著者
西田 智 浜中 雅俊 平田 圭二 東条 敏
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.23, pp.1-7, 2010-07-21
参考文献数
6

本稿では,曲の雰囲気や特徴を変えずに,楽曲構造に基づきメロディ中に新たな音を追加して,メロディを生成する手法について述べる.本手法の特長は楽曲構造を利用したことであり,その結果,生成されたメロディは元のメロディの雰囲気を忠実に反映することができた.提案手法では,まず,メロディを音楽理論GTTMに基づき分析し,タイムスパン木を獲得する.次に,得られたタイムスパン木に,既存の曲のタイムスパン木を参考にして,新たな枝を追加することで,音数の増加した新たなメロディを生成する.実験の結果,簡約したメロディから楽曲構造に沿って具体的なメロディを生成できることを確認した.This paper presents a melody generation method which adds new notes to a given melody with its flavor and characteristics retained. The main advantage of our method is that musical structures are employed to keep the similar flavor of an original melody in a generated melody. First, we analyze an original melody based on music theory GTTM and acquire a corresponding time-span tree. Next, we add a new branch and a note, referring to the time-span tree of an original melody. As a result, we obtain a new melody in which a new note has been added. We conduct an experiment, which demonstartes that our method can generate an instantiated melody from a simple melody, unchanging its basic musical structure.
著者
浜中 雅俊 種石 慶 岩田 浩明 奥野 恭史
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
巻号頁・発行日
pp.46-49, 2015 (Released:2015-10-01)
参考文献数
13

医薬品となる候補化合物のスクリーニングのための,タンパク質と化合物の相互作用の予測について述べる.膨大な種類の化合物から医薬品になり得るリガンド化合物を見つけ出す工程は,開発にかかる時間とコストを押し上げる主要因となっており,計算により優れた性質の候補化合物を絞り込むインシリコ(in silico)スクリーニングの手法が提案されてきた.我々は,これまでサポートベクターマシン(SVM)を用いた予測手法CGBVS法を提案してきた.しかし,その手法では,学習データが増えるにつれて学習時間が長大になるなど,大規模な相互作用データを学習していく上で検討すべき課題があった.本稿では, Deep Learningの一手法である,Deep Belief Networks(DBN)を用いたCGBVS-DBN法を提案し,SVMとの性能を比較する.実験の結果,CGBVS-DBN法がCGBVS法に比べて高い性能であることを確認した.
著者
浜中 雅俊 後藤 真孝 麻生 英樹 大津展之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.100, pp.71-78, 2002-10-25
被引用文献数
5

本稿では、実在する人間の演奏者固有のフレーズを模倣するためには、ジャムセッションの演奏記録から、フレーズを再利用可能な形で切り出し、フレーズデータベース上に蓄積する必要がある.本研究では、自動でフレーズデータベースを作成するための手法として、(1)確率モデルに基づいた発音時刻のクォンタイズとそのモデルパラメータの教師なし推定法、(2)ボロノイ線図を用いたグルーピング手法によるフレーズ分割、(3)局所自己相関関数を用いたフレーズからの特徴抽出法とフレーズの空間配置法、を提案する.This paper describes a jam session system that enables a human player to interplay with virtual players, each of which imitates musical phrases of a human player. In order to imitate musical phrases of a human player, it is necessary to build a database of phrases extracted from session recording. We propose the following three methods for creating a database automatically:(1) a probabilistic-model-based quantization method for estimating the positions of onset times in a score and an unsupervised estimating method for the model parameters, (2) a phrase dividing method using the Voronoi diagram, and (3) a method of extracting the phrase characteristics by using autocorrelations and a method of locating phrases in a space.
著者
矢澤 櫻子 寺澤 洋子 平田 圭二 東条 敏 浜中 雅俊
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.1, pp.1-7, 2010-10-07
参考文献数
8

本稿では Eugene Narmour が提唱した暗意実現モデルを用いたメロディ構造分析システムについて報告する.暗意実現モデルは旋律中に現れる 3 つの音のパターン (シンボル) を発見し楽曲を分析する.シンボル全部で 8 つの基本類型と 2 つの例外型が定義されている.我々は,与えられた旋律の中からその 8 つの基本形を発見する分析器を実装した.本発表では分析器の構成と実行結果について報告し,問題点や今後の改良点などを議論する.This paper describes a melody analysis system based on Implication Realization Model (IRM), which was proposed by Eugene Narmour. In IRM, melodies are segmented into sets of three notes or two notes, which are attributed to eight basic melody archetypes and two other exceptional types. Our melody analysis system segments a melody and then identifies the archetype for the three- or two-notes sets according to IRM. This paper describes structure of the system, reports the experimental results, and discusses the current problems and future directions.
著者
矢澤 櫻子 寺澤 洋子 平田 圭二 東条 敏 浜中 雅俊
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.32, pp.1-6, 2012-01-27

本稿では Eugene Narmour が提唱した暗意実現モデルを用いたメロディ構造分析と,その結果について報告する.暗意実現モデルではある音列とある音列同士の関係を連鎖構造と定義されている.我々は与えられたメロディから連鎖構造を抽出するシステムを実装し,実際に暗意実現モデルにおいて定義されている連鎖構造が発生するかを確認した.This paper describes a melody analysis based on Implication-Realization Model(IRM), which was proposed by Eugene Narmour. In IRM, The relation between a tone series and some tone series is defined as chain structure. We mounted the system which extracts chain structure from the given melody, and checked whether the chain structure actually defined in IRM would occur.
著者
吉田 周平 星野 厚 浜中 雅俊
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2010-MUS-86, no.19, pp.1-6, 2010-07-21

本論文ではTwitterへの単旋律データの投稿と,これらを素材として再利用することで作曲を行うことのできるシステムについて述べる.素材の再利用によって作られた曲データは再びTwitterに投稿でき,また改編可能にすることで未完成状態での投稿や,作曲の過程を共有することができる.多くの作曲システムは一人で作曲することが前提のシステムとなっており,素材データの作成,共有という概念はなく,プロの作った素材を購入して使用するのが一般的となっていた.そこで我々はTwitterのつぶやきのような気軽さで旋律を投稿でき,ユーザー同士のつながりを生かした多人数参加型の作曲システムを設計することを考えた.具体的にはデータ形式としてMML(Music Macro Language)を採用することで,テキストで音楽を表現することを可能とした.そして素材の作成からTwitterへの投稿,投稿された素材を利用した作曲とその曲のTwitterへの投稿,さらに投稿された曲の改変までを統合的に行えるシステムを実装した.
著者
平田 圭二 東条 敏 浜中 雅俊 松原 正樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.20, pp.1-8, 2014-08-18

本発表では,現在我々が進めている計算論的音楽理論に関するプロジェクトについて述べる.我々が提案する計算機の存在を前提とした音楽の意味論とその意味論に基づいて構築された音楽に対する代数的な計算体系について,ゴール,設計思想を議論し,これまでの研究成果を紹介し,今後の課題や展望を述べる.
著者
浜中 雅俊 Hamanaka Masatoshi
巻号頁・発行日
2003

第1章 序論 科学技術の発達に伴い、工学的手法を用いて人間の様々な能力を計算機上で実現しようとする試みが進められている. このような試みは、その成果の実応用が期待されるばかりでなく、人間の仕組みを解明する上でも重要である. 本論文では、計算機上の仮想演奏者と人間の演奏者とが即興演奏によりインタラクションできるようなジャムセッションシステムについて論じる. 音楽を通した人間と人間との ...
著者
吉田 周平 星野 厚 浜中 雅俊
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.19, pp.1-6, 2010-07-21

本論文ではTwitterへの単旋律データの投稿と,これらを素材として再利用することで作曲を行うことのできるシステムについて述べる.素材の再利用によって作られた曲データは再びTwitterに投稿でき,また改編可能にすることで未完成状態での投稿や,作曲の過程を共有することができる.多くの作曲システムは一人で作曲することが前提のシステムとなっており,素材データの作成,共有という概念はなく,プロの作った素材を購入して使用するのが一般的となっていた.そこで我々はTwitterのつぶやきのような気軽さで旋律を投稿でき,ユーザー同士のつながりを生かした多人数参加型の作曲システムを設計することを考えた.具体的にはデータ形式としてMML(Music Macro Language)を採用することで,テキストで音楽を表現することを可能とした.そして素材の作成からTwitterへの投稿,投稿された素材を利用した作曲とその曲のTwitterへの投稿,さらに投稿された曲の改変までを統合的に行えるシステムを実装した.This paper describes a composing system, which can post a monophonic melody to Twitter and can create a song by the placement of the posted melodies as materials to Twitter. The post of an unfinished song and sharing the compositional process by allowing modifying. Most previous composing system were for single user and there were no concept of creating and sharing materials, and generally used to purchase a materials produced by professional. So we thought to design a composing system for remote people which can post a melody as simple as tweet at Twitter and use connections between users. We implemented a system using MML (Music Macro Language) data format which enables write a music in text format. We implemented the system which record a melody, post the melody to Twitter, create a music by using posted melodies, post the music to Twitter, and modify the posted music.
著者
飯野 なみ 浜中 雅俊 西村 拓一 武田 英明
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2019-MUS-124, no.13, pp.1-6, 2019-08-20

楽器演奏において上級者のノウハウを抽出し体系化することは,効率的な弾き方や効果的な表現の実現に繋がる.我々はこれまで,多くの演奏技法が求められるクラシックギターに着目し,知識工学的アプローチによってギター奏法オントロジーを構築した.これは,クラシックギターの演奏技法を主概念として分類し,具体的な行為や手順を記述したものである.本研究では,ギター奏法オントロジーの概念を対象として,ギターコンクールで選曲率の高い楽曲における演奏技法の傾向や変遷を調査した.その結果,上級者から記譜情報の約 2 倍の演奏技法を抽出し,それらの使用方法や難しさについて知見を得ることができた.
著者
浜中 雅俊 塩見 英樹
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.279-280, 2016-03-10

ドローン(無人航空機)は飛行中に常にプロペラを回転させ続けているため,飛行する経路に応じて,消費エネルギーが変わってくる.そこで本稿では,ドローンを高燃費(電費)で飛行させるための交通網を設計する手法について述べる.
著者
浜中 雅俊 平田 圭二 東条 敏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.21, pp.1-7, 2014-08-18

本稿では,タイムスパン木の部分木一致率に基づいた楽曲間の類似度について述べる.従来,音楽理論 GTTM に基づく分析によって求まるタイムスパン木に基づく楽曲間類似度が定義されていたが,条件が厳密であるために多くの楽曲間で全く類似性を示さなかった.そこで本研究では,類似度判定基準を緩和し,タイムスパン木が部分的に一致する場合,その一致率で類似度を表すことを試みる.In this report, we propose a melodic similarity based on matching rate of time-span subtrees. We previously proposed a melodic similarity based on time-span tree based on the music theory GTTM, however almost all the pairs of melodies are not similar, because the definition of the similarity is too strict. Therefore, we attempt to express a melodic similarity by using matching rate of time-span subtrees for weaken the condition for calculating the similarity.
著者
浜中 雅俊 平田 圭二 東条 敏
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.284-299, 2007-01-15

本論文では,音楽理論Generative Theory of Tonal Music (GTTM)に基づき,曲をフレーズ,モチーフなどに自動でグルーピングするシステムについて述べる.楽曲の切れ目を発見する手法は従来からも検討されてきたが,それらは主にメロディの局所的な境界を求めることが主眼であった.GTTMによるグルーピングでは,そのような局所的な境界を求めると同時に,メロディの繰返しなどを発見し,階層的な全体構造を獲得することを目的とする.しかしながら,GTTMは多数のルールから構成されており,その適用に関して優先順序が定義されていないため,グルーピング構造を獲得をするためにはこれまで恣意的・非手続き的な手作業が必要であった.この問題を解決するため,本研究では,計算機実装用にルールを再形式化したGTTMの計算機モデルexGTTMを提案する.exGTTMの特長は,ルールの優先順位を決めるためのパラメータを導入したことである.計算機上に実装したexGTTMを用いてグルーピング構造分析を行い性能を評価した. : This paper describes a grouping system which segments a music piece into units such as phrases or motives, based on the Generative Theory of Tonal Music (GTTM). Previous melody segmentation methods have only focused on detecting local boundaries of melodies, while the grouping analysis of GTTM aims at building a hierarchical structure including melodic repetition as well as such local boundaries. However, as the theory consists of a number of structuring rules among which the priority is not given, groups are acquired only by the ad hoc order of rule application. To solve this problem, we propose a novel computational model exGTTM in which those rules are reformalized for computer implementation. The main advantage of our approach is that we attach a weight on each rule as an adjustable parameter, which enables us to assign priority to the application of rules. In this paper, we show the process of grouping analysis by exGTTM, and show the experimental results.
著者
浜中 雅俊 李昇姫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.19, pp.23-29, 2006-02-23
被引用文献数
2

本研究報告では,初心者が音楽を能動的に楽しめるようにすることを目指し,直感的な換作で複数パートのミキシングが変更できるヘッドフォンを提案する.従来の音楽用ミキサーは煩雑で,音楽初心者が複数パートのボリュームや定位を適切に変更することが困難であった.そこで本研究では,ヘッドフォンに搭載した3種類のセンサで,首を上下左右に振ったり耳を澄ませるポーズをするなど,人間が音を聴くときにする自然な動作を検出し,それをミキサーのコントロールに反映させることで直感的な操作によるミキシングを実現する.In this report, we propose a headphone device which can control an audio mixer by natural behavioral mamipulation, in order to enjoy music for musical novices. A commercial audio mixer is too complicated for musical novices to control multi-channel volumes and panpots properly. Our headphone device can control an audio mixer using three kinds of sensors mounting on the headphone which detect natural movement when he/she listening to a music.
著者
浜中 雅俊 平田 圭二 東条 敏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.84, pp.1-8, 2004-08-02
被引用文献数
5

本研究報告では,音楽理論Generative Theory of Tonal Music (GTTM)に基づき,楽曲のグルーピング構造および拍節構造を自動で獲得するシステムについて述べる.GTTMは計算機上への実装が期待される音楽理論の1つであるが,ルール適用の優先順位やアルゴリズムが決められていないため,ルールの競合が起こるという問題がある.この問題の解決法として本研究では,ルールの優先順位を決めるためのパラメータを導入する.そして,ボトムアップに求めた局所的なグルーピング境界の強さおよび拍点の強さを用いて,トップダウンに階層的な構造を獲得する手法を提案する.実験の結果,パラメータの調節により,性能が向上することが確認できた.This report describes an automatic music analyzing system, which acquire grouping structures and metrical structures, based on the Generative Theory of Tonal Music (GTTM). The GTTM is considered to be one of the most promising theories of music in regard to computer implementation; however, no order in applying those rules is given and thus, more often then not, may result in conflict among them. To solve this problem, we introduce adjustable parameters, which enable us to give priority among rules. Our system based on the GTTM makes it possible to construct hierarchical grouping and metrical structures in a top-down process using bottom-up detection of local boundary strength and local metrical strength. The experimental results show that our method outperformed the baseline performance by tuning the parameters.