著者
川本 竜史 河内 利治 宮城 修 田中 博史 高橋 将
出版者
日本バイオメカニクス学会
雑誌
バイオメカニクス研究 (ISSN:13431706)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.1-7, 2020 (Released:2020-07-03)
参考文献数
6

The purpose of the present case study was to clarify calligraphic skill of a Japanese calligrapher quantitatively. For this purpose, the brushwork of an expert calligrapher was kinematically compared with that of a novice as well as an intermediate. Three subjects (an expert calligrapher, an intermediate, and a novice) participated in the experiment. A motion capture system was used to capture the motion of a brush during writing a kanji on a Japanese writing paper. As results, absolute writing speed tended to fasten and the variability of the vertical displacement of a brush decreased along with the calligraphic skill. The frequency analysis of the horizontal velocity of a brush revealed that a dominant region shifted toward a low-frequency direction in the expert in comparison with the intermediate although their absolute writing speeds were not significantly different. These results suggest that the expert calligrapher could move the brush with rather slow than rapid change of velocity on the horizontal plane accompanying with lowering the vertical brush displacement.
著者
兵頭 圭介 勝又 宏 川本 竜史 只隈 伸也 田中 博史 中間 和男 中村 正雄 宮城 修
出版者
大東文化大学
雑誌
大東文化大学紀要. 社会科学・自然科学 (ISSN:09122338)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.209-228, 2006-03-31

Educational and research activity of physical education teaching staffs in Daito Bunka University were assessed by Corporation of the University Physical Education (Japan). Data for assessment were obtained from reports published in The Bulletin of Daito Bunka University and other published reports by Daito Bunka University. Physical education teaching staffs in Daito Bunka University were highly evaluated and awarded a prize of model for promoted faculty development in physical education. The performance of physical education teaching staffs were well improved by establishment of the Department of Sports and health sciences at Daito Bunka University in 2005.
著者
田中 博史 川合 武司 中島 宣行 浜野 光之 石出 靖
出版者
千葉県体育学会
雑誌
千葉体育学研究 = Chiba Journal of Physical Education (ISSN:09138137)
巻号頁・発行日
no.24, pp.1-9, 2000-06-30

[目的] 大学トップレベルのチームでは全日本級の選手育成のためにスピード、パワー、高さなどの体力の向上と技術・戦術の向上が課題になっている。しかし、それらの向上と同様精神面の管理または強化が重要な課題となっている。これらは、大学バレーボール界のみならず日本のトップレベルにあるすべてのスポーツチームにもいえることである。近年、精神面の強化と自己の精神面の管理ないしはコントロールするいわゆるメンタルマネージメントを目的としたトレーニングが行われるようになってきている。バレーボール選手にこのトレーニングを実施するに当たり、まずバレーボール選手の競技場面におげる心理特性とを把握しておく必要がある。特に競技行動に直接的な影響をもたらす心理的要因の一つと考えられる競技不安についてとチームパフォーマンスとしての勝敗との関係を把握することは、メンタルトレーニングを選手に課す際に重要であると考えられる。競技不安に関する研究は、近年国内外でかなり行われるようになってきている。Cox1) は、競技不安に関する従来の研究について1) 不安に関する多次元的性質に関するもの2) 競技開始前の不安3) 競技に及ぼす不安の影響4) 不安とパフォーマンスとの関係という4 領域に分類している。これらは、相互に関連し合っていることは言うもでもない。ここでは、スポーツ選手の競技場面における心理的コンディションと直接的に関連すると考えられる競技開始前の不安、パフォーマンスと関連が深いと考えられる競技終了後の不安を取り上げることとした。Spielberger 18) らが不安を状態不安 (StateAnxiety) と特性不安 (Trait Anxiety) とに2 分されるとし、緊張水準の一時的な変動によって生じる不安水準である状態不安を比較的安定した性格特性としての不安水準から分離した。従来、状態不安は、覚醒水準と関連することが明らかになって以来、覚醒水準を測定するために用いられた生理的指標がこの測定に利用されることが多かった。しかしフィールド研究においては、Martens 13) が指摘しているようにこの指標を用いることは困難である。Spielberger 18) 19) らによって質問紙法による検査(State Trait Anxiety Inventory、以降STAI と略記する。)が開発されて以来、競技場面における状態不安の測定が容易に可能になり、これに関する研究がかなり行われるようになってきている。市村 5) は、Kleine10) がスポーツ状況Sに合わせて作成された不安テストの予測妥当性が十分でないことを指摘していると述べ、pielberger ら1B) 19) の質問紙の方が、スポーツ状況に合わせて作成された不安テストよりも、選手の不安水準を正しく測定し、不安のために生起する運動の混乱を予測するのに妥当性が高いことを指摘している。Spielberger ら 18) 19) のSTAI は清水ら 17) によって日本語版が作成されている。このテストは、20項目からなり4件法で回答し得点の範囲は20点から80点である。従来のSTAIを用いた競技開始前の状態不安に関する研究の中には、競技が近づくに連れて不安が高くなってくるといった時間的要因に関する研究やこの要因を含んだものはかなり多く報告されている1)。しかし試合後の状態不安まで取り上げた研究はチームスポーツ選手を対象とした中島ら 15) の研究などがあるが数少ない。長谷川 3) は試合後の選手達が日常の健康な精神生活へのスムーズな復帰への過程が重要であると述べ、試合後の心理的コンディション作りの需要性を述べていることから、状態不安の測定には競技前後の2つの測定点での測定が必要であると思われる。そこで本研究においては、大学女子バレーボール1部リーグ戦に初めて昇格したチームの1部リーグ戦および1部・2部入れ替え戦を対象として競技開始前・後の状態不安を測定し、測定された状態不安とチームパフォーマンスとしての勝敗との関係を明らかにし今後のこの種の研究及びコーチングの際の基礎的資料とすることを目的とした。
著者
池田 志織 遠藤 俊郎 安田 貢 三井 勇 田中 博史 横矢 勇一 飯塚 駿
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集 第67回(2016) (ISSN:24241946)
巻号頁・発行日
pp.141_2, 2016 (Released:2017-02-24)

チーム力とは「環境や課題の変化に適応しながら、成果に直結させることのできるチームレベルの能力」(池田、2009)と定義されているが、チーム力に関してスポーツチームを対象として行われた研究はわずかである。そこで本研究は2015年度春季関東及び関西大学バレーボール1部リーグに所属する男女バレーボールチーム(男子18チーム496名、女子19チーム603名)を対象に質問紙調査を行い、集合的効力感、チームの振り返り、スポーツ・コミットメントがチーム力にどのような影響を与えるかを検討することを目的とした。重回帰分析の結果、集合的効力感の「準備力」、「結束力」と、チームの振り返りの「タスクの振り返り」、「社会的振り返り」がチーム力のコミュニケーション能力(R2=.77)、目標設定(R2=.74)に対して正の影響を与えていた。このことから、日頃からチーム内で話し合いをして、課題を見極め改善していくことによって、チーム力が高まるのではないかと示唆された。また、各メンバーのコミットメント能力が高すぎると、チームとしての機能を失い、チーム力を低下させる可能性が示唆された。
著者
須田 芳正 田中 博史 川合 武司 高橋 宏文 綿田 博人
出版者
慶應義塾大学体育研究所
雑誌
体育研究所紀要 (ISSN:02866951)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.7-16, 2000-01

The purpose of this study was to compare and construct the cognitive style of various sports players, so that we could accumulate the references and ideas to this study. In this study, 37 volleyball players, 43 baseball players, 42 soccer players, 23 basketball players, 45 kendo players, 39 track and field players from university and total of 229 players had been contrasted. We have measured the cognitive style by applying EFT cognitive style test and compared each group's result. From the test's result, we have come up with these conclusions. The scores of volleyball players were meaningfully higher than that of another players. From this result, It has been clear that players of volleyball players tend to be more field-dependent that players of all.
著者
角田 憲治 浅見 昭彦 石井 英樹 吉原 智仁 田中 博史 重松 正森
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.69-71, 2011-03-25 (Released:2011-06-02)
参考文献数
9

過去5年間に当科で治療を行った特発性後骨間神経麻痺9例(男性4例,女性5例,平均年齢62.1歳,平均経過観察期間11.7か月)の治療成績を報告する.3例は保存的治療で軽快し,手術的治療を行ったのは6例であった.3例に対し神経線維束間剥離のみを行い,残りの3例は神経線維束間剥離に加え,一期的に腱移行術を行った.神経線維束間剥離のみを行った3例はいずれも発症から約10か月で手術が行われ,全例MMT4以上に改善を認めた.一期的に腱移行を行った3例のうち,2例はMMT4以上に改善したが,糖尿病,頚髄症を合併した1例は回復が悪かった.麻痺に先行する疼痛を伴った症例は33%であった.後骨間神経の所見でくびれを認めた症例はなかったが,神経の色調の変化を3例に認めた.発症後約10か月の経過観察が妥当であるが,合併症がある症例や高齢など回復が期待できない場合は一期的な再建も考慮してよいと思われた.
著者
大嶽 真人 古賀 初 田中 博史 須田 芳正
出版者
慶應義塾大学
雑誌
体育研究所紀要 (ISSN:02866951)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.39-45, 2002-01

サッカー競技の試合におけるハーフタイム時の選手の状態不安とパフォーマンスの関連性を明らかにすることを目的とした。対象は関東大学サッカーリーグに所属するJ大学サッカー選手25名とした。状態不安の測定にはSpielbergerらのSTAIの日本語版を用いて試合直前,ハーフタイム,試合直後の測定を14試合で実施した。その結果,以下のようなことが明らかになった。1.サッカー選手の平常時における状態不安の値は,一般学生に比べて低い傾向が確認された。2.試合直前に不安状態が高い選手は,指導者における前半戦の競技評価が低いことが認められた。3.ハーフタイム時の状態不安は,前半戦の試合結果および試合内容,競技評価の優劣に関わらず試合直前より高くなることが認められた。4.前半戦の試合結果および試合内容,競技評価の良し悪しによって,試合直前から状態不安の変化の度合いが異なり,悪くなるとハーフタイム時の状態不安は,より高くなる傾向が認められ,ハーフタイム時に,選手の不安傾向を軽減する心理的サポートを指導者が行うことの重要性が示唆された。