著者
西山 久吉
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-11, 1978-01-30 (Released:2008-11-12)
参考文献数
188
被引用文献数
1 1
著者
Yutaka Tahara Katsuya Obara
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
The Journal of Poultry Science (ISSN:13467395)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.307-312, 2014-07-25 (Released:2014-07-25)
参考文献数
14
被引用文献数
26 33

The development of shell-less culture methods for bird embryos with high hatchability would be useful for the efficient generation of transgenic chickens, embryo manipulations, tissue engineering, and basic studies in regenerative medicine. To date, studies of culture methods for bird embryos include the whole embryo culture using narrow windowed eggshells, surrogate eggshells, and an artificial vessel using a gas-permeable membrane. However, there are no reports achieving high hatchability of >50% using completely artificial vessels. To establish a simple method for culturing chick embryos with high hatchability, we examined various culture conditions, including methods for calcium supplementation and oxygen aeration. In the embryo cultures where the embryos were transferred to the culture vessel after 55-56 h incubation, more than 90% of embryos survived until day 17 when a polymethylpentene film was used as a culture vessel with calcium lactate and distilled water supplementations. The aeration of pure oxygen to the surviving embryos from day 17 yielded a hatchability of 57.1% (8 out of 14). Thus, we successfully achieved a high hatchability with this method in chicken embryo culture using an artificial vessel.
著者
田名部 尚子
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.249-255, 1980-09-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
16

水平式ポリアクリルアミドグラジエント薄層ゲル電気泳動法によって, キジ目のニワトリ, ウズラ, キンケイ, ハッカン, ガンカモ目のアヒル, バリケン, ハト目のハトの卵白タンパク質の泳動像を比較した。キジ目のニワトリとウズラでは, オボアルブミン域の泳動帯に染色濃度の差が認められたが, このオボアルブミンを含む卵白タンパク質の泳動帯の種類と易動度が比較的よく一致していた。ハッカンとキンケイの泳動像は比較的よく似ていたが, ハッカンとニワトリの泳動像はかなり異なっていた。ガンカモ目のアヒルとバリケンの泳動像はよく似ており, これらのオボアルブミン域の泳動帯の構成がキジ目のものと異なっていた。卵白タンパク質の泳動像の目間の相違は属間の相違より大きかった。ウズラ卵白タンパク質はNo. 1~13の泳動域の泳動帯に分離された。No. 5のオボアルブミンA1とNo. 2のプレアルブミンには新たな個体変異が見出された。No. 5にはA, AB, Bの3種類の表型があり, これはOv-1座上の共優性遺伝子Ov-1AとOv-1Bで支配されており, その遺伝子頻度はそれぞれ0.875と0.125であった。No. 2にはA, AB, Bの3種類の表型があり, これはPa座上の共優性遺伝子PaAとPaBで支配されており, その遺伝了頻度はそれぞれ0.419と0.581であった。トランスフェリンには, AB, B, BCの個体変異があり, これはTf座上の共優性遺伝子TfA, TfB, TfCで支配されており, その遺伝了頻度はそれぞれ0.012, 0.819, 0.169であった。No. 11のオボグロブリンG2には, A, AB, AC, B, BC, Cの6種類の個体変異の存在が認められたが, その遺伝支配については不明であった。
著者
佐藤 孝二 永井 弘光 甲斐 蔵
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.91-96, 1986-03-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
18
被引用文献数
3 3

白色プリマスロック種,高IgG系統と低IgG系統のヒナ間における血清IgGレベルの違いは,両系統の遭遇する免疫原の有無,多寡に基づくのではないかと考え,Ig産生に対する無菌飼育の影響を調べた。1.無菌ヒナは,通常ヒナに比べて,IgGレベルが著しく低下し,通常の1/5~1/10程度の値を示した。2.ゲル濾過法によりIgMを含む第1峰は,無菌ヒナでも通常ヒナと同程度かあるいは増加したが,IgGを含む第2峰は著しく減少した。3.しかしながら,無菌条件下でも,高系統は低系統よりもつねに高いIgGレベルを示した。成長に伴うIgGレベルの変動にも差があり,高系統は,5週齢まで上昇傾向を示したが,低系統は低下していった。4.粒子抗原(SRBC, Ba)に対する抗体産生は無菌ヒナも通常ヒナと同程度の反応を示したが,溶解性抗原(BSA)に対する抗体産生は低下した。無菌条件下でも,高系統は低系統よりも高い抗体産生を示した。5.免疫により,あるいは無菌ヒナの細菌汚染により,IgGレベルは急激に上昇し,通常のレベルにまで達した。6.以上の結果から,両系統におけるIgGレベルの差は,免疫的経験の差異によるのではなく,本質的な遺伝的要因の差に基づくと思われる。高系統は免疫原に対する反応性,感受性が高いと考えられ,遺伝的要因の関与について考察を加えた。7.腸内細菌叢の存在は,IgM産生からIgG産生への切り換えの要因として働くと考えられた。
著者
渡辺 守之 三浦 雅彦 茂田 洋史
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.23-29, 1970-01-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
29

これまで著者らの行なって来た Dry ice alcohol および液体窒素 (LN2) による鶏精液の凍結保存においてはすでに報告した如く, 融解後かなり活発な運動力を示しているにもかかわらずその受精率は30%を越えず, 融解後の精子を顕微鏡下で詳細に観察すれば頸曲り現象を呈するものが非常に多いことがわかった。凍結過程において生ずると思われるこれら頸曲りを含む異常精子を少なくすることが受精率向上の一因と考えられるので, 若し鶏精子にDE SILVA (1961), 突永 (1968) らの報告している如く採取直後約15分間は温度の急激な変化にあってもショックを受けにくい前段の時期所謂 pre-shocking があるとすれば, この時期に凍結処理操作を完了することが必要であり, さらに渡辺 (1966) の成績ではグリセリン平衡時間は15分間の場合に64.2%と最高の蘇生率を示していることから, ここに以下のような新急速凍結法による保存試験を試みた。方法: 精液の採取に使用した雄鶏は7内至9ケ月令のWhite Leghorn 種の若雄5羽で, 採取法は山根ら (1962) の腹部マッサージ法により朝7時から8時の間に行なった。採取精液は直ちに含グリセリン7%稀釈液Aで4倍に稀釈して5°Cに15分間保持し, この間にストロー管に移して同管の閉封も行なう。その後LN2気化蒸気中に2分間予凍した後LN2中に浸漬して凍結を完了する。すなわち採精より凍結完了まで約17分間で処理完了するようにした。かような新急速凍結法と従来の旧凍結法により7日から62日間にわたる6回の凍結試験後それぞれ各サンプルを融解してその活力, 頸曲りを含む異常精子の出現状況につき500ケの精子について算定した。さらにこの新急速凍結法によって35日から95日間にわたって保存した精液を用いて授精実験を実施した。人工授精に使用した雌鶏は9内至10ケ月令の産卵成績良好な White Leghorn 種11羽である。結果: 上述の実験結果は次の如く要約される。1) 精液採取から凍結完了までわずか17分で完了する新急速凍結法によって7, 41, 46, 55及び62日間凍結した精子の融解後の平均活力は88.3%で, これは同じ操作を完了するのに約87分もかかった従来の方法により同期間凍結した精子の融解後の平均活力80.7%にくらべるとより活発である。2) 上述の融解精子の実験で本急速凍結法による neck-bending spermatozoa の平均出現率は14.9%で従来の凍結法による平均出現率29.0%にくらべると明らかな差異が認められた。3) 本法による1週目受精率は60.0%で従来の凍結法による30%以下の受精成績にくらべると飛躍的な向上を示し人工授精への実用化が期待される。4) 本法による受精卵の持続日数は平均6日, 最長10日であった。
著者
河野 憲太郎 樋浦 善敬
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.267-270, 1983-07-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
7
被引用文献数
1 2

鳥類に対する直腸電気射精法の応用をはかる目的で,さし当り鶏を用いて電極ならびに通電法の検討を試みた。1) 実験動物:単冠白色レグホーン種の雄鶏。2) 電気刺激器:めん山羊用交流電気射精器のスイッチを持続的通電可能に改造して使用。3) 電気射精用直腸探子:直径約8mm,長さ約35mmの中空プラスチック棒に3極環状または2極板状電極を配線し,これにL字型のビニール被覆鋼鉄線の柄をとりつけ,柄と導線を接着して作成した。4) 動物の保定:雄鶏の両脚を輪にした紐で縛り,輪の他端を腰掛けた施術者の片足で踏んで引張り,鶏体の胸部と腿部をその膝に乗せ,頭部を膝の外側方に下げ,尾部を高くして保定した。5) 精液の採取:探子の柄を尾の方に立てて電極部を直腸内に挿入し,電圧40V,電流0mAにセットしてスイッチを入れ,電流を徐々に増し,探子のわずかな移動操作によって強く充血ぼっ起した退化交尾器が突出して来る最小の電流を選んだ。排出される糞や尿は暖めた精液希釈液か生理液を吹きつけて洗い流し,脱脂綿でぬぐい,クロアカの両側を軽く圧迫し,交尾器から流出する精液を試験管で受けた。電流を切って後,探子を直腸から抜いた。6) 成績:13例の測定結果(M±S.D.)一採取精液量(ml)0.47±0.25,精子濃度(億/ml)16.46±4.64,精子活力(CLARK and SHAFFNERの相対値表示法)4.12±0.54。通電中動物はほとんど苦痛の様子をみせず,経験後も本法による精液採取を嫌うようにはみえなかった。7) 本法の問題点は糞尿による汚染で,通電法や探子の移動操作を慎重にすることで軽減することができた。
著者
吉田 實
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.102-108, 1988-03-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
16
被引用文献数
2

対照飼料の大豆粕や魚粉等と置き換えてビール酵母を16%配合した試験用飼料を,雌鶏に12週間給与した後種卵をとり,ふ化して雛を得て,その雛を親鶏と同じ飼料を給与して212週間飼育した。実際の養鶏場で採卵鶏をこれ程長く飼育することはないであろうから,100週齢で飼育を打ち切ったものとして成績をまとあた。試験には,NとOの記号で示した2種類のビール酵母を用いた。雛は昭和51年春に20週齢となり産卵を始めた。20週齢から100週齢までの80週間の産卵成績を,8週間を1期とする10期に区分して取りまとめた。産み初めの16週間は,対照区とビール酵母区の産卵率に差はなかったが,夏から秋に向けて対照区の産卵率が低下するときに,ビール酵母区の産卵率の低下が緩慢で産卵率に有意差を生じた。また翌年の昭和52年春の,冬季に低下した産卵率が回復する時期にビール酵母区の回復が著しく,再び有意差を生じた。結局,80週間の平均ではビール酵母区の産卵率が約7%高かった。飼料摂取量には大差がなかった。ビール酵母区の卵重は対照区の卵重より少し軽いが,産卵率が高いので,産卵日量ではビール酵母区のほうが約3g, 8%多い。ビール酵母には,対照区の産卵率が低下する時期に産卵率の低下を防ぐ活性化因子が含まれていることが示唆された。80週齢前後で,産卵鶏を更新する時期に,ビール酵母区は対照区より約10%高い産卵率を維持していて,更新時期を遅らせることができる。
著者
中嶋 隆 海外 文一郎 岡村 由紀子 國松 豊
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.417-422, 1994-11-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
11
被引用文献数
5 4

産卵開始後約8ヵ月経過した産卵鶏に対して,コーングルテンミール(CM),マリーゴールド花弁粉末(MM),パプリカ粉末(PM)およびパプリカ抽出処理物(PE)の4種類の天然卵黄着色強化剤を20日間投与し,卵黄の着色効果を比較検討した。その結果,すべての着色強化剤は無添加対照区に対して,ロシュのヨークカラーファン値(RCF値)を有意に高め卵黄に対する着色効果を認めた。しかしながら,飼料中のキサントフィルを同量にしたにもかかわらず,RCFは赤色色素に対する感応が強いため,飼料中の黄色系キサントフィルの多いCMとMMは,赤色系キサントフィルを多く含むPMおよびPEよりも,RCF値を高めることはできなかった。色差計によるイエローインデックス(YI)および赤色度(a値)は,RCF値と同じ傾向が見られ,PMとREが有意に高い値を示し,逆にCMとMMは低い値を示した。黄色度(b値)は,a値と逆の結果が認められ,RCF値の高いPEが最も低い値を示した。以上の結果から,CMとMMは黄色の着色効果が大きく,PMとPEは赤色の着色効果が大きいことから,RCF値の高い卵黄色を期待するにはPMおよびPEは有効な着色強化剤であることが示唆された。また,RCFを色差計で測定して得られたYI値,L値またはa値とRCF値との相関については,高い相関が認められたにもかかわらず,一次回帰式によって客観的なRCF値を推定することはできなかった。
著者
Manabu Onuma
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
The Journal of Poultry Science (ISSN:13467395)
巻号頁・発行日
pp.0150015, (Released:2015-04-25)
被引用文献数
1

As of 2014, 89 species have been legally designated as “nationally endangered species of wild fauna and flora,” including 37 avian species in Japan. To facilitate the breeding of endangered species and the maintenance of protected habitats, a program for the rehabilitation of natural habitats and maintenance of viable populations is being established by the Ministry of the Environment and other related ministries for 49 of the species on the above list. The programs have already been established for 15 such avian species, and are currently managed by zoos or local authorities. Maintaining genetic diversity is necessary to ensure the stable procreation of endangered species. A decline in breeding potential due to inbreeding can be prevented by careful maintenance of genetic diversity. In addition to the prevention of inbreeding depression, the maintenance of genetic diversity safeguards species’ resistance to pathogens, as well as their capacity to cope with environmental change. This manuscript reports on the status of currently available genetic information for nationally endangered avian species in Japan, with a particular focus on the 15 species included in the conservation and propagation program. In the NCBI “Nucleotide” database, 315 entries were related to sequence information from the 15 endangered species. Mitochondrial DNA-related sequences constituted 238 (75.6%) of these entries. In the NCBI “Genome” database, genome sequence entries for three species were found. As is the case with mitochondrial DNA, microsatellite loci are very useful for endangered species conservation to evaluate genetic diversity. However, information about the endangered avian species’ microsatellite makers is limited. This situation could have a considerable negative impact on captive breeding projects in particular. Hence, the development of microsatellite markers for these species is a priority.
著者
三好 俊三 光本 孝次
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.287-299, 1994-07-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
28
被引用文献数
2 2

鶏卵を食品加工原材料あるいは食卵として考える場合,その目的に適した卵を多く生産する鶏種の造成が望まれる。一方,鶏卵構成に関する統計的推定値は過去,多く報告され,品種間はもとより系統および鶏種間にも差異が認められる。このことは用途に応じた構成の卵を生産する鶏種を選定することができることを示唆するものである。本研究では市販鶏種(以下,系種と略す)における卵質および卵構成の差異を検討した。また,過去の調査結果と比較し,系種としての特徴を推察した。北海道内で市販されている13系種について,孵化後7ヶ月以上の鶏より,ランダムに約50卵を生産者から直接購入した。24の卵形質の測定は,産卵後3日以内に行った。白色卵系種(8系種)と褐色卵系種(5系種)に分類し,平均卵重の大きい順に,WA~WHおよびBI~BM系種とした。測定および算出した卵形質の平均値間には,いずれも有意差(P<0.05)が認められた。平均卵重は白色卵系種で59.8gから65.6g,褐色卵系種で62.3gから70.2gが推定された。各系種の日齢は異なったが,系種間の卵重の差異に関連するものではなかった。平均卵白重および平均卵殻重は平均卵重と同様な順位にあったが,平均卵黄重は白色卵系種において,平均卵重の中位の系種が大きい平均値を示した。卵黄•卵重比は褐色卵系種で平均卵重の小さい系種が大きく,白色卵系種では平均卵重の中位の系種が大きい平均値を示した。WG系種は卵黄•卵重比が最も低く推定されたが,卵白•卵重比は卵重が小さいにもかかわらず,比較的高い比率を示した。卵白高およびハウユニットは,相対的に卵白量(卵白•卵重比)の高い系種が大きい平均値を示した。卵殻厚および卵殻強度には卵殻色のちがいによる明確な差異が認められなかった。系種内での卵形質間の単純相関係数には系種間による大きな相異が認められなかった。逐次バリマックス法によって,計算された合成変量に対し,分析に用いた変量が大別して5~6つの小グループに別れる構造を示した。卵形質間の関連性において,系種によって若干の相違が認められた。過去の調査結果と比較した場合,全般的に卵重および卵白重の増加が顕著であったが,WE系種では卵黄重が減少し,ハウユニットの著しい増加が認められた。また,WF系種における卵形係数の増加など,系種によって卵質あるいは卵構成に関する改良の方向が異なることが推察された。
著者
吉田 実 星井 博
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.308-311, 1978-11-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
8
被引用文献数
8 12

家畜の糞尿, パルプ工場廃液, 活性汚泥など各種の廃棄物の処理にミミズを使用し, その糞を土壌改良剤に, ミミズ自身を釣のえさに利用することが, 全国各地で行なわれている。もし, この種の廃棄物処理がより大規模に行なわれるとすれば, 生産される多量のミミズは, 家畜, 家禽の飼料として活用できるであろう。本研究では, 生物定量法によりミミズの栄養価を測定して, ミミズを飼料として利用する場合の参考資料をえた。供試品は, 当場に自生するシマミミズ (Eisetia foetida SAVIGNY) を, 凍結乾燥し, 粉砕して調製した。外皮が固く, その部分の粉砕は容易ではなかった。生きたミミズは, 水分84.4%を含み, その風乾物の56.4%は粗蛋白質であった。粗繊維の大部分と粗灰分の一部は, ミミズの消化管内の不消化分や土壌に由来すると考えられるが, それぞれ1.58および8.79%であって, 意外に低かった。無機物ではカルシウム含量が少なく, 動物性飼料である魚粉などと大きな差が見られるが, これは骨格がないことを反映している。アミノ酸組成は, 含硫アミノ酸含量が低いほかは, 特に問題はない。1週齢のヒナを用いる生物定量法により測定した生物価は101であった。これは, DL-メチオニンの添加によりさらに高められると予想される。ミミズの有効エネルギーは2.92kcal/gであって, 魚粉の2.91~2.65kcal/gに匹敵する。リンの利用率は102で, よく利用されている。このような成績から, ミミズは, 将来多量に供給されるようになれば, 養鶏用飼料資源として有望であると考えられる。
著者
佐伯 祐弌 秋田 富士 千葉 博 斉藤 平三郎
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.231-237, 1968-10-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
65
被引用文献数
1

白色レグホン (WL, WL-D), 白色ロック (WR) および白色コーニッシュ (WC) の3種を用い, 4月から8月までの間に生産した成熟卵について種々の卵質を調査した。供試卵は産卵後当日夕刻までは室温におき, 午後5時から翌朝9時までは, 23°Cの室温, 65%の湿度の部屋に貯蔵した。1. 各鶏種の平均卵重は, WR (66.6g), WL-D (62.0g), WC (60.8g), WL (58.5g) の順位であった。卵白重量は34.9g (WL) から39.4g (WR) までの範囲で, 卵重に対する卵白重の割合はWCが最低 (57.9%) で, その他の鶏種では大体59%ていどであった。卵黄重は18.1g (WL) から21.2g (WR) の範囲で, 卵重に対する卵黄重の割合は全鶏種とも大差なく31%前後であった。また卵白重に対する卵黄重の割合はWLは52%, 肉用種では54~55%でやや高かった。卵白高は, 5.7~6.2mmであったが卵による個体差がかなり大きかった。H.U. は74.9 (WL) ~76.6 (WL-D) であった。卵殼の平均重量は5.6g (WL) から6.2g (WC) の範囲で, 卵重に対して大体9.2 (WR)~10.2% (WC) であった。卵殼の厚さは0.337mm (WL) から0.378mm (WC) の範囲であった。卵黄色は, 白色卵殼の卵用種よりも有色殼の肉用種の方がやや濃厚であった。血点の平均出現率は2.9%で, 鶏種間に大差はなかった。肉斑の平均出現率は7.2%であったが, WRの14.4%の高い出現率がとくに注目された。2. 各種卵形質相互間の相関係数において, 卵重に対する卵白重および卵短径の間にはいずれもγ=0.8以上の高い値び得られた。卵重と卵黄重との関係は, WRが最も低く (γ=0.52), WLは最高 (γ=0.80) であった。卵重と卵白高ならびにH.U. との間の関係はそれほど密接ではなく, γ=0.26の最高値がみられたに過ぎない。卵白高とH.U. との間にはγ=0.94以上の高い値が得られた。またH.U. の修正効果について論議した。卵白重と卵の短径との間にはWL-Dを除いて0.8の相関値が得られ, また卵白重と卵白高との間にはWRを除いてγ=0.3がみられた。卵殼重と卵殼厚との間にはγ=0.7~0.8の高い値が推定された。3. 卵重, 卵短径および卵白重の反復率 (R) はいずれも0.8をこえる高い値であった。また卵殼重, 卵殼厚ならびに卵白高のRも0.6~0.8が推定された。
著者
武田 晃
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.19-31, 1964-10-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
37
被引用文献数
7 7

1. 人工授精後最長21日間, 平均11.1日間にわたり受精卵が産出された, 注入後6日までは90%以上の受精率を示したが, 13日以降は40%以下に低下した。2. 人工授精後4日までは卵管各部のスメヤー中に精子が見出されたが, その後は漏斗部後半ならびに子宮部から腟部への移行部附近のスメヤーのみに局限され, 前者においては7日後, 後者においては22日後にも精子が認められた。3. 漏斗部後半および子宮-腟移行部に存在する腺の腺腔中に, 前者においては15日後, 後者においては30日後にいたるまで精子が包蔵されていた, しかし22日以降においては腺腔中に包蔵された精子は分解像を呈した。また腺腔中に発見される精子の数は漏斗部においてはきわめて少ないが, 移行部においてはしばしば集団状をなし前者にくらべはるかに多かった。4. 注入精子数が6億ないし1.5億のときには高い受精率を示したが, 3000万では半減し, 400万では受精卵は全く得られなかった。400万注入の場合スメヤー中には精子を見出すことはできなかったが, 移行部の腺腔中には精子が包蔵されていた。5. 移行部の腺腔中には受精卵産出期間であると否とにかかわらず精子が発見されたが, 漏斗部の腺腔中においては受精卵産出期間中には精子発見例が多く, 無精卵産出期に入ったものでは少なかった。6. 精子を包蔵する腺は漏斗部後半3~5cmの間, および子宮部から腟部への移行部1~1.5cmの間のみに存在した。7. 死亡精子を人工授精した場合にも精子は卵管を上昇したが, 腺腔中には全く侵入しなかった。
著者
Maamer Jlali Clémentine Hincelin Maria Francesch Tania Rougier Pierre Cozannet Sarper Ozbek Marcio Ceccantini Baris Yavuz Aurélie Preynat Estelle Devillard
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
The Journal of Poultry Science (ISSN:13467395)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.2023019, 2023 (Released:2023-08-05)
参考文献数
29

Exogenous phytases are commonly added to low-phosphorus and low-calcium diets to improve P availability and reduce P excretion by poultry. This study investigated the effect of supplementation with a novel bacterial 6-phytase on egg production, egg quality, bone mineralization, and precaecal digestibility of P in laying hens fed corn-soybean meal-based diets. A total of 576 Hy-Line brown laying hens were used in a completely randomized block design at 25–45 weeks of age (woa). The three treatments included a positive control (PC) adequate-nutrient diet with 2840 kcal metabolizable energy/kg, 0.77% digestible lysine, 3.5% Ca, and 0.30% available P (avP); a negative control (NC) diet with 0.16% points less Ca and avP; and an NC diet supplemented with a novel bacterial 6-phytase at 300 phytase units/kg diet. Hen performance and the percentage of damaged eggs were measured every 4 weeks. Body weight, precaecal digestibility of P, and bone parameters at 45 woa were also measured. The reduction in avP and Ca in the NC diet did not compromise performance or egg quality. However, it decreased (P < 0.001) body weight, tibial dry matter, tibial ash and P content, and precaecal digestibility of P. Importantly, all these parameters were significantly improved (P < 0.001) and essentially restored to the levels measured in PC diet-fed hens upon supplementation with phytase. In summary, the present study demonstrates that the new bacterial 6-phytase could effectively counteract the negative effects of P and Ca deficiencies on body weight, bone mineralization, and P availability, thereby supporting high productivity without compromising the welfare of laying hens.
著者
Jun-ichi Shiraishi Daichi Ijiri Ayumi Katafuchi Shozo Tomonaga Saki Shimamoto Hanwool Do Shinya Ishihara Akira Ohtsuka
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
The Journal of Poultry Science (ISSN:13467395)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.2023017, 2023 (Released:2023-07-22)
参考文献数
28
被引用文献数
1

The concentration of Nτ-methylhistidine in plasma provides an index of skeletal muscle protein breakdown. This study aimed to establish a quantitative method for measuring the concentrations of Nτ-methylhistidine and its isomer Nπ-methylhistidine in chicken plasma, using liquid chromatography–tandem mass spectrometry with stable isotope dilution analysis. The acceptable linear ranges of detection were 1.56–50.00 μmol/L for Nτ-methylhistidine and 0.78–25.00 μmol/L for Nπ-methylhistidine. The proposed method detected changes in the plasma levels of Nτ-methylhistidine and Nπ-methylhistidine in response to fasting and re-feeding. These results suggest that the method developed in this study can be used for the simultaneous measurement of Nτ-methylhistidine and Nπ-methylhistidine in chicken plasma.
著者
Kohsyo Yamauchi Noboru Manabe Yoshiki Matsumoto Koh-en Yamauchi
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
The Journal of Poultry Science (ISSN:13467395)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.327-332, 2014-07-25 (Released:2014-07-25)
参考文献数
19
被引用文献数
7 7

Effects of wood vinegar (WV) on red mites, safety test for chicks, and egg production performance were examined. In the counting of red mite numbers at cage knots using RGB color range of red mites by the image analyzer, the red mite were decreased after spraying (P<0.01). In a WV safety test for 8-day-old chicks, one ml of water, original WV, or WV diluted 500 and 1,000 times were tube-fed twice daily for 6 days. The rate of body weight gain was decreased in original WV group than that in the control (P<0.05), but it was not different in both WV dilution groups compared with that in the water-only group. In spraying one ml WV to the hen’s face twice per day for 8 days, the egg production performances of WV group did not changed so much compared with those of the control and initial day. These results suggest that the WV did not reduced production performance.From these results, WV could exterminate red mites, and did not reduce egg production, suggesting that WV is a useful natural substance to exterminate red mites without harmful effect.
著者
山中 良忠 古川 徳
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.114-119, 1975-05-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
21
被引用文献数
1 1

家禽のうち, キジ目とガンカモ目に属する14種の鳥卵について卵黄と卵白に分離して, その成分組成を分析した。その結果を要約すれば次の通りである。1. 卵重に対する卵黄, 卵白および卵殼のしめる割合はそれぞれ27.9~35.7%, 51.8~63.4%, 7.9~17.5%であり, 各種鳥卵における構成比はROMANOFFらの値に比べて比較的類似した値を示した。しかし, わが国におけるこれまでの一部の報告はROMANOFFらの値に比べ低い値を示す傾向が認められ, 本実験ではアヒルを除く鳥卵の卵黄比にわずかに低い値が認められた。また, 卵白については白色レグホーン, ウズラで高い値を示す他は類似した値が認められ, 卵殼のしめる割合についても比較的近似的値を示した。2. 卵黄と卵白はその一般成分組成において水分含量と脂肪含量に著るしい差が認められた。すなわち, 水分含量は卵黄で44.6~49.3%, 卵白で86.9~90.1%を示し, 脂肪含量は卵黄で29.8~35.8%であるのに対し,卵白では0.06%以下であった。この関係は各種鳥卵において著るしい差は認められずROMANOFFらの報告とよく一致した。3. 水鳥卵は陸鳥卵にくらべ卵黄中の水分含量が少く44.7%以下であり, 脂肪含量が高く35.3%以上であった。
著者
Min Liu Victoria Anthony Uyanga Xikang Cao Xinyu Liu Hai Lin
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
The Journal of Poultry Science (ISSN:13467395)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.2023011, 2023 (Released:2023-05-03)
参考文献数
146
被引用文献数
4

Clostridium butyricum is an important probiotic for chickens and exerts various biological activities, including altering the composition of the intestinal microbiota, competing with other microorganisms for nutrients, improving the integrity of the intestinal mucosal system, changing the intestinal barrier, and improving overall host health. Intestinal microbes also play vital roles in maintaining the intestinal barrier, regulating intestinal health, and promoting chicken growth. During chicken production, chickens are vulnerable to various stressors that have detrimental effects on the intestinal barrier with significant economic consequences. C. butyricum is a known probiotic that promotes intestinal health and produces the short-chain fatty acid butyric acid, which is beneficial for the growth performance of chickens. This review elucidates the development and utilization of C. butyricum to improve intestinal barrier function and growth performance in chickens through its probiotic properties and interactions with intestinal microbes.
著者
Yang Wang
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
The Journal of Poultry Science (ISSN:13467395)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.7-17, 2020 (Released:2020-01-30)
参考文献数
109
被引用文献数
3

MicroRNAs (miRNAs) are small, non-coding RNA molecules that inhibit protein translation from target mRNAs. Accumulating evidence suggests that miRNAs can regulate a broad range of biological pathways, including cell differentiation, apoptosis, and carcinogenesis. With the development of miRNAs, the investigation of miRNA functions has emerged as a hot research field. Due to the intensive farming in recent decades, chickens are easily influenced by various pathogen transmissions, and this has resulted in large economic losses. Recent reports have shown that miRNAs can play critical roles in the regulation of chicken diseases. Therefore, the aim of this review is to briefly discuss the current knowledge regarding the effects of miRNAs on chickens suffering from common viral diseases, mycoplasmosis, necrotic enteritis, and ovarian tumors. Additionally, the detailed targets of miRNAs and their possible functions are also summarized. This review intends to highlight the key role of miRNAs in regard to chickens and presents the possibility of improving chicken disease resistance through the regulation of miRNAs.
著者
Natsuki Takahashi Ryosuke Makino Kazumi Kita
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
The Journal of Poultry Science (ISSN:13467395)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.63-66, 2020 (Released:2020-01-30)
参考文献数
20

Eighty 14-d-old single-comb White Leghorn male chicks were divided into 16 groups with five birds each. Fructosyl-valine, which is a valine-glucose-Amadori product, was intravenously (2,250 nmol/kg body weight) or orally (300 µmol/kg body weight) administered to chicks. Blood samples were collected 15, 30, 60, 120, 180, 360, 720 and 1440 min after administration. Plasma concentrations of fructosyl-valine were measured by using a liquid chromatography / mass spectrometry (LC/MS). The time course change in plasma fructosyl-valine concentration showed an exponential curve, as y=a+be−λt. The half-life of plasma fructosyl-valine was calculated by the following equation: (loge2)/λ. When fructosyl-valine was injected intravenously, the highest value for plasma fructosyl-valine concentration was observed 15 min after administration. When injected intravenously, the half-life of plasma fructosyl-valine was calculated to be 231 min. When fructosyl-valine was administered orally to chicks, the highest value for plasma fructosyl-valine concentration was observed 180 min after administration. When administered orally, the half-life of plasma fructosyl-valine was calculated to be 277 min. We conclude that the half-life of fructosyl-valine in plasma was approximately 4 h, which is longer than that of glycated tryptophan.