著者
橋本 康弘 土井 真一 根本 信義 佐伯 昌彦 小山 治 橋場 典子 吉村 功太郎 桑原 敏典 磯山 恭子 中原 朋生 渡部 竜也 三浦 朋子 小澤 昌之
出版者
福井大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究の目的は、日本の中・高校生の持つ法的知識や意見に基づいた法教育プログラムの開発にある。本研究では、日本の高校生を対象とした質問紙調査を実施した。その調査結果では、法知識は正しく有していても、法意見は反対の考え方を示すなど、「法知識と法意見の乖離」が生じている項目が散見された。本研究では、「法知識と法意見の乖離」が生じている「黙秘権」と「自白強要の禁止」について、授業を開発し、それを実施した。
著者
馬居 政幸 外山 知徳 阿部 耕也 磯山 恭子 唐木 清志
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

95年度から実施してきた調査を踏まえ、平成14年度から3年計画で次の3種の調査研究を実施した。1.日本文化開放政策進行に伴う韓国青少年の意識と行動の変化把握のためのソウル市、大田市、釜山市での継続・発展調査。2.日本理解・批判に関係する学習機会の青少年への影響と社会的文化的基盤解明のための新調査。3.日韓相互理解教育のためのプログラム開発とモデル授業実施。これらの調査結果の分析から、現代韓国青少年が日本と同様に個人化が進行する豊かな社会に育ち、社会的自立への課題を日本青少年と共有することを明らかにした。さらに、日本文化への接触状況と日本・日本人への評価の継続調査の総合分析から、漫画を中心に日本文化開放以前に浸透した日本文化が韓流文化の源流を形成し、文化開放の進行に伴いアニメや歌謡も類似の傾向が見られることを把握した。また日本・日本人観の変化の5類型を析出し、相互理解を阻む新たな意識構造を解明した。特に韓国中高生の「日本・日本人評価」と「推測する韓国・韓国人評価」の比較から、日本と同水準の生活を享受する青少年による既存世代と異なる韓国上位の意識形成を確認。これらとモデルプログラム実施結果との総合分析から相互理解教育促進への次の課題を解明した。1.インターネットを代表にIT化の進行が自国文化・言語内に閉じた意識と行動を強化するため、従来と異なる相互の理解(誤解・不信)に関わる多様な情報サイトの影響の実証研究と相互理解促進のための情報サイトの増設が必要である。2.両国の現代文化共有化は相互理解の基盤形成に寄与する反面、両国社会の問題点を認識させる側面もある。その克服は規制ではなく、より積極的かつ多面的な現代文化共有化の機会拡大が必要である。3.世代間格差を伴う新たな相互理解の障壁形成を克服するために、差異の相互認知に止まらず相互に修正をも要求しあうことで二国間を超えて共有すべきアジア的シチズンシップの構築とその教育システムが必要である。
著者
磯山 恭子
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究は,市民のための法教育のあり方を考える基礎的研究である。本研究は,市民の紛争解決の意識・能力の育成を目指した法教育の理論と実践を多面的に分析し,小・中学校の法教育のカリキュラムを構想するために必要な視点の提出を試みた。その際,アメリカの「法教育」(Law-Related Education)を先行モデルとして取り上げた。さらに,小・中学校における紛争解決の意識・能力の育成を目指した法教育の授業を開発し,考察を行った。
著者
唐木 清志 山田 秀和 森田 真樹 川崎 誠司 桑原 敏典 橋本 康弘 吉村 功太郎 渡部 竜也 桐谷 正信 溝口 和宏 草原 和博 桐谷 正信 溝口 和宏 草原 和博 磯山 恭子 藤本 将人
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

アメリカ社会科で展開されるシティズンシップ教育の動向を, 理論レベルと実践レベルから多面的・多角的に考察し, その現代的意義及び日本社会科への示唆を明らかにした。具体的な研究成果としては, 2009年3月に刊行された最終報告書に載せられた13名の論文と, 2009年1月13日にミニシンポジウムを開催したことを挙げることができる。研究を通して析出された「多様性と統一性」や「争点」といった分析枠組み(本研究では「視点」という言葉を用いている)は, 今後日本の社会科においてシティズンシップ教育を推進するにあたっても, 重要なキーワードとなるであろう。