著者
池野 直人 笹谷 育郎 高瀬 俊博 藤井 敦子 石川 純
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.193-200, 1979-06-28 (Released:2010-07-16)
参考文献数
32
被引用文献数
1 1

The important role of plaque control has been recognized recently. The goal of plaque control is based on a continuous activity by patient himself. It is a main point that dentist gives them propelling power to lead them to the activity; that is “Motivation”. And how to motivate the patient is a great subject.There are many clinical reports of motivation, however it was very hard to find corroborative studies concerning estimation of the effect of motivation for plaque control. H. M. Goldman emphasized the importance of motivation in 1940, and stated that initial preparation combined with tooth brushing is essential to the all patients with periodontal disease. We believe that motivation to all dental patients is indispensable to control plaque thoroughly.The purpose of this experiment is to make clear the effect of motivation in tooth brushing instruction. The patirnts were separated to three groups as follows; 1) Brushing instruction without motivation 2) Motivation with brushing instruction 3) Control. The amount of plaque accumulation was measured before and after the experimental period. To standardize the contents of motivation and tooth brushing instruction for individual patients, a home made cassette tape was prepared and presented on closed circuit TV. Any personal chair side instruction was not given during experimental period. Plaque was stained using liquid of Plak-Lite and was evaluated by U. S. Navy Plaque Index (Modified).
著者
満 都拉 藤井 敦 石川 徹也
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.8, pp.2733-2745, 2006-08-15

モンゴル語には,モンゴル文字を用いて表記する伝統的モンゴル語とキリル文字を用いて表記する現代モンゴル語の2 種類がある.伝統的モンゴル語は主に中国の内モンゴル自治区で使われており,現代モンゴル語は主にモンゴル国で使われている.両方のモンゴル語を読み書きができる人は少ないため,内モンゴル自治区とモンゴル国で情報の交換が困難である.しかし,2 つのモンゴル語は音声言語としてはほとんど同じであり,発音に基づいて文字単位の対応を付けることができる.そこで,本論文は伝統的モンゴル語と現代モンゴル語を双方向的に翻字する手法を提案する.具体的には,一方のモンゴル語で書かれたテキストを文字単位で他方のモンゴル語に変換する.また,正字法を適用し,文字単位では形式化が困難な表記上の違いに対処する.新聞記事を用いた評価実験の結果,現代モンゴル語から伝統的モンゴル語への翻字精度は80.6%,伝統的モンゴル語から現代モンゴル語への翻字精度は85.5%であった.また,本手法による自動翻字の結果に誤りが含まれてもテキストの内容理解には支障がなかった.
著者
日野 秀逸 吉田 浩 尾崎 裕之 関田 康慶 藤井 敦史 佐々木 伯朗
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

本研究では、第1に高齢化社会に対応した福祉・経済社会システムの事例研究として、最も福祉水準が高い北欧のリーダー的存在であるスウェーデンを事例として取り上げた。ここでは、日本との対比もしながら、スウェーデンの1990年代改革を分析し、スウェーデンの福祉国家再生・発展における地方分権と協同組合の役割を検討した。第2に、高齢者福祉に関する地域モデルの構築に関し、具体的には宮城県の市町村の福祉財政に焦点を当て、介護保険制度における介護者の意識と実態に関する研究として、在宅サービス提供者に対するアンケート調査を行った。その結果、「介護の社会化」、「在宅サービスの市場化」などに介護者の意識が変化していること、介護サービスに関するニーズが変化していることなど、行動学の面から介護者の現状が明らかになった。第3に、福祉NPOの実態を調べるため、阪神高齢者・障害者支援ネットワークの事例を通してNPOにおける<市民的専門性>の形成について検討した。また、神戸のコミュニティ・ビジネスと社会的企業に関して、神戸市において、主として対人サービスを行うコミュニティ・ビジネスに関してフィールド・ワークを行った。その結果、神戸のコミュニティ・ビジネスが、幅広いソーシャル・キャピタルを基盤として成立している一方、行政委託への依存体質が強いことなどが明らかとなった。第4に、高齢社会における財政の役割を、財政社会学の観点から評価を行った。現代国家はいずれも憲法やその他の法律上では公共の福祉を尊重しているが、日本においては、福祉政策に適した財政システムと、現実の福祉政策との間に大きなギャップが存在する。こうした現象の説明として、新制度学派の説く制度の「補完性」原理は有益ではあるが、国家の相対的自律性を説明するには不十分である。ドイツ財政学から生じた「財政社会学」はこの点を既に指摘していた。深刻な財政危機が生じている現在の日本で、財政社会学の再評価は不可欠である。第5に高齢社会における世代間の不均衡の問題を定量的に検討するため、社会保障をはじめとした世代間の拠出、受給の状況、生涯純受給の格差について、所得再分配調査のデータに基づき世代会計の手法を援用して検討した。その結果、今後100年間の政府の財政収支を均衡させるためには、将来世代に現在世代に比して1.5倍あまりの一世帯当たり約4,900万円の追加的な負担が必要であるという結果も得られた。この世代間の格差を公平にするため、より早い時点で受益を削減する改革が将来世代に望ましく、2005年で改革する場合は、およそ35%の受益を削減すれば良いという結果が得られた。また2期間の世代重複モデルを用いて高齢化と財政政策、社会保障政策を動学的にシミュレートした結果によると、短期の減税、ベビーブーム世代の存在の中で高齢化、世代間所得移転政策の存在は、資本蓄積に大きくかつ長期のネガティブな効果を及ぼすことがわかった。
著者
難波 英嗣 藤井 敦 岩山 真 橋本 泰一
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.334-342, 2009 (Released:2009-09-01)
参考文献数
6

本稿では,第7回および第8回NTCIRワークショップにおいて実施された特許マイニングタスクと,このタスクで構築されたテストコレクション(評価用ベンチマーク)について述べる。特許マイニングタスクの最終目標は,ある分野の論文と特許から,技術動向マップを自動的に作成することである。本稿では,特許マイニングタスクで実施された2つのサブタスク:(1)学術論文分類と(2)技術動向マップ作成について説明する。また,国際的に利用されている特許分類体系のひとつである国際特許分類(IPC)に,学術論文を自動分類するシステムを紹介する。
著者
藤井 敦史
出版者
日本NPO学会
雑誌
ノンプロフィット・レビュー (ISSN:13464116)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.107-115, 2021 (Released:2022-04-30)
参考文献数
17

本稿は,イースト・ロンドンのコミュニティ開発の現場で用いられている連帯の技法であるシティズンズUKのコミュニティ・オーガナイジング(以下,COと略)について取り上げ,その特徴と意義について論じることを目的としている.COのエッセンスは,人々の自己利益を明らかにし,共有できる集合的な利益を構築することで,人々の間の関係性,すなわち,信頼関係や協力関係を作り上げ,社会変革を可能にするパワーへと変換していくということにある.そして,実際のアクションの際には,抽象的で曖昧な問題を責任の所在が明確で,取り組み可能な具体的課題へと分解してターゲットを明確にした上で,試行錯誤と学習を続けながら漸進的に社会変革を目指す.このようなCOは,異質なものの間の連携を作り出すことが下手な日本の市民社会にとって重要な連帯の技法となるのではないだろうか.また,今日,「政治的疎外感」が蔓延している中で,COは,「分断のポピュリズム」を越えて,真の意味での「民主的なポピュリズム」の形成にとって資するものと言えるだろう.
著者
黄 海湘 藤井 敦 石川 徹也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. NL,自然言語処理研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.174, pp.49-54, 2006-07-28
参考文献数
10

外国語の固有名詞や専門用語を翻字するときに,日本語や韓国語ではカタカナやハングルなどの表音文字を用いる.しかし,中国語では漢字を用いて翻字する.漢字は表意文字であるため,音は同じでも漢字によって与える印象が異なる.本研究は,中国への翻字において適切な漢字選択するために,発音だけでなく,翻字対象の印象や種別を考慮する手法を提案する.評価実験によって提案手法の有効性を示す.
著者
関 和広 藤井 敦 石川 徹也
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.63-85, 2002-07-10 (Released:2011-03-01)
参考文献数
26
被引用文献数
1 2

日本語では, 読み手や聞き手が容易に推測できる語は頻繁に省略される. これらの省略を適切に補完することは, 自然言語解析, とりわけ文脈解析において重要である. 本論文は, 日本語における代表的な省略現象であるゼロ代名詞に焦点を当て, 確率モデルを用いた照応解析手法を提案する. 本手法では, 学習を効率的に行なうため, 確率モデルを統語モデルと意味モデルに分解する. 統語モデルは, ゼロ代名詞の照応関係が付与されたコーパスから学習する. 意味モデルは, 照応関係が付与されていない大規模なコーパスを用いて学習を行ない, データスパースネス問題に対処する. さらに本手法では, 照応解析処理の精度を高めるために確信度を定量化し, 正解としての確信が高いゼロ代名詞のみ選択的に結果を出力することも可能である. 新聞記事を対象にした照応解析実験を通して本手法の有効性を示す.
著者
藤井 敦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.56, pp.9-15, 2008-06-12
被引用文献数
1

日本では年間約 40 万件の特許が出願され,多様な専門分野に関する知識が蓄積されている.特許情報に内在する人間の英知を体系化し,活用することができれば,学術や産業において価値がある.特許情報には高度な技術に関する新語や専門用語が多く含まれており,World Wide Web では見つけることができない専門用語も含まれている.本研究は,15 年分の日本公開特許公報テキストから約 190 万語の見出し語を含む用語辞典的なコンテンツを自動構築した.さらに,当コンテンツを検索するためのシステムを開発した.本システムは,見出し語の説明を検索することが可能である.また,関連語,同義語,自然言語文,関連語グラフによって,用語情報を多面的に調査することが可能である.In Japan, approximately 400,000 patent applications are submitted every year, which contain knowledge related to various technical fields. Organizing and utilizing human intelligence latent in patent information are valuable from scientific and industrial points of view. Patent information contains new words and technical terms associated with high-technology, and a number of these terms cannot be found on the World Wide Web. We produced an encyclopedic dictionary content from 15 years of Japanese unexamined patent applications, in which approximately 1.9 million headwords are indexed. We also implemented a search system to utilize this content. Users can search for descriptions of a technical term. Users can also research technical terms by submitting, related terms, synonyms, and natural language questions and viewing related-term maps.
著者
藤井 敦 乾 孝司
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.30-31, 2015-12-15

ソーシャルメディア時代のいま,誰もが物事に対する自分の評価や意見を容易に発信でき,インターネット上には大量のレビューが日々蓄積されるようになった.これに伴い,レビューを自動解析するための自然言語処理技術の開発も進んでいる.本稿では,自然言語処理技術のエラー分析プロジェクト「Project Next NLP」でのレビュー解析班の活動紹介を通して,レビュー解析タスクの概要および現状の問題点について述べる.
著者
岩山 真 藤井 敦 高野 明彦 神門 典子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.74, pp.49-56, 2001-07-24
参考文献数
1
被引用文献数
12 6

NTCIR-3において特許コーパスを用いた検索タスクを提案する。提案するタスクでは、「公開特許公報」「JAPIO妙録」「PAJ(Patent Abstracts of Japan)」などの特許コーパスを用い、「基本検索タスク」「自由タスク」の二種類のタスクを実施する。基本検索タスクは、ある製品に関する一般的な記述からそれを支える特許を検索するタスクであり、具体的には新聞記事から関連特許を検索する。自由タスクは、特許コーパスを対象に、参加者が自由に課題を設定し評価する実験的なタスクである。In NTCIR-3 workshop, we propose a new task of "Patent Retrieval Challenge" using patent corpora. The main task is "cross DB search" whose purpose is to find a set of patent documents relevant to a news paper article described on some products. We will also try an experimental task, in which participants themselves can propose, execute and evaluate their own tasks. This free-styled task intends to explore future directions of patent information processing.
著者
藤井 敦史 原田 晃樹 北島 健一 佐々木 伯朗 清水 洋行 中村 陽一 北島 健一 清水 洋行 佐々木 伯朗 中村 陽一
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

日本では、社会的企業が、企業の社会貢献との延長線上で捉えられ、制度的・社会的基盤条件を無視した研究が行われてきた。それに対し、我々は、EMESネットワークの社会的企業論を分析枠組の基礎に据え、英国イースト・ロンドンの社会的企業、並びに、障害者雇用領域で活動する日本の社会的企業について調査研究を行った。これらの比較調査から、社会的企業の発展にとっては、(1)委託事業を含む政府(行政)との協働のあり方や(2)地域でセクターを形成しうるインフラストラクチャー組織の存在が極めて重要であることが理解できた。
著者
藤井 敦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.91, no.2, pp.459-470, 2008-02-01
参考文献数
14
被引用文献数
6

World Wide Webでは時事問題に対する意見や商品に対する批評などの主観情報が増加している.主観情報に潜在する傾向や法則は,個人や組織における意思決定に役立つ可能性がある.本論文は,主観情報を集約し,可視化するシステム「OpinionReader」を提案する.本システムは,「サマータイム制を日本に導入すべきか」といった時事問題に対する賛成意見と反対意見が対立する構図を可視化する.ユーザは可視化された内容を吟味して,合理的な立場を選択することで意思決定を行う.OpinionReaderの有効性を実験によって評価する.
著者
藤井 敦 秋葉 友良
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.54, pp.21-28, 2007-05-31
被引用文献数
1

Web を検索するユーザの情報要求は多種多様であり、検索質問の種類によって必要とされる検索手法が異なるという知見が得られている。本研究は、検索質問を「調査型(ある事項に関する一般的な調べ物が目的)」と「誘導型(ある事項に関するトップページを探すことが目的)」に自動分類し、その結果に基づいて検索手法を動的に変更する手法を提案する。誘導型の検索質問に使われる語句は、特定のページにリンクするためのアンカーテキストに現れやすい傾向がある。そこで、検索質問中の語句が Web 上のアンカーテキスト群にどのように分布しているかを解析し、検索質問を分類する。NTCIR の Web 検索用テストコレクションを用いた実験の結果、本手法の有効性が確認された。また、検索質問の分類を質問応答に応用する手法を提案し、その効果について議論する。There are a number of types of queries on the Web and the ideal retrieval method can vary depending on the query type. We propose a method to classify queries into the "informational" type for which the purpose is to find one or more pages related to a topic or the "navigational" type for which the purpose is to find the representative page of a topic, and use different retrieval methods depending on the query type. Because keywords in navigational queries often appear in anchor texts to link to another pages, we analyze the distribution of a target keyword in the anchor texts on the Web for query classification purposes. We use the NTCIR Web test collection and show the effectiveness of our method experimentally. We also apply our query classification method to question answering and discuss its effects.
著者
藤井 敦 徳永 健伸
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は,様々な用語に関する説明を効率よく活用することを目的として,ウェブページの集合からウィキペディア記事のような解説型テキストを自動的に生成する手法について研究した.動物名や病名といった用語の種類によって説明に必要な観点が異なるため,ウィキペディアの記事集合から観点に基づく用語説明のパターンを学習する.用語の種類に応じて検索結果から必要な文章が抽出され,解説型テキストとして統合される.
著者
宇田 隆幸 藤井 敦 石川 徹也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.3, pp.105-112, 2004-01-16
被引用文献数
3

情報推薦システムは,ユーザの嗜好に関する情報を用いて新規情報に対する嗜好を予測し,嗜好に合うアイテムを提示する.協調フィルタリングに基づくシステムは,アイテムの内容解析をせず,他のユーザからの評価(アイテム-ユーザ評価マトリクス)を用いて推薦アイテムを決定する.対象ユーザと嗜好が似たユーザが好むアイテムは優先され,嗜好が異なるユーザが好むアイテムの優先度は下がる.ユーザがアイテムを選ぶたびに嗜好情報が更新されるため,検索キーワードの入力が必要ない.しかし,評価値疎ら問題や再生起問題により,未評価の(推薦対象にならない)アイテムが多く存在する.本研究は,ユーザの評価とアイテム間の類似度を併用して,推薦対象アイテム数を増やす「擬似投票方式」を提案する.新聞記事を対象にした評価実験の結果,本方式によって,推薦精度を落とすことなく推薦対象アイテム数を増やすことができた.Recommender systems utilize user profiles to predict his/her preference for unseen information items, and present preferable items. The collaborative filtering (CF) method does not analyze the content of items, but utilizes user rating (an item-user matrix) to determine recommending items. CF-based systems (do not) favor items rated highly by the users whose preference is (not) similar to that of a target user. Users can update their profiles by selecting items and do not need to submit search keywords. However, due to the sparsity and recurring startup problems, many items are not rated and thus cannot be recommended to users. To resolve these problems, we propose "pseudo-voting method", which increases the number of rated items by integrating user rating and content-based item similarity. We show the effectiveness of our method by means of experiments.