著者
道 健一 山下 夕香里 片岡 竜太 中村 篤 高橋 浩二 斎藤 健一 IMAI Satoko 山下 夕香理 今井 智子
出版者
昭和大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1988

臨床応用可能な開鼻声の定量的評価法を確立するために、口蓋裂あるいは先天性鼻咽腔閉鎖不全症による開鼻声患者18例と健常人17例の発声した母音/i/にケプストラム分析を行い、得られたスペクトルエンベロ-プに1/3オクタ-ブ分析を加え、開鼻声の周波数特性を求めた。次に20人の聴取者による開鼻声の聴覚心理実験を行い、得られた主観評価量と周波数特性を表わす物理量の関連を検討したところ次の結果が得られた。1 健常音声と比較した開鼻声のスペクトルエンベロ-プの特徴は第1、第2フォルマント間のレベルの上昇と、第2、第3フォルマントを含む帯域のレベルの低下であった。2 開鼻声の聴覚心理実験を行い得られた5段階評価値を因子分析したところ、開鼻声を表現する2次元心理空間上に2つの因子が存在し、第1因子は全聴取者に共通した聴覚心理上の因子であり、第2因子は聴取者間の個人差を表わす因子であると考えられた。そのうち第1因子を主観評価量とした。3 開鼻声の主観評価量とスペクトルエンベロ-プの1/3オクタ-ブ分析から得られた物理量の相関を検討したところ、第1フォルマントの含まれる帯域から2/3〜4/3オクタ-ブ帯域の平均レベル(物理評価量L1)および9/3〜11/3オクタ-ブの帯域の平均レベル(物理評価量L2)と主観評価量に高い相関が認められた。
著者
八田 一郎 高橋 浩 加藤 知 大木 和夫 松岡 審爾
出版者
名古屋大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1990

この研究は、リン脂質膜を中心として形成される分子集合体に対する詳細な構造解析を行うことによって、生体膜がとる基本構造を明らかにすることを目標に進められた。その1つとして、リン脂質で現われるリップル構造についての研究が進められた。これはリン脂質が自発的にとるメゾスコピックな構造で、リン脂質の形態形成機構を考察する上で重要な構造であると位置付けられる。ジパルミトイルホスファチジルコリン膜において、正常周期のリップル構造に対して2倍周期のリップル構造が出現することがあるが、それが準安定相の構造であることを示し、また、それが出現する条件を明らかにした。リン脂質・コレステロール系においては、変調されたリップル構造をとるが、その温度依存性をリン脂質膜の正常周期のリップル構造の温度変化と関連において理解できることを示した。不飽和炭化水素鎖をもつリン脂質とコレステロールの系において、その相図に着目して実験を行った結果、飽和炭化水素鎖の場合とよく似ており、この相図はリン脂質とコレステロールの間で普遍的に現われるものであることが判った。リン脂質・アルコール系で現われるインターディジテイテッド構造について、各種のリン脂質とアルコールの組合せに対して系統的にX線回折実験を行うことによって、膜中のアルコール分子の存在様式を明らかにした。ジラウロイルホスファチジルコリンにおいて、2つの液晶相があることを発見し、新しい相は従来報告されている液晶相の低温側にあり、より炭化水素鎖の乱れの少ない液晶相であることが判った。リン脂質とタンパク質の相互作用のモデルとして、酸性リン脂質とポリリジン重合体より成る系の構造解析を行い、それが静電相互作用によって理解できることを示した。ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミンの主転移での2相共存状態の振舞から、これは単純な1次相転移における共存としては理解できなく、この系独持の逐次構造遷移機構によっていることを指摘した。その他、脂質系の表面X線回折実験、X線回折・熱量同時測定などを行った。
著者
高橋 浩二郎 柳原 延章 豊平 由美子
出版者
産業医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

交感神経系のモデル実験である培養ウシ副腎髄質細胞を用いて植物由来化合物のカテコールアミン(CA)動態について検討した。その結果、蜜柑の果皮成分のノビレチン、タバコの葉の成分ニコチン及び大豆成分のゲニステインは、それぞれCA生合成-分泌や再取り込みに影響を及ぼすことが明らかとなった。これらの化合物は、日常生活において食物や嗜好品として摂取しており、その薬理学的な影響については今後注意深く見守らなければならない。
著者
原 裕一 金川 明弘 山内 仁 高橋 浩光
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.344, pp.11-16, 2006-11-06

GPにおける島モデルの研究は遺伝的アルゴリズム(GA)に比べてその報告数は少なく,また過去の研究よりその効果はGAより良好な結果ではないことが示されている.本報告ではGPの探索の性質に沿ってGP独自の島モデルとして異文化型島モデルを提案しその有効性をいくつかの問題に対して適用することで実験的に示す.
著者
高橋浩基
雑誌
眼科
巻号頁・発行日
vol.41, pp.297-300, 1999
被引用文献数
1