著者
内田 陽子
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.231-238, 2007-08-01 (Released:2007-09-11)
参考文献数
12
被引用文献数
3 1

【目 的】 認知症ケアのアウトカム項目を明らかにし, アウトカム評価票原案を開発することを目的とした. 【方 法】 文献検討, 質問紙調査, 専門家による検討により進められた. 【結 果】 既存の文献では認知症症状, 生活行動, 幸福感, QOL, 介護負担の領域にアウトカムがまとめられた. 認知症ケア経験者対象239人からは, 精神的安定, 生活行動, 認知症症状, 在宅療養継続などのアウトカムが明確になった. また, 在宅で認知症ケア経験者25人からは「笑顔, 不安なく安心して暮らせる, 楽しく喜ぶ」に重要度が高かった. 【結 語】 専門家の検討により, 最終的に以下の特徴をもった認知症ケアのアウトカム評価票を作成できた. (1)アウトカムの主項目は「認知症症状・精神的安定」,「生活・セルフケア行動」,「その人らしい生活」,「介護者の負担」で構成された. (2)2時点の状態をアセスメントし, 該当する番号を書き, 両者を比較して最高値持続, 改善, 維持, 悪化, 最低値持続と判定する. (3)アウトカムを高めるためのケア項目を設定した.
著者
内山 喜久雄
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:00231908)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.786-799, 1959-07-01 (Released:2009-10-21)
参考文献数
16

A psychotherapeutic device involving both desensitization and supportive therapy was applied to twenty-two mutistic pupils in elementary schools. The desensitization is based upon the principle of reconditioning, and the supportive therapy, upon the principle of the group effect. The therapeutic effect, then, was expected through the gradual increment of tolerance on the part of the patient.The procedures were consisted of the following five therapeutic stages, the interval between each stage being approximately one week.1) Introductory stage : Therapist has a personal therapeutic interview in a small room with the patient, who is requested simple oral answers.2) Inuring stage : The therapist and the patient are in the classroom with a few of his intimate friends. The task here is to give some oral salutations.3) Promoting stage : The number of the friends attending is increased to more than five in the same classroom. Reading some short sentences aloud is the task here.4) Reality stage : The usual class-work situations. The patient is asked to read loudly the sentences he read in the preceding stage.5) Spontaneity stage : The patient is charged with oral messages from one teacher to another in the various situations. Spontaneous speaking was expected.The method was effective for seventeen case; (77%), almost ineffective for two (9%), and incurable for three (14%). In ineffective and incurable cases, where the symptom formation was long-dated and stable, the functions of both reconditioning and group effect were observed to be of little effect.
著者
松山 研二 牛久保 量平 砂長 武志
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:00231908)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.199-204, 1966

外傷性大動脈破裂は, 交通外傷などにより, 上半身とくに胸部に激しい鈍的な外力が加わった際に生ずるもので, まったく病的変化のない健常な大動脈が, 外傷を与えた物体による直接損傷, あるいは骨折などによる損傷ではなしに, 特発的に一定の部で破裂する。この外傷性大動脈破裂の破裂部位や裂け方はかなり特徴的なので, 生前どのような外力が加わったかをある程度推察することができるほどである。<BR>近年, 欧米諸国においては交通機関の発達とともに, 自動車事故や飛行機事故による外傷性大動脈破裂の増加が報告されているが, わが国においては昭和10年より昭和40第に至る30隼間に, 明らかに外傷性大動脈破裂と考えられる報告は谷 (墜落死)の1例にすぎない。<BR>最近, わたくしたちは自動車事故によって生じた外傷性大動脈破裂の典型的な1例を経験したのでここに報告する。
著者
江本 正志
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.321-322, 2004-11-01 (Released:2009-10-21)
著者
門脇 晋
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.153-157, 2014-05-01 (Released:2014-06-27)
参考文献数
14

39歳男性. 20歳代で糖尿病を指摘され近医通院していた. 胆石発作のため入院. 入院時は身長175cm, 体重97kg (BMI 31.6), HbA1c 8.5% (JDS), 空腹時血糖値210mg/dlと肥満及びコントロール不良の糖尿病を認めた. 胆嚢摘出術を予定し, 江部らが提唱する糖質制限食を自宅で実践した. インスリンや経口血糖降下薬は一切使用しなかった. 2か月半後に体重88kg (BMI 28.7), HbA1c 5.6% (JDS), 空腹時血糖値108mg/dlまで改善し, 胆嚢摘出術を安全に施行できた. 本稿は外科周術期に糖質制限という概念を応用した初めての報告であり, 糖質制限は術後合併症の低下をもたらし, 医療経済的にも大きなメリットがあると考えられた.
著者
小河原 はつ江
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:00231908)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.105-124, 1994

特発性血小板減少性紫斑病 (ITP) など各種血小板減少症の患者を対象として血小板結合免疫グロブリン及び補体第3成分量の臨床的意義について考察した.血小板結合免疫グロブリンG (PAIgG), 血小板結合免疫グロブリンM (PAIgM), 血小板結合免疫グロブリンA (PAIgA), 血小板結合補体第3成分 (PAC3) は免疫性血小板減少症のみならず, その他の血小板減少症でも増加することもあり, ITPに特異性はなかった.しかし, PAIgG, PAIgM, PAC3が共に正常範囲の症例の比率はSLE, リンパ増殖性疾患, 肝硬変に比し, ITPで有意に低値で, PAIgGのみ上昇した症例に比し, PAIgG, PAIgM及びPAC3が同時に上昇した症例で有意に血小板数は低く, 血小板寿命は短縮した.また, PAIgG, PAIgM, PAC3は, プレドニソロン投与により血小板が増加すると, いずれも低下する傾向を示した.血小板輸血を受けたITP以外の血液疾患患者において, 血小板輸血後の末梢血小板数が100×10<SUP>9</SUP>/L以下の症例ではPAIgG, PAIgM, PAIgA, PAC3が正常と比較して有意に高かった.また, 輸血量の増大に伴って, PAIgG量が増加する傾向がみられた.<BR>immunoblot 法を用いて, 特発性血小板減少性紫斑病 (ITP) 患者, 全身性エリテマトーデス (SLE) 患者および血小板輸血患者の血清中抗血小板抗体の対応抗原を検討した.出現するバンドの種類として, 非還元系ではGPIb monoclonal抗体と反応する血小板抗原と同位置に出現したBand4, そしてGPIIb/IIIamonoclonal抗体と反応した血小板抗原と同位置に出現したBand-2が, ITP, SLEおよび血小板輸血例いずれの疾患群においても高率に出現し, 疾患による差異は認められなかった.出現したバンド数でも各疾患間に明かな差異は認められず, 複数のバンドを認める症例が相当数認められた.また, 対応抗原はBand-1やBand-2に限らず, その他のバンドも認められ, 還元系でも6種類のバンドが頻度の差はあるものの, いずれの疾患群にも出現し, 非還元系と同様疾患による差異を認めなかった.ITP, SLEおよび血小板輸血患者はそれぞれの対応抗原の多様性において同様な結果を示し, immunoblot法による検索では上記疾患の鑑別はできなかった.
著者
加瀬 芳夫
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:00231908)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.309-314, 1972-09-01 (Released:2009-10-15)
参考文献数
4

茨城県下におけるある地域の昭和42年から昭和44年の21例の無介助分娩につき, その実態を調査した.その内容を見ると1) 立会者の内容を見ると, 親, 祖母, 姉等の親類が13例と半数以上を占め, 近所の人が4例, 保健婦が3例, 1例が本人となっている.2) 母子の予後は, 出産経過良好20例で, 不良は1例のみであった.また児の予後は, 発育良好のもの19例, 新生児死亡2例で, 発育不良0となっている.3) 無介助分娩となった理由は, 「交通が不便」が最も多く7例で全体の33.3%を占める.4) 出生児体重を見ると2500g以下の未熟児は1例で, 不明1を除いた20例中の5%にあたる.5) また今回無介助分娩をした21例の過去の分娩歴についても合せて調査した.過去の分娩の89.2% (74例中66例) が無介助分娩となっている.過去の妊娠回数76, 分娩回数74に対して, 死産1, 自然流産2であった.また既往無介助分娩児, 分娩66例の予後を見ると, 新生児死亡2, 乳児死亡1, エピレプシー1, 歩行発育障害児1であった.
著者
斎藤 昭
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:00231908)
巻号頁・発行日
vol.10, no.5, pp.510-528, 1960-09-01 (Released:2009-10-21)
参考文献数
16

The author wanted to see what effect the minute electric current generated in the living body would exert on the growth of fibroblasts and bone. For this purpose, the femur and fibroblasts of the heart from the chick embryo were cultured. A modification of the Carrel's bottle was used for the convenience of applying electric current.The growth of 3rd serial culture of the fibroblasts was inhibited by a current of 7.5, 5.0 and 2.1 μA in varying degrees according to the current strength, accelerated by 1.2 μA, and slightly inhibited by 0.1 μA.In passing a 5.0 μA current, the growth was accelerated toward the anode, exhibiting remarkable “polarity”. On the cathodic side, however, only a trace of “polarity” was recognized. In the case of 2.1 μA, remarkable polarity was observed toward both poles. Especially toward the anodic side, the end of the tissue was pointed owing to stronger polarity, the tissue consequently assuming an oval form.The growth of the femur was remarkably inhibited by the application of 7.5 μA current, and slightly inhibited by 5.0, 2.1, 1.2, and 0.1 μA, without showing change according to current strength.
著者
近藤 浩子 牛久保 美津子 吉田 亨 豊村 暁 佐光 恵子 神田 清子 常盤 洋子 堀越 政孝 松崎 奈々子
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.31-35, 2016-02-01 (Released:2016-04-05)
参考文献数
6
被引用文献数
3

群馬県内病院看護職の「在宅を見据えた看護活動」の実態把握を目的として質問紙調査を行った. 調査内容はA. 退院後の患者の生活をイメージした看護の提供, B. 地域の社会資源の活用, C. 患者・家族の負担軽減のためのケア方法の簡素化, D. 病状変化を予測した対応, E. 多職種との協働に関する25項目であった. 回答は, 県内11病院の看護職から2,136件が得られた. 調査結果によると, 入院前の生活状況の把握, 本人・家族の希望の把握, サマリーの記載に関しては比較的よく実施され, 実施率が5割を超えていた. しかしながら住居環境の把握や社会資源の把握, 障害認定や介護認定の評価・相談, ケア方法の簡素化, 今後を予測した対応, 多職種との連携はあまり実施されておらず, 実施率が4割以下であった. したがって, これらの視点について総合的に育成していく現任教育プログラムの開発が求められていることが示唆された.
著者
新井 明子 小泉 美佐子 齋藤 喜恵子 滝原 典子 高橋 陽子
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.53-58, 2007 (Released:2007-06-13)
参考文献数
8

脳梗塞発症後, 切迫性尿失禁および機能性尿失禁を生じた患者のアセスメントとケアについて報告する. 尿失禁ケアプログラムのアセスメントとして, 3日間の排尿モニタリングを行った結果, 1日排尿回数12~20回, 平均1回排尿量76.3~87.5ml, 1日失禁回数12~18回であり, 脳梗塞後遺症による頻尿に伴う切迫性尿失禁, 機能性尿失禁と把握した. ケア介入として, 抗コリン剤による薬物療法, 看護師による行動療法, リハビリテーションスタッフによるトイレ動作訓練を行った. 日常生活動作 (ADL : activities of daily living) の全般的な回復に加え, 医師, 看護師, 理学療法士, 作業療法士によるリハビリテーションのチームアプローチにより, 排泄動作の改善がみられ, 尿失禁が消失した.
著者
常盤 洋子 矢野 恵子 大和田 信夫 今関 節子
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.43-52, 2002-01-01 (Released:2009-10-21)
参考文献数
30

【背景と目的】女性にとって出産期は母親になる危機的移行期ととらえることができ, 出産体験は母親の自尊心や産褥早期の母子相互作用にプラスまたはマイナスに影響する可能性があると考えることができる.多胎児の出産はハイリスクな状態におかれるため, 母子ともに生命の危険にさらされる機会が多く, 母親が出産による心的外傷を受ける危険性が高いことが考えられるが, 双胎児を出産した母親の出産体験の自己評価と母親意識の関係についての実証的研究は少ない.そこで, 本研究では, 双胎児を出産した母親の出産体験の自己評価と産褥早期の母親意識との関係について検討することを目的とした.【対象と方法】調査の対象は, 双胎を出産した母親11名, 初産婦7名, 経産婦4名.不妊治療による双胎7名, 自然双胎は4名である.分娩様式は, 経膣分娩2名, 帝王切開11名である.研究期間は平成11年2月~平成12年8月であった.経膣分娩をした母親は産褥3日目に, 帝王切開分娩の場合は一般状態が安定し, 創部痛の訴えがなくなったことを確認してから面接が実施された.面接内容は出産体験の自己評価と母親意識の2項目について半構成的面接が実施された.具体的には, 出産体験については, 「出産はどうでしたか」, 「あなたの出産体験は点数をつけるとしたら何点ですか」, 「その理由は何ですか」の3項目について面接を行った.母親意識の形成・変容については, 母親になった実感として, 「母親になった実感はどのようなときに感じますか?」, 「母親としての充実感」, 「子どもの養育についての気持ち」, 「子どもの成長についての気持ち」の4項目について面接が実施された.面接の内容はテープに録音し, 逐語録を作成した後, 出産体験の自己評価と母親意識について内容分析を行った.【結果】100点を満点とする母親の自己採点による出産体験の満足度は出産様式による違いは認められず, 個々の理由によるものであることが示された.出産体験の自己評価に影響を及ぼす要因は単胎を出産した母親を対象にした常盤ら (2001) の先行研究の結果と違いはなかった.具体的には妊娠期の健康管理, 分娩方針に関するインフォームドコンセント, 出産に対する満足感, 新生児の健康状態, 出産直後の児への接触, 分娩時・分娩直後の産科医療スタッフの関わりがあげられた.【考察】産褥早期に出産体験を肯定的に評価した母親は双子の育児に積極的に関わる態度が確認された.一方, 出産体験を否定的に受け止めている母親は産褥早期に授乳を拒んだり, 子どもを可愛いと思えないなど母親になる心理過程において専門家の心理的援助を必要とすることが示唆された.
著者
川久保 悦子 内田 陽子 小泉 美佐子
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.499-508, 2011
被引用文献数
1

<B>【目 的】</B> 認知症高齢者に対して「絵画療法プラン」を作成, 実践し, (1) 絵画療法が認知症高齢者にもたらす効果, (2) 認知症高齢者の作品の特徴, (3) 肯定的反応および否定的反応を示した絵画療法の画題, (4) 絵画療法を効果的に進めるための介入方法を明らかにした. <B>【対象・方法】</B> 対象者は, 認知症をもつ年齢65歳以上の高齢者で, 認知症グループホームHを利用し, 調査協力を得た5名である. 3か月間に, 週1回, 60分程度の「絵画療法プラン」を計12回介入した. 評価は内田<sup>1</sup>の認知症ケアのアウトカム評価票, BEHAVE-ADを使用し, 各回の絵画作品の評価も行った. また対象者の反応をカテゴリー分類した. <B>【結 果】</B> 対象者5名すべて女性であり, 年齢は86±5.9歳 (平均±SD), 全員がアルツハイマー病であった. (1) 絵画療法が認知症高齢者にもたらす効果は「周辺症状」,「介護ストレス・疲労の様子」,「趣味・生きがいの実現」,「役割発揮の有無」の改善と,「制作への自主性」や「他人の作品を褒める」などの肯定的な行動や言動をもたらした. (2) 作品は色あざやかで抽象度が高く大胆な構図で, 単純化などの特徴がみられた. (3) 認知症高齢者に肯定的な反応であった画題は「色彩が原色で彩度が高く, 工程が単純, 写実ではなく自由表現をいかした画題」「昔使っていた材料を使った画題」「生活の中で役に立ち, 手芸を取り入れた画題」「色や素材を選択できる画題」であった. (4) 絵画療法には肯定的な言動の反面「できない」という, 相反する感情もあった. <B>【結 語】</B> 絵画療法は, 認知症高齢者の精神活動によい効果をもたらすが, ケア提供者が絵画療法プランを取り入れることで, 認知症高齢者のいきいきとした反応や言動を発見することができる. 介入により新たに発見したことをアセスメントし, 認知症高齢者ができることを促すようなケアを行うことが求められる. 落ち着いた環境を整え, 画題と介入方法を考慮する必要がある.
著者
Uchida Yoko
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.23-29, 2012

Objectiye: To validate the Outcome and Assessment Scale for Dementia Care (OASDC) by comparisonwith the Multidimensional Observation Scale for Elderly Subjects (MOSES). Methods: The targetswere 126 Jap anese nurses, together with 126 of their demented patients. The self- administered question-naire asked the nurses about the condition of their patients. The questionnaire consisted of 20 OASDCitems, including the base attributes of the nurses and their patients, and 40 MOSES items. OASDC wassubjected to a factor analysis and the correlations between OASDC and MOSES were explored.Results: The factor analysis revealed that OASDC had 5 factors : Self-care; Tranquility; Social role;Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia (BPSD),; and Caregiver and the cumulativecontribution ratio of all five factors was 63.196. There was a significant correlation between OASDCand MOSES except for the items of care factors (r=O.201 to O.926, p<O.05). Conclusion : The evalua-tion almost completely secured the validity of the construct validity and contemporary validity of theOASDC.
著者
下平 きみ子 伊藤 まゆみ
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.31-40, 2012
被引用文献数
2

<B>【目 的】</B> 一般病院で身体的治療を受ける認知症高齢者のケアを担う看護師への教育研修実施のための教育ニーズの把握と教育プログラム内容の抽出をする. <B>【対象と方法】</B> 急性期治療を行う2病院の整形外科病棟の看護師, 各6名に, フォーカス・グループインタビューを行い, 逐語録からデータを質的帰納的に分析した. <B>【結 果】</B> 「認知症高齢者のケアの困難」から8カテゴリ,「認知症高齢者のケアで心がけていること」から5カテゴリ,「教育研修について希望すること」から4カテゴリが抽出された. <B>【結 語】</B> 教育ニーズとしては, (1)認知症高齢者の状態の理解, (2)BPSD・危険行動の理解, (3)せん妄の理解, (4)認知症高齢者の世界の理解, (5)急性期病棟での具体的事例を用いて認知症高齢者のケア方法の理解, 教育プログラム内容は, (1)認知症の疾患・治療, (2)認知症高齢者の理解とアセスメントツール, (3)BPSD・危険行動の行動分析と介入の実際, (4)せん妄とその対応, (5)認知症患者の言動の意味, (6)認知症高齢者との関わり方, (7)認知症患者とのコミュニケーション, (8)急性期病棟での事例を通した看護過程の展開, が抽出された.
著者
吉田 久美子
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.119-120, 2009-02-01 (Released:2009-03-13)
参考文献数
10
著者
浅野 美智留 森 淑江 戸塚 規子 横川 裕美子
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.377-384, 2002

【背景と目的】青年海外協力隊経験者の8~9割は再参加を希望するが, 帰国後の還元に関する一連の研究は進んでいない.ゆえに看護職の場合の課題を明らかにすることを目的とした.【対象と方法】協力隊帰国看護職397名に対し, 「再参加の希望」「希望理由」「障害」について郵送式質問紙から得られた回答を意味のある文に区切ってコード化し, 類似するコードごとにカテゴリー化して分析した.【結果】再参加希望者は多いが(289名・72.8%), 障害なしは14名(3.5%)だけであった.再参加希望の理由, 障害は, 1.一番多い理由は自己実現, 2.理由と障害の両方に「専門」と「語学」が挙がる, 3.障害は「家族」「自己」の個人的問題, であった.【結語】他職種と同じく再参加を希望しているが, 再参加者は少なく, 障害に「家族」や「健康」などの個人的問題がある, という女性の多い職種の特徴が浮かび上がった.
著者
龜沢 勝利
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:00231908)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.293-300, 1955-11-01 (Released:2009-10-15)
参考文献数
16
著者
松本 政雄 北村 奉正 菊地 幸江 臼田 小夜子
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:00231908)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.532-535, 1969 (Released:2009-10-15)
参考文献数
4

With a test method devised by Matumoto et al., which was applied of the putting method in the golf, the fitness of an individual subject for the action requiring fine control was intended to measured. The following results were obtained.1) The average score of the first tests to all subjects was 38.0. The one of male subjects was slightly higher than that of female ones.2) The curve of learning effect on the individual subject ascended with zigzag course and reached plateau after 4050 times tests (training), but the height of the plateau differed quite large on different subject.3) There was little difference between the curves of learning effect of male and female.4) There was also little difference between the curves of learning effect of the subject with and without experience of the golf, except the phase at the beginning.5) When the learning effect to each time of the test was compared on the subject who carried out the test one time every day and one time every week, the former was higher than the latter.
著者
武居 明美 伊藤 民代 狩野 太郎 小野関 仁子 前田 三枝子 堤 荘一 浅尾 高行 桑野 博行 神田 清子
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.133-139, 2005 (Released:2006-07-07)
参考文献数
31
被引用文献数
5 1 6

【背景と目的】 外来化学療法を施行しているがん患者の不安を把握する目的で調査を行なった. 【対象と方法】 A病院外来点滴センターに通院中で同意の得られた男性33名女性48名, 平均年齢58.6±10.0歳の81名を対象とし, STAI質問紙を用いて調査した. 【結果】 不安得点は男性より女性が高く, 非乳がん患者より乳がん患者が, 60歳以上より60歳未満が有意に高かった. また診断からの年数では, 1年未満より1年以上が, PSが良い者より悪い者が高かった. 【結論】 外来で化学療法を受けているがん患者は正常成人と比較し, 状態不安得点が高かった. 不安得点が高くなる要因として, 5つの項目が明らかになった. 今後は不安内容を特定すること, 不安得点が高くなる要因がある患者への優先的な援助, 実践的援助法をシステム化してスムーズに対応していくことが課題である.
著者
辻 達彦 矢野 ヨシ 逸見 てる子 塚越 京子
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:00231908)
巻号頁・発行日
vol.16, no.6, pp.443-453, 1966

The relationship between prenatal care and perinatal mortality, and incidence of prematurity was studied in Omama town (pop., 18, 000) of Gunma prefecture.<BR>There was no conclusive evidence of a significant association between prenatal care and perinatal mortality. However, an incidence of prematurity, particularly of low birth weight group, wats more prevalent among the group of insufficient prenatal care, as judged from later onset of prenatal care and fewer visits during prenatal period. Furthermore, several socio-medical aspecs were analyzed and discussed. On the basis of these findings, special risk group of parents was suggested and the problem-centered approach of maternity care in the community was stressed.