著者
鼻崎 将 古森 光 吉田 直人 米澤 朋子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.4, pp.1-4, 2015-01-07
被引用文献数
1

本稿では,壁面へのプロジェクションを用いて,ユーザの歩行状態を判定したうえで,その前方に提示され続ける移動広告システムを提案する.また,背景との相対速度による浮き彫り効果を考慮し,背景画像をユーザの進行方向と逆方向に進めることとした.このことで,広告をより目立たせ,さらに広告の世界観とスピード感を与えることを狙う.このシステムを用いることで,広告への注意をひきつけ,さらに,ユーザの歩行速度変化や方向転換に応じた広告提示位置の内容の変容など,広告とのインタラクションに多様性をもたらすことが期待される.
著者
秦野 真衣 米澤 朋子 吉井 直子 高田 雅美 城 和貴
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.33, pp.1-6, 2012-02-23

本稿では,子どもの空間認識能力を高めるための AR を用いた新たな学習方法を提案する.AR を用いる利点として,物体を実際に動かすことで子どもでも直感的に,動作と視覚の両方の感覚を使って扱うことができる点がある.また,空中に浮いている立体などの仮想立体でも提示することが可能である.本学習方法は,イメージの中で物体を回転させやすくなるような支援を行っている.学習者は AR 空間の中に表示された物体を別の角度から見る場合を想像し,想像された物体を新たに作成するものである.この学習方法による空間認識能力の学習効果を調べるために,小学生を対象とした実験と実験結果による分析を行っている.In this research, we propose a method to progress spatial reasoning capacity of children with Augmented Reality(AR). AR has two advantages. First, children can use AR tools viscerally with sence of action and vision, since this tool can be moved actually. Second, AR tools with AR can display virtual solids like floating solid. An AR tool, which is based on the proposed method, supports to make image which rotates objects more easily. Learner images rotated objects which was displayed in AR. Then, they make this imaged objects. To evaluate spatial reasoning capacity in the AR tool, we experiment and analyze in regard to elementary school children.
著者
石野力 米澤朋子 中祐介 吉田侑矢
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.34, pp.1-6, 2013-08-24

本稿では参加者同士が交代で短い演奏情報をシーケンスに投入するネットセッションシステムを提案する.演奏知識や技術を持たなくても単純な音楽情報を交換することでメロディを連鎖させることが可能なシステムである.今回は 4 ステップのシーケンサを用いる手法と,4 本の指に曲げセンサを装着した手袋による手法を紹介する.従来のセッションとの違いは同時性である.本システムでは,非同期でありつつ短い音楽フレーズを投げ合い,つなげた連結フレーズをループ再生し続けることで,お互いの音を聞き,掛け合いのようにして楽しむことができる.これにより,簡単に相手と協調演奏ができる新たな音楽コミュニケーションを成立させることを狙う.
著者
米澤 朋子 クラークソンブライアン 安村 通晃 間瀬 健二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.3, pp.17-24, 2001-01-17
参考文献数
11
被引用文献数
10

我々は,ぬいぐるみとのインタラクションが音楽を生み出すシステムを,新しい音楽コミュニケーションとして提案し,"Com-music"を実装した.ぬいぐるみに様々なセンサを埋め込んだ"Com-music"は,隠れマルコフモデルにより予めラベル付けされたジェスチャー認識を用い,ユーザとぬいぐるみとの間に行われるインタラクションのレベルを判断する機構を持っている.本稿では,インタラクションの頻度・強度が音楽マッピングを変更し,状況や文脈によって異なる音楽を作る新しいタイプのコミュニケーションについて考察する.We propose a music expression system which generates music by interaction between the user and a sensor-equipped doll named "Com-music." Since the sensor-doll includes various sensors and a PC, it can detect not only raw data but also pre-defined gestures and contexts using HMMs (Hidden Markov Models). The doll has five levels of interaction as pre-defined contexts, that correspond to the strength and the frequency of the interaction with theuser. Each interaction level has different set of music control mappings, so the doll reacts with music expressions correspondent to context. In this paper, we consider the sensor-doll system as a device of the new type of communication, which uses music expressions as the communication media.
著者
馬瀬 春香 中谷 友香梨 吉田 侑矢 米澤 朋子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.426, pp.175-179, 2014-01-25

本稿ではユーザの精神負荷を吐露する対象としてぬいぐるみデバイスを提案する.意図的な吐露だけではなく,ユーザの落ち込んでいる時の無意識的な仕草(うつむき)をジェスチャ認識などを通じて認識し,SNSにぬいぐるみ自身のつぶやきを書き込む.コミュニティなどへの所属や参加を強要されることなく,ユーザに理解,共感,同情を示しながら他者との間接的なかかわりを促すことを狙う.
著者
馬瀬 春香 中谷 友香梨 吉田 侑矢 米澤 朋子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.426, pp.175-179, 2014-02-01

本稿ではユーザの精神負荷を吐露する対象としてぬいぐるみデバイスを提案する.意図的な吐露だけではなく,ユーザの落ち込んでいる時の無意識的な仕草(うつむき)をジェスチャ認識などを通じて認識し,SNSにぬいぐるみ自身のつぶやきを書き込む.コミュニティなどへの所属や参加を強要されることなく,ユーザに理解,共感,同情を示しながら他者との間接的なかかわりを促すことを狙う.
著者
岡本 尚紀 米澤 朋子 山添 大丈 安部 伸治 服部 文夫 萩田 紀博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.35, pp.7-12, 2010-05-07
参考文献数
12

超高齢社会の到来に伴い,一人で生活する高齢者の割合が増加する昨今,日々の生活を支援する仕組みづくりが求められている.本研究は,家族の不在や独居といった状況下において,簡略化された音センサデータを複数用いて,通常生活時・不在時・異常時などの状態識別情報を取得し,関係者に識別結果を伝えることによって,居宅における日常生活支援を目的とする.また簡略化により,音情報のデータ量を削減するとともに,プライバシー保護を考慮しつつ,高齢者が生活している様子を見守ることが可能となる.本稿では,実現のための第一段階として録音データから周波数と時間を単純化した音データを用いることで,簡単な状況識別ができることを示す.
著者
米澤 朋子 山添 大丈 内海 章 安部 伸治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.92, no.1, pp.81-92, 2009-01-01
被引用文献数
7

本論文では,画像処理による非装着型視線推定から検出されたユーザの視線方向に応じ,共同注視とアイコンタクトを段階的に用いながら,視線コミュニケーションにおける振舞いを表すぬいぐるみロボットシステムを提案し,視線コミュニケーションモデルに基づいた視線行動の設計を検証・議論する.擬人的媒体の異なる視線行動によるユーザの印象や行動への影響を評価した結果, (i)ぬいぐるみの視線行動はユーザの無意識的な視線を引き付ける, (ii)ユーザ視線に応じた共同注視行動は自然な印象を与える, (iii)ぬいぐるみのアイコンタクト反応はコミュニケーションにおけるユーザの好意を生じさせる, (iv)その好意は,アイコンタクト反応に加えて共同注視行動も見せることで更に強まる,という結果がそれぞれ示され,段階的に視線行動を用いた視線コミュニケーションモデルの有効性が確認された.
著者
間瀬 健二 クラークソンブライアン 米澤 朋子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.3, pp.1-8, 2001-01-17
被引用文献数
9

ウェアラブルコンピュータがもつ,常時on,ハンズフリーという特徴は,日常生活のなかで起こるイベントや経験を自動記録したり,ジェスチャなどのノンバーバルな手段による自己表現の支援に適している.一方,これらの特徴が生かせるタスクに幼児期の監視,エピソード記録,自己表現補助,情操教育などがある.そこで幼児期から生涯を共にするウェアラブルシステムを指向して,幼児むけに,装着するのではなく,つかず離れずに存在できる,センサーを多数組み込んだセンサー人形を試作した.これをもとにintimacy-orientedなインタフェースを議論する.The well-known characteristics of wearable computers are "always on" and "hands free," which are suitable as an automatic recording system of events and experiences and a self expression supporting system through non-verbal languages. Those systems are plausible for the use of infants and children at keeping a watch on, recording episodes, educating sentiment, and providing self expressive tools. We have prototyped a sensor-equipped doll as a semi-wearable device for children, which is oriented toward a part of the life-time wearable system. This paper also discusses the intimacy-oriented interface.
著者
山添 大丈 内海 章 米澤 朋子 安部 伸治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.138, pp.87-92, 2008-07-10

本稿では,単眼視線推定手法と広視野・高解像度カメラの組み合わせによる多人数視線推定手法を提案する.これまでに多くの視線推定手法が提案されているが,キャリブレーションが必要,計測範囲が狭いなどの問題があり,その適用範囲は実験室内のような限られた空間や特定の被験者に限られていた.提案手法では眼球モデルの自動キャリブレーションが可能で,ユーザはキャリブレーション動作を意識する必要がない。また広視野・高解像度カメラにより,広い範囲でユーザの視線を推定できる.提案手法によって,例えば視線連動型の広告(看板)のように「公共の場」での利用を狙った視線インタラクティブシステムが実現できる。本稿では,「公共の場」での利用を想定した視線インタラクティブシステムの例として,ユーザの見たエリアに関する付加的な情報を,音声とぬいぐるみロボットの動作により提示する,インタラクティブロボット看板システムについて紹介し,その実証実験の様子についても報告する.