著者
田中 秀樹 野村 和晴 風藤 行紀 今泉 均 増田 賢嗣
出版者
農林水産技術情報協会
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.18-22, 2011 (Released:2012-12-06)

ウナギは盛んに養殖されているが,飼育下で自然に産卵しない魚であり,その一生には多くの謎が残されている。そのため,人工的に成熟させて受精卵を得ること,ふ化後,餌を与えて育てること,長期にわたるレプトセファルスと呼ばれる幼生期を経て透明な稚魚,シラスウナギに変態させることなど,すべてが困難であった。水産総合研究センターではこれまでの研究成果を基に,2002年に世界で初めて人工的にシラスウナギを作り出すことに成功し,昨年春には人工ふ化ウナギを育てて親とし,さらに次世代を得る「完全養殖」を達成した。この技術により,天然資源に依存しないウナギの養殖が理論的には可能となり,将来はウナギの育種も期待される。
著者
大村 悦二 野村 和史 宮本 勇
出版者
一般社団法人 溶接学会
雑誌
溶接学会論文集 (ISSN:02884771)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.344-349, 2003 (Released:2004-11-16)
参考文献数
5

In recent years, applications of solid-state lasers with frequency conversion techniques such as SHG, THG and FHG to precision microfabrication progress rapidly. When nonlinear optical crystal used for frequency conversion absorbs laser beam, temperature of the crystal rises, and the frequency-conversion efficiency decreases. In this study, KH2PO4, that is potassium dihydrogen phosphate (KDP), whose physical properties are well known was supposed as a nonlinear optical crystal for SHG. Temperature dependence of frequency-conversion efficiency was examined theoretically by solving the coupling problem composed of heat conduction equation and complex amplitude equations, which are derived considering the absorption of laser in the crystal. The temperature change of the crystal induced by Nd:YAG laser absorption, the local change of refractive indices, and the consequential variation of SHG frequency-conversion efficiency were analyzed for single and repetitive pulses. As a result, the temperature dependence of frequency-conversion became clear quantitatively. Remarkable inverse-conversion of SHG also appears for the repeated laser irradiation with high power density.
著者
野村 和哉 内橋 勤 筧 捷彦
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.332-337, 2014-03-13

工学系大学では,講座にPBLを取り入れる場合が多くなってきた.しかし受講する学生の多くがプロジェクトに参加した経験が無い場合には講座にプロジェクト実習を加えても学習効果は少ない.実際に学生の多くは,入学までにプロジェクトに参加した経験が少く,プロジェクトで何をすればよいか戸惑っている内にPBL講座が終わる.問題は,どの様にすれば,初めてのプロジェクトで有意義な経験を得られるかである.我々は,最初にプロジェクトの前に最低必要なプロジェクト・マネジメント知識を学習させ,次に1週間程度の小プロジェクトを数回繰り返して,幾つかの小さな失敗を積み重ねることにより習熟させ,最後に目的とするプロジェクトを成功させるという方法が有効だと考えた.最後に成功させることは,今後より上位のプロジェクト・マネジメント技術習得の動機づけともなる.この方法を160名が受講するPBL講座で評価した.プロジェクト経験の無い学生でも,今後は自身で計画・推進しプロジェクトを完了させることが出来るようになる.
著者
青木 輝勝 西村 竜一 須田 修司 木屋 善夫 坂本 琢也 野村 和男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.25, pp.61-66, 2004-03-05
被引用文献数
2

近年、AV符号化技術やブロードバンド技術等の進化ならびにP2P通信等の新しい通信形態の普及に伴い、コンテンツ流通は世界中で急速に普及しつつある。しかしながら、これらは同時にコンテンツ管理&保護をより困難にしていることも事実である。本稿では、安全かつ利便性の高いディジタルコンテンツ流通を行うにあたっての最も基本となるコンテンツ識別技術(コンテンツID付与技術)を概観するとともにその問題点を指摘する。続いて、新しいコンテンツ管理&保護のためのコンテンツ識別技術としてCoFIP(content FInGerprinting)技術を提案する。このCoFIPは既存のコンテンツ識別技術の問題のほとんどを解決することができることに加え、従来混乱であったP2P通信のような通信形態においても威力を発揮する。Recently, content distribution is widely being spread all over the world with the progress of AV coding technologies, broadband networking technologies and the advent of new communication methods such as P2P content delivery. However, it is true that this situation poses more difficulties in management and protection of content. In this paper, we firstly review current content identification technologies and indicate the problems of them. After that, we propose an innovative copyright protection technology called "Content Fingerprinting" that offers solution to all the problems in current identification technologies and realizes management & protection of digital content even in possible new communication styles including P2P distribution.