著者
永谷 圭司 大木 健 Britton Nathan 佐藤 毅一 野寄 敬博 高橋 悠輔 山内 元貴 秋山 健 吉田 和哉
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.121-129, 2012-06-25

火山噴火時には,その噴火の規模によって定められる危険区域に人が立ち入ることはできない。そのため,噴火予測や住民の避難計画の策定を目指した遠隔操作型の不整地移動探査ロボットによる火山定点観察,移動観察の実現が求められている。ただし,これを実現するためには,不整地環境における高い走行性能,高い位置推定精度,遠隔操作のための長距離通信,長時間活動を支えるための電源といった,様々な技術課題が存在する.これらの課題は,月・惑星における移動探査を行う探査ローバーの技術課題にオーバーラップする部分が少なくない.そこで,本研究では,不整地軟弱土壌における走行性能ならびに,不整地環境におけるロボットの高精度な自己位置推定の実現を目指し,車輪型/クローラ型不整地移動ロボット4台の走行試験を,伊豆大島裏砂漠ならびに,三原山で実施した.本稿では,各走行試験の概要ならびにロボットを紹介すると共に,火山観察ならびに月・惑星探査ロボットに今後必要となる技術課題について考察する.
著者
高橋 悠子 中村 任 守屋 友加 白木 孝 林 伸英 熊谷 俊一 岡村 昇 八木 麻理子 竹島 泰弘 松尾 雅文 栄田 敏之 奥村 勝彦
出版者
日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.11, pp.1111-1116, 2006-11-10
参考文献数
23

Recently, high dose gentamicin (GM) has started to be used for the treatment of Duchenne muscular dystrophy (DMD). Previously, since the intravenous infusion of GM for 1h once a week at a dose of 7.5mg/kg/day had caused no significant adverse events in a course of therapy lasting 6 months, we decided to try conducting such therapy for four courses in the present study. We continuously assessed renal function by monitoring serum creatinine, serum cystatin C (Cys-C), serum urea nitrogen (BUN), urinary β_2-microglobulin and urinary N-acetyl-β-D-glucosaminidase (NAG) activity. Serum creatinine levels were found to be much lower than the normal range, while, at 0.65 to 0.78μg/mL, serum Cys-C levels, were within the normal range and so was BUN, suggesting that the glomerular filtration rate in the DMD patients receiving GM therapy was being maintained in the normal range. Therapeutic drug monitoring of GM indicated that it was being rapidly eliminated from the systemic circulation though a slight elevation of urinary NAG activity in 1 patient indicated the possibility of impaired renal proximal tubules. It will thus be necessary to optimize our patient management strategy.
著者
松岡 心平 天野 文雄 磯田 道史 小川 剛生 落合 博志 高桑 いづみ 高橋 悠介 竹本 幹生 橋本 朝生 姫野 敦子 宮本 圭造 山中 玲子 横山 太郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、観世文庫が所蔵する貴重な能楽関係文献資料の調査・整理・保存・公開によって、今後の能楽研究の発展の基礎を築いた。資料はマイクロフィルムに撮影・保存したうえで、これをデジタル画像化し、文献調査に基づく書誌情報と統合してデータベース化した。これはデジタルアーカイブとしてWeb上に公開され、資料が世界中から検索・閲覧可能になった。さらに「観世家のアーカイブ展」の開催を通じて、研究によって得られた知見の普及をはかった。
著者
宮本 圭造 伊海 孝充 高橋 悠介 石井 倫子 山中 玲子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

能楽を伝える最も古い家系である金春家伝来の文書は、能楽資料の宝庫である。今回の研究プロジェクトでは、同文書を総合的な観点から研究するために、金春家旧伝文書の中核を占める般若窟文庫の文書目録をデータ化するとともに、約二千点に及ぶ文書資料のデジタル撮影を行った。これらの成果に基づき、般若窟文庫のほぼ全ての文書の検索と、ウェブ上での画像閲覧が可能な「金春家旧伝文書デジタルアーカイブ」を作成した。また、関連文書の調査として、秋田家文書の秋田城介関連能楽伝書、毛利博物館蔵能楽伝書、吉川広家旧蔵笛伝書などの調査を行った。
著者
松岡 心平 天野 文雄 磯田 道史 小川 剛生 落合 博志 小林 健二 高桑 いづみ 高橋 悠介 橋本 朝生 宮本 圭造 山中 玲子 横山 太郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

観世文庫の能楽関係資料は、質・量ともに能楽に関する最重要の資料群である。本研究では、これらの資料の調査・研究に基づき、インターネット上で画像と解題を公開するデジタル・アーカイブ「観世アーカイブ」を拡充させると共に、これを活用して、近世能楽史の研究を大きく進めた。特に、15世観世大夫元章(1722~74)の能楽改革に関する研究に重点を置き、観世元章に関する用語集と関係書目、年譜をまとめ、刊行した他、元章による注釈の書入れが顕著な謡本『爐雪集』の翻刻と検討を行った。さらに、観世文庫に世阿弥自筆能本が残る「阿古屋松」の復曲を行い、観世文庫資料の展覧会でも研究成果を公開した。