著者
髙橋 啓治 柴田 洋輔 手塚 夏音 丹羽 麻里子 平島 諭
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.128-133, 2019-03-01 (Released:2019-03-01)

先端技術トピックにおける技術動向予測を目的として,印刷技術を例に,現時点では製品化されていないが,将来印刷技術が応用されそうな新しい製品分野を探索した。分析手法として,まず,製品化に近い技術情報である特許文献と,科学的事象に基づく基礎的な研究結果を多く含み,今後発明および製品開発に繋がる可能性がある学術論文の性質の違いに着目し,「近年論文発行件数が増加傾向にありながら,特許出願が低調である分野」を「今後製品化に発展しそうな分野」として抽出した。次に,抽出した分野の特許情報と論文情報のテキストマイニング解析と目視解析を併用し,より細分化された分野に絞り込むことで,目的とする製品分野を見出した。
著者
後藤 敏行
出版者
情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.68-74, 2010-02

コンピュータゲームは一大産業化し,現代文化の要素になっているため,保存して後世に残す必要があると考えられる。保存に対する課題には,メディアの短命さや技術の陳腐化がある。対策にはマイグレーション,エミュレーション等があり,特にエミュレーションに期待が集まる。だが,完成された技術ではまだなく,著作権や特許権を侵害する可能性もある。複数のコンピュータゲームアーカイブがすでに設立され,運用を開始している。それらは,世界のすべてのコンピュータゲームを収集するには至っていない。今後の施策として,ゲーム会社とコンピュータゲームアーカイブの連携協力や,図書館界の一層のコミットメントを提言する。
著者
橋詰 秋子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.214-217, 2012-05-01 (Released:2017-04-18)
参考文献数
13

「国際子ども図書館子どもOPAC」は,小学生向けインターフェイスによる蔵書検索システムで,国立国会図書館の支部図書館である国際子ども図書館の所蔵資料を検索することができる。「国立国会図書館サーチ」のシステムの一部として2011年に開発され,識字や各種知識の習得段階にある児童が無理なく使えるように,大人向けのOPACには無い,様々な機能や工夫を盛り込んでいる。「国際子ども図書館子どもOPAC」について,児童図書館サービスのためのツールという開発コンセプトとともに,年齢層別の3つの検索メニューや案内キャラクターなどの特徴的な機能を紹介する。
著者
新井 宏和
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.84-88, 2019-02-01 (Released:2019-02-01)

NHKアーカイブスはラジオ放送開始から90年,テレビ放送開始から60年余りの間に作られた番組や素材,台本などを,貴重な資産として次世代に伝えていく役割を担っている。2003年に埼玉県川口市にニュース・番組保存の中核施設としてNHKアーカイブスが竣工して以来,2013年には放送システムにあわせてファイルベースの保存システムに更新されるなど,NHKアーカイブスは時代に合わせ進化を続けている。本稿では,〈保存〉,〈活用〉,〈公開〉の3つの役割に分けて,105万時間以上の映像・音声資産を保存するNHKアーカイブスの現在を紹介したい。
著者
福田 美波
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.73-77, 2019-02-01 (Released:2019-02-01)

企業博物館に求められる役割は多岐にわたり,その在り様も各館さまざまに模索が続けられている。帝国データバンク史料館は,信用調査業の歴史を展示する企業博物館として,社内外に対し「開かれた史料館」・「保存する史料館」・「支援する史料館」の三つの役割を果たしている。特に,社外支援にあたる大学ゼミとの合同勉強会,特別企画展等の産学連携の取り組みは,当館の保有する資料とデータを研究活用し,成果発表の場を提供するもので,史料館独自の活動として大きな成果をあげてきた。今後は,専門博物館としての特色を改めて自覚し,活用の実績と可能性を社内外により積極的に発信していくことが求められる。
著者
坂本 忠規
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.78-83, 2019-02-01 (Released:2019-02-01)

竹中大工道具館は失われゆく大工道具を後世に残すために1984年に竹中工務店によって神戸に設立された博物館である。同館では2014年に開館30周年を迎え「五感に響く」をテーマに常設展のリニューアルを行った。そこではテーマを実現するために「実物大模型によるリアルな展示」「露出展示の多用」「絵を使った解説」「デジタル機器を用いた演出」「ハンズオンと引き出し展示」という手法が採用され,好評を得ていることを紹介した。また同館で実施されている大工道具の収蔵方法についても併せて紹介した。
著者
松本 侑子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.61, 2019-02-01 (Released:2019-02-01)

今月号の特集は「企業博物館」です。東日本大震災を機に,博物館(Museum),図書館(Library),文書館(Archive)によるMLA連携が活発になり,時を同じくして大学(University),産業界(Industry)も加えたMALUI連携という概念も出てきました。近年ではデジタルアーカイブの活性化により,実際の館同士の連携だけでなくオンラインでも連携が図られつつあります。中でも博物館については文書以外の資料も扱うため,連携をすすめるためにはお互いの資料に対する考え方や活用方法の共有が必要ではないでしょうか。また,博物館での資料展示はよりビジュアルに訴えたり実際に触れるものにしたりと,見る人を惹きつけ,理解を促すための工夫が行われているため,資料活用の参考になるのではないかと考えられます。今号では,ある程度の連携が進んでいる公共博物館ではなく,さらに幅広い資料を扱うという点から,企業博物館に着目しました。企業博物館は企業活動や企業文化の記録と発信,市民とのコミュニケーション等のために企業が運営している博物館等といえます。企業博物館はその企業の生業に関連する資料を扱うため,館ごとに実に多様な資料を扱っています。また,資料の保存が重要であることは当然ですが,企業博物館はその性質上,発信や資料の活用などにも一層積極的に取り組んでいる館が多いのではないかと考えられます。多様な資料を収集・管理し発信する機関として,企業博物館を取り上げることで,これから博物館との連携を考えている関係者の方々や,資料の魅せ方や活用方法を検討している方々の検討材料になるのではないかと考え,本特集を企画しました。高柳直弥氏には,これまで本紙では取り上げることの少なかった企業博物館の目的,形態などの基礎的な情報に加えて,資料の収集・管理の現状と運営上の課題,今後の展望などについて豊富な事例を交えつつ概観していただきました。続いて資生堂企業資料館に企業活動の中での館の位置付けや多様な資料の収集・活用についてご紹介いただきました。さらに,資料の形態に着目し,冊子等の紙資料を主に扱う館として帝国データバンク史料館での取り組みについて,また紙資料以外の多様な資料を扱う博物館として竹中大工道具館での建築や大工道具などの多様な資料の管理や展示について,さらにデジタルアーカイブに近い分野として映像資料に焦点を当て,NHKアーカイブスでのメタデータ管理や資料収集方法について,それぞれご紹介いただきました。いずれも豊富な事例を具体的に紹介していただきましたので,これから多様な資料を扱い,活用しようとしている方やMLA,MALUI連携をすすめようとしている方のご参考になれば幸いです。(会誌担当編集委員:松本侑子(主査),小出恵子,寺島久美子,當舎夕希子)
著者
高柳 直弥
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.62-67, 2019-02-01 (Released:2019-02-01)

日本における企業博物館は,一方では産業や技術に関する資料の収集や保存を担う産業博物館的な施設として,もう一方では企業のコミュニケーション活動の道具として認識されながら発展を遂げてきた。近年では,後者のように設置企業における役割に限定するのではなく,自社業界の歴史に関する理解促進など,前者としての役割を兼ね揃えた企業博物館も増加している。また,後者としての発展に関しても,従来のように企業イメージの形成に関係する領域として,展示内容やレイアウトの編集方法を洗練させることだけではなく,資料の収集や研究といった博物館としての機能の強化も重要な課題となっている。
著者
小泉 智佐子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.68-72, 2019-02-01 (Released:2019-02-01)

資生堂企業資料館(Shiseido Corporate Museum)は,1992年,株式会社資生堂が120周年の記念事業の一つとして開設した企業博物館である。ミュージアム施設は一般公開しており,企業の歴史を中心に広告,デザイン,化粧文化史など広く伝える文化施設である。また,企業資料館はアーカイブ機能も有しており,商品,広告,映像,音声,写真,文書,書籍,服飾,化粧文化関連など約20万点の資料を収蔵,事業活動で生まれる多種多様な資料を収集・保存しながら,ふたたび経営に活用するための取り組みを行っている。本稿では,アーカイブ活動を支える「企業文化」の定義のほか,現在,集中的に取り組んでいる企業資料の収集と活用,および課題点について紹介する。
著者
古橋 英枝
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.12, pp.573, 2018-12-01 (Released:2018-12-01)

今月号の特集タイトルは「人工知能(AI)について」です。近年「機械学習」や「ディープラーニング」といった言葉を耳にすることが多くなり,自動運転技術や囲碁の対局等が大きなニュースになるなど,人工知能の技術が日々進化し,生活レベルでも身近なものになりつつあります。そこで,人工知能技術が学術情報流通においてどのように関わっているのか/関わってくるのか,また今後インフォプロが人工知能とどう関わり,付き合っていくべきかなどについて,身近にある人工知能技術や実際の活用事例などを踏まえながら必要な知識を分かりやすく提供することを,本特集の目的としました。国立情報学研究所の相澤彰子氏には,学術論文を中心とする学術情報の検索システムにおける人工知能の活用を事例として,人工知能の背景にある解析技術について,現状と課題を概観していただきました。骨董通り法律事務所の出井甫氏には,内閣府が今年公表した第5期科学技術基本計画において提唱されているSociety 5.0の話題を交えつつ,著作権法を中心に,人工知能によって生成されたものに関する知的財産権の現状と課題について,考察していただきました。京都大学の西田豊明氏には,人工知能における,倫理,法,社会の分野を総称したELSI(Ethical, Legal and Social Issues)と呼ばれる観点での取り組みについて,セキュリティやプライバシー等,慎重な検討が必要な点から利活用に向けた動きまで,詳細に執筆いただきました。そして,このような人工知能をめぐる歴史的な背景や技術発展,著作権やELSI等,利活用が進む現在において念頭に置かなければならない観点を前提に,人工知能を利用したサービスについて2本ご執筆いただきました。朝日新聞社メディアラボの田森秀明氏,人見雄太氏,田口雄哉氏には,ラボにおける人工知能研究の取り組みとその成果について,近畿大学アカデミックシアターの寺本大修氏と株式会社エイド・ディーシーシーのスガオタカヒコ氏には,本のマッチングサービスの開発に至る経緯から仕組みやサービス開始後の反響等についてご紹介いただきました。相澤氏のまとめを一部引用させていただくと,人工知能の活用目的は「研究そのものを代替することではなく,AI技術の助けを借りて,より有望な知識の候補を,より素早く見つけ出して,ユーザに提示することである。」とあります。本特集をご覧になった読者が,今後「人工知能」と対面していく中で,どのような観点を持ち,どのような姿勢で考えていけばよいのか,少しでもヒントになれば幸いです。(会誌編集担当委員:古橋英枝(主査),稲垣理美,炭山宜也,長屋俊,松本侑子,南山泰之)
著者
長谷部 雅彦 持井 聡子 大森 照夫 杉山 典正 近成 涼香 都築 泉
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.12, pp.616-622, 2018-12-01 (Released:2018-12-01)

介護サービス全体に占める徘徊見守りサービスの市場割合は0.2%以下,また既存サービスの利用率は10%以下という極めて少ない状況である。この原因として,既存サービスは介護従事者等の人手を必要とするケースが多い一方介護の仕事は社会的地位が低い上に低賃金・重労働のため常時人手不足を生じていることや,身体拘束や行動制限などへの留意が必要であることが認識された。そこで,これらの人権侵害に留意しつつ介護従事者の負担軽減を図ることが可能と考えられる技術要素を抽出し,技術要素を組み合わせて,本研究では,進化型ペットロボ,体内挿入カプセルロボ,未来型お供ロボを提案することとした。
著者
永崎 研宣
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.64, no.11, pp.475-480, 2014-11-01 (Released:2017-04-13)

クラウドソーシングによるテクストのデジタル翻刻は近年欧米で流行しつつある。そもそもデジタルテクストには典拠と典拠性の確保という難しさがあるが,国立国会図書館近代デジタルライブラリーのデジタル化資料に対するデジタル翻刻では永続的識別子を前提としてその問題を解決可能である。また,明治大正期の活字字形のデジタル翻刻の難しさという問題もある。それらを踏まえた上で日本語クラウドソーシング翻刻環境を実現すべく「翻デジ2014」が開発・公開された。「翻デジ2014」では,単に本を丸ごと翻刻するというだけでなく,一部でもテクスト入力しておけばGoogle等の検索対象となってそこから近デジ本文画像へとリンクされるため,比較的容易に,近代日本の知をWebに結びつけることが可能となっている。
著者
岡本 真
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.64, no.8, pp.306-311, 2014-08-01
被引用文献数
1

インターネットを利用した新しい資金調達の仕組みであるクラウドファンディングの動向について,代表的サービスの一つであるREADYFOR?の運営経験に基づいて解説する。特に日本におけるクラウドファンディングの仕組みやREADYFOR?における事例に基づく資金調達に成功する秘訣を説く。
著者
光森 奈美子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.10, pp.483, 2018-10-01 (Released:2018-10-01)

2018年10月号の特集タイトルは「オープン化の新たな視座」です。主に学術雑誌論文を対象としてきたオープンアクセスに加え,近年は研究データのオープン化も議論の対象となり,オープンサイエンスへと広がりを見せています。また,行政資料や行政の持つデータのオープン化は,国か地方公共団体かを問わず進められています。企業においては,これらのオープンになった情報を活用するだけにとどまらず,自らが持つデータをオープンにすることで,イノベーションの創出を目指す動きも生まれています。このように,一口に「オープン」と言っても様々な流れがあり,オープン化に対する考えや取り組み方が異なります。多様な視点からオープン化の流れを見つめるべく,本特集では異なる立場の方々からご寄稿いただきました。企業活動の中でオープンデータがどのように活用できるのか,そのメリットと課題について,株式会社日立コンサルティングの岡山将也氏,岩崎一正氏に考察いただきました。研究データのオープン化に関しては,社会科学分野のデータアーカイブである「SSJデータアーカイブ」の取り組みをご紹介いただくとともに,日本の社会科学分野における研究データのオープン化とその課題を,東京大学社会科学研究所の三輪哲先生,佐藤香先生に論じていただきました。行政資料のオープン化がどのように実現されるのかを知る事例として,神奈川県立図書館の白石智彦氏に「神奈川県行政資料アーカイブ」をご紹介いただきました。専門機関におけるオープンアクセスの実態調査を行った事例として,国立研究開発法人国立環境研究所の尾鷲瑞穂氏,野崎久美子氏,張替香織氏,村上章人氏より,同研究所の取り組みをご紹介いただきました。国際的な学術出版社であるシュプリンガー・ネイチャーにおけるオープンサイエンスに対する取り組みを,同社の小林眞代氏よりご紹介いただきました。本特集が,「オープン化」の新たな風を感じる機会となることを願っています。(会誌編集担当委員:光森奈美子(主査),渋谷亮介,寺島久美子,南山泰之)
著者
西田 彩子 大久保 三四朗 大森 照夫 木下 光博 酒本 裕明 杉山 典正 都築 涼香 法宗 布美子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.119-128, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)

本研究では,ITベンチャー企業が知育玩具にAR(拡張現実)技術を適用したAR知育玩具について,新規事業を創出すると仮定し,情報収集と調査・分析を通じて事業立案の方策を検討した。AR及び知育玩具の各々の市場が拡大傾向にあること,両者を組合せた場合に相乗効果が見込まれることから,AR知育玩具の有望性が確認された。さらに,トピックモデル分析を用いて,全体を概観するマクロ分析からセミマクロ分析,さらにはミクロ分析へと展開する新たな手法を試みた。また,ブログを対象としたニーズ分析等を行なった。これらの分析から得られた要素をもとに,「積み木を用いたTangible user interface型の幼児向け英語学習玩具」を提案した。
著者
正角 彰朗 東 智朗 矢部 悟 伏見 祥子 橋本 正義
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.7, pp.377-382, 2017-07-01 (Released:2017-07-01)

「高齢者」をテーマとして,新規課題抽出の手法および経営者向け商品開発提案の手法を提案した。本手法の狙いは,特許と非特許情報の件数対比によって未開拓市場(ブルーオーシャン)における課題を見つけることである。「特許件数が少なく非特許文献が多い分野は,社会的関心が高い分野でありながら開発が未成熟なブルーオーシャンに属する」という考えに基づき検討を行った。抽出された新規課題に基づく商品開発提案では,「①顧客,②顧客ニーズ,③目標売価,④市場規模,⑤参入障壁構築」に基づいて検討されるべきであり,その方針のもと,歩行補助装置を事例として取り上げ,商品開発提案のフォーマット化を試みた。