著者
高橋 聡
出版者
東京大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011-08-24

,1.連続地層試料の採取:野外地質調査岩手県北部に露出するペルム紀・三畳紀の連続地層をエンジンカッターで切断し、分析試料の連続採取を行った。2.コノドント化石処理採取した試料よりコノドント化石を見出した。化石年代は現在検討中である。3.岩石試料の切り分け、研磨面・薄片の作成採取した岩石試料を研磨用と粉砕用に切り分け、一方を研磨した。研磨面の観察の結果、黒色粘土岩中にラミナ構造、生物擾乱の構造を確認することができ、当時の堆積環境を知るデータを得た。4.岩石研磨面の元素組成マッピング:XGT分析連続性が確認できた岩石研磨試料をXGT分析装置でスキャンし、各元素の存在度を観察した。結果、モリブデンの濃集層を複数箇所で確認し、その側方連続性を確認することができた。5.岩石試料の粉砕・粉末化処理遊星ミル粉砕装置を実験室に導入し、微量元素成分の汚染の少ないメノー製の粉砕装置を使って岩石試料を粉末化する準備を行った。6.モリブデン同位体比の測定アリゾナ州立大学の協力を得て、検出されたモリブデンとウランの安定同位体比について予察的な分析値を得た。分析値は大量絶滅時の還元的海洋水の大規模な発達を指示する。
著者
小林 皇 伊藤 直樹 舛森 直哉 高橋 聡 小林 皇
出版者
札幌医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

Androgenの減少は骨に対しては代謝の亢進につながることが明らかとなったが、短期間では骨粗鬆症の発症のレベルまでは骨密度の減少はなかった。握力などの筋力には経過中に変化を認めなかった。メタボリック症候群で注目される物質のひとつであるアディポネクチンも経過中は両群に変化を認めなかった。脳に対する影響として、認知障害の有無をミニメンタルステート検査を行ったが経過中に両群とも変化は確認できず、認知能に対する影響は確認できなかった。このように、アンドロゲンの低下が早期より影響を及ばす臓器としては生殖器以外では骨が注目される結果であった。
著者
池添 由技子 高橋 聡子 伊藤 則博
出版者
北海道教育大学
雑誌
情緒障害教育研究紀要 (ISSN:0287914X)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.33-42, 1990-03-12

この研究は,調査を通じて北海道の障害児保育の実情と課題を明らかにし,子どもとその周りの全ての者が「共に育つ」には,どのような条件と方策が必要とされるのかについて考察することを目的とした。対象は,現在,障害児が在籍していると思われる北海道の幼稚園と保育園406園としたが,回収は316園,うち障害児は在籍228園,対象児童251名を今回の分析資料とすることができた。調査内容は大別して次の4点である。(1)受け入れ状況と園の体制,(2)保育内容と方法,(3)親・地域・専門機関との関わり,(4)保育者の考えと意識主な調査結果は次の通りであった。(1)保育形態では統合保育が多く,障害児の参加の仕方を工夫して保育している。(2)指導目標として基本的生活習慣・社会性が重点となっている。(3)統合保育による影響については,健常児は仲間を大切にする気持ち,障害児にとっては,他児への関心や模倣の現れがあげられた。(4)保育を行っていく上で健常児の親の理解が必須である。(5)保育方針に一貫性をもつためにも障害児の親,及び専門機関との十分な話し合い・連携が重要である。(6)統合保育の効果を認めるとともに,他方で疑問や現在の保育が不十分という回答もかなりあった。さらに,今後の課題として(1)障害児保育制度の確立,(2)障害児保育への財政的支援,(3)保育者の研修の機会とその必要性,が強調された。今後は,個々の事例に即して保育内容と方法を実践的に確かめていくことが課題となる。