著者
小野 真道 長町 三生 松原 行宏 松島 加代子
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.243-250, 1990-10-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
11

本論文では, クライエントの心理状態を考慮し, 自然言語を用いて効果的なカウンセリングを行うシステムを提案する. カウンセリング理論において, クライエントの状態に適したカウンセリングを行うことは非常に重要である. そこで, システムにクライエントの状態を表現するクライエントモデルを導入する. そして, そのモデルの状態よりカウンセリングのタイプを表す最適なカウンセリング態度を判断し, 応答に反映させる. また, カウンセリング対象を交通問題に限定し, 交通に関するデータベースを作成することによりクライエントに的確な応答を与える.
著者
石原 恵子 石原 茂和 長町 三生 竹林 征三
出版者
日本感性工学会
雑誌
感性工学研究論文集 (ISSN:13461958)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.19-26, 2004-11-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
11
被引用文献数
1

The civil construction in a particular community should be given a name that appropriately reflects the climate and culture of the area (expressed as “fudo”in Japanese) where they are constructed, which will add social and culturalvalue to it. From the view of Fudo Engineering, the namer may well be required to have all the knowledge of the fudo of the area, however, it is not easy to acquire the adequate knowledge. Here, we will propose to use our newly developed computerized consultation system, which uses an electronic encyclopedia, to get the fudo information effectively. When the user inputs a name of the place, this system searches all the descriptions about it from the encyclopedia. The descriptive text includes the nature environment, origin, history and so on. Then, it automatically extracts the nouns and the adjectives from the text, and makes a word list semantically related to the each extracted word. The word list helps the user choose a word or coin a new word conceptually related to the community as a name for the construction
著者
石原 恵子 長町 三生 大崎 紘一 石原 茂和 辻 昭雄
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.9-16, 1998-02-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
14
被引用文献数
2 3

市販の色セロファンを使った75歳相当の透過率をもつ眼鏡を用いて, 高齢化に伴う眼の水晶体の黄変化を模擬体験し, 高齢者の視界が日常生活にどのような影響を及ぼしうるかを調査した. 食事の場面・買い物・道路で調査した結果, (1) 色が変わってみえるだけでなく, (2) 色による区別がつきにくくなる, (3) 液体など不定形のものが知覚しにくい, (4) 立体感や奥行き感が減少する, (5) 光るものがみづらい, ことがわかつた. 具体的には, 食品の鮮度を誤認したり飲み物の種類や量がわかりにくい, 商品の区別が困難, 段差への対処が遅れるなどの生活上の困難があげられた. 色紙を用いた実際の高齢者による色の同異判断実験では, 黄と白, 青と緑, 濃青と黒, 紫と濃赤という, シミュレーションで誤認しそうな色の組み合わせに対して同じように誤認する高齢者がいることが確認され, ヒアリングでもシミュレーションであげられた困難に関連する事柄があげられた.
著者
長町 三生
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.49, no.9, pp.638-644, 1993-09-01 (Released:2017-06-02)
参考文献数
7
被引用文献数
1
著者
石原 恵子 石原 茂和 長町 三生 竹林 征三
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
感性工学研究論文集 (ISSN:13461958)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.19-26, 2004
被引用文献数
1

The civil construction in a particular community should be given a name that appropriately reflects the climate and culture of the area (expressed as "fudo"in Japanese) where they are constructed, which will add social and culturalvalue to it. From the view of Fudo Engineering, the namer may well be required to have all the knowledge of the fudo of the area, however, it is not easy to acquire the adequate knowledge. Here, we will propose to use our newly developed computerized consultation system, which uses an electronic encyclopedia, to get the fudo information effectively. When the user inputs a name of the place, this system searches all the descriptions about it from the encyclopedia. The descriptive text includes the nature environment, origin, history and so on. Then, it automatically extracts the nouns and the adjectives from the text, and makes a word list semantically related to the each extracted word. The word list helps the user choose a word or coin a new word conceptually related to the community as a name for the construction
著者
石原 茂和 石原 恵子 長町 三生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.82, no.1, pp.179-189, 1999-01-25
被引用文献数
6

感性工学では評価対象について質問紙を用いて, 被験者による評価実験を行う. この評価実験で得られるのは数十の言葉による多次元データである. 重回帰ベースの多変量解析では大量のサンプル数が必要となり, 現実の実験・分析ともに難しい点があった. 本論文では, 次元数に対して比較的少数しか現実には得ることのできない感性評価データを解析することを目的として, 自己組織化ニューラルネットワークの学習則を改良し, これを組み合わせることによって階層的クラスタ分析を行う方法であるarboARTを考案した. この方法では一般的な階層的クラスタリング手法に比べると, より少ない計算量で評価対象を感性評定値に従って階層的に分類することができる. また同時に, クラスタのプロトタイプがら, 感性と評価対象との関係を得ることができる. 実際の感性評価実験データを分析した結果, その分類能力は一般的な階層的クラスタリング法と同等であり, 他の多変量解析手法の結果とも共通性があった. 手法の汎用性を検討するために, 標準テストデータを用いて誤分類数と誤差を計測した結果, 良好な結果が得られた.

2 0 0 0 OA 感性工学とは

著者
長町 三生
出版者
The Society of Fiber Science and Technology, Japan
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.50, no.8, pp.P468-P472, 1994-08-10 (Released:2008-11-28)
参考文献数
5
被引用文献数
4 11
著者
石原 恵子 石原 茂和 長町 三生
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.3_66-3_80, 1995 (Released:2008-10-03)
参考文献数
28

We describe a 3-D object recognition system from gray-scale images. It uses “subjective contours” as well as luminance edges (physical contours). In this paper, we suppose two kinds of subjective contours based on psychological and physiological findings: (1) Subjective contours that are automatically generated as by-products in the lower level processes of visual system. Alignment and proximity of physical contours and line ends promote generating such contours. The edge detection process involved in this kind of subjective contours are modeled by BCS neural network (Grossberg & Carpenter, 1985) in our system. (2) Subjective contours that represent a hypothesis of segmentation with volumes in the higher level process. The volumes have primitive shapes and they are components of object models. We used geons (Biederman, 1987) for describing object models. Higher level process groups both physical and subjective contours that are detected in the lower level process into the most probable geons, by found features such as line junctions and curvatures of lines. We describe the idea of recognition system that combines lower and higher level processes. We applied it to partially shaded images, arrangement of lines and partly degraded image.
著者
長町 三生 西野 達夫 石原 茂和 松原 行宏 土屋 敏夫
出版者
広島国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

研究内容は以下の3点となる。1.感性工学によるネーミングシステムの構築と応用デザインデータベースの構築の一環として,もののネーミングを支援するシステムを構築した。これは橋やトンネルなど土木建造物の命名を支援することが当初の目的である。風土に関する資料や百科事典での記述をシードとする。日本語の意味概念階層辞書をデータベースに用いて,階層の上下,同一階層内での類似概念を調べ,シードから発想をふくらませた名前を提案するシステムである。これについては,感性工学会論文誌に掲載した。2.感性工学の基礎的デザインデータベースの構築とJavaベースのシステムの作成感性工学データの分析結果をWebで共有できるようにするために,角の丸み,直方体の辺の比率(これはヒューマンインターフェイス学会論文誌に発表),自動車インテリア,ヘアトリートメント容器の分析結果をデータベースにした。さらに,Javaで缶ビールの感性工学システムを作成した。3.デザインコラボレーションの実験とコラボレーションプロセスの分析スウェーデンリンシェピン大学と広島国際大学の学生間で,缶ビールを題材としてデザインのコラボレーションを行ない,そのプロセスを分析した。上で挙げたデータベースを用い,電子掲示板システムによるスケッチやCGデータの共有と意見交換,インターネットビデオフォンを使ったリアルタイムコミュニケーションを用いた。コラボレーションのプロセスを分析した結果,次のことが分かった。A.感性工学システムを使って,デザインと感性との関係をつかむことにより,互いに一度もあったことのない被験者どうしでもデザインの意図が互いに誤解無くやりとりすることができた。感性工学システムをネットでつかうことにより,国際的なデザインプロセスが促進されることが分かった。B.単に感性工学システムにある知識を使うだけでなく,それを土台として発展的にデザインプロセスが進んだ。システムにあるデザインと感性の関係を無批判に使うのではなく(例:もっとふさわしい色は別にないのか,など),議論とアイディアを出しあうことで創造性を引き出す触媒として使用された。C.文化間の差を刺激として創造的な発展を見せた。日本ではあまりないが,北欧では飲料メーカーがさまざまな冬季スポーツを援助している。この意見のやりとりから,"スポーティ"な要素を加味するためのアイディアが双方から活発にだされ,統合されて試作品が完成した。
著者
土屋 敏夫 松原 行宏 長町 三生
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.6, pp.900-907, 1997-12-15 (Released:2017-09-25)
参考文献数
16
被引用文献数
1

対象事例に対して一般化された木構造を生成するために, ファジィ決定木の構造学習に遺伝的アルゴリズムを適用した決定木生成手法(FDTGA)を提案する.FDTGAは, (1)遺伝的アルゴリズムを決定木の構造学習に適用する, (2)決定木の構造を染色体へ間接的にコーディングする(3)学習中に複数の解を獲得可能であるなどの特徴を有している.したがって, 多くの属性で記述されるような複雑なデータに対してもコンパクトで精度の良いファジィ決定木を獲得できると考えられる.本論文では, 提案手法の概要とアルゴリズムの説明の後, 数値シミュレーションを行い, 対象事例に対する決定木の構造とファジィ分類ルールの獲得を試みる.獲得されたルールは他の手法によって得られたルールの結果と比較する.その結果において, 獲得された構造と推論ルールを対象事例との関連から考察し, 提案手法の有効性を示す.
著者
長町 三生
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.49, no.9, pp.638-644, 1993
参考文献数
7
被引用文献数
10
著者
石原 茂和 長町 三生
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.359-365, 1994-12-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
57
被引用文献数
1
著者
石原 恵子 長町 三生 大崎 紘一 石原 茂和 辻 昭雄
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.9-16, 1998
被引用文献数
3

市販の色セロファンを使った75歳相当の透過率をもつ眼鏡を用いて, 高齢化に伴う眼の水晶体の黄変化を模擬体験し, 高齢者の視界が日常生活にどのような影響を及ぼしうるかを調査した. 食事の場面・買い物・道路で調査した結果, (1) 色が変わってみえるだけでなく, (2) 色による区別がつきにくくなる, (3) 液体など不定形のものが知覚しにくい, (4) 立体感や奥行き感が減少する, (5) 光るものがみづらい, ことがわかつた. 具体的には, 食品の鮮度を誤認したり飲み物の種類や量がわかりにくい, 商品の区別が困難, 段差への対処が遅れるなどの生活上の困難があげられた. 色紙を用いた実際の高齢者による色の同異判断実験では, 黄と白, 青と緑, 濃青と黒, 紫と濃赤という, シミュレーションで誤認しそうな色の組み合わせに対して同じように誤認する高齢者がいることが確認され, ヒアリングでもシミュレーションであげられた困難に関連する事柄があげられた.