著者
廣田 照幸 佐久間 亜紀 筒井 美紀 徳久 恭子 荒井 英治郎 植上 一希 末冨 芳 布村 育子 森 直人 小野 方資 宇内 一文 丸山 和昭 冨士原 雅弘 長嶺 宏作 古賀 徹 岩田 考 太田 拓紀 清水 唯一朗 二宮 祐 冨士原 雅弘 佐藤 晋平 田中 真秀 金子 良事 長嶺 宏作 香川 七海 中嶋 亮太 高木 加奈絵
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の成果として、a)初期教育研究大会の成立と講師団選出過程、b)日教組結成から1950年までの法的な位置づけと政治的な立ち位置の変容、c)「教え子を戦場に送るな」のスローガンの成立過程、d)人材確保法の成立過程、e)日教組におけるストライキ批准体制の確立、f)1973年春闘におけるストライキ戦術と交渉の解明、g)連合加入をめぐる400日抗争の解明、h)1995年の文部省と日教組の和解のプロセス、i)国際労働運動における日教組の位置を明らかにした。以上の点から、労働運動体と教育運動体としての日教組との二重性をふまえ、日教組の多面的な運動、それぞれに与えた影響を実証的に明らかにした。
著者
廣田 照幸 佐藤 晋平 森 直人 二宮 祐 丸山 和昭 香川 七海 冨士原 雅弘 長嶺 宏作 太田 拓紀 小野 方資 末冨 芳 神代 健彦 田中 真秀 徳久 恭子 岩田 考 宇内 一文 荒井 英治郎 金子 良事 筒井 美紀 布村 育子 古賀 徹 植上 一希
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、日本教職員組合(日教組)の1950年代から1980年代末までの期間を研究対象に据え、日教組が所蔵する非公開史料の特別な利用、日教組幹部OBのヒアリングや私文書の活用により、それぞれの時期に日教組内部でどのような論争や対立があり、それが結果的に日教組の運動にどういう方向性を与えたのかを、労働運動と教育運動の両面から分析する。保守対革新、文部省対日教組という単純な2項対立の図式で描かれることが多かった日教組運動史を、多様なイデオロギーのグループ間のダイナミックな相互作用過程としてとらえ直していく。
著者
長嶺 宏作
雑誌
帝京科学大学教職指導研究 : 帝京科学大学教職センター紀要 = Bulletin of Center for Teacher Development, Teikyo University of Science (ISSN:24241253)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.1-8, 2016-10-31

本稿ではロビンソン物と呼ばれる児童文学に焦点をあてながら, 近代的な主体としての子どもが, どのように描かれてきたのかを明らかにしたい. ルソーが, 『エミール』の中で成人の理想像としてロビンソンを見たように, ロビンソンは子どもにとって目指される人間像の一つでもあった. ルソー以降, ロビンソン物は, 主人公を子どもに変えて, 子どもの物語として再生産され,どんな状況においても理性的な行動をしえる「自然人」, あるいは近代的な主体の物語となった.そこでバランタインの『珊瑚島』, スティーブンスの『宝島』, ヴェルヌの『十五少年漂流記』, ゴールディングの『蠅の王』の4 つの作品を取り上げ, 「自然」の子どもの変遷を明らかにする. 4つの作品の子ども像を考察したうえで, 自明視されなくなった現代の子ども像・人間像が, どのように再び語られうるのかについて考察する.
著者
長嶺 宏作
出版者
日本比較教育学会
雑誌
比較教育学研究 (ISSN:09166785)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.29, pp.114-132, 2003-06-27 (Released:2011-01-27)

This paper considers the characteristics of the home schooling movement which rose to prominence in the United States during the 1980s. Home schooling consists of instruction and learning conducted in a family setting in place of attending at school. The numbers of ‘home schoolers’ have been increasing rapidly in recent years, and according to an estimate by P. M. Lines they have reached a total of between 1.5 million and 2million.The growth of home schooling may be explained in terms of two separate movements, both educational and social. Viewed in social terms encompassing political, cultural, and religious elements, it may be thought of as having received strong influences from the new conservatism and the new religious right. The new religious right became a powerful voice in the United States during the 1980s, and this was reflected in the development of home schooling at the time. On the other hand, home schooling also grew as part of an educational movement organized by people who sought an alternative to public education. Criticism of public education had become widespread since the 1960s, and education at home was seen as a means of avoiding exposure to a discredited system.