著者
土井 眞里亜 浦辺 幸夫 山中 悠紀 野村 真嗣 神谷 奈津美
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.785-789, 2010 (Released:2010-11-25)
参考文献数
14
被引用文献数
4 1

〔目的〕本研究の目的は,静的ストレッチング(static stretching;SS)と動的ストレッチング(dynamic stretching;DS)後の関節可動域や筋出力に関して経時的変化を比較し,よりスポーツ活動前に適したストレッチング方法を明らかにすることとした。〔対象〕健康な成人女性18名とした。〔方法〕下腿三頭筋に対しSSおよびDSを行い,ストレッチング直前,直後,5分後,10分後に足関節背屈可動域と底屈筋力を測定した。〔結果〕関節可動域については,SSでは直後に上昇し10分間維持したのに対し,DS後は徐々に上昇し10分後にSS後と同程度に達した。筋力については,直後から10分後までSSよりもDSのほうが有意に高い値を示した。〔結語〕最大筋力を必要とするスポーツ活動の10分前にDSを行うことでより高いパフォーマンスを行うことができる可能性が示唆された。
著者
橋本 伸也 野村 真理 小森 宏美 吉岡 潤 福田 宏 姉川 雄大 梶 さやか
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

東中欧諸国・ロシアで深刻の度を増している第二次世界大戦と社会主義時代の歴史と記憶をめぐる政治化と紛争化について、現地調査や国際研究集会の開催などを通じて、実相解明を進めた。6回の国内研究会の開催、個別研究論文の執筆に加えて、2014年度にはエストニアのタリン大学で夏季ワークショップを開催して成果をproceedingsとして公開するとともに、2015年には関西学院大学で国際会議を開催して、東アジアの歴史認識紛争との対比により問題構造の多元的把握に努めた。研究代表者の単著(既刊)や雑誌特集号に加えて、2017年中に国際的な論集と研究分担者らの執筆した共著書2点の刊行が決まっている。
著者
野村 真利香 山口 美輪 西 信雄
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.80, no.1, pp.60-68, 2022-02-01 (Released:2022-03-12)
参考文献数
26
被引用文献数
1

【目的】栄養不良の二重負荷の国際的な議論において,栄養の二重責務行動(Double-duty actions for nutrition)が提案された経緯を検証し,日本からどのような提案ができるか考察すること。【方法】国連ならびに関連機関から発行された報告書・政策文書については公式ウェブサイトによる文書検索を行い,特に栄養の二重責務行動については文献データベース検索を行った。【結果】低栄養と過栄養に対する政策・介入は,それぞれが個別に独立して行われているという反省から,近年では,低栄養か過栄養かのいずれかではなく,複数の栄養不良形態への同時効果的な栄養政策・介入が必要であるという概念,すなわち栄養の二重責務行動の重要性が議論されている。政策立案者は限られた資源(財政,人,時間)を用いて複数の目標を達成することが求められることから,その解決策としていくつかの栄養の二重責務行動が提案されているが,World Health OrganizationならびにLancetが提案した栄養の二重責務行動は母子を対象とした政策・介入が比較的多く,人生早期における介入が重視されていた。【結論】あらゆる栄養不良の解消がうたわれているSustainable Development Goals達成を目指すためには,母子健康手帳や妊産婦健診・乳幼児健診を通じた母子栄養サービス,学校給食・食育,栄養人材育成,国民健康・栄養調査,各種基準・指針など,日本が従来から行ってきたようなより幅広い世代を対象とした栄養政策・介入からも栄養の二重責務行動が検討されるべきである。
著者
高尾 千津子 野村 真理 小森 宏美 中嶋 毅 原 暉之 鶴見 太郎 ウルフ デイビッド シュラトフ ヤロスラフ 宮沢 正典
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究はロシア革命後ユーラシアの東西に離散した亡命ロシア人社会と、それに付随して世界に拡散したロシアの「ユダヤ人問題」と反ユダヤ主義の諸相を、満洲、極東に焦点を当てて考察した。特にシベリア出兵期に日本に伝播した反ユダヤ主義、日本統治下満洲における亡命ロシア人社会とロシア・ファシズムの発展、シベリアと満洲におけるシオニズム運動の展開、ホロコースト前夜のユダヤ難民問題における日ソ両国の役割を解明した。
著者
岡本 宜高 柳原 伸洋 橋口 豊 山口 育人 小長谷 大介 堀内 隆行 野村 真理 河村 豊
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

日本やドイツなどの第二次世界大戦の敗戦国の「戦後」に関しては、戦争責任や「過去の克服」に関する研究が国内外で進展してきた。一方で戦勝国の「戦後」については、大戦中の戦略爆撃による非戦闘員の大量殺戮、大戦後の統治領域での植民地主義や人種主義の継続など、数々の問題が指摘されているものの十分な研究がなされてこなかった。こうした状況を踏まえ、本研究は戦勝国の中からイギリスに焦点を当て、大戦から受けた複合的、重層的な影響を、外交史、西洋史、文化史、科学史の知見を融合して学際的かつ包括的に検証し、「戦後」をめぐる研究に戦勝国と敗戦国という境界線を越えた形での新たな視座を提示することを目指す。

2 0 0 0 OA 優生学と倫理

著者
野村 真理
出版者
金沢大学
雑誌
講義録・研究者になりたい人のための倫理--先端科学を中心に
巻号頁・発行日
pp.53-58, 2006-12-01

金沢大学経済学部
著者
高尾 千津子 鶴見 太郎 野村 真理 武井 彩佳 宮崎 悠 井出 匠 小森 宏美 Wolff David 重松 尚
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

独ソ戦によってナチの支配下におかれた地域のホロコーストの特徴は、ユダヤ人の殺害が現地で執行されたこと、ナチによる占領の初期段階で、現地住民の一部がユダヤ人に対するポグロムに関与したことに求められる。本研究は、ソ連・東欧におけるホロコーストの事例研究に取り組み、現地住民のナチ協力に関しては、新たにソ連の支配下に入ったバルト3国やポーランド東部地域とソ連本国内の東ベラルーシ等とで相違があることを明らかにした。
著者
野村 真睦
出版者
日本精神分析学会
雑誌
精神分析研究 (ISSN:05824443)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.417-423, 2011-11-25
著者
野村 真理
出版者
日本評論社
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.100, no.2, pp.p247-262, 1988-08

論文タイプ||論説
著者
前田 晴良 上田 直人 西村 智弘 田中 源吾 野村 真一 松岡 廣繁
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.118, no.11, pp.741-747, 2012-11-15 (Released:2013-04-04)
参考文献数
44
被引用文献数
1 2

高知県佐川地域に分布する七良谷層の模式層序周辺の泥質砂岩中から,最上部ジュラ系を示す2種類のアンモノイド化石を発見した.そのうちAspidoceras属は,テチス海地域の最上部ジュラ系から多産し,Hybonoticeras属は同地域のキンメリッジアン−チトニアン階境界付近を示準するタクサである.これらの化石の産出により,七良谷層は最上部ジュラ系(キンメリッジアン−チトニアン階)に対比される可能性が高い.この結論は放散虫化石層序とおおむね調和的である.これまで七良谷層は,上部ジュラ系−下部白亜系鳥巣層群の層序的下位にあたる地層と考えられてきた.しかし七良谷層から産出したアンモノイドの示す時代は,鳥巣層群産アンモノイドのレンジと明らかに重複し,アンモノイド化石からは両岩相層序ユニットの時代差は識別できない.したがって,今後,七良谷層と鳥巣層群の層序関係を再検討する必要がある.