著者
高木 浩光
出版者
情報法制学会
雑誌
情報法制研究 (ISSN:24330264)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.78-102, 2020

The discussions made in the revision of the Act on the Protection of Personal Information in 2015 revealed the issues that could not be achieved with the amendment, and highlighted that a number of unresolved problems remain in current legislation. One of the issues that could not be achieved is that it was not realized despite being understood that it was necessary to include individual behavioral data recorded with device identifier as the subject of protection under the Act. And the unresolved problem with current legislation is, for example, that the interpretation of the sentence "can be easily matched with other information" in the definition of personal information has not been clarified. This series of papers attempts to propose a direction to solve the remaining issues for the next revision of the Act. Specifically, by focusing on the difference between "personal information" and "personal data", by clarifying the difference in interpretation between the sentence "can be easily matched with" and "can be matched with", we aim to unify only the provision on "personal information file" in the private sector and the public sector.
著者
高木 浩光 有田 隆也 曽和 将容
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.32, no.12, pp.1583-1592, 1991-12-15
被引用文献数
7

並列計算機において高い性能を得るためには 高速な命令実行順序制御機構の開発が重要である本論文では単純なハードウェアによって構成できる 命令のプロセッサ割り当てをコンパイル時に決定する静的順序制御方式について議論する従来の単純なハードウェアによる静的順序制御機構としてバリア型同期が挙げられるバリア型同期機構は構成が単純なため高速な制御が可能であるが すべてのプロセッサが一斉に待ち合わせを行うという同期の性質上 本質的に不要な待ちが生ずるという欠点を持つ本論文では 静的順序制御方式による実行を並列コントロールフローモデルによって抽象化し その特性を示すとともに その特性を利用することによってはじめて可能となる 単純で かつ 不要な待ちを生じない静的順序制御機構を提案する提案する制御機構は一般化静的順序制御機構と呼び プログラムカウンタのほかに それと同程度に単純なカウンタを任意のプロセッサ間に設け これらを協調的に動作させることによって実現される
著者
高木 浩光
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. ARC,計算機アーキテクチャ研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.120, pp.31-36, 1996-10-31
参考文献数
17

細粒度並列処理においてオブジェクトコードの最適化は避けることのできないものである。最適化の対象としては命令パイプラインの最適化、レジスタ割り当ての最適化、機能ユニットへの割り当てと実行順序の最適化、通信スケジュールの最適化、同期スケジュールの最適化、各命令について投機実行をさせるべきか否かの最適化、条件実行すべきか/分岐すべきかの最適化、などがあり、これらは互いに複雑に影響しあっていてもはや発見的な手法の積み重ねによる経験によってしか解決は困難である。今こそこれらを統一的に同じ条件の下で評価するための枠組が必要である。本稿ではこのような細粒度最適化方式研究のためのオープンな評価システムについてその概略を紹介する。
著者
高木 浩光
出版者
情報法制学会
雑誌
情報法制研究 (ISSN:24330264)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.88-99, 2017

<br> The discussions made in the revision of the Act on the Protection of Personal Information in 2015 revealed the issues that could not be achieved with the amendment, and highlighted that a number of unresolved problems remain in current legislation. One of the issues that could not be achieved is that it was not realized despite being understood that it was necessary to include individual behavioral data recorded with device identifier as the subject of protection under the Act. And the unresolved problem with current legislation is, for example, that the interpretation of the sentence " can be easily matched with other information " in the definition of personal information has not been clarified.<br> This series of papers attempts to propose a direction to solve the remaining issues for the next revision of the Act. Specifically, by focusing on the difference between " personal information" and " personal data " , by clarifying the difference in interpretation between the sentence " can be easily matched with " and " can be matched with " , we aim to unify only the provision on " personal information file " in the private sector and the public sector.<br> The following Part I, unresolved issues are listed, and what is the problem with each issue is shown.
著者
高木 浩光 山口 利恵 渡辺 創
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:00221260)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.171-184, 2013
被引用文献数
14

日本政府は、「社会保障と税の番号制度」の創設を進めており、法整備に続いて、番号連携機能を備えた「情報連携基盤」の構築を計画している。本稿執筆時点で「情報連携基盤」の技術設計は案が公表されているものの未決定の段階であり、設計案に対しては「符号の存在意義が不明確」といった指摘もある。本稿では、「情報連携基盤」の番号連携機能の技術方式について再検討し、従来方式より合理的な設計の別案を提案し、プライバシー保護と情報セキュリティ技術の観点から従来方式と比較検討する。
著者
中田 秀基 高木 浩光 松岡 聡 長嶋 雲兵 佐藤三久 関口 智嗣
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.1818-1826, 1998-06-15
参考文献数
7
被引用文献数
4

ローカルなネットワーク上でのメッセージパッシングライブラリを用いた分散並列計算はすでに広く行われている.しかし,ネットワークの高速化によって現実的になりつつある広域ネットワーク上での分散並列計算については,ソフトウェアの枠組みがいまだ十分に整備されていない,我々は,広域分散並列計算に適した分散計算の枠組みとして「Ninf」を提案している.Ninfは広域分散環境でのマクロデータフローによる並列実行を支援するシステムで,広域での動的負荷分散とスケジューリングを特徴とする.メッセージパッシングライブラリを用いた手法と比較して,(1)広域ネットワークに適した通信パターンを用いる,(2)ユーザにとってプログラミングが容易でかつ再利用性が高い,(3)既存のライブラリの再利用が容易,(4)ネットワーク上の資源の利用が可能,といった特長を持つ.Distributed computing using message passing libraries in a LAN(Local Area Network) environment is already accepted as an effective supercomputing methodology.On the other hand,although distributed computing in WAN(Wide Area Network) environment is becoming practical due to recent development of high-speed network facilities,software framework for supercomputing in WAN is yet to be established.We propose 'Ninf',a distributed computing framework for globally distributed computing environment.Ninf enables parallel computing in WAN based on the macro dataflow model,and facilitates automatic dynamic load distribution and scheduling.Ninf has the following advantages over using existing message passing libraries in WAN supercomputing:(1) communication protocol suited for globally distributed environment,(2) ease of programming (3) reuse of existing libraries,(4) integration with existing data resources on the Internet.
著者
金岡 弘記 高木 浩光 有田 隆也 川口 喜三男
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.121-122, 1994-03-07

VLIWプロセッサの問題点として、コード量が増加することと実行時間変動に対して弱いということが挙げられる。それらに対する解決手段として規定型再構成と適応型再構成を用いた、V++プロセッサアーキテクチャを我々は提案している。V++では、この2つの再構成の効果的な融合が重要となる。本稿では、適応型再構成のための同期方式として重複可能バリア同期を用いた場合について、ソフトウェアパイプライニングと同様の効果をコード量を増加させないで実現する方法、基本ブロックの境界における同期タグを実現する方法、及び基本ブロックの境界における投機的実行の実現の方法について述べる。
著者
高木 浩光
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.636-642, 2005-06-15

インターネットを利用した通信販売や金融取引、行政機関への電子申請などのシステムがWebアプリケーションとして構築されることが多くなってきた。Webアプリケーションにはさまざまな種類の脆弱性があり、社会で実運用に供されているものにも数多く存在すると考えられている。本稿では、そのような状況が生じている背景、およびその対策が近年特に重要とされるに至った理由について整理した後、主にログイン機能に関する脆弱性についてその類型を示す。
著者
有田 隆也 伊藤 広明 高木 浩光 曽和 将容
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.145-146, 1990-09-04

細粒度の並列度を効率的に抽出するプロセッサアーキテクチャとして、我々はPNプロセッサを提案し、開発を進めている。PNプロセッサには、1)命令の種類に応じたプロセッサの機能分割、2)シンプルで高速な命令実行順序制御方式の採用、などの特徴がある。プロトタイプモデルでは、プロセッサの処理を、1)転送、2)演算、3)フロー制御(分岐)、の3つに分割して、スカラ処理を細粒度並列実行化している。本稿では、シミュレーションに基づき、上記の特徴について評価する。
著者
中山 一郎 天野 文雄 上畠 力 河内 厚郎 小島 美子 小林 範子 杉藤 美代子 高木 浩志 柳田 益造
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.14(1997-MUS-024), pp.93-100, 1998-02-13

本稿は、筆者らが遂行している、日本語の歌唱表現法に関する学際的研究の紹介である。日本語を洋楽的唱法で歌唱する場合、日本語としてのニュアンスや自然さが失われ、"何を言っているのか解らない"という深刻な事態を招いている。その克服には、古来、日本語の扱いに工夫を重ねて発展してきた伝統芸能(広義の邦楽)との歌唱表現法の比較が不可欠であると考えられるが、そのための方法論すら無い現状である。本研究は、共通の歌詞を、多数の人間国宝を含む、各ジャンルにおける最高クラスの演者に"歌い分け"を行わせ、得られた高品質の音声試料を音響分析することにより、邦楽と洋楽における歌唱表現法の普遍的な差異、及び同一性を科学的に明らかにすることを目的とする。本稿では、研究の具体的な方法論、予想される結果、及び研究の展望について述べる。
著者
鈴木 智一 Muaffaq Achmad Jani 工藤 昭一 高木 浩一 加藤 昭二 藤原 民也
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌A(基礎・材料・共通部門誌) (ISSN:03854205)
巻号頁・発行日
vol.119, no.1, pp.13-18, 1999-01-01 (Released:2008-07-15)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

Analysis of NOx removal by a discharge plasma is made with an equivalent circuit. The used NOx reduction system consists of a neon transformer and a plasma reactor based on a dielectric barrier discharge. Impedance of the neon transformer has been determined experimentally, The equivalent circuit based on a series connection of two capacitors is used for the plasma reactor. The capacitances are obtained from experimental V-Q Lissajous diagram. Comparison with experimental data of consumed energy and the dependence of NO removal on gap length is successfully done.
著者
高木 浩 有田 重明 マテオ ルン・ジー
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.152-158, 1987-04-05

オオムギ地上部からのメタノール抽出物の塩基性画分について, TLC(n-ブタノール:酢酸:水=4 :1 : 2)を行うと, いくつかのエールリッヒ試薬に反応するスポットが検出された. 亜鉛欠除区から得られたスポット1は標準トリプタミンと同じRf値を示した. TLCにより精製されたスポット1は, 紫外部吸収スペクトル法, 電気泳動法, GC-MSによりトリプタミンの定量は, ガスクロマトグラムのピーク面積から算出する方法で行った. 亜鉛欠乏の症状が進んだオオムギの地上部には, 大量のトリプタミンが存在した. (11.3μg/新鮮重g). 対照区では0.8μg/新鮮重gであった. 明らかな欠乏症状が認められた窒素, リン, カリウム欠除区のトリプタミン含量は, それぞれ, 2.1, 2.8, 1.7で, 対照区に比較して高い値が得られた. カルシウム, マグネシウム, 鉄欠除区では, それぞれ, 0.5, 0.6, 0.5で対照区よりも低い値であった. イオウ欠除区のトリプタミン含量は, 5.7と各種要素欠除区のうちでは, 亜鉛欠除区についで高い値を示した. なお, NK_4-N区のトリプタミン含量も4.5と高い値であった. (単位はそれぞれμg/新鮮重g).
著者
長洲 南海男 伊佐 公男 今村 哲史 熊野 善介 山下 宏文 山崎 貞登 新田 義孝 杉山 憲一郎 畑中 敏伸 八田 章光 島崎 洋一 高木 浩一 藤本 登 滝山 桂子 安藤 雅之 出口 憲 大高 泉 内ノ倉 真吾 丹沢 哲郎 佐藤 修 尾崎 誠
出版者
常葉学園大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

英、仏、米国、オーストラリアでのエネルギー環境教育調査により独立教科はないが、ESDとして積極的に取り組んでいた。日本国内のエネルギー環境教育実践校のデータベース研究により意思決定の教育実践は少なかった。理工学系、教科教育等の多様な研究分担者等によりエネルギー環境リテラシー育成のカリキュラム構築の基本的枠組が、次の2点の合意形成を得た。エネルギー環境リテラシー育成のカリキュラムフレームワークの目標と内容の二次元マトリックスと重層構造図である。
著者
勝木 淳 高木 浩一 浪平 隆男
出版者
社団法人プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.87, no.4, pp.268-275, 2011-04-25
被引用文献数
12

パルスパワーは,宇宙,慣性核融合,超高エネルギー密度物性研究などの大型科学研究とともに発展してきた.最近では,小型化や高繰り返し化などの電源技術の飛躍的発展によって,光源,環境,医療,食品,農業など,身近なところで利用されつつある.パルスパワー技術入門の最終回となる今回は,パルスパワーの利用形態を述べ,いくつかの特徴的な応用を挙げその概略を述べる.