著者
増倉 秀一 田中 克典 長谷 隆
出版者
日本流体力学会
雑誌
ながれ : 日本流体力学会誌 (ISSN:02863154)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.251-258, 2008-06-25
被引用文献数
1

二車線交通流における低速車による交通流への影響を研究する.車の追い越しと車線変更を考慮した拡張最適速度モデルを適用する.低速車によって交通状態や交通特性は大きく変化する.低速車を含む二車線交通流は三つの異なる交通状態を示し,その状態の間には自由流から渋滞流に転移する第一転移点と,渋滞流から混雑流に転移する第二転移点の二つの転移点密度が存在する.低速車の直前でのみ追い越し可能な二車線交通流を基にした一車線交通流の理論解析を行った.
著者
宮森 恒 中村 聡史 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.46, no.18, pp.59-71, 2005-12-15
被引用文献数
4

本稿では,ウェブ上の実況チャットを利用することでテレビ番組のメタデータを自動的に抽出する手法を提案する.実況チャットは,テレビ番組と同期して視聴者によって書き込まれるウェブ上の掲示板である.番組実況チャットのデータを,利用者全体あるいは特定の傾向を持つ利用者のデータ集合として扱い,チャット上に表れる特徴的な表現を認識処理することで,番組の盛り上がり場面や,視聴者の嗜好・興味に沿ったリアクションなど,視聴者視点に関連するメタデータを効率良く抽出できる.実験の結果,提案方式により,視聴者の反応の大きさや喜び,落ち込みなどの感情度数などのメタデータを効率良く抽出できることを確認した.また,提案方式で得られるメタデータを利用した番組視聴システムを実装することにより,シーンのランキング表示やダイジェスト生成など視聴者視点を反映した多様な番組視聴へ応用可能になることを確認した.A method of automatically indexing broadcast content using live chat on the Web is proposed. The live chat is a Web bulletin board where the viewers post messages in sync with a TV program. The messages in the live chat written by all viewers or by viewers having similar interest or preference to the user are statistically analyzed with pattern recognition to effectively extract indices related to viewer's viewpoints such as important scenes in the program or responses by a particular viewer. Experiments indicate that the proposed method can efficiently extract indices such as the intensity of viewers' responses and degree of emotional delight or disappointment. They also indicate that a prototype TV viewing system using the extracted indices enables a new way of viewing TV content from different perspectives reflecting viewers' viewpoints such as scene ranking and digest generation.
著者
池田 新平 中島 伸介 角谷 和俊 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.64, pp.1-6, 2002-05-10
被引用文献数
1

Web情報空間は様々な情報が氾濫しており,有益な情報を発見することは容易ではない.又,通常のリンクナビゲーションでは,閲覧中のWebページに対して,構造的・内容的に関連するような"周辺",のWeb情報を知ることはできない.実世界と同じように地図や交通標識などの手段を用いることで,閲覧中のWebページの周辺空間の情報を得ることが出来れば,Web情報空間においても,効率的な情報探索が出来ると考えられる.そこで本研究では,"利用者の閲覧履歴から利用者の意図を抽出する"という考えに基づき,利用者の閲覧履歴を反映させた"周辺"のWeb情報空間を生成し,その周辺空間への案内を交通標識メタファーを用いて,Web標識という形で表示するシステムを提案する.
著者
小谷 彬 大島 裕明 小山 聡 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.149, pp.35-40, 2006-07-06

Webサイトには効率よく必要な情報を得るために,サイトマップが存在し,そのサイトの構造や内容に基づいて情報が整理され提示されている.ユーザにとっては,それが複数のWebサイト間で同様の形式で整理されていることが望ましい.なぜなら類似したWebサイト間において,共通の項目に関するページを比較して閲覧することは,ユーザにとって負担であり困難でもあるからである.そこで我々は複数のWebサイト間における共通属性を抽出し,その共通属性の各属性に該当するWebページを抽出する手法を提案する.その結果,複数のWebサイトに共通のサイトマップが生成できることになる.共通属性抽出においては,属性を一語で表すための手法について述べ,さらに属性間の階層化や類似属性の統合のために,複数の語で属性を現す属性拡張の手法についても述べる.
著者
灘本 明代 矢部 武志 四方 正輝 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.203-215, 2002-03-15

近年,Web 上で3次元CGを実現するWeb3D技術の発展により,一般のユーザも,Web上の3次元CGを閲覧・操作をすることが可能になっている.これらは,ユーザに3次元CGを能動的に操作することを要求するため,ユーザは実際に付加されている情報を発見することが困難であったり,3 次元CGがどのような振舞いをするのか予測がつかない等,3次元CG作成者の意図する情報を取得できているとは限らない.今後携帯電話での3次元CGの利用も期待され,インタラクションの制限がある携帯環境においてはこのような能動的な操作を行うことは困難であると考えられる.一方,我々はこれまで,Webコンテンツの受動的視聴機構として,Web上のコンテンツを,音声と画像を用いて「見る」「聞く」といった受動的な操作により取得する方式を提案してきた.この「見る」「聞く」といった受動的視聴はWeb 上の3次元CGを呈示するのにもふさわしいと考え,本論文では,Web 上の3次元CGをその属性情報に基づきアニメーションを自動生成し,音声読み上げによって情報呈示を行う自律的呈示方式を提案する.具体的には,(1)3次元CGの属性情報に基づいた自律的呈示方式,(2)複数3次元CGの差異情報に基づいた自律的呈示方式を提案する.Recently,ordinary users can browse and manipulate 3D CG data on the Web according to the development of Web3D technique.These operations require users to behave actively in operations of 3D CG models.Therefore it is difficult for users to view the attribute information about on the 3D CG models and to predict attached behavior of the 3D CG models. The users don 't necessarily acquire the whole attribute information that the 3D CG creator's intends to present.In the future,it is expected to use the 3D CG data on the mobile equipment.It is difficult to use such active operations on the mobile equipment,because of its limitedinteractions.o cope with the problem,we have been developing the passive viewing of the Web contents.The concept is to change the Web contents for passive viewing,which is basedon listening andwatching.In this paper,we introduce a passive viewing system for 3D CG models and their attribute data.The proposed system automatically generates CG animation together with synthesizedspeech from 3D CG contents andtheir attribute data. Furthermore,we introduce a passive viewing method for multiple objects,which also enables users to view the difference of attribute information in a passive manner.
著者
羽多野 一磨 大島 裕明 是津 耕司 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.176, pp.157-162, 2004-07-06

近年P2Pネットワークが注目されて久しい.P2Pネットワークはサーバクライアントモデルに比べて,情報共有が容易なモデルであると考えられる.しかしながら,そこでの情報検索は検索の高速化という側面においては研究が盛んであるものの,情報検索という面においてはファイル名とクエリとのマッチングという原始的な手法が主であり,十分とはいえなかった.このため本論文ではP2Pネットワークにおける検索についての問題点を発見し,従来より柔軟な検索手法について提案する.
著者
羽多野 一磨 大島 裕明 是津 耕司 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.71, pp.199-205, 2004-07-13

近年P2Pネットワークが注目されて久しい.P2Pネットワークはサーバ・クライアントモデルに比べて,情報共有が容易なモデルであると考えられる.しかしながら,そこでの情報検索は検索の高速化という側面においては研究が盛んであるものの,情報検索という面においてはファイル名とクエリとのマッチングという原始的な手法が主であり,十分とはいえなかった.このため本論文ではP2Pネットワークにおける検索についての問題点を発見し,従来より柔軟な検索手法について提案する.Recently, P2P network has been drawing attention. It is easier to share information on P2P network model than on server-client model. However, almost all researches study on improvement in the speed of retrieval. On the aspect of the information retrieval, matching file name with query is major, but it is very primitive and not enough to retrieve information efficiently. So, we find the problems of information retrieval on traditional P2P network, and we propose the system which provides more flexible information retrieval than one in the past.
著者
郡 宏志 服部 峻 手塚 太郎 田島 敬史 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.149, pp.29-34, 2006-07-06

近年,ユーザがBlogの中で自らの行動を日記として発信することが盛んになってきている.そのようなBlogの中には,ユーザの行動経路が地名を含むことにより記述されていることも多い.そこで,我々はBlogからユーザの行動時の代表的な経路とその文脈を抽出し,それらを地図上にマッピングすることにより集約して提示するシステムを提案する.ユーザの行動経路の文脈は,その経路を経由したユーザにおける,行動のテーマを表すキーワードという形で表される.また,ユーザの代表的な行動経路については,代表的なシーケンシャルパターンマイニングであるPrefixSpanを用いて抽出する.また,マイニングを行うために,各Blogエントリから個々のBlogの書き手の行動経路を抽出する.その際に,我々は地名が指す場所におけるビジターの行動に着目することで各Blogエントリからビジターの行動経路を抽出する.こうしてマイニングした代表的な経路に対して,システムはその経路の文脈であるキーワードを抽出する.このような,ビジターの経路及びそのコンテキストを提示するシステムは,ユーザの実空間における行動計画の立案を支援すると我々は考える.
著者
郡 宏志 服部 峻 手塚太郎 田島 敬史 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.78, pp.35-42, 2006-07-13
被引用文献数
5

近年,ユーザが Blog の中で自らの観光行動を日記として発信することが盛んになってきている.そのような Blogの中には,ユーザの観光時の行動経路が記述されていることも多い.そこで,我々は Blogからユーザの観光時の代表的な行動経路とその文脈を抽出し,それらを地図上にマッピングすることにより集約して提示するシステムを提案する.ユーザの行動経路の文脈は,その経路を経由したユーザの観光行動のテーマを表すキーワードという形で表される.また,ユーザの代表的な行動経路については,代表的なシーケンシャルパターンマイニングであるPrefixSpanを用いて抽出する.また,マイニングを行うために,各 Blogエントリから個々のBlogの書き手の行動経路を抽出する.その際に,我々は地名が指す場所におけるビジターの行動に着目することで各 Blogエントリからビジターの行動経路を抽出する.こうしてマイニングした代表的な経路に対して,システムはその経路の文脈であるキーワードを抽出する.このような,ビジターの経路及びそのコンテキストを提示するシステムは,ユーザの実空間における行動計画の立案を支援すると我々は考える.Recently, it is common that users release their sightseeing through internet by blog. Route that the user passed is often described in blog. Then, we propose a system that extracts visitors' typical geographical route and its context and shows on map collectively. Context of typical route is described by keywords which express the theme of the visitors. We extract typical route by representative sequential pattern mining method "PrefixSpan". Moreover, for mining the typical route, We extract each visitor's route for one blog entry.Then we focus on whether the visitor did some action at the place. Thus, for extracted typical route we extract the keyword which is the context of the route. This system supports user's plan to visit some place.
著者
赤星 祐平 木俵 豊 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.176, pp.85-90, 2004-07-06

これまでの単一デバイスによる情報閲覧では,表示画面の制約やコンピュータ上のインタフェースの扱いによって,直観的な操作や閲覧が容易ではなかった.しかし,ユビキタスネットワーク環境下で,ネットワークに接続された複数のデバイスを用いることにより,これらの問題は解消され,多様なコンテンツをユーザの周りに出現させることが可能となる.しかし,ユーザの操作性やコンテンツの理解を容易にするためには,各デバイスの役割を明確化させ,協調的にコンテンツを表示させることが必要となる.本論文では,実空間上に存在する複数のデバイスを用いて,ユーザにより多くの適切な情報を提供することを目的としたコンテンツ閲覧方式を提案する.具体的には,各デバイスの役割を記述するための複合デバイス機能記述言語CDFML(Composite Device Function Mark-up Language)について提案するとともに,表示するコンテンツの内容解析と端末の位置やタイプなどの情報に基づいて,複数端末で適切にコンテンツを表示するための手法について提案する.
著者
赤星 祐平 木俵 豊 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.71, pp.107-113, 2004-07-13
被引用文献数
2

これまでの単一デバイスによる情報閲覧では,表示画面の制約やコンピュータ上のインタフェースの扱いによって,直観的な操作や閲覧が容易ではなかった.しかし,ユビキタスネットワーク環境下で,ネットワークに接続された複数のデバイスを用いることにより,これらの問題は解消され,多様なコンテンツをユーザの周りに出現させることが可能となる.しかし,ユーザの操作性やコンテンツの理解を容易にするためには,各デバイスの役割を明確化させ,協調的にコンテンツを表示させることが必要となる.本論文では,実空間上に存在する複数のデバイスを用いて,ユーザにより多くの適切な情報を提供することを目的としたコンテンツ閲覧方式を提案する.具体的には,各デバイスの役割を記述するための複合デバイス機能記述言語CDFML(Composite Device Function Mark-up Language)について提案するとともに,表示するコンテンツの内容解析と端末の位置やタイプなどの情報に基づいて,複数端末で適切にコンテンツを表示するための手法について提案する.When browsing contents in traditional style using single device,it is not easy for users to operate device intuitively and to browse contents because of device 's constraints on display capability and user interfaces.In ubiquitous environment,however,we can solve this problem by using multiple devices connected to network,and these ones are used to show variety of contents around users.In such situation,it is necessary to define the role of each device and show contents in a coordinated manner in order to improve users 'operationality and difficulty in understanding contents. In this paper,we propose a content browsing method to provide more proper information to users using multiple devices.In particular,we propose a composite device function mark-up language (CDFML)to describe each device 's role in browsing,and also describe a content browsing mechanism by content analysis and device information such as device position and device type.
著者
中島 伸介 舘村純一 原 良憲 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.67, pp.31-38, 2005-07-13

近年,取得可能な情報量の増大に伴い,信頼できる情報を効率的に取得することが困難になっている.我々はWeb上での有識者を発見し,この有識者が発信するコンテンツに基づいた情報フィルタリングを行うことで,信頼できる情報の取得が可能ではないかと考え,重要なbloggerの発見手法の確立を目指した研究を行ってきた.しかしながら,blogスレッドの検出や,重要なbloggerの発見に関して,これまではTrackbackリンクを考慮できておらず,blogエントリ同士の関係を適切に抽出することが十分にできているとはいえない.したがって,Trackbackの利用状況の調査と,この結果に基づくTrackbackの利用方法に関する検討を行った.With rapid spread of amount of information, it become difficult for us to discover trusty information efficiently. Consequently, we try to extract blog threads and to discover important bloggers, because we consider that it is possible to provide trusty information by using information filtering based on important bloggers as learned people. Now, we have not used trackback data of blog entries, so that we could not extract blog threads and could not discover important bloggers. Thus, we investigate influence of trackback links on blog thread formation and use of trackback link for discovering important bloggers.
著者
中島 伸介 舘村 純一 原 良憲 田中 克己 植村 俊亮
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.156-166, 2007-04-15
被引用文献数
2 2

個人の情報発信やコミュニケーションツールであるblogの利用者が増加している.blog情報は社会的イベントに対する世論そのものであるとも考えられ,これを有効に利用することで即時性および重要性の高い情報の取得が可能であると考えている.そこで我々はWeb上の有識者としての重要なbloggerを発見し,この重要なbloggerが発信するコンテンツを利用することで,信頼できる情報の取得が可能ではないかと考えた.本研究では,まずblogデータモデルを定義し,重要なbloggerの定義とそのタイプ分類を行った.その中でも特に重要と考えたAgitatorの判別方法を提案すると共に,実データに基づいてその妥当性に関する考察を行った.提案手法の妥当性の検証方法としては, Agitator判別の再現性に関する検証と,Agitatorであると認定されたblogサイトの正当性の検証を行った.その結果から,提案手法によって重要なbloggerであるAgitatorの発見が十分可能であることを示した.