著者
河岸 洋暁 小磯 健吾 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.201, pp.121-126, 1999-07-21

本稿では, 地理情報の検索やブラウジングを目的とした空間グルー操作について述べる。空間グルー操作とはビデオデータベースの検索手法として提案された区間グルー操作を2次元に拡張した概念で, 空間中に点在する空間オブジェクトの領域を, 外周最小となる矩形で表わしたMBR(Minimum Bounding Rectangle)の集合から, その集合の要素全てを含むMBRをさらに求める演算である。ここで定義されるグルー演算は, 属性情報を与えることによって, その問い合わせの答えとして適するオブジェクトを含む領域を, 動的また領域可変に決定するものである, このとき, グルー演算の解集合の中には, その問い合わせに対して不適切な空領域が含まれる可能性があるが, そのような不適切な空間を解集合から除去するために, フィルタの概念を満たす関数演算を空間グルー操作に導入する。本稿ではまた, 多様なフィルタリング関数について, それの満たすべき必要十分条件を証明について述べる。
著者
石田 祐三郎 田中 克 坂口 守彦 吉永 郁生 左子 芳彦 内田 有恒 深見 公雄
出版者
京都大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1988

有用魚類の稚仔魚の成育、変態、着定などの生理およびそれらを促進する細菌および微細藻の生理活性物質を究明し、さらにそれら有用因子の遺伝子導入技術を応用し、魚類生産に貢献するとともに、魚類生理態学や水産微生物学の発展に資することを目的とした。得られた成果は下記の通り。1.ヒラメの変態期には、胃や幽門垂の分化・甲状腺の顕著な増加・胸腺組織の成熟など消化系・内分泌系・リンパ系諸器官に顕著な変化が観察された。変態後期コルチゾルの濃度上昇に続いて甲状腺ホルモン(T_4)濃度が著しく上昇した。これらの器官の発達やホルモンレベルには顕著な水温依存性が確認された。以上の知見より、ヒラメの変態期には多くの器官の分化や体の仕組みの変化とホルモンレベルの一過性の急上昇が集中して生じることが明らかとなった。2.ヒラメ稚仔魚の着定を促進する微生物をPVAに固定して探索し、微細藻としてChattonella antiquaを、細菌としてAcinetobacter sp.SS6ー2株を得た。それぞれを分画し、着定促進が認められたのは、C.antiquaのエタノ-ル不溶画分とSS6ー2株のアセトン不溶性画分であった。3.稚魚の摂餌誘引や成長促進をする微細藻の探索を行い、渦鞭毛藻類、とりわけCrypthecodinium cohniiが有効であり、その成分がジメチル・スルフォプロピオン酸(DMSP)であることを見出した。DMSPはメチオニンから脱炭酸酵素によりメチルチオプロピオン酸(MTP)を経て生合成されることを明らかにし、現在本酵素の精製を行っている。4.C.cohniiに、PEG法によってカナマイシンの耐性遺伝子とGUS遺伝子をもつプラスミドpUC19の導入を試み、耐性株にGUS活性の上昇がみられた。5.緑藻アナアオサのプロトプラストを調整し、それを再生し、葉状体形成型と仮根葉状体形成型の2タイプを得た。それらプロトプラストに遺伝子導入を試みているがまだ成功していない。
著者
田中 克俊 田中 美加
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

労働者を対象とした集団睡眠衛生教育及び行動療法を用いた個人睡眠保健指導の効果を調べることを目的としてランダム化比較研究及び準ランダム化比較研究を行った。その結果、睡眠衛生教育及び個人睡眠保健指導は、労働者の睡眠や日中の眠気、精神健康度の改善に有意な効果があることが示された。
著者
田中 克己 チャットウィチェンチャイ ソムチャイ 田島 敬史 小山 聡 中村 聡史 手塚 太郎 ヤトフト アダム 大島 裕明
出版者
京都大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

ウエブからの同位語等の概念知識の抽出,ウエブ検索クエリの意図推定・自動質問修正,ウエブ情報の信憑性分析,ユーザインタラクションやウエブ1.0情報とウエブ2.0情報の相互補完による検索精度改善に関する技術開発を行った.
著者
平田 陽一 松倉 健志 田島 敬史 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.69, pp.137-144, 2000-07-26
被引用文献数
5

従来のWeb検索における適合フィードバックでは,ユーザがサンプルページの内容を見て評価し,その評価をもとに再検索または検索結果の再構成を行なう.その際,ページの評価は「良い」または「悪い」の2種類であった.そのため,従来の適合フィードバックの手法は,「良い」と評価されたページに類似したページを獲得するのには有効だが,ユーザの要求が「この話題についてのより詳しいページが欲しい」などのように複雑になると,十分にユーザの意図を汲み取ることが難しく,うまく機能しないことがあった.そこで,本研究では,単に「良い」または「悪い」の二元論的な評価に基づいて,サンプルページに類似するページを集めるのではなくて,サンプルページと実際に欲しいページの違いを評価として与えることによって,そのような差異を持つページを探してくれるような,意味的な適合フィードバック機構を提案する.ページ間の差異としては,各ページ中の単語数や,お互いのページ内の単語の共起度を用いて,ページ間の情報量や話題の広がりの相対的な差を測定する.In conventional relevance feedback for Web query systems, the user evaluates some sample pages, and then based on that evaluation, the original query is revised, or the query results are reorganized. In that evaluation, sample pages are classified as good or bad. This approach is effective to find pages similar to the pages evaluated as good. In some cases, however, the users want to specify their requirements more specifically, such as, "I want pages discussing this topic in more detail." In the usual relevance feedback, the users cannot express such requirements in the evaluation. In this paper, we propose a framework where the users can express such requirements, which we call semantic relevance feedback. In our framework, the users specify the difference between a sample page and pages they want. We estimate the difference between pages based on the amount of information and the extent of the topic in each page. We measure the former by the number of word occurrences, and measure the latter by the ratio of cooccurrence of words in pages.
著者
吉岡 由智 湯本 高行 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.68, pp.415-420, 2005-07-14
被引用文献数
3

現在テレビやWebなどを通して膨大な数のニュース記事が配信されているが,配信されてきたニュース記事をそのまま閲覧,視聴するのではなく,一旦マルチメディアニュースアーカイブに保存しておき,そこでそれらの内容的な関係やそれを配信する者の視点の違いなどを抽出して示すことができれば,利用者はこの膨大な数のニュース記事をより有効に利用することができる.そこで本稿ではニュース記事の集合からニュース配信者の視点を抽出し,それらからトピック毎のニュースの全体像を構築する手法を提案する.トピックを伝える側の視点はトピックのテーマ,トピックの側面,トピックの側面を構成する要素からなっており,各ニュース記事から抽出される.トピックの全体像は視点を統合することによって構築する.全体像と視点を示すことによって利用者はトピックを多角的にとらえることができる.In present day, we can get enormous numbers of news articles on the Web and through TV. When news articles are stored in multimedia news archive, and the relationships of the articles and focused points of news distributors are extracted, user can use news data more effectively. In this study, we propose a way of extracting focused points of news distributors from news articles, and building an overall feature about each topic. The focused point consists of "a theme of topic", "the aspect of topic", and "the element of aspect". They are extracted from each news article. An overall feature is built by integrating focused points. By showing a overall feature and focused points about a topic, users can see the topic from various viewpoints.
著者
西尾 今日子 中島 伸介 山田 篤 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.131, pp.309-314, 2007-06-25

知的財産として認定・登録されるには,既存のものとの差異があることが条件である.しかしその差の大小や着眼ポイントは知財の分野やそれがもつ特徴によって異なるため,既存知財データの整理は欠かせないタスクとなっている.知的財産である商標にもこれが当てはまる.そこで,本稿では商標の特徴を「画像データ」「外観データ」「言語データ」の3点から抽出し,それらの評価基準同士の相関関係と知財化容易度について述べる.
著者
中村 聡史 水口 充 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.6, pp.71-78, 2005-01-21
被引用文献数
1

本稿では,日々の生活での利用に適したウェブ閲覧手法として,漸次的ウェブ閲覧システムを提案する.漸次的ウェブ閲覧は,ユーザや環境のコンテキストを考慮して,ウェブコンテンツを徐々に提示することにより,能動的かつ受動的なコンテンツ閲覧を可能とするものである.また,本稿では漸次的ウェブ閲覧環境におけるコンテンツの閲覧性向上をはかるため,コンテンツ変換システムを導入する.ウェブコンテンツに含まれる広告やメニューなどの,目的とするコンテンツとは直接関係の無い領域を排除することで閲覧における無駄を低減し,行間や文字サイズを変更することでコンテンツ自体を演出する.In this paper, we propose the gradual web browsing system which is suitable for everyday usage. The gradual web browsing system renders web contents incrementally according to context of user and environment. It enables casual web browsing. In addition, we implement the content conversion mechanism which removes unnecessary parts such as frames, banner advertisements and navigation links and changes the line space and font size in order to increase readability and enjoyment.
著者
服部 峻 手塚 太郎 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.149, pp.131-136, 2006-07-06
被引用文献数
4

実空間を移動する行為は,我々にとって日常的な活動の一つである.これまで,この空間移動を支援するための様々な道案内システムが開発されて来た.しかし,従来の簡略地図上にプロットされる経路や道案内文中に現れるランドマークは,その名称だけを用いて特定されている場合が多い.地物の名称だけでは,現在いる地点から次に向かうべきランドマークを視認できない場合があるため,地物の色や高さ,形状といった視覚的な外観情報も与えることが非常に有効である.そこで,本稿では,異種の検索エンジンのメタデータである検索件数および要約文を活用して,地物の外観情報や可視地域といった知識をWebマイニングする手法を提案する.
著者
難本 明代 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.71, pp.183-190, 2004-07-13
被引用文献数
2

これまで我々は,Webページを「容易に」「楽しく」「片手間に」取得することを目的とし,平叙文でかかれているWebページから対話文を生成し,漫才メタファを用いてテレビ番組のような放送型コンテンツを生成する手法を提案してきた.本論文では,この放送型コンテンツへの変換技法の更なる提案を行い,よりわかりやすく親しみのある放送型コンテンツへ変換する変換機構の提案を行う.この漫才メタファを用いた放送型コンテンツを漫才型コンテンツと呼ぶ.実際には,コンテンツの再利用を考え,台本部分と演出部分に分けて漫才を体系化し漫才型コンテンツを生成する.台本の生成は変換元となるWebページの話題の構造を示す主題語と内容語からなるTopic Structureに注目し,長い文の分割,2人の掛け合いによる質問応答の生成,親しみのあるコンテンツへの言い換えの手法を検討し,対話文の生成技法の提案を行う.演出部は,実際の漫才に基づきキャラクタの振る舞いとカメラワークの提案を行う.We have proposed a new way of automatic transformation from a web page to a broadcast type content by using Manzai-metapha. The system transform a declarative web content into a dialog-base a broadcast type content. We call the broadcast type content by using Manzai-metapha "Manzai-type content". In this paper, we propose a new metod of transforming more familiar Manzai-type content. We systematize the Manzai-type content the scenario-part and the direction-part for reuse the content. In the scenario-part, we describe how to divide a sentence, how to generate a question and answer, and how to generate paraphrase based on topic structure. Furthermore, we describe the behavior of CG characters and camerawork in the direction-part.
著者
河合 由起子 官上 大輔 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.46, no.8, pp.14-25, 2005-06-15
被引用文献数
8

近年,RSS リーダにみられるように複数のWeb サイトにまたがって存在している同じテーマのコンテンツをまとめて閲覧できるシステムが求められている.しかし,既存のWeb の情報統合法では,収集した大量の情報をシステムの持つ固定の分類体系を基にカテゴライズするため,そのシステムの分類体系を把握していない利用者にとっては,欲しい情報を速やかに獲得することが困難である.本研究では,利用者がすでに分類体系を把握しているWeb サイトのポータルページのレイアウトを通して,収集・分類し統合した情報を提示できるMy Portal Viewer(MPV)を提案する.また,MPVは収集した情報を利用者の閲覧履歴に基づき動的に分類するという特徴を持つ.これにより,利用者は興味に基づき分類された情報を使い慣れているポータルページを通して閲覧でき,大量の情報を効率的にブラウジングできる.本稿では,ニュースサイトを具体例としてあげ,使い慣れているニュースサイトのポータルページを指定することで,既知の分類体系を通して興味に基づき分類され統合された記事をまとめて提示できるMPV のプロトタイプを構築し,検証する.We propose a novel web information integration system "My Portal Viewer" (MPV) to realize more efficient news articles browsing. Although a variety of systems such as RSS readers have been developed to provide integrated content from multiple web sites, the existing systems present another difficulty to the users, i.e., they still have to search the integrated content pages for the information they want because they are often unfamiliar with the page layout and the content categorization rules implemented in the systems. To solve this problem, MPV provides integrated content to a user with the appearance of the user's favorite web site. Because the user has enough knowledge about the content layout, it is easier for the user to obtain information from the integrated content page. Furthermore, MPV categorizes web content dynamically based on the user's access history which reflects the user's interest. In this paper, we describe the basic algorithms used in MPV and a prototype implementation specialized for news content.
著者
大島 裕明 小山 聡 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.72, pp.345-351, 2004-07-14
被引用文献数
2

個人のコンピュータには,その個人がどのような知識を持っているか,どのような考え方をしているか,ということが分かる情報が含まれている.しかし,それらはコンピュータに利用できるような状態にはなっていない.現在,さまざまな分野でシソーラスのような一般的な概念体系が用いられているが,個人のコンピュータに存在するコンテンツから個人的な概念体系が作成されれば,さまざまな分野におけるパーソナライザーションが可能になる.本稿では,個人コンピュータに存在する文書とその分類の方法から,個人的な概念体系を作成する手法について提案を行い,作成された個人的な概念体系を用いてウェブ情報検索におけるパーソナライゼーションを行う手法について提案を行う.A personal computer has a lot of documents. Those include much information that shows what the user is interested in, knows, and so on. However, the computer just has the information and it can not be used automatically. Now, common concept classification like thesaurus is used in many fields, so if the personal concept classification is created automatically based on the personal contents in the personal computer, it will be possible to be personalized in many fields. In this paper, we propose the way to create the personal concept classification from the personal contents and the method of the Web search personalization.
著者
田中 克幸 滝口 哲也 有木康雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.6, pp.59-66, 2007-01-25

情報網・Web2.0の発展や放送のデジタル化により、情報整理が困難なメディア、映像、画像、音などの普及が情報の無秩序な肥大化を促進し情報氾濫を招いている。情報量の爆発とプラットフォームの多様化により、ユーザーが欲しい情報が入手できない状況にあり、効率的にユーザーが欲しい情報だけを入手できる環境が必要とされてきている。そこで、本稿では、NetNewsとTV映像のクロスプラットフォームの動画インデキシングと音声インタフェイスによる、検索システムを構築し、ユーザーが快適に動画観覧でき、疑問解決をできるNetTvシステムを構築し、情報の統合によるユーザーの検索軽減を目指した。The advancement of information technology, which includes such developments as Web2.0, on digital TV and Broadband, enables anyone and everyone to access and participate to access any form of media, like documents, movies, images etc via the internet very easily. However, due to information growth and the decentralization of platforms, users are faced with increasing difficulty in finding the information that they really are interested in. Our research enables the searching of news on the internet (NetNews) and TV by speech interface, thereby offering users a better search of cross-platform videos.
著者
田中 克幸 滝口 哲也 有木康雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.6, pp.59-66, 2007-01-25

情報網・Web2.0の発展や放送のデジタル化により、情報整理が困難なメディア、映像、画像、音などの普及が情報の無秩序な肥大化を促進し情報氾濫を招いている。情報量の爆発とプラットフォームの多様化により、ユーザーが欲しい情報が入手できない状況にあり、効率的にユーザーが欲しい情報だけを入手できる環境が必要とされてきている。そこで、本稿では、NetNewsとTV映像のクロスプラットフォームの動画インデキシングと音声インタフェイスによる、検索システムを構築し、ユーザーが快適に動画観覧でき、疑問解決をできるNetTvシステムを構築し、情報の統合によるユーザーの検索軽減を目指した。The advancement of information technology, which includes such developments as Web2.0, on digital TV and Broadband, enables anyone and everyone to access and participate to access any form of media, like documents, movies, images etc via the internet very easily. However, due to information growth and the decentralization of platforms, users are faced with increasing difficulty in finding the information that they really are interested in. Our research enables the searching of news on the internet (NetNews) and TV by speech interface, thereby offering users a better search of cross-platform videos.
著者
宮崎 慎也 馬強 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.42, no.8, pp.96-107, 2001-07-15
被引用文献数
4

Web 上には大量の情報が溢れ,つねにその量は増加している.ユーザがつねにその変更の中から価値ある変更を探し出すことは非常に困難な作業である.本論文では,Web サイトを監視し,サイト内のWeb ページの変更,追加に対して,その価値を内容,サイトの構造などに基づいて解析し,ユーザへの変更通知を行う機構について述べる.変更ページの解析手法として,その価値を評価するための尺度として新鮮度,流行度,アクセス頻度,更新頻度などを用いる.また,変更通知機構として,変更データをプッシュ型配信機構により配信する.変更データには解析結果の情報が含まれ,受信された変更データのすべてを呈示するのではなく,ユーザごとのユーザ・プロファイルによりパーソナライズされ,各ユーザにとって価値のある変更情報に変換,呈示する.The vast amount of information is availabel on the WWW, and grows rapidly. It's not easy for user to acquire the valuable new information via the Internet. In this paper, we propose a change monitoring/notification system WebSCAN (Web Sites Change Analyzer and Notifier) for Web sites, which monitors and analyzes the changes of Web sites to notify a user the important changes by a push-type delivery mechanism. In WebSCAN, the changes of Web sites are not only monitored periodically, but also are estimated by the content, browsing frequency and update frequency. The structure of Web sites is also considered to estimate the change worth at WebSCAN. Based on the estimated change worth, the notification is generated and delivered to user automatically with the push technology.
著者
清水 一政 飯野 章 中島 淳次 田中 克典 中條 真二郎 浦川 紀元 厚地 幹人 和田 環 山下 千明
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.245-251, 1997-04-25
被引用文献数
4

ギムネマ・シルベスタ(Gymnema sylvestre)葉から抽出・精製したギムネマ酸類の各成分のモルモット回腸縦走筋の高濃度K^+収縮, モルモットおよびラット反転腸管を用いて糖輸送電位変化による糖輸送系およびラットの血糖に対する効果を相互に比較した. 高速液体クロマトグラフィーによる9分画(f1〜f9) (0.1 mg/ml)のうち, f2およびf4は平滑筋の高濃度K^+収縮を強く抑制し, f3, f5は中等度に, f8, f9は弱く抑制したが, その他の成分は影響がなかった. f2成分の高濃度K^+収縮抑制の大きさは74%であり, f4成分のそれの67%とほとんど同じであった. f2およびf4(0.1 mg/ml)により低下した収縮はピルビン酸(5.5 mM)の添加によりともに回復を示した, モルモットあるいはラット反転腸管のブドウ糖添加による糖輸送電位の増加に対して, f2およびf4 (0.1 mg/ml)はともに抑制し, その抑制の程度はともに40%であり, 両者に効力の差はほとんどなかった. また, ラットを用いたショ糖負荷試験においてf2およびf4はともに血糖上昇抑制作用を示した. これらのことから, f2およびf4はともにモルモット回腸縦走筋の収縮, モルモットおよびラット反転腸管の糖輸送電位の増加および血糖上昇を抑制する効果がある結果が得られた. 従ってこれらの成績によりギムネマ酸の各成分の一部は腸管におけるブドウ糖吸収を抑制することにより血糖上昇を抑制することが示唆される.
著者
中島 伸介 舘村 純一 原 良憲 田中 克己 植村 俊亮
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.156-166, 2007-04-15 (Released:2007-08-10)
参考文献数
14
被引用文献数
1 2 1

個人の情報発信やコミュニケーションツールであるblogの利用者が増加している.blog情報は社会的イベントに対する世論そのものであるとも考えられ,これを有効に利用することで即時性および重要性の高い情報の取得が可能であると考えている.そこで我々はWeb上の有識者としての重要なbloggerを発見し,この重要なblogger が発信するコンテンツを利用することで,信頼できる情報の取得が可能ではないかと考えた.本研究では,まずblog データモデルを定義し,重要なblogger の定義とそのタイプ分類を行った.その中でも特に重要と考えたAgitator の判別方法を提案すると共に,実データに基づいてその妥当性に関する考察を行った.提案手法の妥当性の検証方法としては,Agitator判別の再現性に関する検証と,Agitatorであると認定されたblogサイトの正当性の検証を行った.その結果から,提案手法によって重要なbloggerであるAgitator の発見が十分可能であることを示した.
著者
湯本 高行 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.48, no.11, pp.83-92, 2007-06-15

知りたい情報について知識がない状態で検索を行う場合,ユーザは検索結果を閲覧しても,必要なすべての情報を得られたのかどうかを判断することができない.また,現在のページごとの検索では知りたい事柄について1ページで十分な情報を持ったページが存在するとは限らず,そのため解として適切なページが見つかるとは限らない.そこで,ユーザの求める情報の全容を表すページ集合を発見する全容検索を提案する.全容検索は,通常のページごとの検索結果から,あるキーワードについて話題の広さと深さの両方を兼ねそなえたページ集合を生成し,それをランキングする.全容検索では,話題の漏れのないようにページを網羅的に収集するのではなく,検索結果集合から詳細グラフという語の詳細関係を表すグラフを計算し,ページ集合の表す内容やページ間の内容の重複を表現し,ページ間の内容の重複ができるだけ少なく,ユーザが効率良く閲覧できるようなページ集合を生成する.本稿では,ページ集合を対象とした全容検索と通常の検索やページごとの全容検索などを比較し,ページ集合を解として全容検索をすることの有効性を示す.When a user searches Web by a query keyword X about which he/she has no knowledge, it is difficult for him/her to evaluate to what extent each answer page includes topics about X. Furthermore, conventional page-by-page search might not always return an appropriate page as an answer that include enough topics about X. In order to solve these problems, we propose overview search to find page sets which describe overview about what users want to know. Overview search is to find page sets which describe both of wide topics and deep detail about a given query and rank them. However, users don't want to browse too big page sets. Therefore, in overview search, pages in a page set should have less duplicated information. We construct as compact page set as possible by using a Detailing Graph. The Detailing Graph represents detailing-relationship between terms in search results. We express the information which page sets have and the duplication between pages by using the Detailing Graph and construct the page sets which have more information and less duplication. In this paper, we compare our overview search returning page sets as answers, overview search returning pages as answers and conventional Web search. We show some experimental results and the effectiveness of overview search.