自転車・自動車の運転などが急増している.この「ながら状態」は,スマートフォンの操作および画面の注視によって周囲環境の認識および注意を著しく低下させるため,鉄道ホームからの転落や人・物との衝突など,重大な事故を引き起こす原因となっており,社会な問題になりつつある.本検討では,スマートフォンに搭載されているインカメラから取得した顔画像や加速度センサによって,スマートフォンの操作状態および歩行状態を検出することで,ながら状態をリアルタイムに検出可能な手法について提案・検討する.
著者
来代 誠仁 齋藤 恵 蜂谷 大翼 中川 正樹 馬場 基 渡邊 晃宏
雑誌
じんもんこん2004論文集
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.215-220, 2004-12-09

本論文では,手書き文字認識技術,及び画像処理技術を用いて,平城京跡から出土する木簡の解読を支援するシステムの基本設計と試作について述べる.木簡に記された文字を解読するためには,木簡の汚れ,破損,経年変化などを考慮しながら,文字を表す墨の部分を抽出し,記された文字を推定する必要がある.我々は,判別分析法を応用して,木目を含む背景から墨の部分だけを分離,抽出するための手法を実現した.また,墨の部分が欠損している場合に,ユーザが簡単な操作で情報を補足できる文字認識の手法を開発した.さらに,これらの機能をユーザと対話的に結び付けることで,木簡の解読を支援するユーザインタフェースを作成した.これらに加えて,本論文ではネットワークを用いたシステムの拡張について述べる.
著者
米谷 昭彦 渡邊 晃
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.125, no.11, pp.1737-1742, 2005 (Released:2006-02-01)
参考文献数
5
被引用文献数
3

The full-digital audio amplifiers are advantageous with the points of its high power efficiency and its possibility of high fidelity due to the digital signal processing. With the full-digital amplifier, class-D amplifiers are used to drive the load with PWM signals produced from the source signal. Unfortunately, the signals are distorted when the PCM signals are converted to the PWM signals because the pulse-width modulation is a nonlinear conversion from the viewpoint of transient responses. This paper proposes a way to compensate the distortion caused by the pulse-width modulation. A feedforward compensation approach is used because of the simplicity of implementation. The distortion components are estimated with the source signals and its time-derivative signals and used to cancel out them by subtracting them from the source signals. A numerical example with two-tone test is performed to show the effectiveness of the proposed method. The distortion compensation scheme used here may be applicative to other applications.
著者
津田一磨 鈴木秀和 旭健作 渡邊晃
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.805-811, 2013-07-03

Bluetooth に代表される近距離無線技術の発達により,ホームオートメーションの普及が期待されている.今後,宅内にある近距離無線通信機器を外出先から操作したいという要求が高まると考えられる.しかし,このような機器には通信可能範囲に制限があり,外出先から直接操作することができない.我々は,Bluetooth 機器のハードウェアとソフトウェアの間で交換されるコマンド等をインターネット経由で転送することにより,遠隔地の Bluetooth 機器へ接続する手法を提案している.提案手法により,ユーザは Bluetooth 機器の位置を意識することなく,一般のBluetooth アプリケーションを用いて近傍および遠隔地にある Bluetooth 機器とシームレスに接続することができる.本稿では,提案手法の検証を行うため,Linuxカーネルへのモジュール実装を行った.これにより,Bluetoothのコマンド等をインターネット経由で転送できることを確認した.
著者
津田一磨 鈴木秀和 旭健作 渡邊晃
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.405-406, 2014-03-11

Bluetoothに代表される近距離無線通信技術の発達により,ホームオートメーションの普及が期待されている.今後,宅内にある近距離無線通信機器を外出先から操作したいという要求が高まると考えられる.しかし,このような機器には通信可能範囲に制限があり,外出先から直接操作することができない.筆者らは,Bluetooth機器のハードウェアとソフトウェアの間で交換されるコマンド等をインターネット経由で転送することにより,遠隔地のBluetooth機器へ接続する手法を提案している.この手法によると,ユーザはBluetooth機器の位置を意識することなく,一般のBluetoothアプリケーションを用いてシームレスに接続することができる.本稿では,提案手法をLinux PCへ実装し,動作検証を行った結果を報告する.外出先の操作端末が遠隔地にあるBluetooth機器の検出が可能であることを確認した.
著者
北田 夕子 荒川 豊 竹森 敬祐 渡邊 晃 笹瀬 巌
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.88, no.10, pp.1571-1583, 2005-10-01
被引用文献数
8

インターネットに接続点をもたない独立した無線アドホックネットワークでは信頼できる既存の認証局(CA : Certificate Authority)を利用できないため, 各ノードが独自に証明書を発行・管理する公開鍵証明書分散管理方式が提案されている. しかし, この方式は, 各ノードが全証明書を収集するため, メモリ消費量の増加や失効証明書リストの管理などの問題がある. そこで本論文では, 従来方式の課題を解決するために, 各ノードは自身に対して発行された証明書のみをもっておき, 認証要求が発生した時点で, 認証したいノードまでの証明書を収集して信頼の輪を構築するオンデマンド公開鍵証明書分散管理方式を提案する. 証明書の収集には, 被認証ノードにかかわるルーチングテーブル情報を付加してブロードキャストすることで, ブロードキャストが直接届かない被認証ノードも一括して探索することができるアドホック一括ノード探索プロトコル(ASNS : Adhoc Simultaneous Nodes Search)を提案する. 提案プロトコルにより, 提案方式は, 認証に必要な証明書のみを収集するため, ノードのメモリ消費量を削減でき, かつ失効証明書リストの確認処理が不要になる. 計算機シミュレーションにより, 信頼の輪の構築成功率, 信頼の輪を構築するために必要なノード数, 及び信頼の輪の構築に必要な通信量について評価を行い, ノード密度の低いアドホックネットワーク環境に有利であることを示す.
著者
渡邊 晃
出版者
名城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

移動透過性とアドレス空間透過性の機能を統合し実装を完了した. FreeBSDで開発済みのGSCIPの基本部分をWindowsへ移植し, 安定動作することを確認した. 管理装置の実装を行い基本部分の動作を検証した. CVS(Concurrent Versions System)を用いて管理を実施中であり, ソースコード公開に向けての準備をほぼ完了した. 国内学会の口頭発表13件, 国際会議口頭発表2件, 論文誌掲載2件を達成した.
著者
永井 順也 伊藤将志 渡邊 晃
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.107, pp.39-44, 2008-10-30

地震等の災害時には,被災情報の配信や安否確認などの情報通信の必要性が高まる.混乱している被災者に確実な情報を与え,正しい行動をうながすことは二次災害の防止に役立つ.そのため,破壊されたネットワークの復旧や,新たなネットワークの構築など通信網の早急な整備が必要となる.特に断線による障害はネットワークが有線接続しているために発生する.そこで,被災地に無線メッシュネットワークを構築して,障害に強いインフラ網として利用する方法が研究されている.本研究では公衆無線 LAN の AP 自体に無線メッシュネットワーク機能を追加し,通常時は一般の AP として,高速で安定した有線経路を使い,被災時に有線や AP に障害が起こると AP が必要に応じて無線メッシュネットワークに移行し,即座にネットワークを復旧させる方法を提案する.At the time of disaster, such as an earthquake, the demand of information such as the safety confirmation rises. It is very important of prevention of secondary damage to give disaster victims accurate information and press a correct action. Thus, it is necessary to rebuild a broken network or build a new network immediately. Especially, the trouble by disconnection is caused by cable connection. Therefore, the method of making infrastructure strong for troubles by building the Wireless Mesh Network has been studied. In this paper, we propose a robust wireless LAN system, which can be smoothly recovered from the destruction state when access points or wires connecting access points are broken by the disaster. In this system, we add functions of the Wireless Mesh Network into the access point used as public wireless LAN.
著者
渡邊 晃 井手口 哲夫 笹瀬 巌
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.84, no.3, pp.269-284, 2001-03-01
被引用文献数
11

イントラネットにおいては, 部門単位あるいは個人単位の機密保護を実現するため, 様々な形態の閉域通信グループを実現したいという要求がある.システムの運用が容易であるとともに, ユーザが一時的に場所を移動しても同様のネットワーク環境を常に提供できることが望まれる.この要求を満たすには, 閉域通信グループを実現する暗号処理機能が, 通信パケットの処理を記述した閉域通信グループ処理情報を, 常に矛盾なく保持している必要がある.従来, このような情報は管理装置が一括して生成し, 暗号処理機能にダウンロードしていた.しかしこの方法では, システム構成が変化して暗号処理機能と通信端末の位置関係が変わると, そのつど情報の再生成と再設定が必要となる.そこで, 本論文では閉域通信グループ処理情報の生成機能を管理装置から分離し, 論理的なネットワーク構成を与える閉域通信グループ構成定義情報をもとに, 暗号処理機能が通信端末との位置関係を検出しながら動的に処理情報を生成する動的処理解決プロトコルを提案する.この方式によれば, システムの物理的構成に変化があっても, 暗号処理機能の保持する閉域通信グループ処理情報が動的に再生成されるため管理装置での作業負荷が発生しない.このため, 提案する機能を実行する暗号処理機能を保持するユーザは, イントラネット内を自由に移動することが可能になり, 閉域通信グループにおけるユーザの物理的位置透過性を実現することができる.