著者
福島 邦彦
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.212-218, 1984
被引用文献数
1

生物の脳は, 現在のコンピューターでは実現できないような高度の情報処理能力を示す.神経回路モデルを中介としてそのメカニズムを探り, 新しい情報処理装置の設計原理を見いだそうとするバイオサイバネティクス研究が注目されている.このような研究の結果, 高度のパターン認識能力と学習能力をもつ新しいパターン認識方式「ネオコグニトロン」が生まれた.
著者
大橋 力 仁科 エミ 不破本 義孝 河合 徳枝 田中 基寛 前川 督雄
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.1921-1934, 1996-12-20 (Released:2011-03-14)
参考文献数
14
被引用文献数
2 3

Audio-visual information supplied by electronic media is rapidly beginning to occupy a greater part of our information environment than natural audio-visual information While positive effects on the user's brain are possible through contact with visual media, it is impossible to deny that negative effects are also possible To develop a basic and effective method to physiologically assess how visual media affects the human brain, we classified and investigated considerable data in this field, referring to outcomes of studies on sound amenities An α-EEG (Electroencephalogram) indicated assessment method is developed Its effectiveness is examined in a comparison between a High-Definition format and an NTSC format Results suggest the effectiveness of the method with statistical significance
著者
磯野 春雄 安田 稔 竹森 大祐 金山 秀行 山田 千彦 千葉 和夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.48, no.10, pp.1267-1275, 1994-10-20
被引用文献数
27 1

特別なメガネをかけなくても立体画像を見ることができるレンチキュラー方式による液晶投写型の50インチ8眼式3次元テレビジョン装置について述べる.さらに, 8眼式立体テレビカメラ, レンチキュラースクリーンおよび立体視領域などについても述べる.本装置は, 8台で構成された立体テレビカメラからの映像信号を電子的に画素単位で合成してストライプ状の画像とし, 2台のハイビジョン液晶ビデオプロジェクタを用いてレンチキュラースクリーンに背面投写するものである.この結果, 明るく鮮明な8眼式立体画像をメガネなしで見ることができるようになり, 従来よりも立体画像の観察視域が前後, 左右方向ともに拡がり, 立体画像の見やすさと自然さが大きく向上した.
著者
大串 健吾
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.34, no.12, pp.1079-1087, 1980-12-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
33
被引用文献数
1 1

ここでは音色とは比較的単純な複合音や楽器音などを聞いたときの印象をいい, 音質とは音響伝送系を通した種々の音楽や音声を聞いて判断した伝送特性の心理的対応を指す.複合音の音色や伝送系の音質の心理構造がどのようになっているのか, また, これらを規定する物理的あるいは心理的要因は何であるのか等についての最近の研究を紹介する
著者
福山 肇 笠井 高明
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.44, no.8, pp.1008-1009, 1990-08-20

追記型のレーザディスクを既存のコンピュータグラフィックス装置に組込むことにより, 映像のランダムアクセスとリアルタイムデータの同時表示を可能にして, 選挙報道おいて「ビジュアル開票速報」を実現した
著者
中條 宗彦
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.35, no.10, pp.802-809, 1981-10-20 (Released:2011-03-14)

記事の入力から印刷まで, 新聞は毎日一貫した流れの中で, 朝刊, 夕刊が作成されている.そして, その中心にあったのが鉛である.新聞は鉛活字を使用することによって, 日々作成されてきた.しかし, 新聞界にも変革の波が押しよせ, 完全コンピューター制御による製作工程を完成させ, ついに鉛を追放することを可能にした.
著者
高橋 道清 副島 延寿
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.207-209, 1979-03-01 (Released:2011-03-14)

南極昭和基地に, 可搬型地球局を臨時に設置し, 世界初のテレビ生中継を行った.困難な物理的条件のもとで, 地球局を設置するため特殊な方策が必要であった.地球局の内容, 回線構成, ならびに極地向けの仕様などについて解説し, あわせて極地における輸送, 建設, 番組作りの模様を紹介している.
著者
安田 稔
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.33, no.12, pp.972-977, 1979-11-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
19
被引用文献数
2
著者
岩下 莞爾
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.42, no.10, pp.1010-1011, 1988-10-20 (Released:2011-03-14)

1988年テレビジョン学会全国大会の中日, 7月21日15時30分より, 東京理科大学記念講堂において, 中国・ネパール・日本の3国友好登山隊のテレビ隊長をつとめられた岩下莞爾氏の特別講演が行われた.氏は本年5月5日, 世界の最高峰8848mのチョモランマ (珠穆朗瑪峰=エベレスト, ネパールではサガルマタ) からの生中継に成功し無事帰国された.ここにその内容の一部を紹介させていただく.
著者
菅原 正幸 三谷 公二 齋藤 敏紀 藤田 欣裕 末次 圭介
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.212-218, 1995-02-20
被引用文献数
25 4

小型で高性能なハイビジョンカメラを実現するための撮像方式として, CCDを4枚用いる4板撮像方式を提案した.本方式は, 撮像素子の枚数を増やして空間サンプル点数を確保し, 単体素子の画素数を抑え, 感度, ダイナミックレンジなど特性の優れたCCDを使い, 高画質化を図っている.色分解光学系は, G光に2枚の素子, R光, B光にそれぞれ1枚を割当てる4分解プリズムを新たに検討, 試作した.空間画素ずらし法の適用については, 2枚のG光用の素子間に加えて, RとBの素子の間でも画素ずらしを行う方式とした.この新たな画素ずらし法により, 本方式が(1)有光色光に対する折り返し, (2)レンズの倍率色収差による解像度の劣化, の2つの点でRGB3板方式と比べ優れていることを, 計算により明らかにした.2/3インチ130万画素CCDを用いてカメラを試作し, 上記2点について, 試作カメラとRGB3板式カメラについて実測し, 本方式が優れていることを検証した.
著者
瓜生 孝
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.2-6, 1978-01-01

何故, レコードに絵が出なくてはいけないのか, 18世紀の末以来, 人間がひらいた情報媒体では, いつもハードウェアがソフトウェアに優先してきた.すでにVTR商戦は, 方式の違いから家電業界を真っ2つに割って進行中.これを横目に, 次の出番を待つのがVTRと一味違うビデオディスクだが, 暮の11月25日, 松下電器産業も独自の技術で両面2時間の「ビスク」の開発に成功と発表, 国産機としてはこれが"初名乗り".はたしてビデオディスクとは, その役割は何なのか.
著者
一ツ町 修三
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.37, no.12, pp.1009-1013, 1983-12-20
被引用文献数
1 2

回転シリンダーに映像用ヘッドと音声専用ヘッドを設け, 音声信号をFM信号に変換して記録する.映像信号と音声信号を重ねて記録するが, ヘッドのアジマス差を利用してそれぞれを分離再生することができるので, 映像は従来通りの機能を保ち, 音声は標準記録モード・長時間記録モード共に大幅な特性改善が可能である.AV時代に対応したVTRである.
著者
藤井 俊彰 金子 正秀 原島 博
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.9, pp.1312-1318, 1996-09-20
被引用文献数
75 6

本論文では, 3次元空間の情報を「光線」により表すという新しい枠組を提案する.この枠組においては, 画像情報の取得を「光線情報をサンプリング」, 任意視点からの画像の合成を「光線情報の読出し」と定式化することができる.さらに, 光線情報を取り扱うのに有用な光線パラメータ表現を導入, 基本的な性質を概観し, 光線パラメー夕が張る空間の観点から視域, 視野を再定義し, 光線の情報量を定量的に表すことに成功した.また, 光線表現を用いたいくつかの応用についても言及する.ここでは, 任意視点画像や可変焦点画像の生成, 自然画像とCGとの合成, 3次元空間情報の冗長性に関する検討, ホログラムパターンの情報圧縮について述べる.
著者
谷岡 健吉 山崎 順一 設楽 圭一 竹歳 和久 河村 達郎 平井 忠明 高崎 幸男 雲内 高明
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.44, no.8, pp.1074-1083, 1990-08-20
被引用文献数
51 1

アモルファスSe(a-Se)を主成分とする光導電ターゲットを強い電界で動作させると, アバランシェ(なだれ)増倍作用により, 極めて高い感度が得られることを見出した.a-Seターゲットに240Vの電圧を印加した場合, 青色光(B光)に対する量子効率(単位入射光子数当たりの出力電子数, 以下η)が10となり, 従来の阻止型ターゲットを用いた光導電型撮像管の感度の理論限界(η=1)をはるかに上回る高い感度が得られた.このときの暗電流は0.2nAと小さかった.また, アバランシェ増倍に伴う残像, 解像度等の特性劣化は認められなかった.試作管を実装したカラーカメラでは, 被写体照度180lx, レンズ絞りF4の条件で, 従来のスタジオカメラの標準撮像時(2000lx, F4)とほぼ同等の良好な画像が得られた.
著者
宇野 潤三
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.169-172, 1990-02-20 (Released:2011-03-14)
参考文献数
3

NTSC方式スタジオ機器規格として代表的な, EIA-RS170A規格を紹介する.
著者
人見 昭彦
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.40, no.8, pp.748-752, 1986-08-20 (Released:2011-03-14)
参考文献数
7

8ミリビデオ規格にはオーディオ記録方式として, FM記録が標準とされ, PCM記録がオプションとして採用されている.このPCM音声記録の技術を生かし, 長時間音声の記録再生が可能となるマルチトラックシステムの規格が決定された.このシステムの特徴は, 高速サーチおよびリバース再生などの特殊機能を充実するために新IDモードが採用されたことである.8ミリビデオとPCM技術のIC化に関しては, すでに各社より報告1) ~3) されているので, ここではマルチトラックPCMの規格を中心に説明を行う.