著者
和田 弘 高橋 茂
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.107-109, 1960-09-15
被引用文献数
1
著者
中嶋 謙互
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.641-646, 2006-06-15

日本ではしばしば,楽観的な見通しを述べるよりも,さまざま問題点を並べて悲観的な発言をするほうが「賢い」行動であるとされる.しかし,自分たちの未来に夢を抱き,技術や社会の発展のために努力を続けていくには,楽観的な見通しが必要不可欠である.私は,現在の日本において「楽観的な物言い」が不足しているとつねづね感じている.本論文では,50年後の情報科学技術について,現在,日本において活発に研究・開発されているロボットやコンピュータなどが,人々の生活や社会や考え方がどのように変わっているかについて,手元の時計を2055年に設定し,幅広くそして楽観的に考えた.最終的には,ソフトウェアの力によってハードウェアの潜在力を最大に引き出すことによって,想像もできないほど大きな価値を創造できることを強調し,その後,日本人の「モノ」作りの能力を21世紀において活かしていく方法についても考えていく.日本の経済と産業が世界の中で誰にも認められる存在を維持するために,日本人としてできることは何なのかがイメージできるような内容を目指した.この論文を読んだ若い人たちが,将来,日本が国際的に貢献し得る分野があることを知り,職業選択の参考にすることができれば望外の喜びである.
著者
野口 正博 井上 祐一 小山 和宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.882-887, 1999-09-15
被引用文献数
1
著者
長尾 真
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.1056-1059, 2011-08-15
著者
相澤 清晴
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.50, no.7, pp.592-597, 2009-07-15
被引用文献数
11

筆者らは,画像だけで食事のログとりを行う食事ログシステムを研究しており,Web化して一般に利用できる食事ログも構築している.楽に継続してログ取得のできる仕組み作りを,食事という限定した応用に対して進めている.衣食住というように,食は生活の最も基本的な要素であり,食事ログから健康,コミュニティさまざまな応用も考えられる.ライフログの現状と展望についても論じたい.
著者
平鍋 健児
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.235-241, 2002-03-15
被引用文献数
1

1999年に刊行された"Extreme Programming Explained: Embrace Change"以降,XPは軽量かつ拙速なソフトウェア開発手法として,プログラマはもとよりプロジェクト管理者,品質管理者,顧客,そして経営者からも大きな注目を集めるに至っている.本記事「前編:XP概要とその周辺」では,XPの概要とその基本的な考え方を解説して,その魅力の一端を明らかにしたい.また,その歴史や周辺にも触れてみたい.
著者
上原 哲太郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.944-946, 1999-09-15
著者
本橋 正成 羽生田 栄一 懸田剛
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.1142-1150, 2011-08-15

In our complex world, it is important that participants build a language and design forms from their opinions and feeling. We introduce to importance and core process of a pattern language and a project language. We bridge to discuss style of organization and culture in this century.
著者
西薗 良太
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.1164-1167, 2020-11-15

ツール・ド・フランスは筆者が20代を通じてプロ選手をしていたロードレースという競技のトップレースである.2020年のツール本戦はコロナ禍によって日程を7月上旬から変更して8月29日より開始した.全21ステージ,3482kmという壮絶なレースである(UAEエミレーツ/スロベニアのタデイ・ポガチャルが初優勝).これに先立ち本来の日程であった7月が空白となってしまうのを避けるべく,2016年頃から盛んとなってきたオンラインサイクリングのプラットフォームである「Zwift」とツール主催者であるASOが提携してVTDFが実現した.7月3週間の毎週末,6ステージという小規模なものではあるが,実際にツールに出るチームから数人ずつ遠隔で選手が参加し,オンライン上でエキシビションレースが展開され,世界中の人々がYouTube Liveなどを通してバーチャルサイクリングレースを観戦した.リアルイベントとは異なり総合成績はチーム毎に争われ,NTTプロサイクリングチームが優勝を果たしている(NTTは大会のテクノロジーパートナーでもある).以下Zwiftのようなバーチャルサイクリングがなぜツール・ド・フランスという世界有数のリアルイベントにまで食い込むことができたのかという文脈について説明する.
著者
中辻 真
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.978-982, 2018-10-15

AI「オシエル」は,QAコミュニティ「教えて!goo」上で,恋の悩みにアドバイスするAIキャラクタとして誕生した.質問者から寄せられる複雑な相談に対し,日々瞬時に回答を構築,1ユーザとして投稿し,その回答数は2018年現在3万件を超える.恋愛相談は,一般的に一意な回答で決まるものではなく,多様な回答を取り得る.その中で,納得性の高い回答を構築するため,「オシエル」は,回答シナリオを「共感」,「結論」,「補足」,「励まし」の流れで抽象的に定義し,質問と回答の関係を,深層学習による回答文選択と文間の組合せ計算を実現する「長文回答構築モデル」により学習する.本稿は「オシエル」誕生の背景と,技術概略,今後の展望を述べる
著者
筧 捷彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.16, no.6, pp.499-507, 1975-06-15

昭和処年度および49年度にかけて,NHK教育テレビで行った「コンピューター講座」について,担当者の1人として,解説する.コンピューター講座は,昭和44年度に開設され,以後毎年継続して放映されている.48,49両年度については,島内剛一(立教大学)を主任講師とし,石田晴久(東京大学),寛捷彦(東京大学,後に立教大学),木村泉(東京工業大学),広瀬健(早稲田大学),米田信夫(学習院大学)の合計6人が,講座の立案企画から,各番組での講師役までを担当した.47年度以前の講座との大きな違いの1つに,スタジオ内にミニコンを持ち込み,これの活用を図ったことがあげられる.解説の中心も,このミニコンの活用状況におくことにする.
著者
小野 厚夫
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.475-479, 2005-05-15

前回述べたように,情報は日本で作られた言葉で,1876年出版の酒井忠恕訳『佛國歩兵陣中要務實地演習軌典』に最初の用例があり,その原語はフランス語のrenseignementである.初期には情報と状報が併用されていたが,ほどなく情報に統一された.日清,日露戦争の記事で情報は新聞用語として定着し,国語辞書にも採録されるようになった.今回は,主に明治,大正期の情報の用例について述べる.
著者
鹿野 利春
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.84-87, 2021-01-15

Society 5.0に向かう社会では,創造力と想像力を育み,課題解決を通じて価値創造をすることが求められている.そのための資質・能力を学校教育で育てることが必要である.高校では,全員が情報デザイン,プログラミング,データの活用などを含む「情報Ⅰ」を履修することになり,発展的な選択科目として「情報Ⅱ」も準備されている.これらを先生方が教えるために文部科学省や学会および民間企業から教員研修用教材が出されている.教科書ができてくる2021年の前半までには,科目の内容を把握し,1年間の授業イメージをもって教科書が選択できるように研修を進めていただきたい.
著者
秦泉寺 久美
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.620-626, 2020-05-15

ディジタルディスラプションの時代に老舗企業が収益構造の変革を求められている.アジャイル開発は手段として有用なはずだか,なぜか老舗企業に積極的に採用される機運にはない.その理由は旧来型の契約制度運用にあった.ソフトウェアが継続的にデリバリされ,フィードバックによって要件が進化するアジャイル開発を安心・安全に遂行するためには準委任契約をベースに,税制,下請法,労働者派遣法などの法制度を確実に遵守できる定常運用設計が必要である.こういった制度運用を整備した結果,1年半のトライアル期間に27件の準委任契約が締結され,アジャイル開発の促進が確認できた.
著者
野中 郁次郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.547-552, 2006-05-15
参考文献数
6
被引用文献数
5

伝統的な認識論においては,知識とは「正当化された真なる信念(justified true belief)」と定義される.知識創造理論では,「個人の信念を真実に向かって正当化するダイナミックで人間的/社会的なプロセス(a dynamic human/ social process of justifying personal belief towards the truth)」と知識を定義する2).つまり,信念(思い)を真実に向かって正当化していく人間的でダイナミックなプロセスそのものが知識であると定義するのである.個人の抱いた思い(主観)は,他者や環境との間で行われる社会的ダイナミクスの中で正当化(客観化)され,「真」とされていく.知識とは他者との相互作用を通じて,未来に向かって何が真・善・美であるかを問い続けるプロセスであり,そうした信念(主観)と正当化(客観)の相互作用にこそ知識の本質がある.そして,知識創造企業の戦略は,その存在をかけた「未来創造」なのである.本稿の目的は,既存の戦略論との対比を通じて,知識経営(Knowledge-based Management)の戦略論を展開することである.