著者
齋藤 弘樹 川原 晋
出版者
首都大学東京 大学院都市環境科学研究科 観光科学域
雑誌
観光科学研究 (ISSN:18824498)
巻号頁・発行日
no.5, pp.35-43, 2012-03

地域振興とスポーツ普及を一体として考える「ホームタウンスポーツ」が地域に果たす役割を考察するため、少年サッカーの普及を母体として設立されたプロクラブを有するという特徴を持つ東京都町田市のサッカーを事例として、次のことを明らかにした。まず、町田市の少年サッカーは、地域社会教育の一環として小学校教員や保護者等の地域コミュニティが支えて普及したこと、その指導者やOBを母体としてプロクラブFC町田ゼルビアが設立されたことで関係者に基本的理念が共有されている強み生かし、少年サッカーと共に、①子どもの教育の場の役割、②子どもの夢や目標を創出する役割、③地域の賑わいを創出する役割を果たしてきたことである。また、今後はそれらに加え、④地域コミュニティの再構築や郷土意識の醸成の役割への期待を受けていることも明らかになった。最後に、これまでに蓄積された潜在的人材や運営経験等を明らかにした上で、町田市ならではの「ホームタウンスポーツ」形成の方策を提言した。
著者
齋藤 弘匡 宮崎 祐太 杉 正明
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.595-603, 2023-10-15 (Released:2023-10-15)
参考文献数
48

本研究の目的は訪問リハビリテーション利用者を対象に,被介護者の抑うつ状態と介護者の介護負担感の関連を明らかにすることである.被介護者の基本情報,抑うつ度,認知機能,ADL自立度,生活空間の広がり,介護者の基本情報を調査し,介護負担感との関連を検討した.重回帰分析により,被介護者の抑うつ度の高さ,排便管理の自立度の低さが介護負担感の重要な因子として抽出され,介護負担感軽減のための介入には,被介護者の抑うつ状態を考慮する重要性が示唆された.
著者
山名 高志 西山 直樹 足立 雄太 川上 直樹 齋藤 弘明 山下 高明 若井 陽子 齊藤 和人 篠原 陽子
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.144-149, 2018-03-25 (Released:2018-03-29)
参考文献数
10

背景.特発性CD4陽性Tリンパ球減少症はHIV感染などの基礎疾患や免疫抑制剤の投与などの原因がなく,後天性にCD4陽性Tリンパ球が減少する稀な疾患であり,日和見感染を高率に合併する.症例.生来健康な68歳女性,亜急性の呼吸困難と胸部CTにてびまん性のすりガラス影を認め入院した.経気管支肺生検で肺胞内に多量のニューモシスチスの囊子を認め,末梢血CD4陽性Tリンパ球は著明に減少していた.HIV抗体は陰性で他の原因となる基礎疾患や薬剤投与歴はなく,特発性CD4陽性Tリンパ球減少症に合併したニューモシスチス肺炎と診断した.本症例の臨床像はHIV感染時と類似していたが,気管支肺胞洗浄液の細胞数の低下などHIV感染症時とは異なる所見も認めた.結語.合併したニューモシスチス肺炎を気管支鏡で診断した特発性CD4陽性Tリンパ球減少症の1例を経験した.
著者
鈴本 典子 五島 史行 齋藤 弘亮 金田 将治 関根 基樹 大上 研二 飯田 政弘
出版者
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
雑誌
Equilibrium Research (ISSN:03855716)
巻号頁・発行日
vol.79, no.6, pp.541-548, 2020
被引用文献数
1

<p> Dizziness can arise from diverse causes. According to reports, 20%-80% of patients presenting with vertigo have psychogenic vertigo. Diagnosis of psychogenic vertigo is not always easy. Until date, there is no objective examination tool for the diagnosis of psychogenic vertigo. Therefore, it is important for physicians to evaluate patients presenting with vertigo both physically and psychologically in order to make a definitive diagnosis of psychogenic vertigo. Posturography is the conventional method for evaluating the postural perturbation in patients with vertigo or dizziness, and there are many ways of analyzing the results of posturography. One such method is with the use of the "gravichart," and a characteristic finding in patients with psychogenic vertigo is a teardrop-shaped "gravichart." However, the detailed characteristics of patients showing the teardrop-type "gravichart" are still unknown. In this study, we attempted to identify the clinical importance of the teardrop-shaped "gravichart" in patients with psychogenic vertigo. While many patients with a teardrop-shaped "gravichart" are diagnosed as having psychogenic vertigo, not all patients with psychogenic vertigo show a teardrop-shaped "gravichart". Thus, while a teardrop-shaped "gravichart" may be useful for the diagnosis of psychogenic vertigo, it is necessary to clarify what types of patients with psychogenic vertigo show a teardrop-shaped "gravichart" in a future study.</p>
著者
齋藤 弘一
出版者
宮城県警察科学捜査研究所
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

○研究目的脱法ドラッグ等のスクリーニング分析において、IR分析は、迅速、簡便であり、GC/MSやLC/MSによる分析結果に対して相補的な情報が得られ、構造異性体の識別等にも有効である。しかし、IR分析によるスクリーニングのためには、前提条件として、薬物標準品の実測スペクトルデータが必要であるが、それらを網羅的に得ることは必ずしも容易ではない。そこで本研究では、違法薬物の化学的構造から、量子化学計算により、赤外吸収スペクトルを予測し、予測されたスペクトルにより違法ドラッグのスクリーニングが実現可能である否かを検討した。○研究方法包括指定薬物の化学構造から、非経験的分子軌道法を用いて、種々の基底関数により構造最適化を行った後、振動解析計算により、IRスペクトルを予測した。予測されたスペクトルについて、標準品の実測データとの比較を行った。赤外吸収スペクトルの予測計算には、Gaussianを用いた。○研究成果置換基の位置がo, m, pの構造異性体であるJWH-250、JWH-302、JWH-201について、基底関数としてB3LYP/6-311G (d, p)を選択して計算を行った場合、予測されたIRスペクトルは、実測されたスペクトルの違いを反映していることが認められた。しかし、ピーク波数には、振動の非調和性等に由来する系統的なずれがあり、単一のスケーリング係数では、実測スペクトルとのずれを、完全に一致させることは出来なかった。量子化学計算で求められるのは、分子1個の孤立系の場合であり、実際の試料では塩酸塩等で結晶構造を有しており、孤立系では赤外不活性であった結合が、結晶状態では赤外活性となりピークが増える場合もある。従って、赤外スペクトルの予測は、試料が気体状態の場合に、実測により一致すると考えられ、今後は、GC-IR等のように、試料中の単一成分ごとに気体状態のIRスペクトルが測定できる分析方法が望ましいことが示唆された。また、スペクトル検索アルゴリズムも、波数のずれを考慮した新たな手法の開発が望まれる。
著者
大寺 真史 吉田 直史 佐久間 秀明 佐藤 博志 斎藤 真一 佐藤 弘一 手代木 昌宏 齋藤 弘文 半沢 伸治
出版者
福島県農業総合センター
雑誌
福島県農業総合センター研究報告 (ISSN:18825613)
巻号頁・発行日
no.3, pp.29-45, 2011-03

(1)2009年に「あぶくまもち」として品種登録出願され、福島県で糯米品種として奨励品種(特定品種)に採用された。(2)1993年に福島県農業試験場において、「ふ系172号」を母、「奥羽糯347号」を父として交配された。F1~F3世代は温室で集団養成、F4世代では個体選抜、F5世代以降は系統育種法により選抜および固定が図られた。(3)「あぶくまもち」の特性は以下のとおりである。A 出穂期、成熟期ともに「ヒメノモチ」よりも2日前後早く、「こがねもち」よりは10日程度早い。福島県の熟期区分では'中生早'に属する。B 草型は'中稈・穂重型'で、耐倒伏性は「こがねもち」よりも強く、「ヒメノモチ」並の'やや弱'である。C いもち病真性抵抗性遺伝子型は'Pia, k'と推定され、圃場抵抗性は葉いもち、穂いもちともに「こがねもち」よりも強く、「ヒメノモチ」並の'強'と判定された。D 障害型耐冷性は'極強'で、「ヒメノモチ」および「こがねもち」より3ランク強い。E 穂発芽性は'やや難'で、「ヒメノモチ」および「こがねもち」より3ランク優る。F 収量性は「ヒメノモチ」並で、粒大はやや小さい。品質に関して、青未熟粒がやや目立つが、形質や色沢、白度等を加味すると、総合的に「ヒメノモチ」および「こがねもち」と同等である。G 餅つき後の硬化が「ヒメノモチ」よりも早く、切り餅および丸め餅に対する加工適性に優れる。H 食味は丸め餅でコシが強く、伸びは悪いが、総合的には「ヒメノモチ」並である。また、おこわでは「ヒメノモチ」を上回る評価である。(4)栽培普及地帯は県内の阿武隈山間地域である。(5)耐倒伏性がやや弱く、青未熟粒により品質が低下する場合があるため、多肥栽培は避け、適期刈取りに留意する。