著者
北野 勝久 谷口 和成 酒井 道 高木 浩一 浪平 隆男 服部 邦彦
出版者
社団法人プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.19-28, 2008-01-25
被引用文献数
6

近頃の大気圧プラズマ生成技術の進展により,比較的容易,そして安価にプラズマ生成実験が行えるようになってきている.少し前までは,大学の研究室レベルでの研究内容だったが,ハンディー型のプラズマ源が開発され高校の理科教育にまで用いられるなど,大気圧プラズマ研究の裾野は着実に広がりつつある.また,印加電圧波形の制御法に工夫を凝らして,大気圧下で非平衡な低温プラズマを生成する技術も多方面から開発されており,低温プラズマの特徴を生かして熱プラズマでは不可能な高分子表面処理などの研究も精力的に進められている.本章では,簡易に大気圧プラズマを生成できる実施例をいくつか紹介しますが,読者のみなさまに大気圧プラズマに興味を持っていただき,"大気圧プラズマを点けてみよう"と思っていただけると幸いです.
著者
高木 浩志
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.236-240, 2013-03-01

高さ634mで電波塔として世界一となる東京スカイツリーは,多くの関係者の英知と技術の粋を集めて,様々な困難を克服しながら2012年2月29日に無事竣工し,5月22日にグランドオープンを迎えた。建設途中の建物が世間一般からこれほどの注目を集めたことは前例がない。着々と高くなっていくタワーを仰ぎ,今しか見ることができない姿としてその様子を熱心にカメラに収める人も多く,完成が近くなるにつれて,工事が終わってしまうことを惜しむ声すら聞かれるほどであった。オープン後も大変な話題となっているのはご承知の通りである。<BR>しかし,その建設にあたっては,これまでに無い高さに挑むということに加え,地震や強風,制約の厳しい敷地条件など,様々な技術的難題を解決する必要があった。安全性・効率・品質・工期などのあらゆる面で,従来の経験を確実に踏まえながらも,それを超える革新的な発想も盛り込みながら,一つ一つ課題を解決していくことが求められた。<BR>本稿では,大地震にも耐え,「巨大であること」と「精密であること」という対極にある二つの目標を両立し,誰も行ったことのない領域での工事を計画通りに進めることを可能にした様々な技術の紹介を通じて,日本のものづくりの総力を結集したこのプロジェクトの全貌を明らかにする。
著者
高木 浩志
出版者
紙パルプ技術協会
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.236-240, 2013-03-01

高さ634mで電波塔として世界一となる東京スカイツリーは,多くの関係者の英知と技術の粋を集めて,様々な困難を克服しながら2012年2月29日に無事竣工し,5月22日にグランドオープンを迎えた。建設途中の建物が世間一般からこれほどの注目を集めたことは前例がない。着々と高くなっていくタワーを仰ぎ,今しか見ることができない姿としてその様子を熱心にカメラに収める人も多く,完成が近くなるにつれて,工事が終わってしまうことを惜しむ声すら聞かれるほどであった。オープン後も大変な話題となっているのはご承知の通りである。<BR>しかし,その建設にあたっては,これまでに無い高さに挑むということに加え,地震や強風,制約の厳しい敷地条件など,様々な技術的難題を解決する必要があった。安全性・効率・品質・工期などのあらゆる面で,従来の経験を確実に踏まえながらも,それを超える革新的な発想も盛り込みながら,一つ一つ課題を解決していくことが求められた。<BR>本稿では,大地震にも耐え,「巨大であること」と「精密であること」という対極にある二つの目標を両立し,誰も行ったことのない領域での工事を計画通りに進めることを可能にした様々な技術の紹介を通じて,日本のものづくりの総力を結集したこのプロジェクトの全貌を明らかにする。
著者
高木 浩一
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. A, 基礎・材料・共通部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. A, A publication of Fundamentals and Materials Society (ISSN:03854205)
巻号頁・発行日
vol.130, no.10, pp.963-971, 2010-10-01
被引用文献数
15 6

Agricultural and food processing applications of pulsed power and plasma technologies are described in this paper. Repetitively operated compact pulsed power generators with a moderate peak power are developed for the agricultural and the food processing applications. These applications are mainly based on biological effects and can be categorized as germination control of plants such as <i>Basidiomycota</i> and <i>arabidopsis</i>; inactivation of bacteria in soil and liquid medium of hydroponics; extraction of juice from fruits and vegetables; decontamination of air and liquid, etc. Types of pulsed power that have biological effects are caused with gas discharges, water discharges, and electromagnetic fields. The discharges yield free radicals, UV radiation, intense electric field, and shock waves. Biologically based applications of pulsed power and plasma are performed by selecting the type that gives the target objects the adequate result from among these agents or byproducts. For instance, intense electric fields form pores on the cell membrane, which is called electroporation, or influence the nuclei. This paper mainly describes the application of the pulsed power for the germination control of <i>Basidiomycota</i> i.e. mushroom, inactivation of fungi in the soil and the liquid medium in hydroponics, and extraction of polyphenol from skins of grape.
著者
中野 優子 赤澤 昭一 中村 聡江 當時久保 正之 内田 優介 中村 弘毅 牛島 知之 高木 浩史
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.368-373, 2013 (Released:2013-07-09)
参考文献数
12

症例は78歳男性.平成2年に2型糖尿病を発症しメトフォルミンにて内服加療を開始した.平成21年10月頃より,HbA1cの上昇を認め,α-GI投与を開始し,1年後より,腹部膨満感,放屁,軟便と便秘を繰り返すようになった.平成23年3月に臍上部の激痛のため,当院受診した.腹部単純X線検査で大腸の拡張を,腹部CT検査で樹枝状陰影を示す門脈ガスを認めた.α-GI投与による門脈ガス血症(HPVG)と診断し,ボグリボースの内服中止・絶食とし保存的治療を行い,2日後の腹部CT検査で門脈ガスは完全に消失した.本症例ではα-GIの中止によりすみやかにHPVGは消退したが,腸管壊死を伴う場合死亡率はきわめて高率である.HPVGは,腸管粘膜に何らかの損傷があり,ガスなどの貯留などにより腸管内圧が上昇し発症すると考えられる.α-GIの副作用と類似した消化器症状が再出現し,繰り返す場合は,HPVGも念頭に置き,注意深い観察が必要である.
著者
高木 浩一 山口 利幸 岸本 昇
出版者
和歌山工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

梅干しの調味廃液の有効利用を図るために、(1)調味廃液中のグルタミン酸,クエン酸などの有効成分の分離回収、(2)調味廃液に含まれる糖およびクエン酸を用いたムメフラールの合成法の確立、(3)調味廃液中の色素を用いた色素増感型太陽電池の作製に関する研究を実施した。その結果、(1)選択的回収法に関する知見を得た、(2)調味廃液からマイクロ波を用いた反応で5-ヒドロキシメチル-2-フルフラールの合成に成功した、(3)太陽電池を作製し、発電を確認した。
著者
加藤 邦庸 高木 浩一
出版者
岩手大学地域連携推進センター
雑誌
岩手大学生涯学習論集
巻号頁・発行日
vol.5, pp.48-68, 2009-03-01 (Released:2016-05-17)

「ロボット大会」をものづくり教育などに活用する動きは、ますます広がっている。代表的なものとして、NHKで放送されている「高専ロボコン」(1) がある。テレビ番組で継続して放送され注目を浴びる理由として、ロボットに対して興味を持っている人が多いことや日本において、ものづくり教育の必要性が高まっていることがある。また、ロボットをターゲットとした大会はこの他にもいくつかあり、参加資格は大会にもよるが子どもからお年寄りまで幅広く対応しており、比較的解放的なものとなっている。これらのことから、「ロボット大会」をターゲットとすれば、成果が目に見えて理解しやすいため、学生も興味を持って取り組み、ものづくり教育のいい教材となる。加えて大会優勝という明確な目標があることから比較的良好な教材になると考え、本稿で述べるロボット大会参加へ向けた取り組みを行った。
著者
中山 一郎 天野 文雄 上畠 力 河内 厚郎 小島 美子 小林 範子 杉藤 美代子 高木 浩志 柳田 益造
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.14, pp.93-100, 1998-02-13

本稿は、筆者らが遂行している、日本語の歌唱表現法に関する学際的研究の紹介である。日本語を洋楽的唱法で歌唱する場合、日本語としてのニュアンスや自然さが失われ、"何を言っているのか解らない"という深刻な事態を招いている。その克服には、古来、日本語の扱いに工夫を重ねて発展してきた伝統芸能(広義の邦楽)との歌唱表現法の比較が不可欠であると考えられるが、そのための方法論すら無い現状である。本研究は、共通の歌詞を、多数の人間国宝を含む、各ジャンルにおける最高クラスの演者に"歌い分け"を行わせ、得られた高品質の音声試料を音響分析することにより、邦楽と洋楽における歌唱表現法の普遍的な差異、及び同一性を科学的に明らかにすることを目的とする。本稿では、研究の具体的な方法論、予想される結果、及び研究の展望について述べる。This article is the review of the interdisciplinary study, having been performed, on a comparison of vocal expressions in Japanese traditional and western classical-style singing, using a common verse. When the Japanese language is sung in western classical-style, the natural qualities and nuances are frequently lost and the lyrics may be difficult to comprehend. In order to resolve the problems, an important first step would be to examine Japanese traditional singing, with its rich linguistic historical and cultural base, and then compare it to western-style vocalization. In the present study performed, a common verse is sung by a number of professional artists, through which the acoustic features of vocal expression in various traditional Japanese arts will be elucidated and compared to a western approach.
著者
中山 一郎 天野 文雄 上畠 力 河内 厚郎 小島 美子 小林 範子 杉藤 美代子 高木 浩志 柳田 益造
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.97, no.561, pp.47-54, 1998-02-20
被引用文献数
2

本稿は、筆者らが遂行している、日本語の歌唱表現法に関する学際的研究の紹介である。日本語を洋楽的唱法で歌唱する場合、日本語としてのニュアンスや自然さが失われ、"何を言っているのか解らない"という深刻な事態を招いている。その克服には、古来、日本話の扱いに工夫を重ねて発展してきた伝統芸能(広義の邦楽)との歌唱表現法の比較が不可欠であると考えられるが、そのための方法論すら無い現状である。本研究は、共通の歌詞を、多数の人間国宝を含む、各ジャンルにおける最高クラスの演者に"歌い分け"を行わせ、得られた高品質の音声試料を音響分析することにより、邦楽と洋楽における歌唱表現法の普遍的な差異、及び同一性を科学的に明らかにすることを目的とする。本稿では、研究の具体的な方法論、予想される結果、及び研究の展望について述べる。
著者
水野 智士 高木 浩吉 小暮 悟 伊藤 敏彦 甲斐 充彦 小西 達裕 伊東 幸宏
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.12, pp.77-82, 2005-02-05
被引用文献数
5

近年の音声認識、言語理解技術、及びコンピュータ性能の向上によって、音声を用いるインタフェースやタスク指向型の対話システムが利用されるようになってきた。そんな中で、より一般的にシステムが利用されるようになるには、より頑健な言語理解が必要となる。本稿では、より頑健な意味理解を実現するために、音声認識信頼と対話履歴を利用して、ユーザ発話意図の推定を行う手法について記述する。本研究では、言語理解の頑健さを向上させるために、対話履歴において、県名や市町村名など、どのカテゴリについての発話がされたのかを識別する。その識別結果と、認識結果のn-bestを利用して言語理解結果を生成する。これを実現する場合、カテゴリ識別の精度がそのまま言語理解精度に影響する。そこで、ユーザの発話意図を推定することで、カテゴリ識別精度の向上を図り言語理解精度向上を目指した。評価実験を行い、音声認識の1-bestをそのまま利用する言語理解手法よりも提案手法のほうが、言語理解精度が高くなることを示した。The spoken dialogue interface and the task oriented dialogue system has come to be used by improving the speech recognition, the language understanding technologies, and the computer performance. We need a more robust language understanding for the system to come to be used more generally. Our paper deals with speech intent presumption method using the confidence score of speech recognition and dialogue history for robust meaning understanding. This language understanding results are generated by using the speech recognition results (n-best) and the identification results. Thus, the accuracy of the category identification influences the language understanding accuracy. Then, we used the presumption of user's speech intention in order to improve the language understanding accuracy. As the result of evaluation experiment, we show that the language understanding performance used our proposed method is higher than the language understanding method which simply gives priority to the first hypothesis of a n-best.
著者
高木浩光
雑誌
Internet Week
巻号頁・発行日
2002
被引用文献数
1 1