著者
鈴木 彩加 スズキ アヤカ Suzuki Ayaka
出版者
大阪大学大学院人間科学研究科 社会学・人間学・人類学研究室
雑誌
年報人間科学 (ISSN:02865149)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.23-38, 2013-03-31

現代の日本社会において、草の根レベルの保守運動が活発化している。1990 年代後半には「新しい歴史教科書をつくる会」によって歴史修正主義に基づく中学校歴史・公民教科書の制作と採択運動が行われた。2000 年代前半になると、保守系諸団体によって男女共同参画反対運動が行われ、行政に大きな影響を与えた。これらの草の根保守運動は、市民運動とも類似性をもつ草の根レベルの新しい保守運動として注目されている。その契機となったのが小熊英二・上野陽子(2003)による「つくる会」の実証研究である。しかし、草の根保守運動を対象にした実証研究はその後行われておらず、とくに社会的影響力の大きかった男女共同参画反対運動に関しては保守系団体がどのように人びとの支持を集めているかが明らかにされていない。そこで本稿では、全国的にみても男女共同参画反対運動が活発だった愛媛県の市民団体A 会を事例とし、保守系団体が男女共同参画を問題化し人びとの支持を集めることができた要因を提示した。分析と考察の結果、愛媛県の男女共同参画反対運動では「つくる会」歴史教科書運動では見られなかった保守系諸団体間のつながりが草の根レベルでも存在していること、そして“ 家族” に争点化することで女性会員の生活意識に訴えかけていることが明らかとなった。
著者
河合 駿 鉾碕 竜範 鈴木 彩代 若宮 卓也 中野 裕介 渡辺 重朗 岩本 眞理
出版者
特定非営利活動法人 日本小児循環器学会
雑誌
第51回日本小児循環器学会総会・学術集会
巻号頁・発行日
2015-04-21

【背景】動脈管早期収縮は胎生期に動脈管が狭小化することにより出生後から遷延性肺高血圧や右室壁肥厚を来す疾患である。母体が摂取する様々な物質が本疾患を誘起することが報告されている。今回我々は妊娠中の食生活が影響したと推測される動脈管早期収縮の一例を経験したので報告する。【症例】日齢6の女児。在胎39週3日、体重3792g、APS8/9、自然分娩で出生。出生3時間後からチアノーゼ(体動によりSpO2が80~95%で変動する)を指摘されて前医NICUに入院した。日齢1より酸素投与(鼻カヌラ1.0L/min)開始したがその後もチアノーゼは改善せず、日齢6で当院NICUに新生児搬送となった。心エコー検査で右室求心性肥大と右室圧上昇、卵円孔での両方向性短絡を認め、わずかに開存している動脈管を確認した。動脈管は前医での出生直後の心エコー検査でも同様に細かったことが確認されており、遷延性肺高血圧の原因となる他の疾患を認めないことから、動脈管早期収縮を疑った。転院後も酸素投与のみで経過観察を継続し、日齢13で肺高血圧の改善を確認し酸素投与を中止、再増悪なく日齢18で退院した。母からの聴取により、妊娠中は毎日プルーン3個と種々のドライフルーツ、1日1杯市販の青汁を積極的に摂取していたことが判明した。【考察】プルーンに多く含まれるアントシアニンなどのポリフェノールにはMAP kinaseやPI-3 kinaseの作用を阻害することによるCOX-2発現の抑制作用が報告されている。胎児の動脈管は胎生期後半に増加するPGE2によりその開存が維持されるが、COX-2阻害によりPGE2の産生を抑制されると、妊娠後期に動脈管狭小化を引き起こす。本症例では胎児期の動脈管は評価できていないが、経過より妊娠中のポリフェノール過剰摂取が関与した可能性が疑われた。【結語】ポリフェノールは様々な健康食品に含まれる。妊娠中の過剰摂取は動脈管早期収縮の原因となる可能性もあるため、その危険性を周知する必要がある。
著者
鈴木 彩加
出版者
関西社会学会
雑誌
フォーラム現代社会学 (ISSN:13474057)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.29-42, 2017 (Released:2018-06-13)
参考文献数
23

1990年代以降に草の根レベルで展開されるようになった保守運動に人びとが参加する理由は、「癒し」や「不安」といった言葉で論じられてきた。しかし、冷戦体制の崩壊やグローバル化の進展などの社会変化に由来する「不安」がナショナリズムへと接続することで解消されるという説は、「不安」が運動を通してどのように「癒される」のかという点について明らかではない。さらに、国内や海外の先行研究では、女性参加者らが運動内で性差別に遭遇していることが示されており、「癒し」と「不安」という説明は女性参加者にも適用できるのか、ジェンダーの観点から慎重に検討する必要がある。本稿では女性の動きが活発だと言われている「行動する保守」を対象に、女性団体A会の非-示威行動で実施した調査から、保守運動の参加者同士の相互行為をジェンダーの観点から考察することを目的とした。A会の非-示威行動の場で参加者たちは様々なジョークを話していることから、本稿ではジョークの持つ機能に着目した。「嫌韓」や「愛国心」といった政治意識上「右」に位置するジョークは、参加者たちが共有する知識や価値観をもとに成立しており、参加者同士の交流を円滑にする機能を有していた。しかしながら、「慰安婦」問題に関しては高齢男性の性差別的ジョークに女性参加者たちが「沈黙」する場面が見られ、ジェンダーに関するトピックは参加者間の相違を顕在化させることが明らかとなった。
著者
長田 進 鈴木 彩乃
出版者
慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会
雑誌
慶応義塾大学日吉紀要 社会科学 (ISSN:13425390)
巻号頁・発行日
no.20, pp.43-72, 2009
被引用文献数
1

1, はじめに2. オタク関連研究の概況について3. 今回の研究における対象地域の設定と「オタク」関連用語の定義4. 専門店の分布パターンに見る秋葉原と池袋の特徴5. 取扱商品の違いから見る秋葉原と池袋の特徴6. 歴史的展開に見る秋葉原と池袋乙女ロード地域の比較7. 両地域に対する総合的考察8. おわりに
著者
鈴木 彩加
出版者
社会学研究会
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.21-37,95, 2011-06-30 (Released:2015-05-13)
参考文献数
19

Conservatives and conservative associations have attacked the 1999 Basic Law for aGender-equal Society, whose aim was to correct gender discrimination and the gendergap from 2000. Today, this force is called “Backlash”, and is supported by housewivesat the grassroots. Are these women opposed to gender equality, and if so, why? Thispaper explores the reason why some housewives join the backlash, and examinesgender politics in that backlash. For this purpose, we analyze conservative discoursein magazines, newsletters of various associations, and communication magazines ofgrassroots movements. As a result of the analysis, we find the following two points. Firstly, while abstractarguments that regard the family as the foundation of society and of the state accountfor the vast majority of articles, housewives however emphasize individual experiences,such as communication among family members, housekeeping and child-raising.Secondly, conservative female intellectuals are observed to have two facets, that ofthe intellectual, and that of the housewife. They describe the stories of their ownexperiences in the family as a housewife, and also discuss their value from the point ofview of society and state. In conclusion, we examine the internal politics of the backlash. There are conflictingopinions between housewives and the mainstream of the backlash about the familymodel. However, the two facets of conservative female intellectuals conceal the conflict,and assume a pseudo-continuity between housewives’ individual experiences andconservative discourse.
著者
鈴木 彩加 スズキ アヤカ Suzuki Ayaka
出版者
大阪大学大学院人間科学研究科 社会学・人間学・人類学研究室
雑誌
年報人間科学 (ISSN:02865149)
巻号頁・発行日
no.34, pp.23-38, 2013

現代の日本社会において、草の根レベルの保守運動が活発化している。1990 年代後半には「新しい歴史教科書をつくる会」によって歴史修正主義に基づく中学校歴史・公民教科書の制作と採択運動が行われた。2000 年代前半になると、保守系諸団体によって男女共同参画反対運動が行われ、行政に大きな影響を与えた。これらの草の根保守運動は、市民運動とも類似性をもつ草の根レベルの新しい保守運動として注目されている。その契機となったのが小熊英二・上野陽子(2003)による「つくる会」の実証研究である。しかし、草の根保守運動を対象にした実証研究はその後行われておらず、とくに社会的影響力の大きかった男女共同参画反対運動に関しては保守系団体がどのように人びとの支持を集めているかが明らかにされていない。そこで本稿では、全国的にみても男女共同参画反対運動が活発だった愛媛県の市民団体A 会を事例とし、保守系団体が男女共同参画を問題化し人びとの支持を集めることができた要因を提示した。分析と考察の結果、愛媛県の男女共同参画反対運動では「つくる会」歴史教科書運動では見られなかった保守系諸団体間のつながりが草の根レベルでも存在していること、そして" 家族" に争点化することで女性会員の生活意識に訴えかけていることが明らかとなった。Conservative movements are intensifying advertisement in erce con ict with progressive social movements in the contemporary Japanese society. In particular, Japanese Society for History Textbook Reform has taken action in terms of revisionism since late 1990s. Conservative groups have held protest movements against gender equality since early 2000, which resulted in drastic impact on the government. These conservative movements have received attention as new grass-roots conservative movements. Oguma and Ueno (2003) suggested that the contemporary conservative movements are similar to civil movements by analyzing Japanese Society for History Textbook Reform. However, eld research studies of these grass-roots conservative movements, especially the protest movements against gender equality have not followed after Oguma and Ueno. It is still an open question how the grass-roots conservative movements against gender equality gain support from people in grass-roots. In this paper, I aimed to develop discussion of the grass-roots conservative movements and to show what makes people get involved in the movements against gender equality. From the aspect of gender, I analyzed a case of a civil group against gender equality in a local city in Japan. Through the analysis and discussion, I showed that the conservative civil group mobilizes human resources from various conservative and religious groups to extend their social and political in uence and to campaign for increasing public awareness. Moreover, I found that the conservative group appeals the primitive consciousness of female participants by focusing on the topic of "family."
著者
鈴木 彩加
出版者
関西社会学会
雑誌
フォーラム現代社会学 (ISSN:13474057)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.29-42, 2017

<p>1990年代以降に草の根レベルで展開されるようになった保守運動に人びとが参加する理由は、「癒し」や「不安」といった言葉で論じられてきた。しかし、冷戦体制の崩壊やグローバル化の進展などの社会変化に由来する「不安」がナショナリズムへと接続することで解消されるという説は、「不安」が運動を通してどのように「癒される」のかという点について明らかではない。さらに、国内や海外の先行研究では、女性参加者らが運動内で性差別に遭遇していることが示されており、「癒し」と「不安」という説明は女性参加者にも適用できるのか、ジェンダーの観点から慎重に検討する必要がある。本稿では女性の動きが活発だと言われている「行動する保守」を対象に、女性団体A会の非-示威行動で実施した調査から、保守運動の参加者同士の相互行為をジェンダーの観点から考察することを目的とした。</p><p>A会の非-示威行動の場で参加者たちは様々なジョークを話していることから、本稿ではジョークの持つ機能に着目した。「嫌韓」や「愛国心」といった政治意識上「右」に位置するジョークは、参加者たちが共有する知識や価値観をもとに成立しており、参加者同士の交流を円滑にする機能を有していた。しかしながら、「慰安婦」問題に関しては高齢男性の性差別的ジョークに女性参加者たちが「沈黙」する場面が見られ、ジェンダーに関するトピックは参加者間の相違を顕在化させることが明らかとなった。</p>
著者
廣川 満良 鈴木 彩奈 樋口 観世子
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.83-87, 2016 (Released:2016-07-28)
参考文献数
9

甲状腺癌取扱い規約第7版の細胞診報告様式は,すでに国際基準となっているThe Bethesda System for Reporting Thyroid Cytopathology:BSRTCを採用しているが,本邦の状況に合わせて一部改変されている。判定区分は検体不適正,囊胞液,良性,意義不明,濾胞性腫瘍,悪性の疑い,悪性の7区分に分類され,各々に該当する所見および標本・疾患,頻度,精度管理などが記載されている。
著者
鈴木 彩加
出版者
SHAKAIGAKU KENKYUKAI
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.21-37,95, 2011

Conservatives and conservative associations have attacked the 1999 Basic Law for aGender-equal Society, whose aim was to correct gender discrimination and the gendergap from 2000. Today, this force is called "Backlash", and is supported by housewivesat the grassroots. Are these women opposed to gender equality, and if so, why? Thispaper explores the reason why some housewives join the backlash, and examinesgender politics in that backlash. For this purpose, we analyze conservative discoursein magazines, newsletters of various associations, and communication magazines ofgrassroots movements. As a result of the analysis, we find the following two points. Firstly, while abstractarguments that regard the family as the foundation of society and of the state accountfor the vast majority of articles, housewives however emphasize individual experiences,such as communication among family members, housekeeping and child-raising.Secondly, conservative female intellectuals are observed to have two facets, that ofthe intellectual, and that of the housewife. They describe the stories of their ownexperiences in the family as a housewife, and also discuss their value from the point ofview of society and state. In conclusion, we examine the internal politics of the backlash. There are conflictingopinions between housewives and the mainstream of the backlash about the familymodel. However, the two facets of conservative female intellectuals conceal the conflict,and assume a pseudo-continuity between housewives' individual experiences andconservative discourse.
著者
鈴木 彩
出版者
日本近代文学会
雑誌
日本近代文学 (ISSN:05493749)
巻号頁・発行日
vol.90, pp.32-47, 2014-05-15 (Released:2017-06-01)

「婦系図」が新派劇に脚色された際に加えられた「湯島天神境内」の場面を、後に泉鏡花が書き改めたことは、お蔦と主税の物語に焦点を当てた劇化への追従と見做されてきた。だが初期の上演には原作を意識した部分も多く、鏡花の「湯島の境内」はそこに原作に関わる要素を加え、他の場面との接続を円滑にしている。原作とは異なるようにみえる主税像も、河野家との対立関係においては原作の主税の立場に通じる。また鏡花の「湯島の境内」を加えた新派劇と、後の「婦系図」の改訂も相似形を成し、原作を志向した「湯島の境内」の書き改めが、「婦系図」の新たな形態を提起した可能性も考えられる。「婦系図」の劇化は原作から断絶したものではなく、原作テクストとの関係の中から捉え直される必要がある。
著者
鈴木 彩子 長谷川 貴通 泉川 洋亮 岡野 知道 佐藤 安信 米山 雄二
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.104, 2005 (Released:2005-12-08)

〔目的〕近年、住宅設備の進化に伴い、トイレは快適でキレイな空間と進化しつつあるが、生活者の多数は、トイレ空間に対して潜在的に不衛生感を抱いていると考えられる。そこで、本研究ではその潜在的な不衛生意識を探るため、尿ハネに着目、便器外側への飛散実態とそれに伴う微生物・臭気汚染の相関を明らかにした。〔方法〕尿ハネの飛散実態は、感水紙を用いて液滴計測により実施した(n=7平均)。また、菌分布については、実家庭にテストパネルを設置し、ふきふきチェック_II_(栄研器材)で拭き取り、TSA(トリプトソイアガー)およびマンニット食塩寒天培地にて培養、菌種別に定量調査した。尿の乾燥状態と臭気成分の関係については、6段階臭気強度表示法に従い官能評価を行った(n=3平均)。〔結果〕第56回大会にて、男性のトイレスタイルと便器のふち裏への尿ハネについて報告したが、さらに尿ハネは便器外側にも派生しており、特に、便器の手前部分の床で非常に多く、便器から20cm・幅50cmの範囲で、1回の小用あたり直径2mm以下の尿滴で平均約230個計測された。不衛生要因の実態については、菌汚染は実家庭のトイレでStaphylococcusやMicrococcus属の球菌やグラム陽性菌が検出され、尿の臭気は液状の時よりも乾燥状態に近づくほどその強度が、「明らかに感じる臭気レベル(3点)」から「耐えられない程度の強い臭気レベル(5点)」へと変化することを官能評価で確認した。さらに、尿ハネによって引き起こされる菌の増殖や臭気成分の変化との相関についても検証したので併せて報告する。
著者
大江 元貴 居關 友里子 鈴木 彩香
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.226-241, 2020-09-30 (Released:2020-10-07)
参考文献数
16

日本語の左方転位構文は,情報構造上どのような働きをするか,話しことばか書きことばか,という問いのもとでその特徴が記述されてきたが,そのような抽象的なレベルでの記述では実際の使用を十分に捉えられていなかった.本稿は,具体的な言語使用環境(ジャンル)ごとに異なる文法の存在を想定する「多重文法モデル」の考え方を基盤として,コーパス横断的調査に基づいた左方転位構文の分析を行った.その結果,以下の二点が明らかになった.①日本語の左方転位構文は,情報構造のレベルよりも大きな談話展開のあり方に関わり,大きく〈予告・総括〉型と〈項目提示・注釈挿入〉型の二つのタイプに分けられる.②日本語の左方転位構文の特徴は,話しことばか書きことばかという対立では捉えられず,「独演調談話」とでも呼ぶべき,話し手と聞き手の不均衡な関係を前提としたジャンルと結びついている.多重文法で想定されている多様なジャンルの輪郭を明確にしていくためには本稿のような具体的な言語表現から出発してその言語表現のジャンル特性を特定していくというアプローチを取り入れていくことが重要になる.
著者
鈴木 彩葉 小池 恵 Sayaha Suzuki Megumi Koike
雑誌
共立女子短期大学生活科学科紀要 = Annual bulletin department of the science of living
巻号頁・発行日
vol.58, pp.81-86, 2015-02

Whole wheat flour is rich in dietary fiber and has disease preventive property. However, the flavor of whole wheat flour containing bread has prevented its wide use. We studied that make tasty whole wheat flour bread to take a dietary fiber daily. The blending proportions of whole wheat flour to bread making flour were 0, 20, 40, 60,80 and 100%. We examined their characteristics in weight, height, volume, physical properties and palatability in the sensory evaluation. Weight of the whole wheat flour bread became the same value the white wheat flour bread and also height, volume and physical properties of 20 to 60% were no difference it. The level 60% of whole wheat flour yielded the most favorable results by the free-response contentfrom the sensory evaluation. From this finding, the level 60% of whole wheat flour was made better accordingly adding walnuts and dried figs. As a result, the taste became deeper and the flavor became improver and also led more increase of the dietary fiber content than without additions.