著者
小松 正史 加藤 徹 桑野 園子 難波 精一郎 近藤 明 井上 義雄 山口 克人
出版者
The Institutew of Noise Control Engineering of Japan
雑誌
騒音制御 (ISSN:03868761)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.268-276, 2000-08-01 (Released:2009-10-06)
参考文献数
26
被引用文献数
2

道路交通騒音の不快感緩和対策として, 本稿では樹木葉擦れ音のマスキング効果に着目し, 高木類6種が発生する葉擦れ音の周波数やレベル分析, 距離減衰に伴うレベル変化などの物理測定を実施した。その結果, 各樹種とも100Hzから1,000Hzにかけて平坦な成分をもち, 1,000Hz以上で樹種間に差が現れた。レベルの高い音を発生する樹種の特性は受風感度の高い形状をもつものであり, 高域の周波数成分を多く含む樹種の特性は葉縁部の硬度が高いことが示された。また, 距離減衰に伴って高域の周波数成分が減少することも確認された。3樹種については風速値とLAeq,10minの間に相関がみられた。最後に葉擦れ音を活かした沿道植栽計画の必要性を論じた。
著者
小木曽 智信 小椋 秀樹 田中 牧郎 近藤 明日子 伝 康晴
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.4, pp.1-8, 2010-01-30

現在開発を行っている「中古和文UniDic」を紹介する.これは平安時代の仮名文学作品を典型とする和文系の資料を対象とする形態素解析辞書であり,すでに公開中の「近代文語UniDic」同様,日本語の歴史的資料の形態素解析を可能にするものである.In this paper, we present "Chuko-Wabun UniDic", which is an electrical dictionary for morphological analysis of classical Japanese. The dictionary is especially designed for the analysis of literary texts in the Heian period, and is an effective means for examining historical texts, like "Kindai-Bungo UniDic" for modern Japanese.
著者
太田 千鶴子 近藤 明子 小林 重雄
出版者
一般社団法人日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.91-104, 1979-09-30

本研究の目的は1対1の行動療法的訓練において,改善されにくいとされていた児童対児童の相互作用,遊びに必要なルールの理解を通じて集団遊びを形成することである。集団は「ことばのおくれ」,「他児と遊べない」を主訴とする児童6名で構成されている。対象児は自閉症と診断された3名である。目的を達成するために(1)つなひき,(2)電車ごっこという課題が設定された。第一期では,動作模倣,第二期では,かけっこ,つなひき,サーキット,第三期では,つなひき,電車ごっこを中心プログラムとした。1セッションは各課題とフリープレイから成っている。セッションは週1回,20〜30分で計19回行なわれた。これにより,次のような結果が得られた。1 動作模倣 3児とも達成率が増加し,特にT児は第7〜13セッションにおいて著しい伸びを示している。2 つなひき 次のようなルールの理解度を検討した。(1)合図を守る(2)後方へ引く(3)終点がわかる(4)勝ち負けがわかる(5)応援する。Y児はどのルールも理解できていない。T児は,どのルールもほぼ完全に理解可能となり,K児はルールの(1)〜(3)のみ確実に理解できた。3 電車ごっこ 3児ともお客さん,運転手,駅長などの役割を達成し積極的に参加できるようになっている。
著者
近藤 明人 中川 剛 臼井 郁敦 杉田 真一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.23, pp.17-20, 2013-05-29

多くの機械式フェーダやハードスイッチ、出力状態を表示するモニタから構成されていた調光卓、及び、負荷回路制御卓、照明バトン制御卓等を、一つのタッチパネル・ディスプレイに集約して開発することに成功した。これまで既に、TBSの看板番組「輝く!日本レコード大賞」で、メイン調光卓として使用した実績があり、限られたスペースでの多チャンネル制御の実現を証明している。
著者
平松 亮 田辺 英紀 近藤 明悳 村尾 健一 中澤 和智 島野 裕史 安田 宗一郎 井上 洋人 柴田 真帆 高畠 望 國枝 武伸 三木 義仁 黒岩 敏彦
出版者
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
雑誌
脳卒中の外科 (ISSN:09145508)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.264-268, 2009 (Released:2010-03-20)
参考文献数
14

Terson's syndrome (TS) is a vitreous hemorrhage that develops in patients with subarachnoid hemorrhage (SAH) most frequently due to ruptured aneurysm. The reported incidence of TS has varied between 1.4 and 16.7%. Of 36 consecutive SAH patients that we treated, TS was diagnosed in 12 patients (33%). The reason that the incidence of TS in our patients series was much higher than previously reported was due to the use of a mydriatic agent to accurately diagnose TS and the examination of all 36 consecutive patients, including those with a high Hunt and Kosnik grade. In our study, the incidence of TS was significantly greater among patients with a higher grade of SAH according to a H & K classification, as noted in past reports (P-value=0.0047<0.05). Additionally, the incidence of TS was greater in patients with a higher SAH grade according to the classification proposed by Fisher (P-value=0.088>0.05). In this connection, we speculated that the mechanism of TS was the reflux of an abundance of blood drained into the orbital cavity via the Virchow-Robin space. Long-term retention of blood in the vitreous body may cause cell damage and delay the start of rehabilitation. Therefore, early treatment is preferable.
著者
竹峰 秀祐 高田 光康 山本 勝也 松村 千里 藤森 一男 渡辺 信久 中野 武 近藤 明
出版者
一般社団法人 日本環境化学会
雑誌
環境化学 (ISSN:09172408)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.55-60, 2013 (Released:2013-09-25)
参考文献数
24
被引用文献数
2 2

In this study, an analytical method for perfluorinated compounds (PFCs) in granular activated carbon (GAC) was investigated. The investigation of analysis was conducted by using GAC which adsorbed PFCs from artificial waste water containing PFCs of known amount. As results, it was confirmed that Accelerated solvent extraction (ASE) method using acetone as the solvent was appropriate for the extraction of PFCs in GAC.PFCs in used GAC samples, regenerated GAC samples, and a new GAC sample were analyzed by using the investigated method. The concentration of PFCs in the regenerated GAC was decreased by more than 99.9% compared with the used one. PFCs in GAC may transform and/or desorb at regeneration processes.
著者
松尾 智仁 瀧本 充輝 前川 鈴世 二村 綾美 嶋寺 光 近藤 明
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.22-00129, 2023 (Released:2023-05-20)
参考文献数
24

建材に使用されたアスベストは解体時等に大気中に飛散することが懸念されるため,行政等によるモニタリングが行われている.漏洩時の迅速な対応のためには,まず迅速なアスベスト検出手法が必要であるが,従来の方法には,技術者が顕微鏡観察によってアスベストを計数するため時間がかかるという課題がある.そこで本研究では,畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いた位相差顕微鏡画像からのアスベスト検出手法および同手法をベースにしたアスベスト計数手法を提案する.CNNの学習には解体現場等から採取された試料および実験室で作成した試料を用いた.学習したモデルは検証データに対して,検出精度では適合率と再現率で定義されるF値が0.83,計数精度では相対誤差が11%という好成績を示した.
著者
近藤 明夫
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.71, no.11, pp.687-691, 1987-11-01 (Released:2011-07-19)
被引用文献数
1
著者
近藤 明雅 山田 健太郎 小野 彰之
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A (ISSN:18806023)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.434-443, 2007 (Released:2007-07-20)
参考文献数
12

繰返し荷重を受ける耐候性鋼無塗装橋では,その疲労挙動が問題になる.本研究では,約25年間大気暴露した十字すみ肉溶接継手32体と面外ガセット溶接継手8体を疲労試験し,筆者らが,過去に行った無暴露材,2, 4, 10年大気暴露材の試験結果と比較した.十字すみ肉溶接継手のうち15体は,暴露前に疲労寿命の約25%の繰返し荷重を載荷した後に暴露したものである.その試験体で,比較的大きい疲労き裂が発生していたものは,無暴露材,2, 4, 10年暴露材の疲労強度から低下したが,疲労き裂が小さいか認められない場合には,疲労強度の低下はみられなかった.溶接したままで約25年間大気暴露した十字すみ肉試験体17体と面外ガセット溶接継手では,疲労強度の低下は見られなかった.
著者
島野 裕史 安田 宗一郎 井上 洋人 三木 義仁 近藤 明悳
出版者
日本脊髄外科学会
雑誌
脊髄外科 (ISSN:09146024)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.223-225, 2010 (Released:2017-05-11)
参考文献数
8

Acute calcific tendinitis of the longus colli muscle presenting as an acute neck pain is not common. The present unusual case is a thirty eight year-old man who complained of an acute onset of neck pain. Lateral aspect of a plain X-ray of the neck showed a retropharyngeal space being dilated by 13.9 mm. CT/MRI delineated a partly calcified longus colli muscle with an effusion at the retropharyngeal space. Calcific tendinitis of the longus colli can be clinically misdiagnosed as retropharyngeal abscess, traumatic sequelae or infectious spondylitis. Correct radiographical diagnosis can be made by the presence of a calcified shadow anterior to C1-2 body, prevertebral soft tissue swelling and retropharyngeal effusion. His neck pain gradually ameliorated within 1 week by an administration of NSAIDs and neck rest. We present an uncommon case of acute calcific tendinitis of the longus colli muscle diagnosed by on unusual neck pain and the pathognomonic findings on the neuroimaging.