著者
岸本 貴之 高橋 治久 堀田 一弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.2, pp.27-32, 2009-01-15

本稿では,日本語形態素解析の精度を,条件付確率場 (CRF) による係り受け解析を用いて,改善する方法を提案する.従来の確率モデルによる形態素解析は,一般的に,1 個または 2 個前までの単語の品詞情報の相関関係によって,最適な候補を絞り込むというやり方を行っていた.しかし,それだけでは解析できない事例が存在しており,もっと広い範囲での単語の相関や,構文関係などを考慮に入れたモデルを考える必要がある.本稿では,形態素解析結果の候補に対し,係り受け解析を行い,その尤度を最大にする形態素解析結果により係り受け解析を選択する方法が,精度改善に有効であることを,従来法との比較実験により示す.This paper presents a method of improving Japanese morphological analysis via Conditional Random Fields (CRFs) using the dependency analysis. Many existing probabilistic methods select a correct tokens by the correlation analysis between adjoining words and their part-of-speech. However, some instances cannot be correctly analyzed only with the correlation between adjoining words. In order to improve the accuracy, it would be needed to take into account correlation of words in wider range as well as syntactical features. We show that maximizing the likelihood of the dependency analysis for candidates of correct tokens improves the accuracy by computer experiments.
著者
松尾 秀邦 高橋 治郎 鹿島 愛彦
出版者
愛媛大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

本研究によって新知見とすべき事項は下記の五項目である.1.岩湧寺植物群(Iwakiji Flora):伊藤大一(1986)により発見された. この化石植物群は白亜紀後期の植物群としては珍しい落葉樹林相を示す.2.Archaeojostera属について:郡場・三木(1931, 1958)によって新属とされた被子植物化石である. 一部の人々によって生痕化石説が唱えられているが, この化石の大半は植物化石である. しかし, 一部には生痕化石の疑いの残る部分もあって今後の研究が望まれる化石の一つである.3.鮮新世火成活動による変質:この現象は和泉砂岩層群の分布域の西端部で観察される. 鮮新世火成活動(主に含黒雲母安土岩, 石英安山岩など)によって, この地層の基部に近かい礫岩及び砂岩層が侵され, その硬度を増し, 割栗石その他の石材として採石されている.4.和泉砂岩層群の西端域について:この層群の地層の分布の西端部は愛媛県長浜町青島とされているが, その分布は対岸の大分県臼杵市近効大野川流域まで拡がる可能性がある. 化石こそ少ないが, 岩相の酷似が極め手となる. 今後の研究が望まれる.5.和泉砂岩層群の堆積構造について:これらの地層が堆積した後, 中央構造線を形成した地殻運動によって, 東西の曳きずりが働き, 南北性断層が発達している. これらの断層に区切られた6区の地域では, それぞれ東に落ちる向斜構造が認められる. この構造については, 和泉山脈西端部において松尾(1949)が始めて提唱し, それ以来幾多の研究者によって解明が試みられているが, 未だに説明できない構造の一つである.
著者
顧 漢忠 高橋 治久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング
巻号頁・発行日
vol.95, no.346, pp.63-70, 1995-10-28

本論文では、概念学習における学習曲線を評価するために仮説検定不等式を直接適用する近似手法を導入し、学習アルゴリズムの学習曲線の解析を行う。このため、最悪ではないが、Gibbs学習アルゴリズムよりも汎化性能において劣り、しかもoverfitting問題に関する評価に適するill-posed学習アルゴリズムを導入し、解析を行う。本文における学習曲線の上界の評価においてはVC次元ではなく、ネットワーク上でのパラメーター数以下の値を持つ係数(Regular Interpolation Dimension)が現れる。このためVC理論よりも良い上界となり、しかも、統計物理的な手法よりも一般的な結果が得られる。
著者
富田 悦次 高橋 治久 西野 哲朗 若月 光夫 垂井 淳
出版者
電気通信大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

最大クリークを抽出する新しいアルゴリズムMCSを開発し,格段に高速であることを明らかにした.これにより,従来では100日以上かかっても解けなかった幾つかの問題を100秒以内で解くことに成功した.最大クリーク問題が多項式時間的に可解となる基本的結果も確立した.また,最大クリーク抽出アルゴリズムがハイパーグラフにおいても効率的に稼働する様に拡張した.更に,これらのアルゴリズムをデータマイニングなどの実問題に応用して有効な結果を得た.
著者
佐藤 明子 高橋 治 菊地 洋一 村上 祐
出版者
日本理科教育学会
雑誌
理科教育学研究 (ISSN:13452614)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.21-27, 2006-01-31
被引用文献数
8

原子の構造やイオンを初めて学習するのは何歳で,どのようなレベルの内容を学習しているか,海外の教科書の比較研究を行った。調査した教科書は英国,フランス,ドイツ,イタリア,スロバキア,インド,中国,台湾,インドネシア,アメリカの計10か国の中学のものである。その結果,内容のレベルは国によって様々であるが,原子の構造やイオンは13〜14歳で初めて学習する国が多いことがわかった。そして,多くの場合,イオンは基本粒子として,原子の構造の直後に学習されている。また,周期表もほとんどの国で13〜14歳で扱われ,原子の構造,イオンの学習に活かされていることもわかった。原子の構造,イオンは,中学段階の学習で大きな役割を果たし,この段階でそれらを学習することが適切であることがわかる。